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【お酒】189.岩手の地酒 特別純米酒 カップ [03.岩手県の酒]

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酔仙酒造株式会社(本社)
岩手県陸前高田市高田町字大石1-1

酔仙酒造株式会社 大船渡蔵
岩手県大船渡市猪川町字久名畑136-1

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
アルコール分 15度以上16度未満
精米歩合 60%
180ml詰
(以上、缶の印刷事項より転記)


蔵元さんのwebsite(※1)によれば、岩手県陸前高田市に蔵を構えていた酔仙酒造さんは、2011年3月11日の震災による津波で、全ての建物と設備とを失ってしまったそうです。
同時に、蔵で働いていらっしゃった方7名の生命も…。

しかし、それでも、半年後の夏には同じ岩手県の蔵元である岩手銘醸さんの施設の一部を借りて醸造を開始したそうです。
また、翌2012年3月には岩手県大船渡市に新しい蔵の建設工事を開始し、それを約5か月で完成させて、8月からは新しい蔵での醸造を開始しました。

失うものがあまりにも大きかったにもかからわず、どうしてこんなに速く酒造りを再開し、自社蔵の再建を果たすことができたのでしょうか。
上記websiteに記されれていた言葉がこの点を理解するための一助になるかと思いますので、引用して紹介したいと思います。

「「震災前にあった日常を出来ることから取り戻す。」これが復興であって、酔仙の復興への取り組みはこの中の一部です。日常を取り戻したい。歴史は繋ぎたいのです。」
「私たちは(中略)全て失いました。しかし失わなかったものもあります。それは、歴史です。取り戻しつつある日常と、それらを残したい、繋ぎたいと思う意志が今の私たちを支えています。」


復興の経過と結果とを文章で表現することは簡単ですが、それができるのも、蔵元さんが復興の結果を確実に残してこられたからこそです。
結果を残すまでの道のりは、私の想像を絶するほど大変なものだったとことでしょう。
そんな蔵元さんが作るこのお酒は、蔵元さんのこれまでの努力の結晶であるように思います。
蔵元さんとこのお酒とに心から敬意を表しつつ、今日もぬる燗でいただきます。


フタを開けると、わずかに甘い香りがします。

口に含むと、濃厚で深い味わいのうまみが広がります。
お米の味が濃縮されているようなうまみです。
酒臭さはありません。

酸味は弱めですが、しっかりしています。
少しすっぱさのある、さわやかな酸味です。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはけっこうしっかりしています。


濃くて深いうまみを、さわやかな酸味としっかりした甘みとが引き立てている、濃醇旨口のおいしいお酒でした。
酔仙酒造さんの復興は、確実に前進していると思いました。


(※1)『酔仙酒造を知る-歴史、震災、未来への想い』(酔仙酒造website)
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