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【お酒】339.酔鯨 竹寿 上撰 お燗瓶 [39.高知県の酒]

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酔鯨酒造株式会社
高知市長浜566-1

アルコール分 15度
原材料名 米・米こうじ・醸造アルコール
原料米はすべて国産
180ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)


高知県には多くの蔵元さんがありますが、高知市内に蔵を構えているのは、今ではこの酔鯨酒造さんだけなのだそうです。

消費地に蔵を構えることは、流通の面では便利かもしれません。
しかし一方で、ご苦労もあるようです。
ある文献では、そのご苦労を以下のように紹介しています。
午後3時頃、貯水タンクを背負ったトラックが蔵に入っていく。
タンクの中味は2トンの仕込み水。この水は旧土佐山村から運ばれてくる。
もともと蔵内にあった湧水が、都市化の影響で枯渇し始めたは十数年前。それ以来、酒造りにふさわしい水を捜し求め続けた。」(※1)

よい水を探し出すことは、たしかに難しいことだと思います。
それに、使用する水を変えれば、造るお酒の味にも変化が生じてしまうでしょう。
水を変えつつ、なおお酒の味を守り続けることは、もっと大変なことだったのではないでしょうか。


また、同じ文献では、酔鯨酒造さんの杜氏さんの言葉を用いて、お酒の味を紹介しています。
「香りよりも飲んだときの味や切れの良さを重視したい」
目指すのは料理の味を引き立て、料理と酒が両方美味しく楽しめる食中酒。特に最近では濃い味や油物の料理が多いため、それに負けない辛味や酸味が立つ酒を造る。それでいて後を引かない切れの良さ、これが酔鯨の味だ。」(※2)

料理を引き立てる食中酒、大賛成です。
今日いただくこのお酒はもっとも安価な普通酒ですが、果たして酔鯨酒造さんのお酒に対する考え方はこの普通酒からも実感することができるでしょうか。

普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。


やっぱり酸味がしっかりしています。
すっぱさがあって、さわやかな酸味です。
ほんの少しだけピリッと感じますが、まったく気にはなりません。

うまみは濃くはないですが、これもしっかりしています。
酒臭さはひかえめで、わずかにお米の味を感じます。
それに雑味がなく、キレもよいようです。

甘みはひかえめですが、ほんのわずかに存在するのがわかります。
そのせいでしょうか、お酒の味にコクを感じます。


しっかりしてさわやかな酸味を、うまみが支えているような、やや辛口のおいしいお酒でした。
酸味が効いたこの味は、魚介類や濃い味の料理に合うと思います。
料理の味を引き立て、料理と酒が両方美味しく楽しめる食中酒」という考え方は、この普通酒にも貫かれておりました。



(※1)『吉田類の土佐酒note』p.27(2012.3 高知新聞総合印刷)
(※2)同p.28
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