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【お酒】482.純米 超辛口 船中八策 180ml [39.高知県の酒]

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司牡丹酒造株式会社
高知県高岡郡佐川町甲1299

アルコール分:15度以上16度未満
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合:60%
内容量:180ml
(以上、ラベルより転記)




司牡丹酒造さんのお酒は、かつて金凰司牡丹(おそらく本醸造)のほろよいカップ2回目はこちら)をいただいております。
今日いただくこのお酒は、“超辛口”と銘打たれた純米酒です。


このお酒の名前に付けられている“船中八策”とは、「1867年(慶応3)坂本竜馬が起草した8ヵ条の国家構想。幕政返上、議会開設など公議政体論に基づく。藩主山内容堂に建白のため上京する船中で書かれたので、この名がある。」とのこと(※1)。

これは完全に私の予想ですが、文献によればこのお酒は「さらりとした後口のキレは抜群」であるそうですので(※2)、この点を船中八策の内容の鋭さにたとえているのではないでしょうか?


ところで、このお酒のラベルには、“日本名門酒会”の文字が記載されています。
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どうやらこのお酒は、この日本名門酒会の「オリジナル商品」なのだとか(※2)。


日本名門酒会とは、昭和50年に株式会社岡永という問屋さんが中心となって結成された、地方のお酒を流通させるための組織です。
この点、日本名門酒会のWebsiteでは、「「良い酒を 佳い人に」をスローガンに、全国約120社の蔵元が丹精こめて造った良質の日本酒を、全国1,700店あまりの酒販店を通して流通させてきたボランタリー組織」と紹介されています。

日本名門酒会が組織された昭和50年当時は、「業界一般の状勢は、大手メーカーのマスプロ・マスコミ・マスセールスの時代」(※3)で、「アルコールや糖類を添加した甘ったるい味の酒」(※4)が主流だったようです。
その結果、「その頃、“日本酒離れ”という言葉が流行し、消費の面でも、また流通の面でも、顕著にこの傾向が意識されてきた。」とのこと(※3)。

そこで岡永さんは、「味の優れた本物の清酒、本物の清酒の情報、品揃えを根幹に据えた経営にチャレンジしようと決意した。そのような清酒メーカーは大手よりもむしろ地方メーカーの中にあると見て、地方銘酒発掘の行脚に出るのである。それがやがて「日本名門酒会」の組織化として結実」したそうです(※4)。


また、上記の文献には「岡永では、六〇年代半ばから、東北地方の酒どころ、秋田県の新政酒造や、酒豪ぞろいで知られる、四国・高知県の司牡丹酒造と取引を始めていた。いずれも地方のトップブランドで、品質も高く、知る人ぞ知るいい酒だが、東京での知名度はむしろ低い。」との記述がありました(※5)。

これも完全に私の予想ですが、日本名門酒会を主導する岡永さんと司牡丹酒造さんとの古くからの深い関係があったからこそ、今日いただくこのお酒が日本名門酒会のオリジナル商品として製造されたのかもしれませんね。


そんなことばかり考えていても、このお酒の味がわかるわけではありません。
おいしいお酒であることを願いつつ、純米酒ですので今日もぬる燗でいただきます。
その前に、このお酒ですが、色はほとんど着いておりません。
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一口含んですぐに、酸味がはっきりしていることがわかりました。
さわやかで、すっぱさを感じる酸味です。
でも、刺激やピリピリ感はありません。

うまみはかなりスッキリしています。
しかし、淡くはないですね。
酒臭さはなくて、やわらかいうまみです。
それが口の中に広がった後で、スッと切れていきます。

甘みはひかえめです。
しかし、まったくないわけではなくて、わずかにその存在を感じます。


スッキリしたキレのよい味わいを、酸味が引き締める、爽快辛口のおいしいお酒でした。
甘みはひかえめで、その名のとおりたしかに“超辛口”でしたが、決して辛くはありません。
それに、コクはちゃんとあって、ドライな感じはしませんでした。
食事にもあわせやすいと思います。


(※1)広辞苑 第五版
(※2)『吉田類の土佐酒note』p.42(2012.3 高知新聞総合印刷)
(※3)飯田博『日本名門酒会』p.554(日本醸造協会誌75巻7号 1980)
(※4)今井亮平『新しい酒文化に挑戦するオンリーワンの蔵』p.103(2000.7 ブレインキャスト)
(※5)(※4)p.104
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あ~酒臭かった! 42

酒くさコメント 4

green_blue_sky

花粉症で毎日つらい日々。
通院しても薬が効かないです^_^;
お酒で紛らわすしかない(笑)
by green_blue_sky (2015-02-23 23:02) 

skekhtehuacso

green_blue_skyさん、私が毎年世話になっている病院の薬は、酔っぱらいの私でもよく効きますよ。
逆に、行かないと、くしゃみ鼻水目のかゆみで、何もできなくなってしまうくらいです。
by skekhtehuacso (2015-02-23 23:17) 

toshi

船中八策、やはり高知の酒ですね。
超辛口、よく見かけますが。激辛と書いた酒は見かけませんね。
by toshi (2015-02-24 07:09) 

skekhtehuacso

toshiさん、これまでにいただいたお酒の中では、開華の原酒が一番辛くてピリピリしていました。
激辛の酒は、出しても売れないでしょうな。
唐辛子を漬けたりなんかしちゃったりして。
by skekhtehuacso (2015-02-24 23:44) 

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