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【お酒】672.榮川 純米酒 300ml [07.福島県の酒]

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榮川酒造株式会社
福島県耶麻郡磐梯町大字更科字中曽根平6841-11

アルコール分 15度
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合 65%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




「東北に酒あり」を宣伝文句になさっている榮川酒造さんのお酒は、かつて特醸酒(普通酒)のアルミ缶と、純米にごり酒のアルミ缶、そして白磁の瓶に詰められた本醸造“ぎょく”をいただいております。
今日いただくこのお酒は、純米酒です。


ラベルには、“磐梯の名水仕込”である旨が書かれています。
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榮川酒造さんは、会津磐梯山の西側の麓に蔵を構えていらっしゃいます。
しかし、平成元年までは会津若松駅のすぐ近く(“富士の湯”という日帰り温泉がある辺りだと思います。)で酒造りをしていたそうです。

現在の蔵へ移ったのは、市街地での採水に限界を感じたからなのだとか。
磐梯山の麓でよい水を見つけることができたようですが、その水質の変化は出来るお酒の味にも影響を与えたのだとか。
このことについて文献では、以下のように紹介していました。

会津若松市内の酒蔵で使う水は、一般に浅掘りの井戸から取ったもので水質は中硬水だ。
ミネラル分の強いこの水に負けないように、しっかりしたもろみを造ることから、会津の酒はこくのある濃醇な酒になったのだろう。
その水が市内の都市化と共に水量も不足し、汚染も目立つようになった。
浅堀りの井戸ならもっと深く掘れば良い水が出るかといえばそうではない。
酒造りには適さない鉄分が多くなる。」(※1)

酒蔵が磐梯山の麓に移って一番変わったのは水だった。
仕込水が軟水になったのだ。
「酒が変わったと言われました。濃醇から口当たりのいい淡麗タイプになった。でも、日本酒の傾向は淡麗になってきている。お客さんの好みの変化に合わせるのが榮川だと思いました。」」(※2)


たしかに、これまでにいただいた榮川酒造さんのお酒は、どちらかといえば淡麗タイプでした。
はたして、今日いただくこのお酒も淡麗タイプなのでしょうか?

それをたしかめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ちょっと着いているのがわかる程度でした。
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おおっ!、こりゃすっぱいわ。
酸味がはっきりしています。
すっぱさがかなり豊かです。
でも、刺激やピリピリ感はないですね。

うまみはやっぱり淡めでした。
酒臭さはなく、お米のうまみをほんのりと感じる程度でした。
苦みや雑味はありませんでした。

甘みはひかえめで、ほとんど感じませんでした。


酸味がはっきりしている、淡麗すっぱ辛口のお酒でした。
これは完全に食中酒ではないでしょうか。
この酸味が、魚臭さや油っぽさをサッと流してくれそうです。
それに、雑味がないのできれいな味わいでした。

私としては、本醸造のほうが、酸味がひかえめでうまみがはっきりしていたのでおいしいのではないかと思いました。

(※1)石原信一『会津地酒紀行』p.94(2004.7 歴史春秋出版)
(※2)(※1)p.97
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あ~酒臭かった! 52

酒くさコメント 6

エクスプロイダー

榮川はたまに呑みますが美味い酒です。
そういえば「特醸酒」の生原酒が売ってたのを某酒屋チェーン店で見たが、レギュラーの特醸酒の倍近い値段だった。(四合瓶)
by エクスプロイダー (2015-09-21 20:53) 

skekhtehuacso

エクスプロイダーさん、それは私も存在すら知りませんでした。
そんなのがあったとは。
300ml瓶であるならば、いつか入手したいと思います。
by skekhtehuacso (2015-09-21 21:42) 

まつき

酸っぱい日本酒ですか??
それは間違いなく飲めません・・・・(^◇^;)
by まつき (2015-09-22 10:43) 

やまびこ3

栄川というと会津若松の酒だと思っていたのに、磐梯町で酒蔵を見かけたのが以外でしたが、移転したのですね。生貯蔵酒の「竜ヶ沢」というのが美味しかったです。
by やまびこ3 (2015-09-22 20:26) 

skekhtehuacso

まつきさん、私の表現がいたらなかったみたいです。
すっぱいと言っても、決して酢やレモンのようなすっぱさではありません。
お酒のすっぱさは、おそらく乳酸に由来するものだと思います。
乳酸は、酵母の育成過程において必要不可欠なのです。
by skekhtehuacso (2015-09-22 22:43) 

skekhtehuacso

やまびこ3さん、そうですよね。
私も会津若松のお酒だと思っていました。
それに会津のお酒って、榮川みたいに淡麗なのかとも思っていました。
しかし、会津の中心地に蔵を構える鶴乃江さんはけっこう力強い純米酒を出していましたので、本文で紹介した文献の記述もさもありなんかと。

竜ケ沢というお酒は、全く知りませんでした。
雪中貯蔵酒らしいですね。

ちなみに、会津には榮川(エイセン)のほかに、栄川(サカエガワ)という蔵元さんもありました。
by skekhtehuacso (2015-09-22 22:49) 

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