【お酒】748.堀の井 カップ [03.岩手県の酒]
高橋久
岩手県紫波郡紫波町片寄堀米36
アルコール分15度以上16度未満
原材料名・米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
180ml詰
(以上、
(2015/12/15訂正)
この酒の蔵元さんは会社ではなく、個人事業主(自然人商人)のようです。
そういえば先日、同じ紫波町の蔵元さんが造ったお酒をいただきました。
その際、紫波町は南部杜氏発祥の地であることを、文献の記述を引用して紹介しました。
それと同じ文献には、南部流で造られたお酒の特徴に関して以下のような記述がありました。
「越後は淡麗辛口、丹波は濃淳(原文ママ)、南部はきれいでしかも香りがいい酒です。そして南部杜氏の酒は、味が引き締まっていて、秋上がりするとよく言われます。」(※1)
秋上がりはともかく、果たして今日いただくこのお酒からも、南部流の味わいを感じ取ることができるのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、濃くはないですがきれいな色をしています。
うまみはしっかりしていますが、濃くは感じません。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみですね。
しかし、苦みや雑味は全くありません。
酸味はややはっきりしています。
スーッとした清涼感があって、さわやかな酸味です。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややひかえめです。
さらっとした甘みが少しあるのがわかりますが、コクはそれほど感じません。
酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみではあるものの、きれいでさわやかな味わいの、スッキリ旨口のおいしいお酒でした。
味わいはしっかりしているものの、きれいでさわやかです。
そのため、スイスイと行けてしまいます。
普通酒ではあるものの、この味わいこそが、もしかして南部流の成果なのでしょうか?
(※1)冨樫茂『南部杜氏の詩(バラード)』p.100(2010.6 河北新報出版センター)
酒くさコメント 0