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【お酒】889.李白 上撰 お燗瓶 180ml [32.島根県の酒]

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李白酒造有限会社
島根県松江市石橋町335番地
180ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)

アルコール分15.0度以上16.0度未満
〈原材料名〉米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
(以上、王冠より転記)




酒名は、唐の時代の詩人、李白から。大酒飲みだったと言われる李白は、酒を愛する人々の気持ちを代弁するような、酒を讃える詩を数多く書いた。」(※1)という、李白です。
しかもこの蔵元さんの「仕込み水は、文久3(1863)年に作られた2つの大井戸の水を創業以来使用。中硬水でやや味わいを感じる水だ。」(※2)とのこと。

文久三年!/ 金八先生!!/(←大きめの音が出ます)
オマエどうせ、いつかこのネタを使おうと思って、文久三年が文献に出てくるのをずっと待っていたんだろ!


そんな李白酒造さんですが(どんなだよ!)、蔵元さんのWebsiteによれば、“李白”の酒銘は蔵元さんご自身が考案したものではなく、松江市出身の政治家 若槻礼次郎(第25・28代内閣総理大臣)によって命名されたものなのだとか。

これってさ、鮎正宗の酒銘をつけた宮様の例がそうであったように、若槻礼次郎が酒銘をつけてくれと頼まれた時期が、たまたま李白の詩をかじっていた頃だったってだけじゃないの?。


そんな邪推をしていはいけません。
李白は、島根県のお酒の中でも、雑誌の酒特集では常連と言ってもよいほど有名なお酒ですものね。
それはきっと、おいしいお酒だからでしょう。

ですが、そうやってもてはやされているのは、特定名称酒ばかりです。
一方、今日いただくこのお酒は、上撰クラス(旧制度下における一級酒相当)の普通酒です。
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この王冠は、たしか十旭日の上撰お燗瓶で用いられていたものと同じ王冠ですね。
きっとこれは、あらかじめこういう印刷を施した既製品なのでしょう。


比較的高価な特定名称酒がおいしいのは、そりゃアタリマエのことです。
おそらく地元の人たちに向けて販売されていると思われるこの普通酒も、はたしておいしいお酒なのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ちょっと着いているのがわかる程度でした。
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うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも感じます。
ほんの少しですが、熟成感と軽い苦みともあるみたいです。

酸味はややはっきりしています。
角のないすっぱさに、深みを感じます。
さわやかさもちょっとだけあるみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
ちょっとあるみたいですが、前には出てきていないみたいです。


しっかりしたうまみに深みを感じる酸味の、やや濃醇で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
しっかりしていて、キレもそれほどでみないみたいですが、それでいてクドさを全く感じませんでした。
これは、酸味と軽い苦みとが効いているからかもしれません。
飲み応えがあるものの、飲み飽きしないお酒だと思います。
李白は、普通酒もおいしいお酒でした。


(※1)pen 2013年12月1日号(No.349) p.65(阪急コミュニケーションズ)
(※2)石原美和『しまね酒楽探訪』p.18(2013.10 今井出版)
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あ~酒臭かった! 55

酒くさコメント 2

caveruna

李白もこんなかわいい瓶があるのですね!
大好きなお酒です♪
by caveruna (2016-05-27 11:09) 

skekhtehuacso

caverunaさん、さすが酒処のご出身だけあって、お酒通でいらっしゃる。
私は今回はじめての李白でした。

このお酒は、松江市内のスーパーで入手しました。
普通酒で、しかもお燗瓶ですので、地元の飲食店向けの商品だと思います。

by skekhtehuacso (2016-05-27 18:56) 

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