【お酒】948.司菊 特別本醸造 ごっつい辛口 カップ [36.徳島県の酒]
司菊酒造株式会社
徳島県美馬市美馬町字妙見93
原材料名/米・米こうじ・醸造アルコール
使用原料米 徳島県産吟のさと 100%
アルコール分/15度以上16度未満
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
(精米歩合の表示なし)
このお酒は特別本醸造ですが、精米歩合が表示されておりませんでした。
公式ルールでは「特定名称を表示する清酒については、原材料名の表示の近接する場所に精米歩合を併せて表示すること。」と定められておりますので(※1)、これは明らかに違反でしょう。
このままでは、特別本醸造の特定名称を名乗ることは許されないはずです。
ところで、このお酒は“徳島県産吟のさと”を100%使用しているのだとか。
この“吟のさと”について取り急ぎ手元にある文献を当たってみたところ、「清酒製造の盛んな北部九州に適した高品質酒米の育成を目標に、山田錦と多収・良質で知られる西海222号を交配。」した酒米であって、「九州沖縄農研センター(福岡県)」で育成されたとありました(※2)。
ということは、福岡県やその周辺で酒集めをすれば、再びこの“吟のさと”を使用したお酒に出会うことができることでしょう。
この酒米に関するもっと詳しい情報は、その際にあらためて報告させていただきたいと思います。
(要するに、今回は調べていなかったってことだな!)
これまでの経験からして、特別本醸造には燗に向かないものもありましたので、まずは冷蔵庫で軽く冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ちょっとはっきりしておりました。
香りは特に感じませんでした。
うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、熟成感をちょっと感じます。
キレはそれほどでもないですが、濃くはないのでクドさはないみたいです。
苦みや雑味はありません。
酸味はややひかえめです。
すっぱさとさわやかさとをちょっとだけ感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはひかえめです。
ほとんど感じません。
スッキリ辛口のお酒でした。
甘くなく、ドライな感じの辛口でした。
コクはないものの、うまみがしっかりしているので、物足りなさはないですね。
ここで、燗にしてみました。
すると、うまみが引っ込んで、かなりドライな味わいに変化しました。
燗のほうが、ちょっと物足りない味わいに感じました。
これは冷やでいただいたほうがよさそうです。
(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)3(1)
(※2)副島顕子『酒米ハンドブック』p.24(2011.7 文一総合出版)
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