初詣は酒の神様へ2019 [旅]
神社の中には、“酒の神様”、すなわち酒造家の皆さんから酒造りの神様として信仰されているところがございます。
このことについて、文献には以下のように紹介されておりました。
「さらにもう一つ、わが国には昔から「酒の神様」として知られた神社が三つある。その神様からも、わが酒造りの古い在り方が想像できる。そのうちの一つ、奈良県・三輪(みわ)神社で祭神は、大物主大神(おおものぬしのおおかみ)と、それと一身同体の、大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)である。大国主命は出雲系の土神であり、少彦名命は商いの神様としても知られている。もしこれら神々が酒造りに関係があるとすれば、前者はわが国固有の「民族の酒」のシンボルであり、後者の関係からは、百済から入るよりずっと以前に、わが酒造技術が、何か外国の影響を受けていたのではあるまいかとの疑問も出てくる。
次の酒神は、京都府・松尾神社であり、その祭神は大山咋命(おおやまくいのみこと)と大陸に関係深い宗像女神の市杵島姫(いちきしまひめ)命である。注目すべきは、この神社の神主が代々秦氏の出であるという点である。松尾神社のある桂(かつら)から太秦(うずまさ)にかけての地方は、昔から朝鮮から帰化した人たちの領地であったし、松尾神社に近い太秦の広隆寺の近くにある木島(このしま)神社は、「秦酒公(はたのさけきみ)」に縁故のある社であるといわれていることなどを考えあわせると、応神の朝に、百済から須須許理(すすこり)が大陸の酒の技術を伝えたという伝説とも関係があるかもしれない。
第三番目の酒神、京都府の梅の宮の祭神は、書紀に名高い「天の甜酒(あめのたむさけ)」を造ったといわれる木花之開耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)と農業の神様の大山祇命(おおやまつみのみこと)とであるということから、これこそ天孫系の固有の「民族の酒」のシンボルとも見らるべきであろう。」
(坂口謹一郎『日本の酒』p.114-115 2007.8第1刷 2011.11第5刷 岩波文庫)
この記述から、わが国における“酒の神様”は以下の三社であることがわかります。
“三輪神社”、すなわち奈良県の大神神社(おおみわじんじゃ)
“松尾神社”、すなわち京都府の松尾大社(まつおたいしゃ)
“梅の宮”、すなわちこれも京都府の梅宮大社(うめのみやたいしゃ)
これらのうち、奈良県の大神神社へは二年前(2017年の正月)に参拝しております。
そこで今回は、他の二社のいずれかへ初詣にて参拝してまいりましたよ。
★☆2018年1月2日(水)★☆
まずは京都駅から。
その京都駅の売店で、佐々木蔵之介さんのご実家が造った普通酒をGET!
シールを貼られたくないから袋をくれと言ったのに、店員のおばはんが品質表示の真上に思いっきしベタ~ッって貼りやがんの!
その京都駅からは、山陰本線(嵯峨野線)の普通電車に乗車。
15分ほど乗って、嵯峨嵐山駅にて下車。
桂川のほとりまでやってまいりました。
渡月橋が見えますね。
その渡月橋を渡ることなく、桂川沿いの堤防上にある道路を南下して行きます。
堤防上の道路を下りて、観光客が誰もいない道を歩いて行きますよ。
やってきたのは、梅宮大社(うめのみやたいしゃ)。
“日本第一酒造の祖神”って書いてありますね。
どうやらこちらが正面のようです。
これは神楽殿。
酒の神様だけあって、各蔵元さんから寄進された菰樽が豊富でした。
主に灘や伏見の蔵元さんからのようでしたが、中には岡山(御前酒)や広島(賀茂鶴)、それに静岡(開運)のものもありましたよ。
こちらが拝殿。
檜皮葺のこじんまりとした感じの拝殿でした。
境内にて、にゃんこを発見!
このにゃんこ、門前に捨てられていたところを心ある人に拾われて育てられているのだとか。
神様のご加護で幸せになれたのだと信じますが、捨てた輩にはぜひとも天誅をくらわせてほしいものですぞ!
振る舞い酒。
もちろんいただきまっせ!
それでは、新春恒例の運試しといきましょうか!
あたしゃ去年、一昨年と続けて、新年最初のおみくじは“凶”を引いているのですよ。
(去年:伏見稲荷にて)
(一昨年:大神神社にて)
ビミョー・・・。
まあでも、これで三年連続の凶くじを回避することができたので、よしといたしましょう。
「旅行 配慮すればよし」だってさ。
雨にはどう配慮すればよいのか是非とも詳しく教えてほしいわまったく以って!
その梅宮大社での成果はこちら。
カップの御神酒は梅酒(チョーヤ製)でした。
清酒は佐々木酒造製の瓶詰がありましたが、これは敬遠いたしましたよ。
梅宮大社はそれほど混雑しておらず、ゆったりと参拝することができました。
梅宮大社を後にして、桂川に掛かる松尾橋を渡って行きます。
実は、梅宮大社の近くには、松尾大社もあるのです。
しかしここへの参拝は来年以降のネタとしてとっておこうと思い、今回は鳥居を眺めるのみといたしましたよ。
(どうせはやく酒が飲みたかっただけだろ!)
その松尾大社の鳥居の近くにある松尾大社駅から、阪急電鉄嵐山線の電車に乗車します。
乗ったのは、6300系。
かつて京都線の特急として国鉄の新快速と競い合った名車がそろい踏みでした。
嵐山線の電車に終点まで乗って、終点の桂駅にて下車。
改札を出ずに京都線へ乗り換える予定でしたが、朝から昼過ぎのこの時点まで何も食べていなかったことから空腹が限界に達してしまい、食べ物を求めてついつい改札を出てしまいました。
改札を出てすぐのところで、ヴィドフランスが開店しているのを発見!
サンドイッチをいただきます。
食後に再度桂駅の改札をくぐり、今度は阪急京都線の梅田行特急に乗車。
終点の梅田駅にて下車。
梅田駅で地下鉄御堂筋線に乗り換えて、
なんば駅にて下車。
激混みのなんばウォークを、人をかき分けつつ進んで行きます。
やってきたのは、もちろん初かすみ酒房さん。
2日ぶりのご無沙汰でした。
でもさ、2日前にもいた客が飲んだくれていて、お店の人に注意されるほど騒いでいやがんの!
まずは生小。
座るとすぐに飲み物を聞かれるので、いつも生小と答えることに決めております。
おでん(大根と玉子)を注文するのも、いつもどおり。
生小をさっさと空けて、燗酒に移行するのもいつもどおり。
めざしを注文してついつい酒が進むのもいつもどおり。
生酛のどぶを燗でいただいて、
冷たい大和のどぶを最後にいただき、
梅焼きおでんで〆て帰ったとさ。
あ、そういえば、さっき梅宮大社に参拝したんだっけ。
このことについて、文献には以下のように紹介されておりました。
「さらにもう一つ、わが国には昔から「酒の神様」として知られた神社が三つある。その神様からも、わが酒造りの古い在り方が想像できる。そのうちの一つ、奈良県・三輪(みわ)神社で祭神は、大物主大神(おおものぬしのおおかみ)と、それと一身同体の、大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)である。大国主命は出雲系の土神であり、少彦名命は商いの神様としても知られている。もしこれら神々が酒造りに関係があるとすれば、前者はわが国固有の「民族の酒」のシンボルであり、後者の関係からは、百済から入るよりずっと以前に、わが酒造技術が、何か外国の影響を受けていたのではあるまいかとの疑問も出てくる。
次の酒神は、京都府・松尾神社であり、その祭神は大山咋命(おおやまくいのみこと)と大陸に関係深い宗像女神の市杵島姫(いちきしまひめ)命である。注目すべきは、この神社の神主が代々秦氏の出であるという点である。松尾神社のある桂(かつら)から太秦(うずまさ)にかけての地方は、昔から朝鮮から帰化した人たちの領地であったし、松尾神社に近い太秦の広隆寺の近くにある木島(このしま)神社は、「秦酒公(はたのさけきみ)」に縁故のある社であるといわれていることなどを考えあわせると、応神の朝に、百済から須須許理(すすこり)が大陸の酒の技術を伝えたという伝説とも関係があるかもしれない。
第三番目の酒神、京都府の梅の宮の祭神は、書紀に名高い「天の甜酒(あめのたむさけ)」を造ったといわれる木花之開耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)と農業の神様の大山祇命(おおやまつみのみこと)とであるということから、これこそ天孫系の固有の「民族の酒」のシンボルとも見らるべきであろう。」
(坂口謹一郎『日本の酒』p.114-115 2007.8第1刷 2011.11第5刷 岩波文庫)
この記述から、わが国における“酒の神様”は以下の三社であることがわかります。
“三輪神社”、すなわち奈良県の大神神社(おおみわじんじゃ)
“松尾神社”、すなわち京都府の松尾大社(まつおたいしゃ)
“梅の宮”、すなわちこれも京都府の梅宮大社(うめのみやたいしゃ)
これらのうち、奈良県の大神神社へは二年前(2017年の正月)に参拝しております。
そこで今回は、他の二社のいずれかへ初詣にて参拝してまいりましたよ。
★☆2018年1月2日(水)★☆
まずは京都駅から。
その京都駅の売店で、佐々木蔵之介さんのご実家が造った普通酒をGET!
シールを貼られたくないから袋をくれと言ったのに、店員のおばはんが品質表示の真上に思いっきしベタ~ッって貼りやがんの!
その京都駅からは、山陰本線(嵯峨野線)の普通電車に乗車。
15分ほど乗って、嵯峨嵐山駅にて下車。
桂川のほとりまでやってまいりました。
渡月橋が見えますね。
その渡月橋を渡ることなく、桂川沿いの堤防上にある道路を南下して行きます。
堤防上の道路を下りて、観光客が誰もいない道を歩いて行きますよ。
やってきたのは、梅宮大社(うめのみやたいしゃ)。
“日本第一酒造の祖神”って書いてありますね。
どうやらこちらが正面のようです。
これは神楽殿。
酒の神様だけあって、各蔵元さんから寄進された菰樽が豊富でした。
主に灘や伏見の蔵元さんからのようでしたが、中には岡山(御前酒)や広島(賀茂鶴)、それに静岡(開運)のものもありましたよ。
こちらが拝殿。
檜皮葺のこじんまりとした感じの拝殿でした。
境内にて、にゃんこを発見!
このにゃんこ、門前に捨てられていたところを心ある人に拾われて育てられているのだとか。
神様のご加護で幸せになれたのだと信じますが、捨てた輩にはぜひとも天誅をくらわせてほしいものですぞ!
振る舞い酒。
もちろんいただきまっせ!
それでは、新春恒例の運試しといきましょうか!
あたしゃ去年、一昨年と続けて、新年最初のおみくじは“凶”を引いているのですよ。
(去年:伏見稲荷にて)
(一昨年:大神神社にて)
ビミョー・・・。
まあでも、これで三年連続の凶くじを回避することができたので、よしといたしましょう。
「旅行 配慮すればよし」だってさ。
雨にはどう配慮すればよいのか是非とも詳しく教えてほしいわまったく以って!
その梅宮大社での成果はこちら。
カップの御神酒は梅酒(チョーヤ製)でした。
清酒は佐々木酒造製の瓶詰がありましたが、これは敬遠いたしましたよ。
梅宮大社はそれほど混雑しておらず、ゆったりと参拝することができました。
梅宮大社を後にして、桂川に掛かる松尾橋を渡って行きます。
実は、梅宮大社の近くには、松尾大社もあるのです。
しかしここへの参拝は来年以降のネタとしてとっておこうと思い、今回は鳥居を眺めるのみといたしましたよ。
(どうせはやく酒が飲みたかっただけだろ!)
その松尾大社の鳥居の近くにある松尾大社駅から、阪急電鉄嵐山線の電車に乗車します。
乗ったのは、6300系。
かつて京都線の特急として国鉄の新快速と競い合った名車がそろい踏みでした。
嵐山線の電車に終点まで乗って、終点の桂駅にて下車。
改札を出ずに京都線へ乗り換える予定でしたが、朝から昼過ぎのこの時点まで何も食べていなかったことから空腹が限界に達してしまい、食べ物を求めてついつい改札を出てしまいました。
改札を出てすぐのところで、ヴィドフランスが開店しているのを発見!
サンドイッチをいただきます。
食後に再度桂駅の改札をくぐり、今度は阪急京都線の梅田行特急に乗車。
終点の梅田駅にて下車。
梅田駅で地下鉄御堂筋線に乗り換えて、
なんば駅にて下車。
激混みのなんばウォークを、人をかき分けつつ進んで行きます。
やってきたのは、もちろん初かすみ酒房さん。
2日ぶりのご無沙汰でした。
でもさ、2日前にもいた客が飲んだくれていて、お店の人に注意されるほど騒いでいやがんの!
まずは生小。
座るとすぐに飲み物を聞かれるので、いつも生小と答えることに決めております。
おでん(大根と玉子)を注文するのも、いつもどおり。
生小をさっさと空けて、燗酒に移行するのもいつもどおり。
めざしを注文してついつい酒が進むのもいつもどおり。
生酛のどぶを燗でいただいて、
冷たい大和のどぶを最後にいただき、
梅焼きおでんで〆て帰ったとさ。
あ、そういえば、さっき梅宮大社に参拝したんだっけ。
「どぶ」の燗って呑んだ事がありません(*´∇`*)
by johncomeback (2019-01-11 21:30)
johncomebackさん、久保本家酒造さんの生酛のどぶは、燗がうまいのですよ。
by skekhtehuacso (2019-01-11 21:42)
初かすみ酒房は今まで数回前を通りましたが、いずれも満席で入る事は叶いませんでした。
もし次に機会があるならば、混雑してない時間帯を狙わないと、と目論んでおります。
by タンタン (2019-01-12 08:52)
タンタンさん。実はたった今も初かすみ酒房さんにて飲んだくれておりまっせ!
by skekhtehuacso (2019-01-12 19:45)
梅酒を買ったのですか?。となると初めてのリキュールかな?。
by エクスプロイダー (2019-01-12 20:49)
2019年素敵なスタート☆彡...ニャン(=^・・^=)
by ロコときどきキナコ (2019-01-12 22:08)
エクスプロイダーさん、リキュール類は、既出のものがありまっせ。それに今日も一つ、はからずも入手してしまいました。
by skekhtehuacso (2019-01-13 16:23)
ロコときどきキナコさん、今年は猫とどれだけ仲良くなれるかに賭けたいと思います。
酒も飲むけれどね。
by skekhtehuacso (2019-01-13 16:30)
京都での新春酒集めおつかれさまでした(^^)
かつては阪急のエースだった6300系、カッコいい!
短区間の支線用にコンバートされても、
転換クロスシートなのがいいですよね。
日除けの鎧戸も残っているのかな・・・。
by あおたけ (2019-01-13 20:55)
あおたけさん、6300系は座席が一部ロングで、転換クロスシートは2人×1人に改造されておりましたよ。
鎧戸はたしかあったはず。
あたしゃあの鎧戸を操作するときに、いつも指を挟まれるような気がして怖かったのです。
by skekhtehuacso (2019-01-15 19:54)