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【お酒】1758.あら玉 純米吟醸 雪若丸 300ml [06.山形県の酒]

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◆製造者:和田酒造合資会社
山形県西村山郡河北町谷地甲17番

◆品目:日本酒
◆原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
◆原材料:雪若丸100%使用
◆アルコール分:15度
◆内容量:300ml
(以上、ラベルより転記)




和田酒造さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
242.あら玉 銀山温泉 300ml
275.あら玉 乾杯カップ二回目はこちら
1116.あら玉 上撰 本醸造 300m
1122.あら玉 からくち本醸造 180ml
1144.あら玉 純米吟醸 出羽燦々 300ml
1318.あら玉 純米吟醸 カップ
1512.あら玉 純米吟醸 山形県産つや姫100%使用 300ml

今日いただくこのお酒は、山形県産の“雪若丸”なるお米だけを使用した純米吟醸酒なんだってさ。
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その雪若丸は、「2003年に山形県立農業試験場庄内支場(現山形県農業総合研究センター水田農業試験場)において、「山形80号」を母に、「山形90号」を父として人工交配し、その後代から選抜育成した主食用の品種」(※1)で、「2009年2月「山形112号」の地方系統番号を付与」(※2)されたのち、「2015年2月、山形県で奨励品種(優良品種)に採用し、2016年、品種登録出願を行いました。」(※2)という、比較的新しい食用米でした。

この雪若丸が登場する以前、山形県には「はえぬき」と「つや姫」というブランド米が存在しておりました。
ですが、「国内の米の消費量は年々減少しており、複数の米産地において、良食味の新品種を核としたブランディング戦略による市場確保の取組みがみられる」(※3)とあるとおり、日本国内でお米を買ってもらうためには、米の特質や食味・食感を売りにしたブランド化を進める必要があるのだそうです。

そこで雪若丸は、はえぬきやつや姫の育成上の問題点を改善しつつ、かつ食味にも特徴がある山形県における第三のブランド米として育成されたとのこと。

その雪若丸の特性については、「炊飯米は粘りがあり、かつ硬い、これまでの品種にない食感を有する。」(※4)のであって、「表面の細繊維状構造が発達し、中間部では細胞壁の形状が保持される部分が多いことから、硬い食感となる。」(※4)のだとか。
それ故に雪若丸は、“お米って、食感なんだ。”のキャッチコピーを用いてその“食感”を売りにして販売しているのだそうですよ。


米が硬ければ、低精白に耐えることができるでしょう。
それにきっと吸水速度が緩やかでしょうから、適度な吸水率に仕上げやすいのかも。
それ故、雪若丸の特質のうち“硬さ”のみに関して言えば、吟醸造りには適しているのかもしれませんね。

しかし一方で、硬質米の欠点を指摘した記述もございました。
さてこの稿で硬質米とは酒造りにおいて原料処理では吸水不良蒸米に芯ができやすくこうじにして製こうじ中硬化が早くハゼ込み不良のヌリハゼこうじになりやすく酒母において被糖化性が悪く酒母内容が不良もろみでもろみ日数が短期となり粕が多く,ウスイ酒になりやすい米質を指すものとお考え下さい。」(※5)



これらを踏まえておいて、実際に味わってみましょう。
潤間吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いている程度でした。
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上立ち香はないですね。
口に含んでも香りは感じません。

うまみはちょい濃いめでしょうか。
米のうまみがじんわり効いていて、厚みを少し感じます。
酒臭さや熟成感はありません。
苦みがあって、弱めですが鋭さを感じます。
キレはよく、後味はさっぱりしております。

酸味はちょいはっきりかな。
すっぱさが弱めですが、これも鋭さを少し感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょうね。
べとつかない甘みですが、幅を少し感じます。


米のうまみを楽しめる、ちょい濃醇でちょい苦ちょいすっぱさっぱり旨やや甘口のおいしいお酒でした。
この味わいは、米のうまみそのものでしょう。
それを苦みと酸味とが引きしめて、そして甘みがコクを添えておりました。
しかもキレがよく、後味はさっぱりしておりましたよ。
一方で酒臭さや熟成感とは無縁で、それ故か深みは感じられませんでした。

食べておいしい雪若丸は、醸してもおいしいお米だと思いましたよ。
もしかしたら米の味だけが出ていたのは、硬質米であるが故のことだったのでしょうか?





その雪若丸に合わせた粗末なエサ。

冷蔵庫の残り物の煮物。
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山形のお酒ですからね、
今日は山形のだし。
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その山形のだしを、豆腐に乗せていただきました。
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そして〆は、なっと~もつ(納豆餅)。
谷地で食べたやつには到底及びませんが、これも山形の味でまいう~!
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ごちそうさまでした。
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っていうか、山形のお酒と食べ物とをいただいたら、また山形へ行きたくなってきちゃいましたよ。


決めた!

オレは山形へ行く!

そう思ったのならそうしろってまで、俺は言う!
俺はこういう人間だ!(ビッグダディより)

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(友情出演)


(※1)中場勝『研究情報 しっかりとした粒感と適度な粘りが両立した“新食感”水稲新品種「雪若丸」の育成 ~「つや姫」の弟君の誕生~』p.42-43(農産物検査とくほん206号p.42-47中 全国瑞穂食糧検査協会 2018.3)
(※2)(※1)p.43
(※3)後藤元・阿部洋平・松田晃・浅野目謙之・鈴木啓太郎・新田洋司・中場勝『水稲新品種「雪若丸」の食味特性』p.1(山形県農業研究報告 11号 p.1-10中 山形県農業総合研究センター 2019.3)
(※4)(※3)p.8
(※5)大沢欣一『硬質米による酒造り 杜氏の方々のために』p.1037(日本釀造協會雜誌63巻10号 p.1037-1039中 1968.10)
あ~酒臭かった!(28)  酒くさコメント(4) 

あ~酒臭かった! 28

酒くさコメント 4

よしころん

山形のだしの豆腐乗せ~!
わたしもよくやります\(^o^)/
ちりめんじゃこもMIXしたり~
簡単手抜き上手い^^v

山形にはいつ行かれるのかな~
楽しみだにゃー^^
by よしころん (2020-02-23 22:12) 

skekhtehuacso

よしころんさん、行くと宣言はいたしましたが、いつになることやら。
今年は暖冬故に山菜の出回りが早いように思いますので、その頃に。
by skekhtehuacso (2020-02-23 22:46) 

あとりえSAKANA

山形のだし!美味しいですよね☆
夏はよく買います。
お酒のおつまみにぴったりですね(^^)
by あとりえSAKANA (2020-02-24 00:26) 

skekhtehuacso

あとりえSAKANAさん、簡単につくれますよ。
それに、何を入れてもいいし、味付けも自由ですから。
あたしゃ茄子は入れず、かつ醤油と練り梅とで味付けをしております。
山形の人に話したら、「練り梅は入れないわ」だってさ。
by skekhtehuacso (2020-02-24 19:53) 

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