【お酒】1778.華鳩 にごり酒 貴醸酒ブレンド カップ [34.広島県の酒]
榎酒造株式会社
広島県呉市音戸町南隠渡2-1-15
アルコール分16度
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、清酒(国産米)、醸造アルコール、糖類
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)
榎酒造さんのお酒は、これまでに華鳩 辛口 特別本醸造 300mlをいただいております。
今日いただくこのカップ酒はにごり酒ですが、糖類添加(酸味料添加なし)の三増酒でした。
それにこのカップ酒、“貴醸酒”をブレンドしてあるんだってさ。
この貴醸酒について、手元にあった文献に以下のように紹介されておりました。
「仕込みの際に水の代わりに酒を使って仕込んだもの。平安時代の文献をもとに開発された贅沢な酒です。酒は水よりもエキス分が高いために、できあがった酒は色や口当たりも濃厚でかなりの甘口になります。食後などに少しずつ飲むのに適した酒といえるでしょう。」(※1)
糖類添加の三増酒に貴醸酒もまぜちゃったりなんかしちゃったりしたら、それはそれは甘ったる~いお酒になってしまいやしないかと、あたしゃ危惧いたしておりますよ。
もっとも、甘口が好みでいらっしゃる(?)広島の皆さまにとっては、それも願ったりかなったりなのでしょうか?
それをたしかめるべく、いただいてみたいと思います。
滓の量は、3-4割といったところでしょうか?
にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、かすかに象牙色がかっておりました。
また見た目には、とろみがあるようには見えませんでしたよ。
口当たりはとろみをそれほど感じず、むしろさっぱりしております。
それに滓のざらつきも弱めです。
うまみはやっぱり濃いめです。
米のうまみとともに、熟成感と重さとをちょっとだけ感じます。
苦みはごくかすかでしょう。
キレはそれほどでもないみたいです。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、よくわかります。
それにさわやかな風味がはっきりしています。
スースー感はなく、ピリピリ感はありません。
甘みははっきりしています。
しかしべとついてはおらず、クドさも感じません。
濃醇爽快ちょい重旨甘口のおいしいお酒でした。
しっかりしているのに爽やかな風味お酒でした。
それにとろみや滓のざらつきはわずかで、口当たりはさっぱりしておりました。
それでいて、うまみに重さを少しだけ感じて、それがいい感じに引き締めておりました。
甘みはしつこくなく、これもいい感じでした。
ちょっとだけ感じた重さが、貴醸酒をブレンドした成果なのでしょうか?
でも、予想していたほど甘みは強くはありませんでした。
これはなかなかおもしろいにごり酒でしたよ。
(※1)松崎晴雄『日本酒のテキスト 1 香りや味わいとその造り方』p.58(2001.8 同友館)
貴醸酒ブレンドのにごり酒とは贅沢な。
ただ、糖類入りが残念。
by エクスプロイダー (2020-04-02 23:36)
エクスプロイダーさん、広島の糖添酒(酸味料の添加がないもの)って、味がしっかりしているものが少なからずあるように思います。
これって増量策ではなくて、もっぱら甘くするために添加しているのではないかという疑いを抱くようになってまいりましたよあたしゃ。
by skekhtehuacso (2020-04-03 20:34)