【お酒】2293.千年一 特別純米酒 300ml [28.兵庫県の酒]
製造者 千年一酒造株式会社
兵庫県淡路市久留麻二四八五-一
品目 清酒
アルコール分14度
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 60%
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)
蔵元さんのWebsiteでは
「淡路島の地に根差してきた当蔵は2025年で、創立150年を控えています。」とありました。
ラベル(後掲)には、1875(明治8)年創業とありましたよ。
ということは、ご多分に漏れず、阪神淡路大震災(1995(平成7)年1月17日)で被災なさったわけですよ。
被災後に消えていった多くの灘の中小蔵元と同様に、一時は廃業をも考えたとのこと。
それでも幾多の困難を乗り越えて酒造りを再開してくださったおかげで、今日、こうしてくだらない酒ブログのネタとして使わせていただくことができた次第でございました。
今日いただくこのお酒は、特別純米酒。
清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)2(3)によれば、「純米酒又は本醸造酒のうち、香味及び色沢が特に良好であり、かつ、その旨を使用原材料、製造方法その他の客観的事項をもって当該清酒の容器又は包装に説明表示するもの(精米歩合をもって説明表示する場合は、精米歩合が60%以下の場合に限る。)に「特別純米酒」又は「特別本醸造酒」の名称を用いること。」ができる旨定められています。
また、ここで言う「客観的事項」については、酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準2(2)ヌ(イ)「精米歩合が60%以下である場合のほか、醸造用玄米の使用割合(表示基準5の1に規定する使用割合をいう。)が50%を超える場合等消費者が容易に理解できる事項をいうものとする。この場合、精米歩合又は醸造用玄米の品種名及び使用割合等を併せて表示しなければならないものであるから留意する。
なお、醸造アルコールの使用量の多寡は、「使用原材料、製造方法その他の客観的事項」に該当しないものとして取り扱う。」と定められておりますよ。
でもね、
あたしゃね、この、
“特別純米酒/特別本醸造”という規格が設けられた理由
を知りたいのです。
純米酒/本醸造の規格の上位には吟醸酒があるにも関わらず、それとは別に“特別-”なるものが存在するのですから。
もちろん吟醸造りではないものの、純米酒/本醸造の中でも上等だということをアピールしたいという蔵元さんたちのお気持ちはお察し申し上げます。
だからと言って、それに応えるべく、拘束力のあるルールで表示を規格・規制すべきことなのでしょうか?
かつての級別制度下のように各級ごとの徴税額が異なるのであればともかく。
純米酒/本醸造の規格を満たした上で、さらに丹精込めて造った上等なお酒であることを表示したければ、その表現方法は必要最低限の禁止事項(ウソ・誇大・紛らわしいなどの理由によるもの)を伴いつつも、原則として各蔵元さんの自由な発想に任せてもよいと思うのって、オイラだけ?
それとも、たとえそのような表示であっても、“無知な愚民どもめが安心して一定の品質のお酒をまちがいなく入手できるように国として導いてやる必要がある。”という、“父権主義的介入(paternalism)”に基づく規格なのでしょうか?
しかしそれでは、その解釈は各蔵元さんのご判断に任されているのが実情である吟醸酒の意味とは正反対の規制になってしまいますよね。
本日現在、ワタクシはその旨を解説している文献の記載に出会うことがまだ叶っておりません。
これは今後のこのブログでの課題でしょう。
わからないことがある以上、それを解明するために、まだまだ飲酒とこのブログとはやめられそうにはございません罠。
話がそれてしまいました。
お酒に戻しましょう。
ラベルには、明石海峡大橋と思われる絵が。
創業年もありますね。
品質表示はこちら。
このお酒、箱に詰めて販売されておりました。
開けると、煙がもくもくと・・・、
じゃなくて、能書きが出てまいりました。
話のネタが尽きたところで、いただきます。
冷やして飲めと書いてありますから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ごくかすか。
上立ち香、盃に注ぐと爽やかな香りがフワリ。
含むとそれが口の中でパッと広がります。
フルーティーではなく、フレッシュさでもない香り。
言うなれば、“かぼす”のような穏やかな柑橘の香りの如し。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみがしっかりで、厚みを少し感じます。
軽い苦みがあって、弱めながらに鋭さを感じます。
熟成感はなく、酒臭さもなし。
重さやクセもゼロ。
しかもキレがよく、スッと引きます。
さんみははっきり。
酸っぱさが少し強めで少し鋭い。
ちょいスーですが、ピリはなし。
あまみはややはっきり。
サラリとしてはいるものの、特に後味としてわかりやすい。
爽快やや濃醇でちょい苦ちょいすっぱちょいスースッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
とても爽やか。香りがあるもののしつこさはゼロで、軽やかでお酒の味わいとピッタリ!
うまみはやや濃いめながらも、角や重さはまったくなし。
しかもキレがよく、後味スッキリ。
やや甘口でしたが、べとつきやしつこさは全くなく、むしろ爽やかさや酸味とよく合うほど。
これさ、かなりうまいんじゃないの!
爽やかで、かつうまみしっかりなのに飲みやすい。
夏の暑い日の晩酌にピッタリです。
冷たくひやしていただけば、そりゃ暑さなんか吹っ飛ぶことでしょうよ。
まさに“特別純米酒”、すなわち“純米酒のうち、香味及び色沢が特に良好なもの”を名乗るにふさわしいお酒だと思いました。
いやはや、
淡路島にこんな美酒があったとはね。
願わくは、うなぎの蒲焼と合わせてみたかったところでございました。
その千年一特別純米酒と合わせた今日のエサはこちら。
肉を食べたかったので、国産豚肉のこま切れを買ってまいりました。
豚肉の甘辛炒め煮。
国産豚肉はやわらかくておいしいね。
オイスターソースは買わない主義のワタクシ(冷蔵庫の肥やしになるだけだから)。
代わりに愛知県の赤味噌を使ったことで、味に深みを出すことができました。
下茹でしてから使った大根には、味がしっかりしみておりました。
昨日の残りのちくわ。
キャベツと合わせました。
耐熱容器に、キャベツとちくわとを切って入れ、
酢・みりん・味マルジュウを小さじ1杯ずつ入れて、
1992年製の電子レンジで3分加熱して、
キャベツとちくわのちょい甘酢和え。
砂糖を使わずにみりんの甘みだけだから、ちょい甘酢和え。
おいしゅうございました。
ごちそうさまでした。
淡路島だと焼き穴子と合わせたいです(^^♪
by yamatonosuke (2024-05-21 00:28)
yamatonosukeさん、焼き穴子もいいかもね。
たこのぬたもいいかも。
by skekhtehuacso (2024-05-21 21:05)