【お酒】2317.千歳盛 生貯蔵酒 300ml [05.秋田県の酒]
製造者 千歳盛酒造株式会社
秋田県鹿角市花輪字中花輪29番地
品目 清酒
内容量 300ml
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 14度
(以上、ラベルより転記)
鹿角花輪駅(秋田県鹿角市)。
JR花輪線(好摩-大館)の線名にもなっている、花輪の街にほど近い駅。
その花輪の街に蔵を置くのが、千歳盛酒造さん。
「酒銘は創業者の田村茂助により不老長寿の願いを込めて「千歳」と命名され、その後1922年に世の繁栄と人々の長寿を願って「千歳盛」となった。」(※1)とのこと。
数年前まではたしか、“かづの銘酒株式会社”という商号だったはず。
どうやら近年になって資本の変動(買収による完全子会社化)があったようで、それを機に商号を変更したのかな?
花輪にあった酒屋さんでは、「数年前にカップ酒もお燗瓶も止めてしまった」との情報を入手することができましたが、これも資本の変動による経営方針の変更に起因するのかもしれませんね。
ですがその千歳盛酒造さん、かづの銘酒時代にも危機があったようです。
明治5年の創業であったものの、「一時期、地元の二つの蔵とともに北鹿に統合、醸造中止を余儀なくされた時代もあったが、昭和六十二年に復興。その後、鹿角伝来の酒蔵として、市を挙げてバックアップしていこうと問屋、小売店、地元の有志など二十人が出資者となって平成三年にかづの銘酒株式会社として設立された。」(※2)とありましたよ。
多くの人々のおかげで今日まで操業を続けていけているわけですね。
カップ酒やお燗瓶の製造を止めてしまったことなんか、どうでもいいわけですよ。
文句を言うならば、経営を保てるほどにもっとじゃんじゃん飲みやがれってんだ!
(文句を言っているのはオマエだけだろ。)
話をお酒に戻しましょう。
その千歳盛酒造さんのお酒は、かづの銘酒だった頃に【お酒】605.千歳盛 カップをいただいております。
このカップ酒も、今となってはもう飲めないですね。
“いつまでも あると思うな カップ酒”
今日いただくこのお酒は、生貯蔵酒。
品質表示はこちら。
どうやら普通酒のようでした。
それではいただきましょう。
生貯蔵酒ですから、冷蔵庫で冷やした物をいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
上立ち香はなし。
含むとフレッシュな風味をほんのりと感じます。
うまみはやや淡め。
米のうまみに、淡めなりに厚みを感じます。
苦みがあって、少し強めで鋭く、かつ重さも少し感じます。
キレはまあまあでした。
酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、これも鋭さを少し感じます。
ちょいスーかつちょいピリ。
甘みはややはっきり。
存在は盃に口をつけたときから喉を通るまで一貫して感じます。
でも甘み自体に、幅はないみたいです。
ちょい爽快のやや淡麗でちょい苦ちょい重ちょいすっぱちょいスーちょいピリやや甘口のお酒でした。
うまみは米のうまみそのもので酒臭さや熟成感がありませんでした。
それにフレッシュな風味も感じたことから、味わい自体は軽めに感じました。
その一方で、苦みが重さを伴い、酸味の鋭さを感じ、かつちょいスーちょいピリでした。
それ故に、荒々しさを感じたことは否めませんでした。
軽いのに荒々しい、そんなお酒。
私は野菜と合わせましたが、イマイチ。
あくまでも予想ですが、鹿肉や熊肉なんかと合わせるべきだったと思いました。
そんなこと、ウチじゃ到底無理ですけれどね。
花輪を徘徊した際に、缶詰でも見つけて買って来ればよかったかも。
まあそれでも、けっしてまずくはないお酒。
それ故に、スイスイと行けてしまいましたとさ。
その軽くも荒々しい千歳盛生貯と合わせた今日のエサはこちら。
ちくわときゅうり。
ねり梅を使って、
梅和え。
予想通りのおいしさでした。
もやし。
年中金欠ですから。
冷蔵庫の残り物野菜と共に、
今日は肉を使わず、ツナ缶。
調味料は、秋田のしょっつる。
けっこうしょっぱいね。
しょっつる小さじ2杯とともに、みりんと千切りしょうがとを使いました。
もやしとツナ缶のしょっつる炒め。
香りは白身魚を焼いたみたい。
味は穏やかな塩気に魚の風味。
ごちそうさまでした。
(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.6(2015.09 無明舎出版)
(※2)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.21(1995.9 秋田魁新報社)
ちくわとキュウリの梅和え
おいしそうですね(*^_^*)
お酒が進みそう
by mayu (2024-07-06 20:48)
mayuさん、梅ごのみを煮切った酒とみりんとでのばして和えました。
梅ごのみは昆布やらかつおぶしやら入っていておいしいので、味は予想通りでした。
by skekhtehuacso (2024-07-06 21:35)
お酒の本が沢山ありますね。
ちくわとキュウリの梅和え、美味しそうww
by HOTCOOL (2024-07-07 07:31)
しょっつるは秋田の万能調味料なので家でも多用しています。
花輪近辺は懐かしいです。飲んべえが多くて営業が楽しかったです。
by kou (2024-07-07 07:31)
HOTCOOLさん、文献の記載を引用すれば、たとえいちゃもんをつけられても「ここにこう書いてあるぞ!」と反論できるのです。
梅和えは煮切りみりんで練り梅を伸ばして使用したことで、味に深みが出ました。
by skekhtehuacso (2024-07-07 18:33)
kouさん、しょっつるは加熱することで香ばしさが出ますね。
その香ばしさはあたかも白身魚の干物を焼いたときの香りのようで、大好きです。
by skekhtehuacso (2024-07-07 18:34)