【お酒】1611.歩々清風 300ml [06.山形県の酒]
合資会社杉勇蕨岡酒造場
山形県飽海郡遊佐町上蕨岡字御備田47の1
アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米・米麹・醸造アルコール
精米歩合 65%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
日本海と秋田県とに面する山形県最北の町、遊佐町。
そこに蔵を置く杉勇蕨岡酒造場さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
杉勇 カップ(普通酒)(二回目はこちら)
杉勇(すぎいさみ) 純米酒 出羽の里 300ml
杉勇(すぎいさみ) 本醸造 出羽きらり 300ml
杉勇(すぎいさみ) 300ml(普通酒)
遊佐来(ゆざこい) 純米 300ml
このお酒は、山形県遊佐町にある道の駅鳥海にて入手しました。
ラベルには“歩々清風”と書かれておりました。
しかもこれは、“金子智一(かねこともかず)”なる人物の自筆なのだとか。
どうやら山形県遊佐町には金子智一氏の記念碑があるそうですが、察するにこのラベルの文字はその記念碑に刻まれているものと同一のものみたいですね。
この“歩々清風”の意味を解説した記述にあたることはできませんでした。
しかし、
「 そして、二〇〇二年十二月二十四日、十五時一分、金子智一は逝きました。享年、八十八歳。
戒名は「亜州院智行悠歩清風大居士」。
智一は生前、ウォーキング運動の同志である比叡山延暦寺大僧正小林隆彰に、自分が死んだらこれを参考にして戒名を作ってくれと原案を渡していたのでした。小林は「大」の一字を付け加えただけでした。」(※1)
とあるとおり、どうやらこれは禅の言葉で、金子氏は普段からこの言葉を好んで使用していたのではないかと、私は推測いたします。
では、その金子智一なる御仁はいかなる人物か?
1914(大正3)年に遊佐町で生まれた金子氏は、その青年期に、同じく山形県出身の石原莞爾(軍人:満州事変の首謀者)の東亜連盟思想(“アジア人は協力して欧米の侵略に対抗すべし”とする考え方)に感銘を受けたそうです。
その後出版社に入社して『陸軍画報』の編集に携わったことを契機とし、陸軍宣伝班(占領地の人々に日本の考えを伝え、かつ戦況を日本へ報告する部隊)の一員としてジャワ島(インドネシア)へ派遣されたそうです。
その際、オランダの愚民政策で服従させられていたインドネシアの人々を教化して自力で独立させるべく奔走し、その活動を通じてスカルノ(のちの大統領:デヴィ夫人の旦那)やハッタ(のちの副大統領:ジャネット八田とは無関係)と親密になっていったそうです。
金子氏の活動は敗戦と同時に頓挫するのですが、その後スカルノやハッタがオランダとの独立戦争に勝利して政権を取ったことにより、金子氏の願いは実現したのでした。
そして金子氏が戦前にインドネシアで流した汗は、戦後の日本とインドネシアとの友好関係に大きく影響を与えたのだそうです。
このことは、
「 そして同じく一九八八年九月十四日、スハルト大統領よりインドネシアの最高功労勲章「ナラリア勲章」を授与されました。この勲章はインドネシアの独立と復興、発展に寄与した人に贈られる最高の栄誉です。金子智一は、インドネシアの独立に寄与したことは無論のことですが、下中弥三郎とともに取り組んだ戦後賠償や留学生の受け入れ、スハルト政権と福田総理の橋渡し役、またジョグジャカルタ郊外にある世界最大の仏教遺跡ボロブドール修復のための募金活動(世界最高の二百三十万ドルも集めました)などにも地道な貢献をしておりましたので、それらを総合的に評価されたものでした。」(※2)
という文献の記述からも推察し得ます。
また戦後、金子氏は出版社に勤務したのち、日本ユースホステル協会や日本ウォーキング協会を立ち上げ、その発展に尽力したそうです。
要するに金子智一氏は遊佐町にとって郷土の偉人であり、このお酒はその記念碑の文字をラベルにいただいたということでしょうね。
ですがこのお酒には特定名称の表示がなく、どうやら普通酒のようでした。
普通酒でもおいしければよいのです。
“歩々清風”の名の如く、一杯ごとに清々しい風をもたらしてくれるような味わいなのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ほぼ透明でした。
ありゃ!
こちらひさびさの、かなりのピリピリですぞ!
やや強めで、鋭さをはっきりと感じるピリピリです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースーもわからないくらいです。
うまみはやや淡めです。
米のうまみが広がらず、舌の上をピンと突く感じがします。
軽い苦みが少しだけあるみたいです。
キレはよくスッと引きますが、透明感はないみたいです。
甘みはひかえめです。
ほとんど感じません。
やや淡麗でピリ旨辛口のお酒でした。
けっこうなピリで、目が覚めるようでした。
かつ辛口でドライな口当たりでした。
それでもうまみがキリッと効いており、飲み応えを感じました。
これはね、完全に食中酒でしょうよ。
一口含むごとに食べ物の臭みや脂っぽさをサッと流してくれて、口の中が清々しくなりましたよ。
そういう意味で、たしかに歩々清風ならぬ、まさに“盃々清風”なお酒でした。
でもさ、生前の金子さんって、こんなにピリピリした性格だったのかな?
このお酒に合わせたのはこちら。
和風ポテトサラダ。
カーリーケールのごま味噌和え。
そして、じゃこ天。
ごちそうさまでした。
(※1)佐藤嘉尚『歩々清風 金子智一伝』p.235(2003.11 平凡社)
(※1)(※1)p.214
東京都区内での酒集め [旅]
300ml瓶の在庫が僅少となってしまいました。
というのも、富山県での酒集めで入手してくる予定だったのですが、その際に琴線に触れるものに出会うことがかなわず、わずか1本の入手にとどまっていたためでした。
そこで今日は、300ml瓶をいくつか入手しようと思い、雨の中を東京都区内へ出かけてまいりましたよ。
まずは、西船橋駅から。
ああそうだよ!
どうせオレは千葉県民なんだよ!!
なんか文句あるか!!!
今日は、東京メトロの24時間券を使って移動します。
西船橋駅からは、東京メトロの東西線の快速に乗車。
日本橋駅まで乗って、銀座線の浅草行に乗り換え。
下りたのは、田原町駅。
終点浅草駅の一駅手前です。
かつての仁丹塔の前より。
晴れていればここからスカイツリーを拝めるのですが、今日はダメでした。
ちなみに、こんな感じ。
西友で、多満自慢(たまじまん)の純米大吟醸をGET!
た~ま~し~ま~、タマシマン♪(それちがうだろ!)
困ったときの、まるごとにっぽん!
そのまるごとにっぽんで、京都の富士千歳にごり酒をGET!
雷門は大混雑!
雨だってのにさ、よくもまあ出かけてくるもんだぜ!
(オマエもだろ。)
腹が減ってきたところで、富士そばを発見。
冷やしおろしそばをいただきましたよ。
浅草駅まで歩いてきて、再び銀座線(渋谷行)に乗車。
三越前駅にて下車。
コレド室町の中にある“にんべん”のお店。
かつおと昆布のあわせだし(100円)をいただきましたよ。
深いのにきれいなお味で、おいしゅうございました。
自宅のが切れかかっていたことから、にんべんのお店でかつお節を買いましたよ。
日本橋とやま館。
富山県のアンテナショップです。
300ml瓶の取り扱いは皆無でした。
ですが、若鶴酒造さんのハイボール缶を入手しましたよ。
こちらは島根県のアンテナショップ“にほんばし島根館”。
竹下本店(竹下登の生家)さんの上撰普通酒(左)と、ヤマサン正宗(酒持田本店さん)の純米カップ(左)とをGET!
奈良まほろば館も覘いてみましたが、300ml瓶は春鹿 純米酒 超辛口だけでしたので撤収!
三越前駅へ戻って、今度は半蔵門線中央林間行(東急田園都市線へ直通)に乗車。
表参道駅で下車。
けっこうな人出だこと。
雨だってのにさ、よくもまあ出かけてくるもんだぜ!
(オマエもだろ。)
表参道新潟館ネスパス。
新潟県のアンテナショップです。
そのネスパスで、よしかわ杜氏の大辛口カップ(左)と、北雪の純米にごり酒(右)とをGET!
そのネスパスによ、試飲機が設置されとりゃ~あしたがね!
私が選んだのは、鮎正宗の本醸造(左から二つ目)。
淡麗かつ旨口!
新潟でも、上越地方のお酒にはやや甘めのものが多いように思いますよあたしゃ。
さて、この時点で午後1時半。
予定では、このあともお店をいくつか回ったり、最後にひとり打ち上げを楽しむつもりでした。
しかし、訳あってここで計画を中止!
以上、カップ酒2個、300ml瓶4本、ハイボール缶1個の旅でした。
え?
どうして計画を中止したのかって?
だってはやく遊んでもらいたかったんだも~ん!
(友情出演)
というのも、富山県での酒集めで入手してくる予定だったのですが、その際に琴線に触れるものに出会うことがかなわず、わずか1本の入手にとどまっていたためでした。
そこで今日は、300ml瓶をいくつか入手しようと思い、雨の中を東京都区内へ出かけてまいりましたよ。
まずは、西船橋駅から。
ああそうだよ!
どうせオレは千葉県民なんだよ!!
なんか文句あるか!!!
今日は、東京メトロの24時間券を使って移動します。
西船橋駅からは、東京メトロの東西線の快速に乗車。
日本橋駅まで乗って、銀座線の浅草行に乗り換え。
下りたのは、田原町駅。
終点浅草駅の一駅手前です。
かつての仁丹塔の前より。
晴れていればここからスカイツリーを拝めるのですが、今日はダメでした。
ちなみに、こんな感じ。
西友で、多満自慢(たまじまん)の純米大吟醸をGET!
た~ま~し~ま~、タマシマン♪(それちがうだろ!)
困ったときの、まるごとにっぽん!
そのまるごとにっぽんで、京都の富士千歳にごり酒をGET!
雷門は大混雑!
雨だってのにさ、よくもまあ出かけてくるもんだぜ!
(オマエもだろ。)
腹が減ってきたところで、富士そばを発見。
冷やしおろしそばをいただきましたよ。
浅草駅まで歩いてきて、再び銀座線(渋谷行)に乗車。
三越前駅にて下車。
コレド室町の中にある“にんべん”のお店。
かつおと昆布のあわせだし(100円)をいただきましたよ。
深いのにきれいなお味で、おいしゅうございました。
自宅のが切れかかっていたことから、にんべんのお店でかつお節を買いましたよ。
日本橋とやま館。
富山県のアンテナショップです。
300ml瓶の取り扱いは皆無でした。
ですが、若鶴酒造さんのハイボール缶を入手しましたよ。
こちらは島根県のアンテナショップ“にほんばし島根館”。
竹下本店(竹下登の生家)さんの上撰普通酒(左)と、ヤマサン正宗(酒持田本店さん)の純米カップ(左)とをGET!
奈良まほろば館も覘いてみましたが、300ml瓶は春鹿 純米酒 超辛口だけでしたので撤収!
三越前駅へ戻って、今度は半蔵門線中央林間行(東急田園都市線へ直通)に乗車。
表参道駅で下車。
けっこうな人出だこと。
雨だってのにさ、よくもまあ出かけてくるもんだぜ!
(オマエもだろ。)
表参道新潟館ネスパス。
新潟県のアンテナショップです。
そのネスパスで、よしかわ杜氏の大辛口カップ(左)と、北雪の純米にごり酒(右)とをGET!
そのネスパスによ、試飲機が設置されとりゃ~あしたがね!
私が選んだのは、鮎正宗の本醸造(左から二つ目)。
淡麗かつ旨口!
新潟でも、上越地方のお酒にはやや甘めのものが多いように思いますよあたしゃ。
さて、この時点で午後1時半。
予定では、このあともお店をいくつか回ったり、最後にひとり打ち上げを楽しむつもりでした。
しかし、訳あってここで計画を中止!
以上、カップ酒2個、300ml瓶4本、ハイボール缶1個の旅でした。
え?
どうして計画を中止したのかって?
だってはやく遊んでもらいたかったんだも~ん!
(友情出演)
【お酒】1610.加賀雪梅 純米酒 カップ [17.石川県の酒]
製造者/中村酒造株式会社
本社/金沢市長土塀三丁目2-15
製造場/石川県野々市市清金二丁目1
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 こうじ米60% 掛米65%
アルコール分14度
内容量200ml
(以上、ラベルより転記)
中村酒造さんのお酒は、かつて冷用の加賀の雪酒 純米酒 180mlをいただいております。
今日いただくこのお酒も純米酒ですが、こちらには冷用である旨の表示はございませんでした。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
燗をつけると、酒臭い(ほめ言葉です)香りがフワッと漂ってまいりましたよ。
うまみはやや淡めです。
酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)を淡めながらにじんわりと感じます。
それに米のうまみも、厚みはないもののふんわりと感じますよ。
苦みがかすかにあって、軽めです。
純米酒ですがキレはよいですね。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少しはっきりしていて、鋭さも少し感じます。
純米ですが、スースー感も少し感じます。
ピリピリ感はありません。
甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。
淡めではあるもののしっかりしている、やや淡麗でちょいすっぱ旨辛口のおいしいお酒でした。
淡めで後味がスッキリしているものの、じんわりとしたうまみと酸味とで淡めなりに飲み応えを感じました。
ただ、味わいに厚みはなく、さっぱりしておりました。
それでもクセがないことから、こちらのほうが食事と合わせやすいのではないでしょうか。
しかも200mlですからね、うれしいかぎりですよ。
【お酒】1609.本醸造 おわら娘 カップ [16.富山県の酒]
玉旭酒造有限会社
富山市八尾町東町2111
内容量 180ml
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度
精米歩合 65%
(以上、カップの印刷事項より転記)
「神通川支流、井田川のそばに古い街並みが広がる八尾町。この町で二〇〇年以上にわたり、造り酒屋を営む」(※1)という玉旭酒造さん。
そのお酒の取り揃えには、どうやら毎年9月に執り行われる祭礼“風の盆”と、そこで歌われる“おわら節”とにちなんだ銘をそれぞれ付けていらっしゃるようですね。
その味わいは「酒の味わいは淡麗辛口が基本。富山湾の新鮮な魚介類、そして地元で採れる山菜、手打ちそばなど、どんな料理にも合う癖のない味わいだ。」(※1)とのこと。
果たして本当にそういった味わいなのでしょうか?
話のネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
ああ。
たしかにうまみは淡めです。
というか、酒臭さもこめのうまみもよくわからないくらいです。
一方で、熟成感が少しはっきりしていて、角も少し感じます。
苦みがあって、弱めではあるものの少し鋭いですね。
キレはよく、透明感を感じます。
酸味はややひかえめでしょうか。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに鋭いことがわかります。
スースー感も少しはっきりしています。
ピリピリ感はありません。
甘みは、これはややはっきりかな。
これも弱めですがよくわかり、しかも少しべとつきますね。
淡麗ちょい苦ちょいっすっぱちょいスーやや甘口のお酒でした。
淡麗というよりも、うまみが薄めに感じました。
苦みやすっぱさ、スースー感、それに甘みはそれぞれ弱めでしたが、うまみが薄めであったが故にそれらが目立っていたのかもしれません。
飲み応えはなかったものの、魚とはよく合いましたよ。
私はししゃも(もちろんカラフトのほう)と合わせましたが、いい感じに魚の脂をサッと流してくれました。
ただね、これはあくまでも私の感想ですが、私が(勝手に)想定していた本醸造のあるべき味わいとは異なるように思いましたとさ。
(※1)北陸の酒蔵編集委員会編『北陸の酒蔵 銘醸50選』p.25(1996.7 能登印刷出版部)
【お酒】1608.三笑楽 カップ [16.富山県の酒]
三笑楽酒造株式会社
富山県南砺市上梨678番地
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 15度
容量 180ml詰
(以上、ラベルより転記)
「合掌造り集落が世界遺産に指定され、俄に脚光を浴びている五箇山。その山また山に囲まれた平村(のちに合併により南砺市:ブログ筆者追記)に三笑楽酒造を訪れた。」(※1)
「平村に到る道路が整備され一連のトンネルができたのはわずか一二、三年前。それ以前の平村は、冬期になれば全く外部と遮断される秘境であった。そういう土地柄にある三笑楽が村人のためだけに造り続けられた酒であったことはいうまでもない。」(※1)
この記述からわかるとおり、今日いただくこの“三笑楽(さんしょうらく)”は、五箇山の酒としてそこに住む人たちに愛飲されてきたようでした。
その五箇山(ごかやま)は、平家の落人が隠れ住んだ“隠田集落(おんでんしゅうらく)”で、合掌造りの建物で養蚕(ようさん)が盛んに行われていたと、水曜どうでしょうで覚えましたね。
このことは
“雄三が、5人おんでん、5加山雄三
でもあなたは、洋さんでがしょ?”
という、大泉洋さんが造った語呂合わせで容易に覚えることができます。
(丁寧に書くと、面白くないね。)
その五箇山で愛され続けている三笑楽の酒銘には、「その昔、平家の落人が謡ったと伝えられる謡曲「三笑」に「酒は楽しく飲むもの」という、蔵の思いが「三笑楽」に込められている。」(※2)のだそうです。
このお酒の品質表示にはとくに示されてはおりませんでしたが、なんでも三笑楽さんの普通酒には「酛に山田錦100%を使用し、山廃をブレンド。」(※3)しており、そうして造られた普通酒が「生産量の七割を占めている。」(※2)のだとか。
さぞやおいしい普通酒であろうと期待しつつ、話のネタが尽きたところでそろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、
これじゃわかるわけないか。
ほぼ透明でした。
うまみはやや淡めですが、淡めなりにしっかりしています。
酒臭さ(ほめ言葉です)と米のうまみとが濃くはないもののじんわりと効いていて、淡めながらにも幅を感じます。
苦みがわずかにあって、鋭さはないものの重さを感じます。
キレはよく、透明感を少し感じます。
酸味はややひかえめでしょうか。
すっぱさは弱めですが、これは弱めなりに鋭くて、冷めるにつれて強くなってくるようです。
スースーは少し感じますが、ピリピリ感はありません。
甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。
軽いのにズッシリな、やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱ旨辛口のおいしいお酒でした。
淡めで透明感が少しあったことから、口当たりは軽く仕上がっておりました。
この透明感はアル添に由来するものでしょうか?
それでもうまみがじんわりと効いていて、しかも弱めの苦みに重さを感じたことから、飲み応えがあってズッシリと感じました。
また酸味もひかえめなりに効いていていい感じでした。
これは食中酒でしょうね。
あくまでも私の感想ですが、濃いめの煮物や肉料理などにはよく合うのではないでしょうか。
(※1)北陸の酒蔵編集委員会編『北陸の酒蔵 銘醸50選』p.17(1996.7 能登印刷出版部)
(※2)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.63(2002.3 橋本確文堂)
(※3)(※1)p.19
【お酒】1607.加賀鳶 極寒純米 辛口 アルミ缶 [17.石川県の酒]
株式会社福光屋
金沢市石引二丁目8-3
原材料名/米、米麹
精米歩合/65%
アルコール分/16度
原料米/全量契約栽培米・酒造好適米使用(国産米100%使用)
製造法/純米
飲み方/冷やす◎ 常温◎ お燗◎
180ml
(以上、缶の印刷事項より転記)
福光屋さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
加賀鳶(かがとび) 純米&純米吟醸 飲み比べ
福正宗 純米 黒ラベル フクカップ
加賀鳶 山廃純米 超辛口
黒帯 悠々 特別純米
福正宗 純米 ひゃくまんカップ 辛口&旨口 飲み比べ
福正宗 純米にごり酒 しろき 300ml
駅弁屋 純米吟醸 夢の旅 アルミ缶
福正宗 特別純米 銀ラベル 180ml
また、お酒ではございませんが、“零の雫(ゼロのしずく)”なるノンアルコール飲料もいただいております。
“極寒純米 辛口”のアルミ缶は、スーパーやデパートなどでも見かけます。
でもそれは今日いただくこれとは異なり、白色のものです。
一方でこの金色のアルミ缶は、北陸新幹線の車内販売にて入手したものでした。
もしかしたら、限定商品なのかもしれませんね。
今更ではございますが、加賀鳶(かがとび)という銘のお酒です。
「江戸時代、加賀藩が江戸本郷の藩邸に抱えておいた火消し人夫。特権意識をもち、一般町火消しとの対立が絶えなかった。」(※1)とありましたが、要するに大名火消の人足のことでしょうね。
缶に印刷されているこの絵がそれでしょうか?
一方で福光屋さんの加賀鳶は「その名の通り洗練された、切れ味鋭いおすすめの逸品。」(※2)と紹介されておりましたが、これは加賀鳶にあやかったものでしょうか?
気が済んだところで、いただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し茶色がかっておりました。
燗をつけると、お酒の甘い香りがフワッと漂ってまいりました。
うまみは濃いめです。
酒臭さ(ほめ言葉です)が最初に来ますね。
熟成感もはっきりわかりますが、角を感じません。
軽い苦みが少しあるみたいです。
米のうまみは弱めです。
純米ですがキレはよいですね。
酸味ははっきりしています。
すっぱさが強めで、鋭さを感じます。
それでいて酸味自体に深みもありますね。
スースーはなく、ピリピリ感もありません。
甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。
濃醇すっぱ深旨辛口のおいしいお酒でした。
かなりしっかりしておりますが、キレがよいためかクドさはまったく感じませんでした。
酸味が効いていて、すっぱめでしたが深みもあっていい感じでした。
またその酸味が食べ物の脂っぽさをサッと流してくれました。
これは食事と合わせてこそ映えるお酒でしょうね。
これは私の予想ですが、常温のほうが酸味の鋭さが引いて飲みやすくなるのではないでしょうか?
(※1)広辞苑 第五版 電子辞書
(※2)北陸の酒蔵編集委員会編『北陸の酒蔵 銘醸50選』p.170(1996.7 能登印刷出版部)
【お酒】1606.加賀の雪酒 純米酒 180ml [17.石川県の酒]
中村酒造株式会社
本社/金沢市長土塀三丁目2-15
製造場/石川県野々市市清金二丁目1
アルコール分13度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合 こうじ米60%・掛米70%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
“日榮”の手印で酒を世に送り出してくださっている中村酒造さん。
その詳細は、後日これとは別のカップ酒をいただく際に紹介することにいたします。
アルコール度数は13度台とやや低めのようでした。
このお酒ですが、冷酒のみならず凍らせて“氷酒”としてもおいしいみたいですね。
あたしゃこのブログを始める以前に、灘の蔵元さんが造った凍結酒なるものをいただいたことがあったのでしたが、それはそれはもうアルコールの香りがプンプンでけっこうきつかったことを思い出しましたよ。
食事と合わせるには凍らせるよりも冷酒としていただいたほうが合うと思いますので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかりました。
上立ち香はないですね。
一口含むと、フレッシュな風味が口の中にフワッと広がります。
うまみはやや濃いめでしょうか。
米のうまみに幅を少し感じます。
酒臭さ(ほめ言葉です)とともに、熟成感もちょっとだけあるかな。
苦みがあって、弱めではあるものの少しはっきりしています。
純米酒ですが、キレはよいですね。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めで、鋭さも少し感じます。
スースーはなく、ピリピリ感もありません。
甘みはややひかえめでしょうか。
かなり弱めですが、弱めなりに厚みを感じます。
やや濃醇で爽快ちょい苦ちょいすっぱ旨やや辛口のおいしいお酒でした。
フレッシュさがあって爽やかですが、しつこくはないですね。
味わいの中心は米のうまみでしょうが、酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)や苦み、それに酸味がうまく効いていて、やや辛口であることも合わせて味わいを引き締めているようでした。
爽やかなのに食事と合うし、風味がくどくなくて飲み応えがある。
こういう冷酒はうれしいね。
それでいて13度台ですからね、いくらでも飲めてしまいそうですよ。
それを防ぐべく、180ml詰なのでしょうか?
【お酒】1605.金瓢白駒 本醸造 能登上撰 300ml [17.石川県の酒]
日吉酒造店 製造者名 日吉謙一
石川県輪島市河井町二部27-1
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 65%
アルコール分15度
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)
輪島の朝市通りに蔵を構える日吉酒造店さんのお酒は、これまでに普通酒の能登の酒 波のはな カップと、同じく普通酒の能登上撰 輪島朝市 カップとをいただいております。
今日いただくこのお酒にも“能登上撰”なる小印が付されておりましたが、こちらは本醸造でした。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少しはっきりしておりました。
燗をつけると、甘い香りが少し立ってまいりました。
うまみはやや濃いめかな。
米のうまみがじんわりと来て、厚みを少し感じます。
酒臭さ(←ほめ言葉です)もちょっとあるみたいです。
熟成感もかなり弱めながらにありますね。
軽い苦みもかすかですが感じます。
キレはよく、スッと引きます。
酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは、最初は弱めでしたが、冷めるについて少し目立ってくるみたいです。
スースーは少しだけ。
ピリピリ感はありません。
甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。
やや濃醇で旨辛口のおいしいお酒でした。
味の基本は米のうまみでしたが、いろいろな味の要素が弱めながらにもうまく働いて、味わいに厚みを出しているようでした。
それ故に飲み応えを感じましたが、キレがよくて後味っはスッキリしておりました。
また辛口であったことも、後味がスッキリしていた要因かもしれません。
輪島のお酒に合わせるために、今日は鰺(福岡県産)を買ってまいりましたよ。
スーパーに入っている魚屋さんで三枚におろしてもらいました。
皮を剥いで小骨を抜き、小さく切って“りゅうきゅう”を作りましたよ。
お酒には合うけれど、魚自体の味がいささかうすかったよ。
これだったら、酢〆にしたほうがよかったかも。
今日はこのほかに、長芋と、
冷蔵庫の残り物で作った煮物をいただきましたとさ。
ごちそうさまでした。
【お酒】1604.遊佐来(ゆざこい) 純米 300ml [06.山形県の酒]
合資会社杉勇蕨岡酒造場
山形県飽海郡遊佐町上蕨岡字御備田47の1
アルコール分15.0度以上16.0度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合60%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
杉勇蕨岡酒造場さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
杉勇 カップ(普通酒)(二回目はこちら)
杉勇(すぎいさみ) 純米酒 出羽の里 300ml
杉勇(すぎいさみ) 本醸造 出羽きらり 300ml
杉勇(すぎいさみ) 300ml(普通酒)
今日いただくこのお酒は、“遊佐来(ゆざこい)”と銘打たれた純米酒でした。
あたしゃこのお酒を道の駅鳥海にて入手しましたが、どうやらこのお酒は某生協(非共産系のほう)の企画商品みたいですね。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
これはすっぱいね!
最初に酸味が来ますよ。
すっぱさが強めで、鋭さを感じます。
それになかなかのピリですね。
うまみはやや濃いめかな。
米のうまみらしきものが来て、酒臭さは少しだけ。
苦みや雑味はなく、キレはよいですね。
甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。
やや濃醇ですっぱピリ旨辛口のお酒でした。
これかなりすっぱくて、かなりピリだぜ。
でもこれはきっと、日本海で採れた海産物と合うのでしょう。
おそらく吹浦の港で水揚げされた岩ガキとはバッチリだと思いますよ。
そんなお酒に私が合わせたのはこちら。
にんじんとパセリのサラダ。
衣笠丼の上だけ。
野菜や油揚げじゃ、到底太刀打ちできないお酒でございましたとさ。
【お酒】1603.貴娘 からくち 本醸造 180ml [10.群馬県の酒]
貴娘酒造株式会社
群馬県吾妻郡中之条町大字大塚1768の2
アルコール分15度
原材料名 米・米こうじ・醸造アルコール
精米歩合65%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
(米の産地表示なし)
貴娘酒造さんのお酒は、これまでに普通酒の貴娘カップと、小雪 生貯蔵酒 300mlとをいただいております。
今日いただくこのお酒は、“からくち”と銘打たれた本醸造でした。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
燗をつけると、酒臭い(←ほめ言葉です)香りがフワッと漂ってまいりましたよ。
うまみはやや濃いめです。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)がしっかりしておりますね。
苦みがあって、弱めですが鋭さを感じます。
キレはよいですね。
酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさは弱めながらに鋭くて、しかも深みも感じます。
スースーはありません。
ただ、ちょいピリですね。
甘みはひかえめです。
でもゼロではなく、かなり弱めながらにも幅があることがわかります。
しっかりしているのにキレがよい、やや濃醇でちょい苦ちょいピリ旨辛口のおいしいお酒でした。
たしかに辛口でキリッとしておりましたが、わずかな甘みに幅を感じたためかドライな口当たりではありませんでした。
味わいの中心は酒臭さ(←くどいようですが、ほめ言葉です)でしたが、弱めの酸味に深みを感じました。
けっして飲みやすいお酒ではないものの、あたしゃ好きだね。
山の酒ですが、海のものとも合うのではないでしょうか。