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【お酒】1622.奥能登の白菊 能登上撰 本醸造 カップ [17.石川県の酒]

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株式会社白藤酒造店
石川県輪島市鳳至上町24

アルコール分15度
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 65%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




輪島のメインストリート“朝市通り”とは河原田川を挟んだ対岸に蔵をおく白藤(はくとう)酒造店さん。
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“奥能登の白菊”という銘の由来については、文献に以下のような記述がありました。
 もとは北前船の廻船問屋で、質屋を経て藩政期末から清酒を醸すようになりました。廻船問屋時代の屋号「白壁屋」より白を、旧暦9月9日の「重陽の節句」にちなむ「菊酒」より菊をいただき、「白菊」と命名、後に「白菊」の名は全国に多いことから、「奥能登の白菊」と改名しました。」(※1)

今日いただくこのお酒は、“能登上撰”の小印が付された本醸造でした。
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本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は淡めの金色で、かすかに濁った感がありました。
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うまみはやや濃いめでしょう。
酒臭さ(ほめ言葉です)がしっかりしています。
熟成感もちょっとあって、角がなくて穏やかです。
苦みが弱めではあるものの、冷めるにつれて鋭さが出てくるようです。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさは、最初はほとんど感じませんでしたが、これも冷めるにつれて弱めながらに鋭さが出てくるみたいです。
スースー感は少しはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりでしょうか。
べとつかないですしくどさも感じませんが、幅を感じる甘みです。


やや濃醇でちょい苦ちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒でした。
しっかりしているのにキレがよくて、後味はスッキリしておりました。
スースー感があることから察するに、このキレのよさはアル添の影響でしょうか?
またちょい苦でしたが、それが嫌味なくいい感じに引き締めてくれているように感じました。

“能登上撰”を名乗るお酒はこれまでにもいくつかいただきましたが、こういうしっかりしていて飲み応えがあるのに後味がスッキリしているものが多かったように思います。
きっとこの味が、地元で普段の食卓に上がる料理に合うのでしょうね。
私としても、結構好きな味わいでした。

(※1)石川県酒造組合連合会監修 北國新聞社出版局編集『石川の地酒はうまい。』p.48(2016.6 北國新聞社)