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【お酒】1680.日本盛 上撰 サカリカップ 200ml [28.兵庫県の酒]

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日本盛株式会社U
兵庫県西宮市用海町4番57号

アルコール分/15度以上16度未満
原材料名/米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
200ml
(以上、ラベルより転記)




灘五郷は西宮郷に蔵を置く日本盛さん。
江戸時代から続く酒造商人(個人事業主)に由来する蔵元さんが多い灘にあって、日本盛さんは明治中期に会社組織として発足したという珍しい存在(このことは、下記リンク先で触れております)。

その日本盛さんのお酒は、かつて日本盛 生原酒 本醸造 200mlと、日本盛 生原酒 大吟醸 200mlとをいただいております。

今日いただくこのお酒は、上撰の小印が付された普通酒でした。
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でもこのお酒、もしかしたらひとクセもふたクセもありそうなのですよ。

このお酒は、岡村酒造場さん(千鳥正宗)を訪問した際の帰り道で見つけた自動販売機で入手したのでした。
しかし、いざ自販機のボタンを押して出てきたこのお酒を掴んでみると、ほんのりとあったかかったじゃあ~りませんか!
要するに、加温されて(ホットで)販売されていたのでした。

しかもその自販機から出てきたこのお酒、なんと去年の製造分だったのですよ!
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これってもしかしたら、製造直後から私が自販機のボタンを押すまでのおよそ10か月の間、ず~っと加温されっぱなしだったのでしょうか?
お酒は冷暗所で保存するのが鉄則だとあたしゃそう思っておりましたが、“あったか~い”の状態で保存すると、いったいどんな影響が出るのでしょうね?
それを確かめるべく、いただいてみたいと思いますよ。


普通酒ですので、今日も(買ったときの状態と同じ)ぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほんのり金色で、透き通った感じがありました。
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うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
最初に熟成感が来て、枯れておりますが角がなくて穏やかです。
米のうまみはかなり弱めですがわかります。
苦みや雑味はなく、キレはよいですね。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めです。
一方でスースー感はややはっきりしています。
それに、ちょいピリですね。

甘みはひかえめです。
かなり弱めです。


枯ちょいスーちょいピリ辛口の“おいしい”お酒でした。
これね、熟成感に角がなくて穏やかで、いい感じに枯れておりましたよ。
それに辛口で、キリッと引き締まっておりました。
しかも苦みや雑味はまったくなく、きれいな口当たりでした。

ちょいピリでしたが、なかなかいけるんじゃないでしょうか。
でもこの味わいが製造当初から今日まで維持されてきたものなのか、それとも経年と加温とによって生じたものなのかは、私の舌ではわかりませんでした。
それを確かめる楽しみは、いつか新鮮なサカリカップに出会ったときまでとっておきたいと思いましたとさ。