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【お酒】1701.名取駒 本醸造酒 カップ [04.宮城県の酒]

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株式会社相傳商店
宮城県岩沼市中央三丁目1-24

原材料:米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合60%
アルコール分15度以上16度未満
180ml
(以上、フタに貼られたシールより転記)




岩沼市。その昔この一帯は米、雑穀、野菜の産地として知られ、農耕には馬が使われていた土地柄である。市の中心部にある竹駒神社の境内では、藩政自体から春と秋に頑健な馬を求める人たちの馬市が開かれていた。また、戦時中は有数の軍馬の生産地としてその名を轟かせたのが「名取駒」の由来となった。」(※1)という相傳商店さんの名取駒(なとりこま)。
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カップのデザインは、どうやら“因幡の白うさぎ”のようでした。
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どうして因幡の白うさぎなのでしょうね?
この点については、正確なところはわかりませんでした。

ただ、相傳商店さんが蔵を置く宮城県岩沼市には“金蛇水神社(かなへびすいじんじゃ)”という永祚年間(989-990年)より記録のある由緒正しき神社があって、主祭神は古くからこの地で祀られている金蛇大神(水速女命)であるものの、相殿神として大己貴命(大国主神:因幡の白うさぎに出てくる“だいこくさま”)も祀られているのだとか。
このカップ酒のデザインには、もしかしたらこのことも関連しているのかもしれませんね。
あくまでも、私の推測ですけれど。


話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色はわずかに黄色がかっておりましたが、透き通っておりました。
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うまみは濃くもなければ淡くもないですね。
最初に熟成感が来ます。
枯れていて、角が少しありますね。
酒臭さ(ほめ言葉です)もかすかに感じるかも。
でも米のうまみは、私にはわかりませんでした。
苦みがあって、弱めですが鋭さがありますね。
キレはよく、透明感がありますよ。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは弱めですが、弱めなりにこれも鋭さを感じます。
スースー感は少しはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりかな。
厚みや幅はないものの、少しべとつくようです。


枯ちょい苦やや甘口のお酒でした。
熟成感がはっきりしていますが、重さは感じませんでした。
一方でうまみ自体に幅がなく、いささか薄っぺらさを感じました。
透明感もそれを助長しているようでした。

そういえば、宮城の酒でこういう味わいのやつ、他にもあったわ。
こういう味わいが、地元の食べ物と合うのかな?

(※1)『みやぎ地酒の旅』p.42(2000.3 河北新報社)