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明日から出かけてきます [雑感]

明日から3日間、出かけてきます。
それ故、次回の更新は3月3日(火)を予定しております。


気がつけば、半日の日帰り旅を除けば、じっくりと地方を徘徊した年末年始からまもなく2ヵ月が経過しようとしていたのでした。

一方でワタクシは、今週は精神の不安定に悩まされ続けております。
この原因は、もしかしたら徘徊をしていないことに起因するのかも。

だって、徘徊時ってのは、誰とも関わり合いを持つことなく、自分の判断で自由に行動することができることで、自分が人格的自律の存在であることを実感できて、心に安定をもたらしてくれるわけですから。
資本主義社会の下で誰にも迷惑をかけずに生きていくためにやりたくもない労働で時間と魂とを切り売りしてばかりいたのでは、自分のことを人格も意思をも一切持ち得ない単なる資本家の奴隷だと思い込んでしまいますから。

これはそろそろ出かけなければと思って計画を立てていたのですが、ここへ来て、オイラの計画遂行に横槍を入れてくる輩が出て来やがった。
それは、新型コロナウィルス
そのせいで、“不要不急の外出は避けろ”なんてばかばかしいお上のお達しまで出される始末。


しゃらくせえや!
お上がいくら外出するなと言っても、オレの徘徊癖を抑え込むことなんかできないんだよ。
かつて小沢昭一が徹子の部屋で言っていたように「世の中の大半が“こうだ!”って言うことの反対のことをやっていればまずまちがいない。」ってほうをあたしゃ信じるよ。
それに人嫌いのワタクシにとっては、外出自粛ムードの最中に出かければ、どこもかしこも空いていて気分よく出かけられるでしょうしね。

もしコロナウィルスに感染して瀕死の状態になったとしても、あたしゃそれを甘んじて受け容れて、“死=この生きづらい世の中からの決別”を喜んで選択いたしますよ。

“♪ここらでやめても、いいコロナ~♪”ってね(小林旭より)

それ故、今週末は万難を排して出かけてまいります。
 
















え?

どこへ行くのかって?













































心はいつも、太平洋ぜよ!
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【お酒】1760.福美人 広島上撰 mini カップ [34.広島県の酒]

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福美人酒造株式会社
広島県東広島市西条本町6番21号

原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




福美人酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
209.福美人 広島上撰 純米酒 300ml
1755.福美人 BIJIN CUP 200
1756.福美人 広島上撰 BIJIN CUP 200

今日いただくこのお酒も“広島上撰”の小印が付された普通酒でしたので、きっと1756.福美人 広島上撰 BIJIN CUP 200と同じ中身でしょう。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は・・・・、

すみません、
撮影を忘れて飲んでしまいました。


こっちのほうが、苦みが少しあって、それにちょっとだけべとつくみたいです。
それにアルコール香も強めでちょいスーに感じます。


やや淡麗でちょい苦ちょいスースッキリやや甘口のお酒でした。




ごめんなさい。
やっぱり、まだ精神が回復していないみたいですわ。

普段ならば、自分なりに味わいを分析して感じ取っているつもりなのですが、今日はそれができないし。
それに、その結果を文章で表現することも、いつもどおりスラスラとはいかないし。
さらには、routineであるはずのお酒の色の撮影すら忘れるくらいですから。

あーあ、最悪だ。
心に余裕がまったくないよ。


それでもなんとかして、今週末には回復させようと思います。
その理由は、明日の記事で触れるつもりです。

【お酒】1759.はこさけ一代 ほろほろマイルド 180ml [34.広島県の酒]

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中国醸造株式会社
広島県廿日市市桜尾一丁目十二番1号

アルコール分13.0度以上14.0度未満
<原材料>米、米麹、醸造アルコール、糖類/酸味料
原料米はすべて国産
180ml詰
(以上、パックの印刷事項より転記)





コンビニや駅売店で売っていそうな紙パック詰めのお酒。
付属のストローを箱に刺して、常温のままチューチューといただくやつですよ。
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こういう紙パックのものって、安くて、しかも三増酒が詰められていることが多いように思います。
今日いただくこの紙パック酒も、糖類酸味料フル添加の三増酒でした。
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広島の街を徘徊した際に、なかなか新規のお酒に出会わなかったが故につい手を出してしまったこの紙パック酒。
実は、タダモノではなかったのです。

カップ酒の元祖が“ワンカップ大関”ならば、紙パック酒の元祖は、なんとこの中国醸造さんの‟はこさけ一代”だったのですよ。

このことについて、手元にあった文献には以下のような記述がございました。
 日本で初めての紙容器入り清酒「はこさけ一代」を発売したのは昭和四十二年。先代社長が海外視察で見つけた牛乳パックがヒントになった。「はじめのうちは紙臭い、漏れがあるなどのクレームがあり、相当苦労しました」。しかし内側のコーティングのポリシートの材質を買えるなど工夫を凝らし、問題は解決した。」(※1)

その苦労は、以下の記述にも表れております。
まず、酒は牛乳とちがって浸透性が強い。そのため、容器をポリエチレン、紙、ポリエチレン、アルミはく、ポリエチレンの五層にした。従来の牛乳容器は三層である。五層にすると今度は、厚さが問題になる。厚くなればそれだけシールが困難になるのだ。また紙も柔らかいほうがシールしやすいが、柔らかすぎると容器の形がくずれやすい・・・・など、問題は山積みしていた。
 埼玉県東松山と広島の間で輸送試験を行なったり、落下試験、回転ドラム試験耐圧試験などを繰り返して、完全にメドがついたのは四二年の初夏であった。六月にはツーパック社の自動成型充テン装置を入れて、本格的な生産開始。発売は、七月三日であった。」(※2)

紙容器を開発しようとなさった蔵元さんの意図は、お酒の“味”とも関わりがあったそうです。
 紙容器に入った酒「はこざけ」開発の話は、八年前の三五年(昭和35年;ブログ筆者追記)にまでさかのぼらねばならない。この年、中国醸造(広島県廿日市町)の社長(当時副社長)白井修一郎氏は、日本生産性本部の視察団の一員としてニューヨークにいた。白井氏は無類の牛乳好きである。ニューヨークでもさかんに牛乳を飲んでいたが、この牛乳の容器が紙であることに強く興味をもった。そして「酒の容器をビンから紙に換えたら・・・・」という考えがふと頭のながをよぎった。「そうなれば、業界の長年の課題であった“味”の問題が解決する」
 ビン入りの酒は、明治四二年に大倉酒造の大倉恒吉が「月桂冠」をビンづめで発売したのが最初である。以来、ビンは従来の杉だるを漸次、駆逐してゆき、太平洋戦争後はビンの黄金時代となった。が同時に、一つの問題が発生した。それは、ビンは光を通すために紫外線によって酒の味が変質することである。またビンが溶けて、ビン香・ビン色が酒につくことにもなる。蔵出しの味がそのまま持続するのは四カ月程度とさえ言われているのである。」(※3)

紫外線の影響はともかく、‟瓶が溶ける”ってのはあたしゃ初耳でした。
もしかしたら黎明期の酒瓶ではそういうことがあったのでしょうか?

さらには味のみならず、コストダウンや使い勝手のよさも狙っていたみたいでした。
 これまでの容器革命は“味”とは無関係にすすめられていた。しかし今回のばあいには“味”そのものにまで革命を起こすのである。さらに、製カン充テン過程を完全自動化することによって、他業界での例とはちがってコストは安くなりしたがって小売価格も安くなる。しかも主婦は一個ずつ小買いができるし、お湯に紙容器を入れるだけで“おかん”ができる。使い捨ての時代にもぴったりである。冷蔵庫に入り、落としても割れない。」(※4)


いただく前に、もう一点。
“満量冷詰”と書いてありましたよ。
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この意味を解説した記述には、残念ながら出会うことがかないませんでした。
ですがそれを推測させるような解説には出会ったのでした。
以下の記述(要するに“限外ろ過”ってやつでしょうか?)がこの“満量冷詰”に相当するのかどうかはわかりませんが、参考のために紹介しておきます。
 平成六年春から、はこさけの「氷囲いなま酒」を発売している。火入れによらず、特殊な濾過によって酵素を除去した酒を、4度で貯蔵。生のままでパックに詰める。安い夜間電力を利用して作った氷を利用しているのがミソだ。」(※5)


それではいただいてみたいと思います。
この手のお酒はストローを指して常温のまま飲むべきかとは思いますが、独り暮らしの中年男性が粗末な食卓でそれを実践すれば虚しさを誘うことは必然でしょう。
それ故、常温ではあるものの、せめてグラスに注いでいただいてみることにいたしましたよ。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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生貯っぽい風味がかすかにあるかな。

うまみは淡めです。
三増酒っぽい画一的な風味はほとんどわからない程度で、それどころかやわらかい風味を少しとともに、酒臭さ(ほめ言葉です)をごくかすかではありますが感じます。
それにこれもかすかですが苦みがあって、わずかにざらつきみたいに感じます。
熟成感はありません。
キレはよいですね。

酸味はひかえめです。
すっぱさは弱めで鋭さはありませんが、その存在はゼロではないですね。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはやっぱりはっきりです。
でも、べとついた感じはなく、さらりとしておりましたよ。


淡麗スッキリ薄旨甘口のおいしいお酒でした。
薄めて甘いけれど、しつこさを全く感じませんでしたよ。

糖類添加酒だけあって甘めでしたが、それでもべとつきやクドさは感じませんでした。
酸味料添加のお酒にありがちな風味のクドさもありませんでしたよ。
それにたしかに薄めでしたが、薄めながらにもうまみは感じることができました。
かすかな苦みすら、甘めの味わいを引き締めるに役立っているように感じました。

これはグラスでちびちびといただくよりも、やっぱりストローでチューチューとやったほうがのど越しのよさを感じることができていいんじゃないのかな?



今日は簡単ではありますが、料理をしましたよ。
だれにも干渉されることなく自分の好きなものを自分の判断と責任とで作り上げることができることから、料理をしている間だけは自分が人格的自律の存在だと感じることができるのですよ。

キャベツとじゃがいものオムレツ。
具を大きくしたことが祟って見た目が悪くなってしまいましたが、これも想定内。
ウソだよオマエがヘタクソだからだろ。
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具の触感と卵のふわふわ感とが相俟って、おいしゅうございましたとさ。
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(※1)中国新聞社メディア開発局出版部編『広島の酒蔵』p.24(1995.2 中国新聞社)
(※2)『“はこざけ”を開発した中国醸造の苦闘 酒類業界における容器革命の立役者』p.90-91(セールスマネジャー 4巻3号(1968年3月号) p.88-92中 ダイヤモンド社)
(※3)(※2)p.88-89
(※4)(※2)p.91
(※5)(※1)p.25

今日はお酒の記事を書けません [雑感]

今日は精神状態が最悪なため、お酒の記事を書くことができません。
こんな状態で記事を書いたら、そりゃお酒に対して失礼ですから。

あーあ、
仕事なんかしたくないよ!
というか、誰とも関わり合いを持ちたくないよ!
贅沢は求めないからさ、一人だけでひっそりと生きていたいよ。

そう思う、“人嫌い”のワタクシなのでした。




そもそも、自分の精神や性格が異常なことは百も承知なのですよ。
それなのに、社会に出て働こうとすること自体が到底無理なことなのさ。

社会に出りゃ、他人と衝突したり、批判や嘲笑罵倒を受けたりすることだってあるだろうに。
あたしゃ精神や性格が異常なせいか、それが自分の言動や所作に現れるが故に、他人と接すればかならず批判や嘲笑罵倒を受けるのですよ。
しかもその言動や所作が自分の精神や性格に起因するが故に、他人の批判や嘲笑罵倒は自分の精神や性格に向けられていると感じてしまい、一切甘受できないのです。

それが一般社会での出来事ならば反論できるのですが、仕事上での衝突となると、雇われている側のワタクシとしては正面から反論できない始末。
要するに、職を失うのがこわいのですよ。

それでもこの資本主義社会では、誰にも迷惑をかけずに生きていくためには、働いて金を稼がなきゃならない。
本当はやりたくないけれど、時間と魂とを切り売りしなきゃならない。
その切り売りの過程で、他人と接しなけりゃならない。
人と接すれば、件の如しですわ。

しかたがないだろ、
だって、世の中の大多数を占めるまともなあなたがたとちがって、こっちは頭がおかしくて、しかも少数派なのだから。




そんないやなことを抱えながら帰宅したら、猫はいつものとおり待ってくれていた。
とてもうれしかったな。
うれしすぎて、泣いちゃったよ。
いい歳をして猫が待っていてくれただけで泣くだなんて、頭がおかしい証拠だぜ。
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(友情出演)

あーあ、長生きなんかしたくないよ。
新型コロナとかでぽっくりと逝けりゃいいなと思う、今日この頃でございましたとさ。





でも、これって、矛盾しているよね。
人嫌いなくせに、人に読んでもらうためにブログを書いているんだからさ。
ばかばかしくなってきちゃったよ。

共通テーマ:趣味・カルチャー

《焼酎》149.さつま木挽 黒麹仕込み 25度 200ml [9946.鹿児島県の焼酎]

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雲海酒造株式会社 出水蔵
鹿児島県出水市上鯖渕532番1

本格焼酎
原材料:さつまいも・米麹(国産米)
アルコール分:25%
内容量:200ml
(以上、ラベルより転記)




今日は焼酎をいただきます。

造っているのは、雲海酒造さんの出水蔵でした。
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雲海酒造さんの焼酎やお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
《焼酎》20.木挽BLUE 200ml
《焼酎》21.日向木挽 黒 200ml
《焼酎》35.そば焼酎 雲海 200ml
《焼酎》41.いいともBLUE 20度 200ml(麦焼酎)
【お酒】1358.初御代(ハツミヨ) 本醸造 生酒 300ml
《焼酎》77.日向木挽 20度 200ml
《焼酎》104.さつま木挽 25度 200ml
《焼酎》129.いいとも 20度 200ml
《焼酎》132.いいとも 黒麹 20度 200ml
《焼酎》145.木挽BLUE 25度 200ml

今日いただくこの焼酎は、黒麹仕込の芋焼酎でした。
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それではいただいてみたいと思います。

まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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最初に芋の風味をふんわりと感じますが、濃くはないですね。
それに重さがまったくなくて、穏やかです。
黒麹の香ばしさも弱めで前には出てこない感じです。
甘みはありますが、かなり弱めです。
キレはよいですね。


次に、お湯割りで。
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黒麹の香ばしさが少し立ちました。
角はないものの、芋の風味よりも勝(まさ)っております。
甘みも少し出るみたいです。
スースー感も少しあって、お湯割りで出がちな酸味も少し感じます。
また、冷めるにつれて苦みが少し出てくるみたいです。


最後は、残ったものをロックでいただきます。
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苦みが出て、鋭さを感じますよ。
しかも前に出てきて、芋の風味や黒麹の香ばしさを凌駕しておりますよ。
それに、わずかではあるものの重さも出るみたいです。
甘みは引きますね。


クセのないさっぱりした芋焼酎でした。

重さがほとんどなく、芋の風味や黒麹の香ばしさが穏やかで飲みやすく感じました。
でもその反面、飲み応えはイマイチであるように思いました。
ただ、ロックでいただいた際に重さがわずかに出ていたのは好みでした。

こういう味のほうがウケるのかね?
あたしゃむしろ、さつま白波みたいなどっしりとした味わいのほうが好きだな。




そのさっぱりした芋焼酎に合わせた粗末なエサはこちら。

にら納豆。
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そして今日は、どうしても炒飯なのでした。
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ごちそうさまでした。
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★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

“ゴロン”は「触れ!」のご命令。
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仰せの通りにいたしましたとさ。
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(友情出演)

【お酒】1758.あら玉 純米吟醸 雪若丸 300ml [06.山形県の酒]

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◆製造者:和田酒造合資会社
山形県西村山郡河北町谷地甲17番

◆品目:日本酒
◆原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
◆原材料:雪若丸100%使用
◆アルコール分:15度
◆内容量:300ml
(以上、ラベルより転記)




和田酒造さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
242.あら玉 銀山温泉 300ml
275.あら玉 乾杯カップ二回目はこちら
1116.あら玉 上撰 本醸造 300m
1122.あら玉 からくち本醸造 180ml
1144.あら玉 純米吟醸 出羽燦々 300ml
1318.あら玉 純米吟醸 カップ
1512.あら玉 純米吟醸 山形県産つや姫100%使用 300ml

今日いただくこのお酒は、山形県産の“雪若丸”なるお米だけを使用した純米吟醸酒なんだってさ。
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その雪若丸は、「2003年に山形県立農業試験場庄内支場(現山形県農業総合研究センター水田農業試験場)において、「山形80号」を母に、「山形90号」を父として人工交配し、その後代から選抜育成した主食用の品種」(※1)で、「2009年2月「山形112号」の地方系統番号を付与」(※2)されたのち、「2015年2月、山形県で奨励品種(優良品種)に採用し、2016年、品種登録出願を行いました。」(※2)という、比較的新しい食用米でした。

この雪若丸が登場する以前、山形県には「はえぬき」と「つや姫」というブランド米が存在しておりました。
ですが、「国内の米の消費量は年々減少しており、複数の米産地において、良食味の新品種を核としたブランディング戦略による市場確保の取組みがみられる」(※3)とあるとおり、日本国内でお米を買ってもらうためには、米の特質や食味・食感を売りにしたブランド化を進める必要があるのだそうです。

そこで雪若丸は、はえぬきやつや姫の育成上の問題点を改善しつつ、かつ食味にも特徴がある山形県における第三のブランド米として育成されたとのこと。

その雪若丸の特性については、「炊飯米は粘りがあり、かつ硬い、これまでの品種にない食感を有する。」(※4)のであって、「表面の細繊維状構造が発達し、中間部では細胞壁の形状が保持される部分が多いことから、硬い食感となる。」(※4)のだとか。
それ故に雪若丸は、“お米って、食感なんだ。”のキャッチコピーを用いてその“食感”を売りにして販売しているのだそうですよ。


米が硬ければ、低精白に耐えることができるでしょう。
それにきっと吸水速度が緩やかでしょうから、適度な吸水率に仕上げやすいのかも。
それ故、雪若丸の特質のうち“硬さ”のみに関して言えば、吟醸造りには適しているのかもしれませんね。

しかし一方で、硬質米の欠点を指摘した記述もございました。
さてこの稿で硬質米とは酒造りにおいて原料処理では吸水不良蒸米に芯ができやすくこうじにして製こうじ中硬化が早くハゼ込み不良のヌリハゼこうじになりやすく酒母において被糖化性が悪く酒母内容が不良もろみでもろみ日数が短期となり粕が多く,ウスイ酒になりやすい米質を指すものとお考え下さい。」(※5)



これらを踏まえておいて、実際に味わってみましょう。
潤間吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いている程度でした。
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上立ち香はないですね。
口に含んでも香りは感じません。

うまみはちょい濃いめでしょうか。
米のうまみがじんわり効いていて、厚みを少し感じます。
酒臭さや熟成感はありません。
苦みがあって、弱めですが鋭さを感じます。
キレはよく、後味はさっぱりしております。

酸味はちょいはっきりかな。
すっぱさが弱めですが、これも鋭さを少し感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょうね。
べとつかない甘みですが、幅を少し感じます。


米のうまみを楽しめる、ちょい濃醇でちょい苦ちょいすっぱさっぱり旨やや甘口のおいしいお酒でした。
この味わいは、米のうまみそのものでしょう。
それを苦みと酸味とが引きしめて、そして甘みがコクを添えておりました。
しかもキレがよく、後味はさっぱりしておりましたよ。
一方で酒臭さや熟成感とは無縁で、それ故か深みは感じられませんでした。

食べておいしい雪若丸は、醸してもおいしいお米だと思いましたよ。
もしかしたら米の味だけが出ていたのは、硬質米であるが故のことだったのでしょうか?





その雪若丸に合わせた粗末なエサ。

冷蔵庫の残り物の煮物。
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山形のお酒ですからね、
今日は山形のだし。
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その山形のだしを、豆腐に乗せていただきました。
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そして〆は、なっと~もつ(納豆餅)。
谷地で食べたやつには到底及びませんが、これも山形の味でまいう~!
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ごちそうさまでした。
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っていうか、山形のお酒と食べ物とをいただいたら、また山形へ行きたくなってきちゃいましたよ。


決めた!

オレは山形へ行く!

そう思ったのならそうしろってまで、俺は言う!
俺はこういう人間だ!(ビッグダディより)

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(友情出演)


(※1)中場勝『研究情報 しっかりとした粒感と適度な粘りが両立した“新食感”水稲新品種「雪若丸」の育成 ~「つや姫」の弟君の誕生~』p.42-43(農産物検査とくほん206号p.42-47中 全国瑞穂食糧検査協会 2018.3)
(※2)(※1)p.43
(※3)後藤元・阿部洋平・松田晃・浅野目謙之・鈴木啓太郎・新田洋司・中場勝『水稲新品種「雪若丸」の食味特性』p.1(山形県農業研究報告 11号 p.1-10中 山形県農業総合研究センター 2019.3)
(※4)(※3)p.8
(※5)大沢欣一『硬質米による酒造り 杜氏の方々のために』p.1037(日本釀造協會雜誌63巻10号 p.1037-1039中 1968.10)

【お酒】1757.純米吟醸 ほろ酔いにゃん はんなり甘口 竹 240ml [26.京都府の酒]

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●販売者:株式会社キャメル珈琲
東京都世田谷区代田2-31-8
●製造者:招德酒造株式会社
京都府京都市伏見区舞台町16

●原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
●精米歩合:60%
●アルコール分:14度
●内容量:240ml
(以上、瓶の印刷事項より転記)




今日2月22日は、猫の日
そこで今日は、KALDI COFFEE FARMで入手した“ほろ酔いにゃん”なるお酒をいただいてみました。
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なんでもこのお酒は、“四段仕込み”のほんのり甘口なのだとか。
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造っていたのは、京都は伏見の招德酒造さんでした。
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招德酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
279.純米吟醸 夏の戯れ(四季の純米吟醸デザインボトル)
1521.招德 純米吟醸酒 みやこくるり 300ml


それではいただいてみたいと思います。
純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、透明でした。
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上立ち香はないですね。
でも一口含むと、フルーティーな風味がかすかにフワッと広がります。

うまみは淡めです。
米のうまみが淡めなりにふんわりと広がります。
苦みがあって、強くはないものの鋭さを感じます。
熟成感や酒臭さはありません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは、これも強くはないものの鋭いですね。
スースー感はなく、ピリピリ感はありません。

甘みは、これはむしろややひかえめでしょう。
さらっとしていて、前に出て来ません。


淡麗ちょい苦ちょいすっぱやや辛口のお酒でした。
淡めなりに米のうまみが効いておりました。
でも、淡めであるが故か、苦みとすっぱさとが少し目立ちました。
能書にはほんのり甘口とありましたが、甘みが前に出てこなかったことから、むしろ私はやや辛口に感じました。

かわいくておとなしそうに見えるけれど、近づくと爪を立てる猫。
それを表現しているような味わいだと、あたしゃ勝手にそう思いましたとさ。


その猫、じゃなくてお酒に合わせたエサ。

性懲りもなく、菜の花。
だって大好きなんだもん。
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今日はごま和えでいただきました。
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野菜と魚ソー。
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調味料はしょうゆ(再仕込み)、中華だしの素、そしてにんにくのみじん切りに、黒こしょう。
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ごま油を使って炒めてみましたよ。
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ごちそうさまでした。
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★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

せっかくの猫の日だというのに、
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今日はまともに撮らせてはいただけませんでしたとさ。
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(友情出演)

【お酒】1756.福美人 広島上撰 BIJIN CUP 200 [34.広島県の酒]

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福美人酒造株式会社
広島県東広島市西条本町6番21号

アルコール分/15.0度以上16.0度未満
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
200ml詰
(以上、カップの印刷事項より転記)




昨日いただいた1755.福美人 BIJIN CUP 200に引き続き、今日も福美人酒造さんのお酒をいただきます。

このほかにかつて209.福美人 広島上撰 純米酒 300mlをいただいております。
今日いただくこのお酒にも同じく、“広島上撰”の小印が付されておりました。
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昨日と同じ普通酒ですが、どうやらこちらには糖類が添加されていないみたいでした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、これもほぼ透明でした。
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うまみはやや淡めですぞ。
やわらかいうまみをふんわりと感じる程度です。
でもこのお酒、酒臭さや熟成感がないのみならず、苦みや雑味もゼロですぞ。
それにキレがよく、スッと引いていきます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで、鋭さもひかえめです。
でも冷めるにつれて鋭さが少しずつ出るみたいです。
スースー感はかすかで、ピリピリ感はありません。

甘みはちょいはっきりかな。
べとつかず、さらっとしていて、弱めでほんのりです。


やや淡麗でスッキリ旨ちょい甘口のおいしいお酒でした。
雑味がゼロでキレイな口当たりで、しかもキレがよくてスッキリでした。
それでいて、やわらかいうまみがふんわりと効いておりました。
酸味や甘みも穏やかで、前に出てくることなく味わいを支えているようでした。

これもうまいね。

【お酒】1755.福美人 BIJIN CUP 200 [34.広島県の酒]

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福美人酒造株式会社
広島県東広島市西条本町6番21号

アルコール分/15.0度以上16.0度未満
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
200ml詰
(以上、カップの印刷事項より転記)




大正七年、西日本各地の蔵元が出資し、酒造業としては、全国で初めて法人組織で創業した酒造会社」(※1)であって、「創業間もない大正十年から、全国酒類品評会の最高位を連続受賞。この成績から「名誉賞」を受け、ついには「審査標準酒」の栄誉を獲得した。そして業界の要請で、この蔵が酒造技術者の教育、養成と発酵工学研究の実践学校に指定され、「西条酒造学校」とも呼ばれた。」(※1)という福美人酒造さん。
かなり前のことになりますが、かつて209.福美人 広島上撰 純米酒 300mlをいただいております。

今日いただくこのお酒は普通酒ですが、残念ながら糖類添加の三増酒でした。
でも酸味料は添加されていないみたいでした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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うまみは意外にもちょい濃いめです。
やわらかいうまみがあって、厚みを感じますよ。
酒臭さ(ほめ言葉です)はごくかすかに感じる程度です。
苦みがあって、弱めですが鋭さを感じます。
熟成感はなく、キレはよいですね。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは弱めで、鋭さをかすかに感じる程度です。
スースー感は少しはっきりしております。
それにかすかにピリッとくるみたいです。

甘みはややはっきりでしょうね。
べとついた感じはなく、さらっとしておりますよ。


ちょい濃醇でちょい苦ちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒でした。
三増酒なのに、やわらかいうまみがしっかりしておりました。
ただ、冷めると少しひくみたいでした。
やや甘めでしたが、ちょい苦とちょいスー、それに弱めの酸味がいい感じに引き締めておりました。

これ、糖類添加の三増酒なのに、うまいじゃあ~りませんか!
三増酒にありがちなペラペラ感や画一的な味わいとは無縁でしたよ。
というか、これまでにいただいた広島の普通酒には糖類のみを添加した(酸味料を添加していない)三増酒が少なからずございましたが、味わいがしっかりしているものが多いように思いますよ。

(※1)中国新聞社メディア開発局出版部編『広島の酒蔵』p.84-85(1995.2 中国新聞社)

“誠鏡 吟醸 幻 まぼろし アルミ缶”をまた飲んでみましたよ~だ! [また飲んでみました]

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製造者 中尾醸造株式会社
広島県竹原市中央五丁目九番十四号

吟醸酒
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)醸造アルコール
アルコール分 16度
精米歩合58%
内容量180ml
(以上、缶の印刷事項より転記)


《初回記事はこちら》
79.誠鏡 吟醸 幻(まぼろし) カップ




今日は、このブログの草創期にいただいた吟醸酒“誠鏡 吟醸 幻 まぼろし アルミ缶”を久しぶりにいただいてみましたよ。
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初回記事では触れませんでしたが、どうやらこのお酒は、吟醸酒として世に送り出されたお酒の魁(さきがけ)だったようです。
このことについて、手元にあった文献では以下のように紹介されておりました。

 「幻」は、日本でもごく早い時期に商品化された吟醸酒として知られる。それまで吟醸酒は鑑評会向けにのみ造られ、出品した後の余った酒は、高級酒に混ぜられていた。「これではもったいない。吟醸だけを単品で味わってもらえないか」と中尾義孝社長(57)は考えた。市販に踏み切ったのは、昭和四十九年。超特級でも一升びん二千円台の当時、八千円という破格の価格だった。原価計算のしようがなく、ジョニ黒と同じに設定した。とても売れないと問屋は渋ったが、当時のテレビ番組「11PM」で、藤本義一が伏見の「玉乃光純米」と合わせて紹介し、、各地から注文が舞い込んだ。今はこの蔵の看板商品だ。」(※1)

そんな由緒正しきこの吟醸酒を、21世紀の今ではアルミ缶で安価にいただけるなんて、ありがたいことじゃあ~りませんか!
それ故に、今日は心を込めて味わってみたいと思いますよ。
いつもはテキトーなのかよ。


冷やして飲めと書いてありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
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お酒の色は、かすかに茶色がかっておりました。
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上立ち香はかすかにありますね。
フルーティーですよ。
一口含むと、それが穏やかに鼻へ抜けて行きます。
それに、上等な接着剤みたいな香りもかすかに感じます。
上等な接着剤ってどんなのだよ!

うまみはやや濃いめかな。
米のうまみに幅を感じます。
熟成感が少しあって、弱めで角がなくて穏やかです。
苦みもあって、弱めですが鋭さを感じます。
キレはよいですね。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは弱めです。
スースー感がすこしはっきりしていますが、ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
かなり弱めですが、その存在はわかります。


やや濃醇でちょい枯ちょい苦ちょいスー旨やや辛口のおいしいお酒でした。
香りがありましたが弱めでしつこくはなく、程よい感じでした。
熟成感や苦みもありましたが、共に弱めで角がなくておだやかで、むしろそれらが味わいを引き締めているようでした。

これはおいしい吟醸酒ですね。
食事ともあう、佳い酒だと思いましたとさ。

(※1)中国新聞社メディア開発局出版部編『広島の酒蔵』p.106(1995.2 中国新聞社)