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【お酒】2261.ぬぐだ丸 にごり酒 180ml アルミ缶 [05.秋田県の酒]

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加工者 秋田清酒株式会社
秋田県大仙市戸地谷字天ヶ沢83-1

品目;日本酒
内容量:180ml
アルコール分:17度
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類
(以上、缶の印刷事項より転記)




こちら
ひさびさの秋田清酒さんのお酒。
昭和「四七年、刈穂酒造は兄弟会社である出羽鶴酒造、京野酒造店とともに共同瓶詰、発売を行う秋田清酒株式会社を設立、醸造に専念している。」(※1)とあるとおり、“刈穂”と“出羽鶴”との瓶詰および販路拡大を担う会社です(京野酒造店は廃業したもよう)。
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その秋田酒造さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】150.出羽鶴 吟生缶
【お酒】170.刈穂 本醸造カップ(ありがとう…寝台特急あけぼの)
【お酒】289.刈穂 吟醸カップ
【お酒】394.刈穂 純米酒 180ml
【お酒】415.出羽鶴 つるカップ(普通酒)
【お酒】491.刈穂 山廃純米 超辛口 300ml
【お酒】1435.出羽鶴 180ml
【お酒】1526.出羽鶴 吟醸酒 モーグルワールドカップ秋田たざわ湖大会 カップ
【お酒】1591.出羽鶴 純米大吟醸 飛翔の舞 180ml

今日いただくこのお酒は、“ぬぐだ丸”なるにごり酒。
ひらがな表記での“ぬぐだまる”は、秋田弁で“暖まる”の意味なんだってさ。
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そういえば、変な言葉を使うことで有名などこかの地方都市では、
“温める”のことを“ぬくとめる”って言っとりゃあしたがや。
オマエまちがいなく刺されるわ。

このぬぐだ丸、
度数がやや高め(17度)で、かつ糖類添加の“三増酒”(きっぱり!)
ただし、酸味料は添加されていないみたいでした。
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それではいただきましょう。
にごり酒ですし、残存糖類による甘さの存在が予想されるので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、やや象牙色がかっておりました。
見たところ滓の量はそれほどでもなく、かつとろみもない感じ。
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いわゆる“うすにごり”ってやつでしょうね。
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上立ち香はなし。含んでもアルコール香を感じるのみ。
滓のざらつきは感じませんでした。

うまみはやや濃いめかな。
米のうまみがまず来ますが、熟成感もちょっと感じます。
軽い苦みがあって、鋭さも感じますが強くはないですね。
キレは、にごり酒にしては良いほうかと思います。

酸味はややひかえめ。
すっぱさはわかるものの、かなり弱め。
でもちょいスーで、かすかにピリ。

甘みはややはっきり。
幅は感じるものの、べとついた感じはなく、くどさもありません。


やや濃醇でちょい枯ちょい深ちょい苦ちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒でした。

糖添酒でかつ甘みは感じたものの、その甘みにはしつこさをまったく感じませんでした。
糖類を添加してあっても、そのほとんどが酵母によるアルコール発酵に寄与しているのでしょうか?

うすにごりであったが故にとろみのような飲み応えはなかったものの、米の風味とともにちょい枯が効いていて、うまみに深みを少し感じました。
それでいて、アルコール度数が17度であったせいかちょいスーで、かつにごり酒にしてはキレがよいほうでしたので、口当たりよくいただくことができました。

うまいね。
なぜ、糖類添加をやめないのかな?
やめると味が変ってしまうからでしょうか。


(※1)青木健作『「刈穂」という酒蔵を訪ねて』p.62(2003.12 無明舎出版)

【お酒】1985.北鹿 にごり酒 垂れ口 一番しぼり アルミ缶 [05.秋田県の酒]

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製造者 株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2番3号

内容量:180ml
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類/酸味料
秋田県産米100%使用
アルコール分 19度
(以上、缶の印刷事項より転記)




世界鷹小山家グループの一翼を担う北鹿さん。
これまでに、以下のお酒をいただいております。
616.北鹿 普通酒 300ml【追記あり】
620.北鹿 本醸造 生貯蔵酒 雪オーロラ 180ml
623.北鹿 純米吟醸 雪の十和田 180ml
646.北鹿 生酛カップ
1254.北鹿 雪中貯蔵 特別純米酒 300ml
1850.北鹿 雪 180ml 紙パック

今日いただくこのお酒はにごり酒。
秋田県産米100%使用なんだってさ。
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能書きがびっしりと書かれておりましたよ。
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なーんだ!
糖類酸味料フル添加の三増酒じゃねぇか!
しかも度数が19度って、三増酒の原酒?
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糖類の添加(=戦後の米不足に対応した増量策)については、かつてこちらで触れております。
一方、酸味料については、これまで触れたことはございませんでした。

ではいったい、“酸味料”の名の下にどのようなものが転嫁されているのでしょうか?
これについては、下記の文献の記述が参考になると思います。

清酒中の有機酸の約73%が,もろみ中で酵母によって生成され、酒母に由来する酸は約17%,残りの10%は蒸米とこうじに由来する.清酒中の有機酸は,清酒の味を構成する重要な成分で,酸味,旨味をもたらし,揮発酸は香りの構成要素ともなっている.清酒中でもっとも多いのはコハク酸で,ついでリンゴ酸,乳酸,クエン酸,酢酸などであるが,もろみ中で生成の多いのがコハク酸,リンゴ酸,乳酸で,酒母では乳酸,酢酸,コハク酸の生成が多い.清酒を火入れするとコハク酸とリンゴ酸が減少し,乳酸が増加する.腐造酒では酢酸,乳酸が増加し,リンゴ酸,クエン酸の減少がみられる.補酸用(速醸酛で酵母の培養環境を整えるために添加する酸:ブログ筆者追記)として認められているのは乳酸・コハク酸・リンゴ酸で,増醸酒用副原料として認められているのは乳酸・コハク酸・クエン酸・リンゴ酸である.」(※1)

要するに、
米の使用量が少ない三増酒の場合は、製品中の有機酸(コハク酸、リンゴ酸、乳酸など)の量が少なくて「味が薄くなってしまうため、副原料で味を補っている(※2)
ということでしょう。

まあでも、酸味料だけ転嫁されていて糖類は添加されていないお酒もかつては存在しましたけれどね。


気が済んだところで、いただいてみたいと思います。
冷やして飲めと書いてありましたので、そのとおりにいたします。
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お酒の色は、白色でした。
見た目にはとろみはなく、むしろうすにごりのようでした。
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鼻を近づけると、フレッシュな香りを感じます。
含むとそれが広がりますね。
でもやっぱりとろみはないみたいです。
滓のざらつきもありません。

うまみは濃いめです。
米のうまみが最初に来て、厚みを感じます。
でもそれとともに、酸味料添加の三増酒らしいい画一的な風味がやってきましたよ。
苦みが少しあって、強くはないものの鋭さを少し感じます。
キレは、にごり酒にしてはよいのではないでしょうか。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさが少し強めで、鋭さも少し感じます。
19度ですがスースー感はかすかに感じる程度で、ピリピリ感はありません。

甘みはやっぱりはっきりです。
べとつきはないものの、しつこさを少し感じます。


爽快濃醇ちょい苦ちょいすっぱ甘口のお酒でした。

米のうまみが最初に来るものの、やっぱり甘口で、しかも添加されたような画一的な風味を感じました。
特に甘みは、残存糖類の影響なのか、しつこく感じました。
まあでも、19度にしてはスースーが弱めで、飲みにくさはありませんでした。

北鹿は、三増酒ではない(糖類酸味料が添加されていない)普通酒はおいしいのに、どうして三増酒を造り続けるのでしょうね?
もしかしたら、それが埼玉にいる親玉の意向なのでしょうか?

(※1)灘酒研究会編『改訂 灘の酒 用語集』p.175(1997.10 灘酒研究会)
(※2)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.111(2000.4 柴田書店)

【お酒】1850.北鹿 雪 180ml 紙パック [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2番3号

内容量:180ml
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分:15度
(以上、パックの印刷事項より転記)




世界鷹小山家グループの一翼を担う北鹿さん(秋田県大館市)。
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そのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
616.北鹿 普通酒 300ml【追記あり】
620.北鹿 本醸造 生貯蔵酒 雪オーロラ 180ml
623.北鹿 純米吟醸 雪の十和田 180ml
646.北鹿 生酛カップ
1254.北鹿 雪中貯蔵 特別純米酒 300ml

今日いただくこのお酒は紙パック詰めのお酒でしたが、紙パックにありがちな三増酒ではなく、糖類酸味料無添加のお酒でした。
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背に付いているストローを刺して常温のままチューチューと吸うのが、きっと紙パックの正しい飲み方なのでしょう。
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ですがそれでは味気ないですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに黄色がかっておりました。
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燗をつけると、甘い香りがかすかに漂ってまいりました。

うまみは淡めでしょう。
でも、米のうまみに淡めなりに幅を感じます。
酒臭さ(ほめ言葉です)も弱めながらにわかります。
軽い渋みをかすかに感じます。
キレはよいですね。

酸味はひかえめでしょう。
すっぱさはほとんど感じません。
スースー感はかすかで、ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりかな。
べとついた感じはないものの、甘みに幅を感じます。


淡麗旨やや甘口のおいしいお酒でした。
淡めなりにうまみがしっかりしていて、飲み応えがありました。
甘みがほどよく効いており、それがコクを添えておりました。
軽い渋みをかすかに感じましたが、それも味をいい感じに引き締めておりましたよ。

そこそこいけるんじゃないの。

【お酒】1591.出羽鶴 純米大吟醸 飛翔の舞 180ml [05.秋田県の酒]

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秋田清酒株式会社
秋田県大仙市戸地谷字天ヶ沢83-1

アルコール分16度
精米歩合45%
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
180ml詰
(以上、ラベルより転記)





秋田清酒さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
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150.出羽鶴 吟生缶
170.刈穂 本醸造カップ(ありがとう…寝台特急あけぼの)
289.刈穂 吟醸カップ
394.刈穂 純米酒 180ml
415.出羽鶴 つるカップ(普通酒)
491.刈穂 山廃純米 超辛口 300ml
1435.出羽鶴 180ml
1526.出羽鶴 吟醸酒 モーグルワールドカップ秋田たざわ湖大会 カップ

今日いただくこのお酒は、満を持しての純米大吟醸でした。
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しかもこの純米大吟醸、わずか一合詰だというのに700円超もしたのですよ!
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さぞやおいしいお酒であろうと期待しつつ、いただいてみたいと思います。
純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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上立ち香はちょっとだけありますね。
フルーティーな香りをかすかに感じます。
そして一口含むと、それが口の中に広がりますね。
でも鼻へ抜けていく感じはしませんよ。

うまみはやや濃いめかな。
米のうまみに厚みを感じます。
吟醸酒にありがちな苦みがあって、鋭くはないものの、それに重さとともにざらつきみたいな後味を感じます。
キレはそれほどでもないみたいです。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに鋭さを少し感じます。
スースーはなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょうね。
べとついた感じはないものの、幅を感じる甘みです。


やや濃醇でキリッ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
香りはあるものの、しつこくはありませんでした。
吟醸酒らしい苦みがありましたが、それが甘みとうまく釣り合っていていい感じに味わいをキリッと引き締めているようでした。
逆に甘みも、この苦みのおかげでクドさを感じることなく働いているように思いましたよ。

この苦みと甘みとの関係、なかなか面白いですね。
700円出した甲斐がありましたよ。

【お酒】1589.髙清水 無濾過純米酒 アルミ缶 [05.秋田県の酒]

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秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4番12号

アルコール分:15度以上16度未満
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合:麹米60%・掛米65%
180ml詰
(以上、缶の印刷事項より転記)




秋田酒類製造さんの高清水シリーズは、これまでに以下のものをいただいております。
40.高清水 上撰本醸造 CUP200
288.高清水 精撰芳醇佳醸 CUP200
1046.髙清水 精撰 300ml
1047.髙清水 酒乃国 純米酒 300ml
1261.髙清水 本醸造 上撰 マイ・パック
1572.髙清水 デザート純吟 180ml

今日いただくこのお酒は秋田駅の土産物店(改札口の向かい側にある待合室の隣の店だったか?、あるいはトピコ内だったか?)で入手したものですが、“無濾過純米酒”なのだとか。
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濾過の意義や濾過/無濾過の特徴についてはかつてこちらでまとめておりますので、適宜ご参照下さい。


純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、かすかに茶色がかっているようでした。
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燗をつけると、酒臭い香り(ほめ言葉です)と枯れた風味がふわっと漂ってまいりました。

うまみは濃くはないですが、けっして淡くもないみたいです。
米のうまみらしき風味が最初に来て、それに穏やかな熟成感が追いかけて来るようです。
熟成感のほうには、枯れた感じを少し感じます。
また、軽い渋みもちょっとありますね。
純米ですが、キレはよいみたいです。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさはかなり弱めです。
スースーは少しはっきりしてます。
ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめでしょうか。
かなり弱めですがゼロではなく、しかも弱めながらに幅を感じます。


ちょい枯ちょい渋ちょいスーちょい辛口のちょいちょい酒でした。
ちょいちょい酒ってなんだよ!
これまでにいただいた高清水シリーズ(デザート純吟を除く)で感じたすっきりした味わいはありました。
そしてそこへ、熟成感の枯れた感じと渋みとがちょっとだけ加わっているようでした。

これはあくまでも私の感想ですが、高清水のすっきり感と枯れ/渋みとがうまく合っていないように感じました。
例えれば、“高清水小学校に転校してきたばかりでまだ友だちが一人もいない枯れ君と渋み君”といったところでしょうか。
余計にわかりづらいわ!
それ故に、ただ単に、私自身がまだこの味わいに慣れていないだけなのかもしれません。

【お酒】1572.髙清水 デザート純吟 180ml [05.秋田県の酒]

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秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4-12

アルコール分12度以上13度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合 麹米55%・掛米55%
180ml
(以上、ラベルより転記)




戦時統合で設立されたという秋田酒類製造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
40.高清水 上撰本醸造 CUP200
288.高清水 精撰芳醇佳醸 CUP200
1046.髙清水 精撰 300ml
1047.髙清水 酒乃国 純米酒 300ml
1261.髙清水 本醸造 上撰 マイ・パック

今日いただくこのお酒ですが、“酸味豊でほほんのり甘いデザート日本酒”なる“デザート純吟”なんだってさ。
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ルンペンプロレタリアートのワタクシには食後にデザートなるものを嗜むブルジョワジー的習慣がございませんので、いつものとおり食中酒としていただきますよ。
純米吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすかに着いていることがわかる程度でした。
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やっぱり最初に酸味が来ますね。
すっぱさが強めで鋭さを少し感じるものの、アンズの干したやつみたいな風味のある酸味です。
スースーはなく、ピリピリ感もないですね。

上立ち香はありません。
ですが、含むと酸味由来と思われるアンズの干したやつみたいな風味が口の中に広がります。

うまみはね、淡くはないものの、濃いのかどうかわかりませんよ。
米のうまみを一応感じるもの、完全に酸味に負けています。
渋みも少しあるみたいですが、これも然りです。

甘みはね、ものすごくはっきりしていますよ。
かなり甘くて、甘み自体に厚みをどっしりと感じます。


甘ずっぱ口のお酒でした。
これはたしかにデザート純吟でしょうよ。
アンズの干したやつみたいな風味が豊かで、米の風味はほとんどわかりませんでした。
しかもとても甘くて、おそらくこれまでにいただいたお酒の中では一番甘かったのではないでしょうか。

これはあくまでも私の嗜好に基づく評価ですが、食事とは合わないと思いますよ。
むしろバニラアイスを舐めながら飲んだり、あるいはクラッシュアイスにかけてかき氷みたいにしていただいたほうがよいかもしれません。

ただ、東京の下町にある酒場で供される梅割り(甲類焼酎に梅エキス(天羽乃梅など)を垂らしたもの)を好まれる御仁でしたら、それと似たような風味であることから、このお酒を食事と合わせることは可能かとお察し申し上げます。

【お酒】1526.出羽鶴 吟醸酒 モーグルワールドカップ秋田たざわ湖大会 カップ [05.秋田県の酒]

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秋田清酒株式会社
秋田県大仙市戸地谷字天ヶ沢83-1
(フタより転記)

原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分/15%
精米歩合/57%
180ml詰
(ラベルより転記)




昨日今日(2019年2月23日(土)-24日(日))と、秋田県にあるたざわ湖スキー場(秋田県仙北市)ではフリースタイルスキー(モーグル)のワールドカップ大会が開催されていたようですね。
そこで今日は、その開催を記念して発売されたというカップ酒をいただきますよ。
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なお、秋田清酒さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
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150.出羽鶴 吟生缶
170.刈穂 本醸造カップ(ありがとう…寝台特急あけぼの)
289.刈穂 吟醸カップ
394.刈穂 純米酒 180ml
415.出羽鶴 つるカップ(普通酒)
491.刈穂 山廃純米 超辛口 300ml
1435.出羽鶴 180ml

このカップ酒の中身は、アル添吟醸酒でした。
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吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色はかすかに茶色がかっている程度で、しかも透き通っておりました。
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吟醸香は、ほとんどわからない程度ですね。
上立ち香はなく、口に含むとフルーティーさをごくかすかに感じる程度です。

うまみは淡めです。
米のうまみがうっすらで、舌の上にピンと乗る感じがいたします。
苦みはないものの、木香のような重さをかすかに感じます。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさが弱めであるものの、弱めなりに鋭さを感じます。
スースーはなく、ピリも感じません。

甘みはややひかえめかな。
かなり弱めで全くべとつかず、幅も感じません。
でもそれでいてその存在はよくわかります。


淡麗ちょい重旨口のおいしいお酒でした。
淡めではあるものの、うすっぺらさや物足りなさは感じませんでした。
アル添らしい透明感とキレのよさとを感じることができたのは、アル添酒が好きなワタクシとしてはうれしいところでした。
吟醸香もひかえめで、食事と合わせやすいのではないでしょうか。
一方で木香のような重さを少し感じたものの、それもいい具合に味わいを引き締めているのではないでしょうか。


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そもそも木香(木香)ってのは、お酒を杉樽で貯蔵した場合に着く木の香りですね。
それ故、お酒の貯蔵に杉樽を用いていなければ着かないわけですよ。

一方で、その木香に似て非なる香りに“木香様臭”というものがあって、発酵の過程でそれが発生してしまうことがあるらしいのです。

なんでも、「木香様臭のほうはアセトアルデヒドが原因物資で、」(※1)そのアセドアルデヒドは、「アルコール発酵の中間体として生成する」(※2)のだとか。
そして、もろみの中に「発行末期になってもピルビン酸が多く残っている場合は問題です。なぜかというと、もろみの中の酵母がピルビン酸を分解してアセトアルデヒドに変えるからです。」(※3)とのこと。
そして「アル添前にもろみの中のピルビン酸が多いと、木香様臭が出やすくなります。なぜかというと、アル添によって酵母がショックというか、ダメージを受けるからです。」(※4)とのことでした。

今日いただいたこのカップ酒には樽酒である旨の表示はありませんでしたので、私が感じた木香に似たような香りは、もしかしたらこの木香様臭だったのでしょうか?
一方で木香様臭は「いらつくような刺激臭」(※1)なのだそうですが、私が感じた香りはいらつくほでではありませんでした。

私が感じた木香に似た香りは、もしかしたらこの“木香様臭”とはちがうもの(熟成の過程で発生した香りとか)だったのでしょうか?
それとも、木香様臭もわずかであればお酒の味を引き締めるために役立つのでしょうか?


(※1)大内弘造『なるほど!吟醸酒造り-杜氏さんと話す』p.102(2000.10 技報堂出版)
(※2)(※1)p.105
(※3)(※1)p.107
(※4)(※1)p.110

【お酒】1514.八重壽 粋撰 エルカップ 200ml [05.秋田県の酒]

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八重寿銘醸株式会社
秋田県大曲市若竹町26-19

アルコール分/14度以上15度未満
原材料名:米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
200ml詰
(以上、ラベルより転記)




昭和39年(1964年)創業と比較的新しい蔵元さんである八重寿銘醸さん。
手元にあった文献では、その創業の経緯を以下のように記述されておりました。
 東京市場への出荷を目指した、県内の中小規模の蔵元八軒が、東京八重洲の大手酒問屋・日本酒類販売株式会社の協力を得て創立した。
 昭和三十九年は東京オリンピックが開催され、国内の景気も高度成長期に差しかかった時代。地酒蔵から首都圏進出を試みた多くの酒造家たちの熱意と、うまい秋田の酒を東京で広く売り出そうとした卸業者が手を結んだ新しい展開であったといえる。」(※1)
そういえば秋田県では、大正時代にもこれと同じようなことを秋田銘醸さん(美酒爛漫)がやっておられましたよ。

そしてその酒銘たる“八重壽”については「傍系会社である日本酒類販売株式会社が、東京の八重洲にあることから、その名をとり酒銘とした。」(※1)とのこと。


ところでこの秋田県産のカップ酒ですが、見つけた場所は秋田県から遠く離れた新下関駅(山口県下関市)の近くにあったスーパー(トライアル)でした。

あたしゃかつて、八重寿銘醸さんが蔵を置く大曲(秋田県大仙市)の街を2回徘徊したことがあったのですが、大曲では影もかたちもないくらい全く出会うことができませんでしたよ。
それが遠く離れた山口県で、はからずも出会うことが叶ったわけです。
こういうことがあるからこそ、この趣味が面白くてやめられなくなってしまうのですよ。


そんな八重寿銘醸さんのエルカップですが、200ml詰で14度台の普通酒でした。
糖類は添加されていないみたいですね。
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“粋撰”という小印が付けられておりました。
この小印、あたしゃはじめて見ましたよ。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
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燗をつけると、お酒の甘い香りがちょっとだけ立ってまいりました。

うまみはやや淡めです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみをほんのりと感じる程度です。
苦みが少しはっきりしていて、強くはないものの鋭さを感じます。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、弱めなりにその存在はわかります。
アルコール由来と思われるスースー感もあって、少しはっきりしています。

甘みはややひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


やや淡麗でちょい苦やや辛口のお酒でした。
苦みが少しはっきりしているものの、味わい全体のバランスは悪くはないと思います。
透明感とスースー感とから推察するにアル添量は多めのように感じましたが、それでも薄っぺらさを感じることはありませんでしたよ。
糖類を添加することなくしっかりと造った醪にやや多めのアル添を施して味わいの角を緩和しているのでしょうか?

(※1)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.98(1995.9 秋田魁新報社)

【お酒】1435.出羽鶴 180ml [05.秋田県の酒]

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秋田清酒株式会社
秋田県大仙市戸地谷字天ヶ沢83の1

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 15度
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




こちらひさびさの、秋田清酒さんのお酒です。
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これまでには、以下のものをいただいております。
150.出羽鶴 吟生缶
170.刈穂 本醸造カップ(ありがとう…寝台特急あけぼの)
289.刈穂 吟醸カップ
394.刈穂 純米酒 180ml
415.出羽鶴 つるカップ(普通酒)
491.刈穂 山廃純米 超辛口 300ml

今日いただくこのお酒は、180ml瓶に詰められた普通酒です。
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どうやら秋田県では、一合瓶詰のお酒の取り揃えが充実してきつつあるようですね。


普通酒ですので、いつもならばぬる燗でいただくところです。
しかし今日は冷や(常温)でいただきたい気分ですので、あえて燗にせずにいただきますよ。
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一口含むと、アルコールの香りが少し強めであることがわかります。

うまみはやや濃いめです。
かもしだされた酒臭いうまみ(←ほめ言葉です)がしっかりしていて、熟成感も少しはっきりしています。
また、軽い苦みがちょっとだけあるみたいです。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんどなく、アルコールに由来すると思われるさわやかさをちょっとだけ感じます。
ですが、少しピリッと感じます。

甘みはややはっきりしています。
けっしてべとつかない甘みですが、甘み自体に厚みを感じます。


やや濃醇でちょいピり旨やや甘口のおいしいお酒でした。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)と熟成感とで、飲みごたえを感じました。
それでいてキレがよく、後味はすっきりしていましたよ。
ピリピリ感がちょっと目出つようですが、それも甘めの味わいをうまく引き締めているようでした。
これは私の感想ですが、しっかりめで甘めの味わいに、アル添がキレのよさをもたらし、かつ引き締めてくれているのではないでしょうか?

それにしても、たとえ普通酒であっても、たまには冷や(常温)でいただくのもよいものですね。

【お酒】1431.千代緑 純米大吟醸 泡雪のここち 180ml [05.秋田県の酒]

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有限会社奥田酒造店
秋田県大仙市協和境字境113

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合50%
アルコール分16.5度
180ml
(以上、ラベルより転記)




奥田酒造店さんのお酒は、かつて普通酒の千代緑 まほろば唐松カップをいただいております。
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今日いただくこのお酒ですが、奥田酒造店さんがJR東日本の秋田支社と連携して開発した商品なのだとか。
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JR東日本のプレスリリースによれば、「絞った直後に瓶へ直詰めするため、微炭酸の口当たりをお楽しみいただけます。」とか、「大仙市協和産 の酒米「秋田酒こまち」を100%使用した「純米大吟醸SP」をベースとしたフルーティーなお酒です。」と紹介されておりましたよ。


それにしても、笠をかぶったままではラベルを確認することができませんね。
笠を脱いでいただきましょう♪
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ワァ~オ!
バカじゃないの!
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笠をとると、顔が現れました。
シュガーカットみたいな怖い顔じゃなくてよかった。
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純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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吟醸香ありますね。
上立ちはそれほどでもないものの、一口含むとフルーティな香りがほんのりとあって、鼻へ抜けていくことがわかります。
それよりも、プレスリリースにあったとおり、フレッシュさとともに新酒みたいな発泡感がはっきりしておりますね。

うまみはやや濃いめです。
米のうまみが厚めです。
それでいて苦みや雑味はまったくありません。
それに、純米にしてはキレがよいみたいです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めで、鋭さも少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
けっしてべとついた感じはしないものの、甘み自体に幅を感じます。


フレッシュさとともに米のうまみをしっかりと感じることができる、やや濃醇で爽快旨やや甘口のおいしいお酒でした。
要冷蔵の表示がない(≒生酒ではない)のに、フレッシュさが豊かで、しかも新酒のようなシュワシュワ感がありましたよ。
火入れをしてあっても(生酒ではなくても)、いわゆる“しぼりたて”(絞った直後のお酒を滓引きや貯蔵することなく製品化したお酒でしょうか?)であれば、新酒らしい風味を残すことができるのですね。
今夜もまた、秋田県のお酒のおかげで勉強をさせていただくことができましたよ。


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あたしゃどうもね、一つの食べ物にはまってしまうと、次に新しい食べ物に出会うまでそれを作り続ける傾向があるのですよ。

最近はまっているのは、焼きなすならぬ“焼かなす”なのです。
“きょうの料理”の今月号(2018年8月号)のテキストを読んで知ったのですが、どうやらネット上でもレシピが公開されているみたいですね。

使うのは、もちろんなす。
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ピーラーで皮をむいて、ラップで包みます。
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これを電子レンジに5-6分かけたのち、ラップごと氷水で冷やします。
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冷やしたらラップをはがし、キッチンペーパーで水けをふいて、適当な大きさに切り分けていただきます。
これは私の感想ですが、この切り分けるときに包丁を使わずに手で裂いたほうが、なすの種の部分の触感をはっきりと感じることができて風味が豊かになるみたいです。
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しょうが醤油でいただくのですが、あたしゃ断然、この焼かなすにはふつうのしょうゆよりも、九州の甘いしょうゆのほうが合うと思いますよ。
今日使ったのは、大分県のフンドーキン。
近所にあるイオンで入手しました。
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その九州の甘いしょうゆをさっとかけていただきます。
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焼いていないので、香ばしさはありません。
でもそれ故に、なすの風味だけをストレートに感じることができるのですよ!
しかもその風味に、九州の甘いしょうゆがコクを添えてくれるのです!!
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お酒も焼かなすも、おいしくいただけましたとさ。
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