【お酒】2326.秀よし 本醸造 全国花火競技大会記念缶 花火の街 大曲 [05.秋田県の酒]
製造者:合名会社鈴木酒造店
秋田県大仙市長野字二日町九
品目:日本酒
内容量:180ml
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
精米歩合:65%
アルコール分:14度
(以上、缶の印刷事項より転記)
鈴木酒造店さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】399.秀よし 本醸造 カップ
【お酒】459.秀よし 本醸造 生貯蔵酒 300ml
【お酒】1411.賢人 本醸造酒 濁り酒 180ml
【お酒】1412.秀よし 純米酒 180ml
【お酒】2312.秀よしカップ 秋田内陸線 本醸造酒
【お酒】2315.秋田秀よし 純米酒 お花見缶 一番
【お酒】2316.秀よし 純米酒 お花見缶 二番
今日いただくこのお酒は、“全国花火競技大会記念缶 花火の街 大曲”だってさ。
中身は本醸造のお酒。
品質表示はこちら。
それではいただきましょう。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
鼻を近づけると、枯れている香りをかすかに感じます。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみは広がらないものの舌の上にフワッと乗っかって来るみたい。
熟成感が少しあって、枯れているもののかなり穏やかで角はなし。
軽い苦みをかすかに感じる以外は、雑味らしきものはなし。
キレはよく、スッと引きます。
酸味ははっきり。
すっぱさは少し強めでかつ鋭いね。
ちょいスーですが、ピリはなし。
甘みは、難しいところですがちょいはっきりかな?
それほど目ただないものの、わかります。
やや濃醇でちょい枯すっぱちょいスースッキリ旨口のおいしいお酒でした。
熟成感がありましたが弱めでした。
すっぱさが目立ちましたが、キレがよいせいか後を引くことはないみたいでした。
甘辛は判定し難いところ、それ故回避いたしました。
もしキレが良くなければ、すっぱさがかなり目立っていたかもしれません。
また純米にはなかった熟成感ですが、秀よしでは本醸造に共通するものなのでしょうか?
【お酒】2318.千歳盛 300ml [05.秋田県の酒]
製造者 千歳盛酒造株式会社
秋田県鹿角市花輪字中花輪29番地
品目 清酒
アルコール分 15度
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)
昨日に引き続き、今日も千歳盛をいただきます。
かづの銘酒だった頃の製品を含めて、昨日までに以下の物をいただいております。
【お酒】605.千歳盛 カップ
【お酒】2317.千歳盛 生貯蔵酒 300ml
今日いただくこのお酒は、普通酒のようですが、
小印は付されておりませんでした。
蔵元さんのWebsiteでは、同じラベルの四合瓶を上撰と紹介されておりましたが、そちらは肩のところに貼られたラベルに上撰の文字がありました。
それではいただきましょう。
普通酒ですから、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
(盃の撮影を失念してしまったことをお詫び申し上げます。)
香りはなし。
うまみはやや淡め。
米のうまみそのもので、淡めなりに厚みをふんわりと感じます。
酒臭さはなく、熟成感もなし。
軽い苦みがありますが、強くはないみたいです。
キレはよく、スッと引きます。
酸味はひかえめ。
すっぱさはゼロ。
ちょいスーで、かつちょいピリ。
甘みはややはっきり。
幅はないものの、口を付けたときから喉を通るまでの間、じんわりと感じ続けます。
やや淡麗でちょい苦ちょいスーちょいピリスッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
うまみがやわらかくて、クセや重さを全く感じませんでした。
それをちょい苦ちょいピリが引き締めており、さらにじんわりと感じる甘みが和らげてくれているようでした。
しかもちょいスーでキレがよく、後味がスッキリしておりました。
うまいね。
生貯よりも軽くて飲みやすい。
生貯でも感じた苦みは少しありましたが、こちらは重くない。
完全に食中酒でしょう。
肉や魚の脂をサッと流してくれるお酒でした。
その千歳盛と合わせた今日のエサはこちら。
豆腐を食べたかったので、
ねぎ、みょうが、きゅうりを使って、
“山形のだし”を作って、
豆腐にかけていただきました。
んめ!
これはまちがいなくおいしい。
うどん。
安いスペイン産の豚肉。
アメリカ産よりもやわらかくておいしいのです。
そして今日もしょっつる。
大さじ1杯使用。
みりんも同量使用。
しょっつる焼きうどん。
んめ!
しょっつるを使うと、香ばしいね。
ごちそうさまでした。
【お酒】2317.千歳盛 生貯蔵酒 300ml [05.秋田県の酒]
製造者 千歳盛酒造株式会社
秋田県鹿角市花輪字中花輪29番地
品目 清酒
内容量 300ml
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 14度
(以上、ラベルより転記)
鹿角花輪駅(秋田県鹿角市)。
JR花輪線(好摩-大館)の線名にもなっている、花輪の街にほど近い駅。
その花輪の街に蔵を置くのが、千歳盛酒造さん。
「酒銘は創業者の田村茂助により不老長寿の願いを込めて「千歳」と命名され、その後1922年に世の繁栄と人々の長寿を願って「千歳盛」となった。」(※1)とのこと。
数年前まではたしか、“かづの銘酒株式会社”という商号だったはず。
どうやら近年になって資本の変動(買収による完全子会社化)があったようで、それを機に商号を変更したのかな?
花輪にあった酒屋さんでは、「数年前にカップ酒もお燗瓶も止めてしまった」との情報を入手することができましたが、これも資本の変動による経営方針の変更に起因するのかもしれませんね。
ですがその千歳盛酒造さん、かづの銘酒時代にも危機があったようです。
明治5年の創業であったものの、「一時期、地元の二つの蔵とともに北鹿に統合、醸造中止を余儀なくされた時代もあったが、昭和六十二年に復興。その後、鹿角伝来の酒蔵として、市を挙げてバックアップしていこうと問屋、小売店、地元の有志など二十人が出資者となって平成三年にかづの銘酒株式会社として設立された。」(※2)とありましたよ。
多くの人々のおかげで今日まで操業を続けていけているわけですね。
カップ酒やお燗瓶の製造を止めてしまったことなんか、どうでもいいわけですよ。
文句を言うならば、経営を保てるほどにもっとじゃんじゃん飲みやがれってんだ!
(文句を言っているのはオマエだけだろ。)
話をお酒に戻しましょう。
その千歳盛酒造さんのお酒は、かづの銘酒だった頃に【お酒】605.千歳盛 カップをいただいております。
このカップ酒も、今となってはもう飲めないですね。
“いつまでも あると思うな カップ酒”
今日いただくこのお酒は、生貯蔵酒。
品質表示はこちら。
どうやら普通酒のようでした。
それではいただきましょう。
生貯蔵酒ですから、冷蔵庫で冷やした物をいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
上立ち香はなし。
含むとフレッシュな風味をほんのりと感じます。
うまみはやや淡め。
米のうまみに、淡めなりに厚みを感じます。
苦みがあって、少し強めで鋭く、かつ重さも少し感じます。
キレはまあまあでした。
酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、これも鋭さを少し感じます。
ちょいスーかつちょいピリ。
甘みはややはっきり。
存在は盃に口をつけたときから喉を通るまで一貫して感じます。
でも甘み自体に、幅はないみたいです。
ちょい爽快のやや淡麗でちょい苦ちょい重ちょいすっぱちょいスーちょいピリやや甘口のお酒でした。
うまみは米のうまみそのもので酒臭さや熟成感がありませんでした。
それにフレッシュな風味も感じたことから、味わい自体は軽めに感じました。
その一方で、苦みが重さを伴い、酸味の鋭さを感じ、かつちょいスーちょいピリでした。
それ故に、荒々しさを感じたことは否めませんでした。
軽いのに荒々しい、そんなお酒。
私は野菜と合わせましたが、イマイチ。
あくまでも予想ですが、鹿肉や熊肉なんかと合わせるべきだったと思いました。
そんなこと、ウチじゃ到底無理ですけれどね。
花輪を徘徊した際に、缶詰でも見つけて買って来ればよかったかも。
まあそれでも、けっしてまずくはないお酒。
それ故に、スイスイと行けてしまいましたとさ。
その軽くも荒々しい千歳盛生貯と合わせた今日のエサはこちら。
ちくわときゅうり。
ねり梅を使って、
梅和え。
予想通りのおいしさでした。
もやし。
年中金欠ですから。
冷蔵庫の残り物野菜と共に、
今日は肉を使わず、ツナ缶。
調味料は、秋田のしょっつる。
けっこうしょっぱいね。
しょっつる小さじ2杯とともに、みりんと千切りしょうがとを使いました。
もやしとツナ缶のしょっつる炒め。
香りは白身魚を焼いたみたい。
味は穏やかな塩気に魚の風味。
ごちそうさまでした。
(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.6(2015.09 無明舎出版)
(※2)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.21(1995.9 秋田魁新報社)
【お酒】2316.秀よし 純米酒 お花見缶 二番 [05.秋田県の酒]
製造者:合名会社鈴木酒造店
秋田県大仙市長野字二日町九
品目:日本酒
内容量:180ml
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合:60%
アルコール分:14度
(以上、ラベルより転記)
鈴木酒造店産のお酒は、一昨日までに以下の物をいただいております。
【お酒】399.秀よし 本醸造 カップ
【お酒】459.秀よし 本醸造 生貯蔵酒 300ml
【お酒】1411.賢人 本醸造酒 濁り酒 180ml
【お酒】1412.秀よし 純米酒 180ml
【お酒】2312.秀よしカップ 秋田内陸線 本醸造酒
【お酒】2315.秋田秀よし 純米酒 お花見缶 一番
今日いただくこのアルミ缶も、【お酒】2315.秋田秀よし 純米酒 お花見缶 一番と同じく純米酒。
しかもこっちは“お花見缶 二番”だってさ。
だから桜のデザインなのね。
品質表示は、【お酒】2315.秋田秀よし 純米酒 お花見缶 一番と同一でした。
それではいただきましょう。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ごくかすか。
ああ!
同じだ。
濃いめなのに雑味なく、米のうまみに厚みはないもののしっかり。
それでいてキレよくスッキリ。
ちょいスーですが、ピリはなし。
甘みは弱いものの存在はよくわかる。
ただねぇ、こっちのほうが酸味がややはっきりかも。
すっぱさが強くはないものの鋭さを少し感じ、かつちょい深。
やや濃醇でちょいすっぱちょい深ちょいスースッキリ旨口のおいしいお酒でした。
酸味以外は【お酒】2315.秋田秀よし 純米酒 お花見缶 一番と同じあじわいでした。
でも、なんか自信がないなぁ。
もしかしたら、同じ中身で、個体差か、あるいはタンクのちがいに起因してそう感じたのかも。
そう信じたいところですが、オイラの舌がいいかげんだという理由がもっとも信憑性がありそうですわ。
【お酒】2315.秋田秀よし 純米酒 お花見缶 一番 [05.秋田県の酒]
製造者:合名会社鈴木酒造店
秋田県大仙市長野字二日町九
品目:日本酒
内容量:180ml
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合:60%
アルコール分:14度
(以上、ラベルより転記)
鈴木酒造店さんのお酒は、先週までに以下の物をいただいております。
【お酒】399.秀よし 本醸造 カップ
【お酒】459.秀よし 本醸造 生貯蔵酒 300ml
【お酒】1411.賢人 本醸造酒 濁り酒 180ml
【お酒】1412.秀よし 純米酒 180ml
【お酒】2312.秀よしカップ 秋田内陸線 本醸造酒
今日いただくこのアルミ缶は、純米酒。
“お花見缶 一番”だってさ。
デザインは、しだれ桜でしょうね。
品質表示はこちら。
話のネタもないことですから、いただきましょう。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ほぼ無色透明でしたよ。
香りはものすごくかすかに酒臭い(ほめ言葉:以下同じ)香りを感じるか感じないかといった程度。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみがしっかりですが、厚みはそれほどでもないみたい。
それに酒臭さが続きます。
軽い渋みをごくかすかに感じる以外は雑味はなく、熟成感もなし。
キレはとてもよく、スッと引きます。
酸味はややひかえめ。
すっぱさはほぼゼロ!、かと思いきや、冷めると徐々に鋭さを感じるようになります。
ちょいスーですが、ピリはなし。
甘みはややはっきり・・・、否、これはちょいはっきりかな。
弱めですが、存在はわかります。
やや濃醇でちょいスースッキリ旨口のおいしいお酒でした。
本醸造よりもうまみが穏やかで、うまみ自体にしつこさを一切感じませんでした。
酒臭さはあっても、米のうまみのほうが凌駕しておりました。
しかもあたかもアル添酒であるがの如くキレがよく、スッキリしておりました。
これ、かなりうまいね!
あたかも灘酒、それも菊正宗や櫻正宗のような味わいでした。
いかんいかん!
非常によろしくない!!
不愉快極まりない!!!
こういうおいしい純米酒の存在なんて、俄か純米至上主義者の跳梁跋扈を助長するだけだぜ!
でも本当においしい。
参りました。<(_ _)>
【お酒】2314.北鹿 本醸造 300ml [05.秋田県の酒]
製造者 株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目二-三
品目 日本酒
アルコール分15度
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
精米歩合 70%
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)
「「北鹿」は1944年、政府の企業整備により北秋田郡と鹿角郡の21業者8工場が合同して設立された酒造会社で、2014年に記念すべき70周年を迎えた。北秋田郡と鹿角郡の頭文字「北」と「鹿」から、「北鹿」と命名された社名には、北の野生鹿が踊り出る勢いにあやかりたいとの思いも込められている。」(※1)という北鹿さん。
現在は、小山本家酒造(さいたま市西区指扇)が胴元であるコンツェルン“世界鷹小山家グループ”に所属しているようです。
その北鹿さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】616.北鹿 普通酒 300ml【追記あり】
【お酒】620.北鹿 本醸造 生貯蔵酒 雪オーロラ 180ml
【お酒】623.北鹿 純米吟醸 雪の十和田 180ml
【お酒】646.北鹿 生酛カップ
【お酒】1254.北鹿 雪中貯蔵 特別純米酒 300ml
【お酒】1850.北鹿 雪 180ml 紙パック
【お酒】1985.北鹿 にごり酒 垂れ口 一番しぼり アルミ缶
今日いただくこの北鹿は、“本醸造”でした。
秋田流生酛仕込とありますね。
でもこれって
品質表示はこちら。
話のネタが尽きたところで、いただきます。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかりました。
香りは、酒臭い(ほめ言葉:以下同じ)香りをかすかに感じます。
うまみはやや濃いめ。
酒臭さがしっかりで、米のうまみにも厚みを少し感じます。
かすかに枯れているかな?
最初は苦みや雑味なしでしたが、冷めるにつれて苦みが少し出るみたいです。
キレはよく、スッと引きます。
酸味ははっきり。
すっぱさが少し強めで鋭さを感じます。
酸味自体の深みも少し感じます。
スーはないものの、かすかにピリかな。
甘みは、ちょいはっきりでしょうか?
存在はわかるものの、酸味に隠されてしまっているようです。
やや濃醇ですっぱちょい深スッキリ旨口のおいしいお酒でした。
味の要素が複雑でした。
酒臭さや酸味の深み、かすかにピリで隠れた甘み。
でもそれでいてキレがよくてスッと引いたのは、アル添の効果でしょうか?
うまいね!
かつていただいた【お酒】616.北鹿 普通酒 300ml【追記あり】はやわらかいうまみでしたが、こちらは複雑で荒々しさすら感じました。
それでいてけっして飲みにくくはなく、いい感じにキレてくれました。
おいしくてスイスイと行けてしまい、あっちゅう間でございましたとさ。
その北鹿本醸造と合わせた今日のエサはこちら。
なす。
焼かなすの土佐酢和え。
もちろん味は知っているけれど、おいしい。
トマトと魚ソー。
卵3個を使って、
トマト卵炒め。
トマトの酸味と卵のうまみ、そしてみりんの深みがいい感じ。
オイラはどんな料理にもみりんを使う傾向があるのですが、それはけっしてまちがいではないことがよくわかりました。
いぶりがっこ。
たくあんのうまみに、スモーキーな風味がバッチリ!
これが一番お酒と合う。
ごちそうさまでした。
(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.8(2015.09 無明舎出版)
【お酒】2312.秀よしカップ 秋田内陸線 本醸造酒 [05.秋田県の酒]
製造者 合名会社鈴木酒造店
秋田県大仙市長野字二日町9
清酒 本醸造酒
原材料 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度
精米歩合 65%
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)
こちらひさびさの“秀よし”。
鈴木酒造店さんのお酒は、かつて以下の物をいただいております。
【お酒】399.秀よし 本醸造 カップ
【お酒】459.秀よし 本醸造 生貯蔵酒 300ml
【お酒】1411.賢人 本醸造酒 濁り酒 180ml
【お酒】1412.秀よし 純米酒 180ml
今日いただくのは、“秋田内陸線”(秋田内陸縦貫鉄道)のオリジナルカップ酒。
このカップ酒、
内陸線に乗りに行けば入手できるだろうと思って、先月末に秋田県へ出かけたのでしたが、
これがまあ、入手するのにけっこう手間取ったのでした。
その顛末については、こちらに記録しております。
中身は本醸造のお酒。
どうやら、10年前に試した【お酒】399.秀よし 本醸造 カップと同じ中身みたいですね。
話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
本醸造ですから、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いておりました。
カップに鼻を近づけると、酒臭い(ほめ言葉:以下同じ)香りがちょっとだけ漂ってまいりました。
うまみはやや濃いめ。
酒臭さが最初に来て、米のうまみには厚みはないものの、続きます。
軽い渋みがありますね。
キレはよく、スッと引きます。
酸味はややはっきり。
すっぱさは弱め。
でも酸味の深みを少し感じます。
ちょいスーですが、ピリはなし。
甘みはひかえめ。
一応感じはするものの、かなり弱めです。
やや濃醇でちょい渋ちょい深ちょいスースッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
酒臭さがどっしりで深みも少しあり、けっこうしっかりした味わいです。
でもキレがとてもよく、スッと引くのでしつこさを感じません。
ちょい渋かつ辛口で、けっこうキリッと引き締まっているようでした。
“秀よし”本醸造カップは、やっぱりおいしいお酒でした。
ただし、冷めるにつれてキレのよさが弱まり、逆に濃くなるように感じました。
熱いうちにいただきたいお酒だと思います。
【お酒】2306.萌稲(MONE) 自社田栽培「百田」 純米酒 アルミ缶 [05.秋田県の酒]
製造者 秋田銘醸株式会社
秋田県湯沢市大工町4番23号
品目 日本酒
内容量 180ml
原材料名 米(秋田県産)、米麹(秋田県産米)
原料米 自社田栽培米 百田100%
精米歩合 70%
アルコール分 14度以上15度未満
(以上、ラベルより転記)
今でこそ、銘醸地として名高い秋田県。
しかし、江戸時代は、域内各所に存在した鉱山で働く坑夫のためにお酒を製造していた程度でした。
杜氏は、東北で最も酒造りが盛んであった大山(今の山形県鶴岡市)から派遣を受けるなど、技術的に見ても酒造先進地域とは言い難い場所でした。
それが明治末期から昭和初期にかけて、伊藤忠吉【両関】・花岡正庸・佐藤卯兵衛【新政】の3氏によってそれぞれ独自に酒造技術の向上と確立とがもたらされ、今日における銘醸地秋田県の基礎が築かれたのでした。
その中の一人、
大蔵省の技師であった花岡正庸氏。
氏を中心として、大正時代中期に、秋田県の酒造家各家の出資の下に会社として設立され、秋田の酒を東京へ進出させるためのタスクフォースとしての役割を担ったのが、秋田銘醸さんだったのでした。
手印は、“おしゃ、まんべ!”(由利徹より)。
じゃなくて“美酒爛漫”(びしゅ・らんまん)。
その秋田銘醸さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】298.純米原酒ふなおろし 200ml缶
【お酒】348.らんまんカップ(糖類・酸味料添加)
【お酒】355.生貯カップ(糖類添加・酸味料添加なし)
【お酒】408.本醸造 飛切カップ
【お酒】416.美酒爛漫 本醸造原酒 熟成酒 200ml缶(2回目はこちら)
【お酒】1393.美酒爛漫 普通酒 お燗瓶 180ml
【お酒】1425.美酒爛漫 本醸造 美酒探求七〇一 180ml
【お酒】1426.美酒爛漫 まるごと秋田 純米酒 まなぐ凧 180ml
むかしながらのにごり酒 カップ [変わった酒]
今日いただくこのお酒は、“萌稲”(MONE)なる純米酒。
品質表示はこちら。
自社田で栽培した「百田」(ひゃくでん)なるお米を100%使用しているんだってさ。
勘の良い御仁であれば、もうおわかりでしょう。
ここからしばらくの間、自己満足的ウンチク披露が続くのでした。
百田(ひゃくでん)は、「「秋系酒718」を母に、「美郷錦」を父に、2010年に人工交配され、2018年に品種登録出願となった。両親とも山田錦を母とする秋田県育成系統という特徴がある。」(※1)という、かなり新しい酒米の品種なのだとか。
おいおい!
たしか秋田県には、“秋田酒こまち”なる酒造好適米があったじゃないか!
でもどうやらその秋田酒こまちには限界があったみたいで、「「山田錦」、「五百万石」で仕込んだ清酒のような味わいの表現が難しい。」(※2)んだってさ。
それ故、「最高級酒の原料米として使われる「山田錦」は秋田県内における栽培では登熟が遅く、収穫には至らない。そのため、県内の蔵元で使用される「山田錦」はすべて県外産を購入している。そこで秋田県では、「山田錦」に替わる最高級酒の原料米として使用するため、「百田」を育成した。」(※3)とのこと。
おいおい!
もううんざりだぜ!
あたしゃねぇ、今までに、各県における酒造好適米新品種の育成に関する記事を少なからず読んでこのブログで紹介してきたつもりですよ。
そしてそれらのどの記事を読んでも、「山田錦の酒造特性に匹敵する」とか、「山田錦と比較しても遜色ない」とか結論づけて、とにかく山田錦に追いつきつつあることをアピールしたくてしかたがないものばっかりでしたよ!
それなのに、秋田県のように、どこの県でも県外産の山田錦を購入している蔵元さんがけっして少なくはなく、かつ、いつまで経っても状況は一向に変わらないのが実情じゃないですか!
ということは、どの県も、未だ山田錦を超える酒造好適米を育成できてはいないということでしょうよ!
もちろん、育成に携わる人が手を抜いているだとかどいつもこいつもマヌケでトンマで頼りないだとか税金のムダ使いだとかよくそんな体たらくで高い給料やら年金やらをもらえるなだとか民間だったら成果を出さないとクビになるんだぞだとかもういっそのこと育成なんかキッパリと諦めて兵庫県から山田錦を買い続ければええやんかだとかなんて、あたしゃけっしてそうは思いませんよ!
(よくもまあ・・・。)
この点については、「複雑な工程を経る日本酒造りには、使い慣れたということもあるでしょうが、やはり「山田錦」がよいとの評価を頂いて、まだまだ後輩に道を譲らない品種なのです。」(※4)とあるとおり、
山田錦が本当にずば抜けて優秀な酒米であるが故に、山田錦を超える酒造特性を持った酒米を育成することがものすごく難しいということでしょうね。
それにもかかわらず新たな酒造好適米が各県で次々と育成されているということは、やはり育成に携わる人の情熱も、これまたものすごいということでしょう。
そんな経緯で育成された百田ですが、秋田県の報告では、
「玄米タンパク質含有率が低く、製成酒は軽快で味わいにふくらみのあるタイプとなり、「山田錦」に匹敵する酒造特性を持つ。」(※5)
と結論づけられておりましたよ。
あーあ、またかよ!
もうええわ。
まあでも、どのくらい山田錦に近づいたのか、確かめてみようではあーりませんか!
“華やかな香り。”がある旨書かれておりましたので、まずは冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ほぼ無色透明でした。
あれ、香りないじゃん!
上立ち香はありませんが、含むとフレッシュな風味をはっきりと感じます。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみに厚みを少し感じます。
苦みがあって、少し強めで鋭いね。
酒臭さはなく、熟成感もゼロ。
キレはまあまあ。
酸味はややひかえめ。
すっぱさは弱いというか、軽い感じ。
スーはなく、ピリもなし。
甘みははっきり。
うまみと共に初めから甘みがやってきて、幅をしっかりと感じます。
爽快やや濃醇で苦旨甘口のおいしいお酒でした。
米のうまみに厚みを感じましたが、山田錦のような透明感は伴ってはおりませんでした。
フレッシュな風味があって、けっこうさわやかでした。
ただし、目立ったのは苦み。ちょっと強すぎかも。
それでも甘みがしっかりしていたせいか、苦みを和らげてくれはしておりました。
香りがないことがわかったので、燗でも試してみることにいたしました。
甘みは引くね!かなり引いたよ。
米のうまみは厚みが引いて鋭くなり、舌を滑るように過ぎて喉へと消えていく感じ。
苦みはほぼ消えて、とげとげしさがなくなりました。
逆に酸味はややはっきりで、すっぱさが少し出るととともに、酸味自体の深み(乳酸由来か?)を少し感じるようになりましたよ。
しかもキレがよく、後味スッキリ。
燗にすると、やや濃醇でちょいすっぱちょい深スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒になりました。
燗のほうがやや辛口でスッキリしているものの、酸味の深みが少し出ておりました。
そのせいか、冷やしたものとは異なった飲み応えがありました。
甘みだけでなく、苦みも引いたのには驚きました。
冷やすとどっしり苦甘口で、燗にするとちょい深スッキリやや辛口。
これほどまでに味わいが異なるとは、かなり面白い体験でした。
どちらもおいしくいただけましたけれど、オイラの好みは燗だね。
受賞歴については敢えて触れませんでしたが、こりゃワイングラスで飲んでいる場合じゃないぞ!
え?
なんだって?
百田は山田錦に匹敵する味わいだったのかってか?
もういいじゃないですか!(日景忠男より)
山田錦には山田錦の良さがあり、各県で育成されたお米にはそれぞれ独自の良さがあるのです。
その双方、いや、いろいろな種類のお米で造られた数多くのお酒の味を楽しめるだなんて、日本は贅沢な国じゃありませんか!
もちろんこれまでどおり、兵庫県から山田錦を買ってお酒を造ってもよし。
そして山田錦を使ったお酒と各県の育成米を使用したお酒とで味わいを比較することも、お酒の楽しみの一つといたしましょうや!
もう山田錦に追いつくことを目標とせず、独自の特長をアピールできるお米の育成へと、各県で方針を転換すべき時が来たのではないかと思う、吉宗であった。(暴れん坊将軍より)
(※1)相沢陽子『本県独自の酒造好適米、新品種開発』p.14(あきた経済 507号 p.13-14 2021.8 一般社団法人秋田経済研究所)
(※2)(※1)p.13
(※3)髙橋竜一・柴田智『酒造好適米新品種「百田」の収量および生育目標値の策定』p,11(東北農業研究 76号 p.11-12 2023.12 東北農業試験研究協議会)
(※4)兵庫酒米研究グループ編著『山田錦物語 人と風土が育てた日本一の酒米』p.2(2010.4 神戸新聞総合出版センター)
(※5)高橋竜一・川本朋彦他7名『[普及事項]新技術名:酒造好適米新品種「百田(ひゃくでん)」の育成(平成30年)』(2018.2 美の国あきたネット(秋田県公式サイト(https://www.pref.akita.lg.jp/)内))
【お酒】2304.刈穂 吟醸酒 六舟 180ml アルミ缶 [05.秋田県の酒]
製造者 秋田清酒株式会社
秋田県大仙市戸地谷字天ヶ沢83-1
品目 日本酒 吟醸酒
内容量 180ml
アルコール分 15度
精米歩合 55%
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
(以上、ラベルより転記)
昭和「四七年、刈穂酒造は兄弟会社である出羽鶴酒造、京野酒造店とともに共同瓶詰、発売を行う秋田清酒株式会社を設立、醸造に専念している。」(※1)とあるとおり、“刈穂”と“出羽鶴”との瓶詰および販路拡大を担う会社である秋田清酒さん(京野酒造店は廃業したもよう)。
その秋田清酒さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】150.出羽鶴 吟生缶
【お酒】170.刈穂 本醸造カップ(ありがとう…寝台特急あけぼの)
【お酒】289.刈穂 吟醸カップ
【お酒】394.刈穂 純米酒 180ml
【お酒】415.出羽鶴 つるカップ(普通酒)
【お酒】491.刈穂 山廃純米 超辛口 300ml
【お酒】1435.出羽鶴 180ml
【お酒】1526.出羽鶴 吟醸酒 モーグルワールドカップ秋田たざわ湖大会 カップ
【お酒】1591.出羽鶴 純米大吟醸 飛翔の舞 180ml
【お酒】2261.ぬぐだ丸 にごり酒 180ml アルミ缶
今日いただくこの“刈穂”は、アル添吟醸酒でした。
「六舟は、刈穂酒造に酒をしぼる槽ふねが六台あることにちなんで名づけられた酒で、口当たりの穏やかな飲み飽きしない酒である。」(※2)とのこと。
話のネタが尽きたところで、いただきます。
吟醸酒ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、少し茶色がかっているようでした。
上立ち香はないですね。
含んでも全く感じません。
ただ、飲み進めているうちに、セメダイン香をかすかに感じるようになりました。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみに厚みを少し感じます。
熟成感があって、枯れているものの角や粗さはまったくなし。
苦みがあって、弱めではあるものの鋭さを感じます。
アル添酒ですが、キレはそれほどでもないみたい。
酸味はややひかえめ。
すっぱさはわかるもののごくかすか。
ちょいスーですが、ピリはなし。
甘みは、うーん、これはちょいはっきりでしょう。
弱めですがよくわかり、後味で幅を感じますよ。
やや濃醇でちょい枯ちょい苦ちょいスー旨ちょい甘口のおいしいお酒でした。
アル添吟醸酒だから吟醸香プンプンスタイルなのかと思いましたが、真逆でした。
香りなく、うまみしっかりでちょっと枯れた風味の感じるやや濃いめのお酒。
あたかも純米のようなしっかりした味わいでした。
“ちょい甘口”と書きましたが、その後蔵元さんのWebsiteを確認したところ、日本酒度は“+5”だってさ。
やや辛口と書き直そうかと思いましたが、私には弱めながら幅のある甘みを後味で感じ得たことは事実ですから、ウソを書くわけにはまいりません。
だいだいやね、日本酒度のプラス側なんて、ほとんど信用できませんから。
上原浩先生も、日本酒度なんて当てにならないとおっしゃっていらっしゃいましたし。
味で勝負する吟醸酒、おいしくいただけましたとさ。
(※1)青木健作『「刈穂」という酒蔵を訪ねて』p.62(2003.12 無明舎出版)
(※2)(※1)p.10
【お酒】2261.ぬぐだ丸 にごり酒 180ml アルミ缶 [05.秋田県の酒]
加工者 秋田清酒株式会社
秋田県大仙市戸地谷字天ヶ沢83-1
品目;日本酒
内容量:180ml
アルコール分:17度
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類
(以上、缶の印刷事項より転記)
こちら
ひさびさの秋田清酒さんのお酒。
昭和「四七年、刈穂酒造は兄弟会社である出羽鶴酒造、京野酒造店とともに共同瓶詰、発売を行う秋田清酒株式会社を設立、醸造に専念している。」(※1)とあるとおり、“刈穂”と“出羽鶴”との瓶詰および販路拡大を担う会社です(京野酒造店は廃業したもよう)。
その秋田清酒さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】150.出羽鶴 吟生缶
【お酒】170.刈穂 本醸造カップ(ありがとう…寝台特急あけぼの)
【お酒】289.刈穂 吟醸カップ
【お酒】394.刈穂 純米酒 180ml
【お酒】415.出羽鶴 つるカップ(普通酒)
【お酒】491.刈穂 山廃純米 超辛口 300ml
【お酒】1435.出羽鶴 180ml
【お酒】1526.出羽鶴 吟醸酒 モーグルワールドカップ秋田たざわ湖大会 カップ
【お酒】1591.出羽鶴 純米大吟醸 飛翔の舞 180ml
今日いただくこのお酒は、“ぬぐだ丸”なるにごり酒。
ひらがな表記での“ぬぐだまる”は、秋田弁で“暖まる”の意味なんだってさ。
そういえば、変な言葉を使うことで有名などこかの地方都市では、
“温める”のことを“ぬくとめる”って言っとりゃあしたがや。
(オマエまちがいなく刺されるわ。)
このぬぐだ丸、
度数がやや高め(17度)で、かつ糖類添加の“三増酒”(きっぱり!)
ただし、酸味料は添加されていないみたいでした。
それではいただきましょう。
にごり酒ですし、残存糖類による甘さの存在が予想されるので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、やや象牙色がかっておりました。
見たところ滓の量はそれほどでもなく、かつとろみもない感じ。
いわゆる“うすにごり”ってやつでしょうね。
上立ち香はなし。含んでもアルコール香を感じるのみ。
滓のざらつきは感じませんでした。
うまみはやや濃いめかな。
米のうまみがまず来ますが、熟成感もちょっと感じます。
軽い苦みがあって、鋭さも感じますが強くはないですね。
キレは、にごり酒にしては良いほうかと思います。
酸味はややひかえめ。
すっぱさはわかるものの、かなり弱め。
でもちょいスーで、かすかにピリ。
甘みはややはっきり。
幅は感じるものの、べとついた感じはなく、くどさもありません。
やや濃醇でちょい枯ちょい深ちょい苦ちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒でした。
糖添酒でかつ甘みは感じたものの、その甘みにはしつこさをまったく感じませんでした。
糖類を添加してあっても、そのほとんどが酵母によるアルコール発酵に寄与しているのでしょうか?
うすにごりであったが故にとろみのような飲み応えはなかったものの、米の風味とともにちょい枯が効いていて、うまみに深みを少し感じました。
それでいて、アルコール度数が17度であったせいかちょいスーで、かつにごり酒にしてはキレがよいほうでしたので、口当たりよくいただくことができました。
うまいね。
なぜ、糖類添加をやめないのかな?
やめると味が変ってしまうからでしょうか。
(※1)青木健作『「刈穂」という酒蔵を訪ねて』p.62(2003.12 無明舎出版)