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【お酒】1639.剱岳 特別本醸造 カップ [16.富山県の酒]

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銀盤酒造株式会社
富山県黒部市荻生4853-3

原材料 米(国産)、米こうじ(国産米)醸造アルコール
精米歩合 60%
アルコール分 15度
内容量 200ml
(以上、ラベルより転記)




銀盤酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
銀盤 スマートボトル 本醸造 220ml瓶
銀盤 特撰生吟醸300ml瓶
銀盤 特撰 本醸造 カップ
銀盤 サケカップ 蘭
ギンバンマイルド 名水仕込み 180ml 紙パック

今日いただくこのお酒は、特別本醸造でした。
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でもね、これは完全に私の推測ですが、ただ単に精米歩合が60%であることだけを以て特別本醸造を名乗っているのではないかと推察いたしますよ。
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だって、ありがたいことにお値段がとても安価だったものですから。
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特別本醸造には香りを特徴とするものもございました。
しかし今日のこれはそういう類のお酒ではないだろうと勝手に判断し、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、金色でした。
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香りはありません。

うまみは濃くはなければ淡くもないですね。
それでも酒臭いうまみ(ほめ言葉です)がじんわりと広がります。
苦みが少しあって、冷めるにつれて目立ってくるみたいです。
キレはものすごくよく、透明感をしっかりと感じます。

酸味は、どちらかと言うとややひかえめでしょうか。
すっぱさはたしかに弱めですが、弱めなりにかなり鋭いですね。
それにスースー感をはっきりと感じます。
また、かすかにピリッとくるみたいです。

甘みはややひかえめでしょう。
かなり弱めですが、それでも甘み自体に幅を感じます。


スースーちょい苦ちょいすっぱ薄軽やや辛口のお酒でした。
酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)がしっかりしていて酸味も弱めながらに効いていたことから、いわゆる淡麗の味わいではないと思います。
でも、スースー感がはっきりで透明感を感じたことから、口当たりは薄めで軽く感じました。
これもあくまでも私の予想ですが、醸造アルコールの添加量を特定名称酒の上限にちかいところに設定して敢えてこのような“薄軽”な味わいに仕上げているのではないでしょうか?
これまでにいただいた富山県のお酒には辛口で軽めのものが多かったように思いますので、このような味わいのお酒も地元ではきっと好まれるのでしょう。

ただね、またしてもこれもあくまでも私の感想ですが、4年前にいただいた銀盤の本醸造や、それに目黒通り沿いにあった老舗のそば屋さんでいただいた上撰の燗酒は、あたしゃこの特別本醸造よりもはるかにおいしかったような気がするんだけれどな。

【お酒】1638.@カップ女子 純米吟醸酒 青 [16.富山県の酒]

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成政酒造株式会社
富山県南砺市舘418

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合55%
アルコール分14度
容量:180ml
(以上、ラベルより転記)




今日は、富山県の西側、石川県に近い南砺市に蔵を置く成政酒造さんのお酒をいただきます。
手印の紹介は、後日別のカップ酒をいただく際にいたします。
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“@カップ女子”なるカップ酒。
“いやしてほしいなぁ・・・”って、そりゃこっちのセリフだろ!
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申し訳ございません。
わたくし、取り乱しておりました。


購入した“道の駅 福光”ではこの青色ラベルの他に3種()が販売されておりましたよ。
でも、どれも同じ純米吟醸でしたので、中身は同じだろうと判断してこの青色ラベルのものだけを入手いたしました。

中身が同じだとわかっているのにラベルのちがいだけで全部買い尽くすなんて野暮なことは、あたしゃいたしませんよ。
それに買わずにとっておけば、再度立ち寄った際に入手する楽しみを残しておけるわけですから。

でも実は、全色を入手しなかった理由はそういったタテマエよりも、むしろ私の吝嗇心が原因でした。
だって、“500円”もしたのですぞ!
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お値段から推察してさぞやおいしいカップ酒だろうと期待しつつ、いただいてみたいと思います。
純米吟醸酒ですし、冷やして販売されておりましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
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お酒の色は、薄めの金色でした。
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上立ち香はないですね。
含んでも、ほとんど香りません。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみに、淡めなりに幅を感じます。
苦みや雑味はまったくなく、熟成感もありません。
それに純米ですが、キレはよいみたいです。

酸味はややはっきりでしょうか。
すっぱさが弱めながらも、鋭さをはっきりと感じます。
スースー感はなく、刺激やピリピリ感もありません。

甘みは、ややひかえめかな。
弱めではあるものの幅を感じる甘みの存在がわかります。


やや淡麗でちょいすっぱ旨やや辛口のおいしいお酒でした。
香りを感じませんでしたが、お酒を食事と合わせていただく私としてはむしろうれしいところでした。
米のうまみに淡めなりに幅があり、また酸味も弱めながらに効いていたことから、飲み応えを感じました。
またやや辛口でしたが、弱めの甘みを感じたことから口当たりが穏やかでした。

これは食事と合うおいしい純米吟醸酒でしたよ。
雑味のなさと淡めなりの飲み応えとが、吟醸酒、すなわち「吟味して製造した清酒」(※1)たる所以でしょうか?

ラベルには“いやしてほしいなぁ・・・”とありましたが、たしかにこの味わいにはいやされるかも。
というか、500円の代金にはいやしの料金も含まれているのでしょうか?

(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年11月22日国税庁告示第8号)1

【お酒】1637.有磯 曙 本醸造 カップ [16.富山県の酒]

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株式会社髙澤酒造場
富山県氷見市北大町18-7

原材料名:米(富山県産)・米麹(富山県産米)・醸造アルコール
アルコール分:15度
精米歩合:60%
内容量:180ml
(以上、フタに貼られたラベルより転記)




石川県の能登地方に近い、富山県氷見市にて造られたこのお酒。
“有磯 曙(ありいそ あけぼの)”という酒銘については、「銘柄「曙」は、高澤酒造場の裏から見ることができる、通称有磯海岸から昇る美しい日の出の勢いの良さをイメージし、縁起が良いと名付けられた。」(※1)のだとか。
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カップに印刷されているこの絵こそが、その有磯海岸から昇る美しい日の出でしょうか。
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本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、きれいな金色でした。
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うまみはやや濃いめです。
最初に熟成感が来ますが、角がなくて穏やかです。
米のうまみは弱めですが、それでもじんわりとわかります。
苦みはないものの、渋みがごくかすかにあるみたいです。
キレはとてもよいですね。

酸味はややひかえめでしょうか。
すっぱさは、温かいうちはほとんどわからないくらいでしたが、冷めるにつれて鋭さが少し出るみたいです。
スースー感はちょっとだけあるかな。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
ひかえめというよりも、ほぼゼロでしょうよ!


やや濃醇で深旨辛口のおいしいお酒でした。
熟成感がしっかりで深みを感じましたが、この手の酒にありがちな粗さを感じませんでした。
しかもキレがよく、後味はスッキリしておりました。
それにかなりの辛口でキリッと引き締まっておりましたが、甘みがないことによる薄っぺらさを全く感じませんでした。

これはうまいね!
肉や魚にはばっちりでしょうよ。

実は、手元にはこのお酒の300ml瓶の在庫がございます。
これをいただく際には味の濃い肴を用意するとともに、常温でも試してみたいと思いますよ。

(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.62(2002.3 橋本確文堂)

【お酒】1634.本醸造 にごり カップ(手印不詳) [16.富山県の酒]

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玉旭酒造有限会社
富山市八尾町東町2111

180ml
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)醸造アルコール
アルコール分 16度
精米歩合 65%
(以上、カップの印刷事項より転記)




玉旭酒造さんのお酒は、これまでに本醸造 おわら娘 カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は手印(酒銘)はわからなかったものの、本醸造のにごり酒でした。
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滓の量は、二割程度でしょうか。
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にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに象牙色がかっているようでした。
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滓のざらつきはかすかです。
とろみもちょっとだけ感じます。

うまみはもちろん濃いめです。
米のうまみがしっかりしていて、どっしりとした感じがいたします。
ただ、苦みがはっきりしていて、強めで鋭いですね。
キレはもちろん、それほどでもありませんわ。

酸味はややはっきりでしょうか。
すっぱさが少し強めで、鋭さを感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややひかえめでしょう。
ゼロではないものの、弱めの甘みをちょっとだけ感じる程度です。


濃醇苦ちょいすっぱやや辛口のお酒でした。
米のうまみがしっかりしていて、厚みがありました。
でもね、それとともに苦みもしっかりと効いておりましたよ。
それ故に、飲みにくさをちょっと感じてしまいました。
でも、もしかしたら地元で採れた魚と合わせればおいしいのかも。

【お酒】1633.若鶴 辛口 玄 純米酒 カップ [16.富山県の酒]

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若鶴酒造株式会社
富山県砺波市三郎丸208

180ml
アルコール分15.0度以上16.0度未満
精米歩合67%
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)
(以上、フタより転記)




このブログの草創期に試した若鶴 純米吟醸 カップ 200ml、三日前にいただいた若鶴 辛口 玄 カップ(普通酒)、そして一昨日の若鶴 辛口 玄 本醸造 カップにひきつづき、今日も若鶴酒造さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのカップ酒は、純米酒でした。
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純米酒ですので、部屋の冷房を効かせた上で、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、本醸造や普通酒とそれほど変わりませんでした。
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ああ、なるほど。
そういうことか!

うまみは、ちょい濃いめかな。
舌を突くような米のうまみですが、厚みも少し感じます。
苦みというかざらつきのような口当たりもちょっとだけ感じます。
熟成感もあるものの弱めで、角がなくて穏やかです。
キレはまあまあでしょうか。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが少し強めで、鋭さを感じます。
でも、酸味自体に深みも少しだけあるみたいです。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはやっぱりひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


ちょい濃醇ですっぱ旨辛口のおいしいお酒でした。
米のうまみと穏やかな熟成感とがあって、飲み応えを感じました。
酸味に鋭さを感じたものの、これもちょうどいい感じでした。
それにやっぱり辛口で、キリッと引き締まっておりました。

これはあくまでも私の推測ですが、これまでに試した“辛口 玄シリーズ(普通酒/本醸造/純米酒)”はどれも味の基本(舌を突くような米のうまみ/穏やかな熟成感/鋭さのある酸味/正真正銘の辛口)は同じであったことから、アル添の有無/多寡、あるいは加水量の多寡が異なるだけではないでしょうか?
中でも私は、味が最もしっかりしていたこの純米酒が好みでした。

【お酒】1632.満寿泉 ますいずみ 本格吟醸辛口 180ml [16.富山県の酒]

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株式会社桝田酒造店
富山市東岩瀬町269番地

原材料名/米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
アルコール分/15度
精米歩合/58%
容量/180ml
(以上、瓶の印刷事項より転記)




二日連続でいただいた“辛口 玄”シリーズに関しては、手元にもう一つ在庫がございます。
ですが今日はどうしても冷酒を飲みたい気分でしたので、このお酒を選びました。
“辛口 玄”シリーズと同じく、このお酒も富山県の西側で酒集めをした際にはよく見かけたものでした。

北海道旭川にて「都松」の商標で酒造業を興したのが初代亀次郎。地元に戻ったのち昭和の始め頃、苗字の桝田にちなんで「満寿泉」とめでたい名を付けて販売。現在では満寿泉が主力ブランドになっている。」(※1)という桝田酒造店さんの“満寿泉(ますいずみ)”。
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なんでも「昭和四〇年代半ば、吟醸酒がまだ一般市場で認められていない時代に吟醸酒造りを選択。昭和四七年から鑑評会金賞受賞の常連組になった。」(※1)というほど、吟醸造りに注力なさっていたのだとか。
今日はそんな“満寿泉”の“本格吟醸辛口”なる吟醸酒をいただきますよ。
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吟醸酒ですので冷蔵庫でひやしたものを、粗末なおかずをつまみにいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっているようでした。
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吟醸香はありますが、かなり弱めです。
フルーティーな香りをごくかすかに感じる程度です。

うまみはやや淡めでしょうか。
米のうまみが舌の上を突いてくるようですが、厚みもすこしあるみたいです。
熟成感もかすかにありますが、角がなくて穏やかです。
苦みはないものの、渋みというかざらつきのようなものを舌の上にちょっとだけ感じます。
キレはよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりでしょうか。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはやっぱりひかえめです。
ほとんど感じないくらいですよ。


やや淡麗でちょいざらちょいすっぱすっきり旨辛口のおいしいお酒でした。
けっこうな辛口で、甘みをほとんど感じませんでした。
でも、うまみが淡めなりに効いていることから、うすっぺらさやドライな感じはしませんでした。
しかもキレがよくて、後味はすっきりしておりました。

これは食事と合う吟醸酒ですね。
このスッキリした辛口は、きっと富山湾で獲れた海の幸と合うのでしょう。

(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.60(2002.3 橋本確文堂)

【お酒】1631.若鶴 辛口 玄 本醸造 カップ [16.富山県の酒]

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若鶴酒造株式会社
富山県砺波市三郎丸208

180ml
アルコール分15.0度以上16.0度未満
精米歩合67%
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
(以上、フタより転記)




昨日いただいた辛口 玄 カップ(普通酒)、そしてこのブログの草創期にいただいた若鶴純米吟醸カップに引き続き、今日も若鶴酒造さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒は、本醸造でした。
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本醸造ですので、部屋の冷房をフル稼働させてから、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、あれ?
普通酒よりも薄いかな。
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うまみは濃くはないですね。
米のうまみが弱めながらにあって、それが広がらずに舌の上を突いてくるみたいです。
熟成感はかすかにあって、角がなくて穏やかです。
苦みは感じません。
キレはよく、透明感をちょっとだけ感じます。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに鋭さを感じます。
スースー感が少しあって、それにちょいピリですよ。

甘みはやっぱりひかえめです。
ほとんどわからないくらいです。


ちょいスーちょいピリ辛口のお酒でした。
普通酒とちがって米のうまみがわかり、かつ苦みがありませんでした。
でもうまみ自体が舌を突いてくるようですし、すっぱさやちょいピリ、かつ辛口であったことからかなり引き締まっていてドライな感じがいたしました。


ところで、国税庁の直近の調査結果(全国市販酒類調査結果 平成29年度調査分)によれば、富山県産一般酒の日本酒度(+:辛口/-:甘口)の平均値は+7.4と全国二位(一位は高知県:+7.9)で、新潟県(+7.3)を凌駕する値でした(参考資料① 一般酒の成分分析等結果(平均値・県別)より)。

特定名称酒では各別の調査結果が出されておりましたが(ここでは割愛します)、一般酒すなわち普通酒でこのような値が出るということは、富山県ではこういう辛口のお酒が好まれているのでしょうか?
そういえばこの辛口玄シリーズは、富山県で酒集めをした際に最も頻繁に見かけたカップ酒でした。

【お酒】1630.若鶴 辛口 玄 カップ [16.富山県の酒]

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若鶴酒造株式会社
富山県砺波市三郎丸208

180ml
アルコール分14.0度以上15.0度未満
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
(以上、フタより転記)




若鶴酒造さんのお酒は、このブログの草創期に若鶴 純米吟醸カップをいただいております。
この若鶴純米吟醸カップは、東急東横店の地下にある酒コーナーで見つけたものでした。
当時は、仕事で出かけた先や休日に都内や近所を歩き回った際に見つけたお酒を紹介していくつもりでした。
ところが、今となっては“酒集め”と称して泊りがけで地方へ出かけて散財しまくる始末。
酒は身を滅ぼすと言いますが、まさにその通りですわ。

今日いただくこの“辛口 玄”は、普通酒でした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、薄い金色でした。
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うまみは濃くはないですね。
最初に熟成感が来ますが、角がなくて穏やかです。
米のうまみや酒臭さはほとんどわからないくらいですよ。
苦みがあって、弱めですが、冷めるにつれて鋭さが出てくるみたいです。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はややひかえめでしょうか。
すっぱさは弱めですが、これも冷めるにつれて鋭さが出てきます。
それにちょっとピリッと感じます。

甘みはやっぱりひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


ちょい苦ちょいすっぱちょいぴりスッキリ辛口のお酒でした。
熟成感があったことから淡麗とは言い難いものの、角やしつこさはありませんでした。
それにキレがよくて辛口で、米のうまみや酒臭さを感じなかったことから、ドライというか薄さを感じてしまいました。
そこへすっぱさと苦みとが弱めながらに働いて、さらに味を引き締めているようでした。

まさに辛口。
お酒の味そのものよりも、合わせる料理のために設計された味わいのように感じました。
これはきっと、富山の海で採れる魚と合うのではないでしょうか。

蔵元さんが蔵を置く砺波市には、海はありませんけれどね。

【お酒】1628.ギンバンマイルド 名水仕込み 180ml 紙パック [16.富山県の酒]

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銀盤酒造株式会社
富山県黒部市荻生4853ノ3

アルコール分 13%
米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類(米糖・オリゴ糖約25%含有)
内容量 180ml
(以上、パックの印刷事項より転記)




あたしゃね、このお酒を入手するまでは、紙パックのお酒には一切興味がなかったのですよ。
だって、おいしく飲めるとは到底思えなかったんだもん。

(一部大手蔵の製品を除いて)紙パックのお酒ってのはどれも糖類添加の三増酒で、しかも常温のものをストローでチューチューと吸って飲むわけですよ。
そんなのをおいしいと想像する方が難しいでしょうし、それに食事とも合わないだろうと思っていたものでね。

でもね、5月末に富山県の西側で酒集めをした際に、ついにこのお酒を入手してしまったのですよ。
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入手した理由は、銀盤酒造さんのお酒だったから。
(一昨日に飲んだものを除いて)これまでにいただいた銀盤酒造さんのお酒はどれもみなおいしかったことから、もしかしたらこの紙パックの糖添三増酒も意外においしかったりなんかしちゃったりして?、って思ってしまったのでした。

糖類の内訳(米糖・オリゴ糖)と、その含有率まで書いてあるのは珍しいね。
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なお、銀盤酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
銀盤 スマートボトル 本醸造 220ml瓶
銀盤 特撰生吟醸300ml瓶
銀盤 特撰 本醸造 カップ
銀盤 サケカップ 蘭


紙パックですからね、側面に付いているストローを使って飲むわけですよ。
こういう製品は燗にすることを想定していないと推測し、今日は常温でいただきますよ。
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色見のために少しだけ盃に移してみましたが、無色透明でした。
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ああ、やっぱり。

うまみは淡めというか、ほとんどわからないくらい薄めです。
よーく味わってみると、やわらかいうまみがごくかすかにあることがわかります。
しかもそれは、盃よりもストローで吸ったときのほうがよりわかりにくいようです。
酒臭さはなく、熟成感もまったく感じません。
一方で苦みが少しあって、薄めのせいか目立ちます。
キレはよいですね。

酸味はひかえめです。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに鋭さがあるみたいです。
ピリピリ感はありません。

甘みは意外にもややひかえめです。
べとつきやクドさはまったくなく、わずかに感じる程度です。


淡麗ちょい苦薄やや辛口のお酒でした。
これは私の感想ですが、うまみが薄いというか、弱いね。
常温だったことや、あるいはストローで飲んだことも弱く感じたことに影響しているのでしょうか?
また薄かったせいか、苦みはそれほど強くはなかったもののけっこう目立っておりました。
一方で、糖添三増酒にしては甘みがひかえめだったのは意外でした。

これも私の感想ですが、普段とは異なって、全量を飲み切った時点で酒が回ってきた感じがせず、なんか飲み足りない気がいたしました。

このお酒に限らず、およそ一合詰紙パックのお酒ってのは、その飲み方(ストロー)からして食卓で食事と合わせていただくことを想定していないのでしょうね。
ということは、いったいどういう状況で飲めばこの薄い味をおいしくいただくことができるのでしょうか?
それを理解するためには、様々な紙パックのお酒をいろいろな状況で試して修行を積んでいく必要があるみたいです。


やりたくないな。

【お酒】1627.銀盤 サケカップ 蘭 [16.富山県の酒]

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銀盤酒造株式会社
富山県黒部市荻生4853-3

原材料 米(国産)、米こうじ(国産米)醸造アルコール、糖類(米糖)
アルコール分 13度
内容量 200ml
(以上、ラベルより転記)




蘭、
咲きました。
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ここ数年間で資本の変動が2回あった銀盤酒造さん。
桃川といい花春といい榮川といい、地方の蔵元さんで普通酒を中心に手広くやっていたところはどこもみな厳しいのかな。

その銀盤酒造お酒は、かつて以下のものをいただいております。
銀盤 スマートボトル 本醸造 220ml瓶
銀盤 特撰生吟醸300ml瓶
銀盤 特撰 本醸造 カップ

今日いただくこのお酒は、残念ながら糖類添加の三増酒でした。
でも使用している糖類の種類を表示しているところが面白いね。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに金色がかっているようでした。
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ああ、そうでしょうね。

うまみは淡めというか、薄めです。
それでも酒臭さ(ほめ言葉です)とともに米の風味もほんのりと感じます。
苦みは最初は感じませんでしたが、冷めるにつれてちょっとだけ出るみたいです。
キレはよく、透明感を感じます。

酸味はひかえめです。
ひかえめですが、弱めのすっぱさをちょッとだけ感じます。
スースー感ははっきりしていて、ピリピリ感はありません。

甘みは、ややひかえめなのかな。
存在はわかるもののこれも薄めで、厚みやべとついた感じはありませんね。


淡麗薄口のお酒でした。
たしかに味は薄めで深みがありませんでしたが、それでも酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)や米のうまみ、それに酸味が薄めながらに働いていたことから、薄っぺらさは感じませんでした。
それに酸味料添加の表示がなかったとおり、添加されたようなクドさや画一的な味わいはしませんでした。
さらに糖添酒なのに、甘みがそれほど目立っておりませんでした。

お酒に通じていらっしゃる諸兄にとっては論外の味かもしれませんが、安酒に慣れている私といたしましては、こういう薄い風味の中にひととおりの味わいを一応残しているお酒にも、地元ではきっと存在意義があるのではないかと推察いたしましたよ。
それを探るためにも、手元にある富山のお酒を大事にいただいていきたいと思います。
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