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【お酒】1790.花垣 純米60 180ml [18.福井県の酒]

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株式会社南部酒造場
福井県大野市元町6-10

原材料名/米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合/60%
アルコール分/15度
内容量180ml
冷暗所保存
(以上、ラベルより転記)




南部酒造場さんのお酒は、これまでに1034.花垣 本醸造 カップをいただいております。

今日いただくこのお酒は、精米歩合60%の純米酒でした。
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能書きがありましたので、紹介しておきます。
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純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かなり深い茶色でしたよ。
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あれ?

上立ち香がありますね。
花っぽい香りをかすかに感じます。
一口含むと、それが鼻へ抜けて行きますよ。

うまみは濃いめです。
最初に米のうまみが来て、厚みは少しだけですがパッと広がりますよ。
熟成感はそれほど感じませんし、もちろん角もありません。
苦みや雑味はゼロですよ。
キレもよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは少しだけで、鋭さはないもののかなりさわやかな酸味です。
スースー感がちょっとあるものの、ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりかな。
かなりさらっとした甘みをほんのりと感じる程度です。


濃醇爽快スッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
米のうまみをしっかり感じる濃醇な味わいでした。
それに香りもちょっとあって、さらに酸味が爽やかでした。
しかもキレがよく、後味はスッキリしておりました。

これ、かなりうまいんじゃないの!
茶色い色だったことから、熟成感満載で枯れ枯れのどっしりした味わいかと思っていたのですが、ぜんぜんちがいました。
酒も人も、見た目だけで判断してはいけませんね。

【お酒】1783.眞名鶴 純米酒 カップ [18.福井県の酒]

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真名鶴酒造合名会社
福井県大野市明倫町11の3

精米歩合 60%
アルコール分 15度
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)




越前大野の中央を悠然と流れる真名川上流にある伝説の湖、麻那姫湖。飢饉から村人を救うために自らここに身を投げた麻那姫の伝説。この姫を慰めるために舞い降りるという優雅な鶴にあやかって命名された。」(※1)という“眞名鶴(まなつる)”。

その蔵元さんである真名鶴酒造さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
805.純米酒 観音裏 300ml
1226.眞名鶴 懐石本醸造 カップ

今日いただくこのお酒は、純米酒のカップ酒でした。
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純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は少し着いていて、透き通っておりました。
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燗をつけると、酒臭い(ほめ言葉です)香りがかすかに漂ってまいりました。

うまみはやや濃いめでしょう。
熟成感が最初に来て、けっこう枯れているものの角がなくて穏やかです。
それに酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)が穏やかに続くみたいです。
苦みや雑味はありません。
キレはよく、スッと引きますね。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは弱めですが、鋭さを少しだけ感じます。
スースー感はややはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
かなり弱めですが、そのかすかな存在はわかります。


やや濃醇で枯スッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
枯れていることがよくわかりましたが、角がなくて穏やかでした。
それに、酒臭さ(くどいようですが、ほめ言葉です)もあって、けっしてペラペラな味ではありませんでした。
辛口でしたが、わずかに甘みがあって、それさえも味をうまく整えているように感じました。
それでいて、まるでアル添酒のようにキレがよく、後味がスッキリしていてしつこさがありませんでした。

これ、うまいね!
食事との相性はバッチリでしょうよ。


(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.83(2002.3 橋本確文堂)

【お酒】1775.伝心 雪 純米吟醸酒 300ml [18.福井県の酒]

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株式会社一本義久保本店
福井県勝山市沢町一丁目3番1号

原材料名 米(国産)、米麹(国産米)
精米歩合 55%
アルコール分 16度
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




一本義久保本店さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
1041.一本義 金印 カップ2回目はこちら
1042.一本義 上撰 本醸造 カップ2回目はこちら

今日いただくこのお酒は純米吟醸酒ですが、蔵元さんのWebsiteによれば、適切な保管と商品説明とを為し得るお店にてのみ販売されている限定流通のお酒なのだとか。
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純米吟醸酒ですが、ぬる燗でもいけるのね。
吟醸酒を燗にすると苦みが立ってしまうことが少なからずありましたが、このお酒は大丈夫なのでしょうか?
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それではいただいてみたいと思います。
まずは、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすかに着いていることがわかる程度でした。
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上立ち香はないですね。
でも、一口含むと、フルーティーな風味とともに、生貯蔵酒みたいなフレッシュな風味とが口の中に広がって、それらが鼻へと抜けていきますよ。 

うまみはやや濃いめでしょう。
米のうまみに厚みがあるとともに、舌の上を突くようにも感じます。
吟醸酒らしい苦みがあって、弱めではある者の鋭さを少し感じます。
渋みもかすかにあるみたいです。
純米ですが、キレはよいですね。

酸味ははっきりしています。
すっぱさがやや強めで、鋭さとともに爽やかさを感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょうか。
べとつかず、かなりさらりとしておりますが、それでも幅を感じます。


やや濃醇で爽快ちょいすっぱ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
酸味がやや突出しておりますが、それが風味と相俟ってかなり爽やかでした。
甘みもいい感じにコクを添えているようでした。
それを弱めの苦みと渋みとが引き締めておりました。

爽やかなのに骨太なお酒。
食事ともよく合いました。



ここで、ぬる燗にしてみましたよ。
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うまみがキリッと引き締まってまいりましたよ。
苦みや渋みは引きますね。
それに甘みもひいて、やや辛口になりましたよ。
さらに酸味に深みが少し出てまいりました。

ぬる燗だとキリッと引き締まって味わい深い、爽快ちょいすっぱちょい深旨やや辛口のおいしいお酒になりました。
爽やかさはそのままで、キリッと引き締まって、しかも酸味に深みが出てきやがった。
しかも苦みや渋みが引いて、よりキレイになりましたよ。
これうまいね!


“伝心 雪”は、冷やしても、そして燗でもおいしい純米吟醸酒でした。




その“伝心 雪”にあわせた今日のエサ。

“なると巻”がどうしても食べたかった今日のワタクシ。
そこで冷蔵庫の残り物と共に煮てみました。
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そして、じゃがいもとキャベツとのオムレツ。
卵3個が賞味期限を迎えつつあったもので。
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ごちそうさまでした。
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★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

平日の猫。
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休日の猫。
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どうしてこうもちがうのかね。
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(友情出演)

【お酒】1766.華燭 カップ 【本醸造】 [18.福井県の酒]

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豊酒造株式会社
福井県鯖江市下野田町38-70
(表のラベルより転記)

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15.0度以上16.0度未満
180ml詰
(フタより転記)

精米歩合65%
(裏のラベルより転記)




豊酒造さんは、宝暦三年(1753)創業という老舗の蔵元さん。
“華燭(かしょく)”という銘については、「八代目惣吉の時、大正天皇ご成婚にちなんで「華燭」の銘柄に統一された。「華燭」には、燭台のろうそくの炎が華やかな花のように見えるという意味がある。」(※1)のだそうです。

裏のラベルには、精米歩合とともに“【本醸造】”である旨表示されておりました。
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話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
“【本醸造】”とありましたので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、淡い金色で、少し透き通った感じがしました。
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おことわり
以下は、あくまでも私の主観的な感想です。


燗をつけると、アルコールの香りがかすかに漂ってまいりました。

うまみはやや濃いめです。
これは酒臭さや熟成感とはちがう、画一的でクドさを感じるうまみでしょう。
渋みがあって、やや強めでやや重めです。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースー感はすこしはっきりしていて、ピリピリ感はありません。

甘みははっきりです。
カップの縁に口をつけるたびに、唇にべとつきを感じます。


やや濃醇でちょいクドちょい渋ちょいスー甘口のお酒でした。
クドさといい、渋みといい、これは醸された味なのでしょうか?
甘みもはっきりで、べとついた感じがたしかにいたしました。
それでもアル添が多めのためか、キレのよさがあったことでそれらは幾分和らげられているように感じました。

おかしいな、“【本醸造】”って書いてあるのにさ。
こういう味わいって、糖類や酸味料を添加することで作られる味に似ていますね。
あたしゃね、これまでにいくつもいただいてきた経験からしてそう思いますよ。

まあでも、オイラの舌なんて、いいかげんなものですけれどね。

(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.85(2002.3 橋本確文堂)

【お酒】1268.カップ一乃谷 [18.福井県の酒]

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株式会社宇野酒造場
福井県大野市本町3の4

アルコール分 15度以上16度未満
原材料 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
正180ml詰
(以上、カップの印刷事項より転記)




元和五年(1620年)創業という、かなり伝統のある蔵元さんのようです。
その酒銘“一乃谷”は源平合戦における戦場の一つである一ノ谷に由来するのかと思ったのですが、あちらは今の兵庫県でした。

その酒銘について、手元にあった文献では以下のように紹介されておりました。
明治以前は屋号「麦屋」の酒として販売していたが、明治時代、越前の国には“くまがい茶碗”という図柄の酒盃で立ち飲みする風習があり、ある時、京都の俳人にこの酒盃でさしだしたところ、たいそう満足され帰り際に「麦屋の酒は一乃谷くまがい(熊谷)で飲めばいつもよしつね(義経)」と短冊に一首示して立ち去り、以後酒銘を「一乃谷」としている。」(※1)

うーん、わかったようなわからないような・・・。


いずれにせよ普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
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一口含むと、アルコールの香りがはっきりしていることがわかります。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが穏やかに効いていて、熟成感をほんのかすかに感じます。
最初苦みや雑味は感じませんでしたが、燗が冷めるにつれて軽い苦みがかすかに出てくるようです。
キレはとてもよく、透明感すら感じます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで、ちょっとだけわかる程度です。
それよりも、アルコール由来と思われるさわやかさがはっきりしています。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとしていますが、厚みを少し感じます。


旨スー口のおいしいお酒でした。
アルコール香が強めなためか、透明感とともに少しスースーした感じがあるようです。
でも、そのおかげか、かなりキレよく仕上がっています。
それに、この手のお酒にありがちな角や雑味がなくて、きれいな味わいでした。
アル添酒が好きな私としては、こういう味わいもありだろうと思いましたとさ。

(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.83(2002.3 橋本確文堂)

【お酒】1264.源平 カップ [18.福井県の酒]

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源平酒造株式会社
福井県大野市要町1番33号

アルコール分/14度以上15度未満
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合/70%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




源平酒造さんのお酒は、かつて源平の純米酒カップをいただいております。
今日いただくこのお酒には特定名称が付されていないことから、どうやら普通酒のようです。
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精米歩合だけを見て本醸造と判断することは早計ですから、ここでは普通酒として扱っておきます。
(本醸造の要件は精米歩合だけではありません。それに、そもそも本醸造は一定の要件を満たしたときに「表示できる」(※1)特定名称ですので、たとえ本醸造の要件を満たしていても本醸造の特定名称を名乗ることを強制されるものではありません。)


ところで、この絵は東郷青児の作品でしょうか?
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、きれいな金色でした。
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うまみは淡めです。
でも、淡いなりに醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じます。
それに、軽い苦みと熟成感ともちょっとだけあるみたいです。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさはかすかで、アル添由来と思われるさわやかさを少し感じます。
でも、ちょいピリですね。

甘みはややひかえめです。
ゼロではないものの、かなりさらっとしています。


淡めながらもしっかりしていてバランスのよい、淡麗ちょい苦ちょいピリやや辛口のお酒でした。
うまみや酸味、それに甘みのバランスがよいお酒ですね。
軽い苦みやちょいピリすら、うまくまとまっている感じがしました。
それにクセがないので、飲み飽きしない味わいだと思いました。
ですが私としては、これだけうまくまとまっているならば、深みがあったほうが飲み応えが出てよいのではないかと感じた次第でございました。

(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1

【お酒】1248.飛鳥井 上撰 カップ [18.福井県の酒]

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丹生酒造株式会社
福井県丹生郡越前町天王18-3

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15.0度以上16.0度未満
180ml詰
(以上、フタとラベルとより転記)




特に披露できるようなネタを持ちあわせておりませんので、さっさといただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少し茶色がかっておりますが、澄んだ感じがいたしました。
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ああ・・・。

苦みと渋みとがはっきりしています。
今年の5月製造分ですし、冷暗所で保管しておりますから、まさか劣化ではないと思います。
うまみはかなり薄めです。
キレはよく、透明感を感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
ですが、アルコール由来と思われるさわやかさがはっきりしています。

甘みはややはっきりしています。
糖類は添加されていないみたいですが、それでもとろみのような舌触りがちょっとあるみたいです。


苦渋やや甘口のお酒でした。
私の好みとはちょっとちがった味わいでした。
以上です、編集長。

【お酒】1229.純米吟醸 春夏秋雪越前 カップ [18.福井県の酒]

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株式会社越の磯
福井市大宮五丁目8番25号

原材料名 米・米麹
掛米・麹米 五百万石100%(福井県産)
精米歩合 55%
酵母 協会14号
アルコール分 15度以上16度未満
酸度 1.4~1.5
180ml
(以上、ラベルより転記)




今日は、福井県産の五百万石を100%使用して造られたという純米吟醸酒をいただきます。
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濾過は最低限しかしていないのだとか。
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純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、濾過を最低限しかしていないにもかかわらず、それほどはっきりしてはおりませんでした。
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吟醸香は少しあるみたいです。
フルーティな風味をちょっとだけ感じます。

うまみはやや淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
米のうまみが、広がらずに舌をピンと鋭く突いてくるようです。
ほんのかすかですが、熟成感もあるみたいです。
また軽い苦みもかすかに感じます。
キレはよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


シャープなうまみと酸味とを、かすかな軽い苦みが引き締める、やや淡麗で辛口のおいしいお酒でした。
甘みが少ないせいか、ややドライな口当たりに仕上がっておりました。
軽快でキレがよく、しかも酸味が効いていてさわやかです。
それでいて生酒のようなフレッシュな風味がないことから、食事と合わせやすいと思います。
でも、うまみは鋭いながらもちゃんと感じるので、決して物足りなさはありませんね。

夏の暑い日に、枝豆や冷奴なんかと一緒にキュッといただきたいと感じましたとさ。

【お酒】1226.眞名鶴 懐石本醸造 カップ [18.福井県の酒]

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真名鶴酒造合資会社
福井県大野市明倫町11の3

原材料名 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
アルコール分15度
精米歩合60%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




真名鶴酒造さんのお酒は、かつて純米酒 観音裏 300mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、“懐石-”と銘打たれた精米歩合60%の本醸造です。
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ここで、“懐石”という言葉の意味を確認しておきましょう。
手元の辞書によれば、「温石(おんじゃく)で腹を温めると同じ程度に腹中を暖め、空腹をしのぐ粗末な食べもの」とか、あるいは「茶の湯で茶を出す前に出す簡単な食事」(※1)を意味するのだとか。

今日いただくこのお酒も、果たして空腹を満たしてくれるような味わいなのでしょうか。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少しはっきりしておりました。
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うまみは淡くはないものの、厚みや深みはないみたいです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを少し、それに米のうまみもじんわりと感じます。
一方で、軽い苦みがあって、気にはならない程度ではあるものの、それでも少し角を感じます。
キレはかなりよく、透明感をはっきりと感じます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めです。
でも、アルコール由来と思われるさわやかさがはっきりしていて、スースーと感じるくらいです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとしていますが、その存在は明白です。


苦みがちょっとあるもののキレよくさわやかな、スースーちょい苦やや甘口のお酒でした。
キレのよさやスースーは、きっとアルコール由来のものでしょう。
ということは、醸造アルコールが本醸造の特定名称を名乗るお酒で許容されている上限くらいまで添加されているということでしょうか?

これはあくまでも私の感想ですが、“懐石-”と銘打たれてはいるものの、空腹をしのぐことができるようなどっしりとした味わいではないなと思いましたとさ。

(※1)広辞苑 第五版(電子辞書)

【お酒】1045.早瀬浦 上撰 カップ [18.福井県の酒]

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三宅彦右衛門酒造有限会社
福井県三方郡美浜町早瀬第二十一号七番地

原材料名/米・米こうじ・醸造アルコール
全て国産米を使用
精米歩合/麹米55% 掛米70%
アルコール分/15度
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




 「早瀬浦」とは、酒蔵があるところのかつての地名で、江戸から明治初期かけて北前船の寄港地として名を馳せた。」(※1)という酒銘のこのお酒。


若狭湾と三方五湖にはさまれた地に酒蔵がある。漁師達に育まれたお酒として、キリッとした旨口のお酒が信条。」(※1)なのだとか。


そんなこのお酒ですが、精米歩合の表示だけを見れば、本醸造の規格に該当しております。
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しかし、本醸造である旨の表示は、ラベルのどこにもありません。
本醸造の他の条件(アル添量とか、麹米の使用量とか、米の規格とか)を満たしていないのでしょうか?
それとも、菊姫さんのように、たとえ本醸造の規格をみたしていても、本醸造の特定名称を敢えて使用しない主義なのでしょうか?


話のネタが尽きたところで、そろそろいただいた見たいと思います。
普通酒でしょうから、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、けっこうはっきりしておりました。
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うまみは濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみがしっかりしています。
ですが苦みもはっきりしていて、その苦みに重みを感じます。
また、アルコールの香りもけっこうはっきりしていますね。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが強めですが、深みのある酸味です。
それに、ちょっとピリッとくるみたいです。

甘みはややはっきりしています。
それにちょっとべとつくみたいです。


濃醇ちょいピリ苦やや甘口のお酒でした。
たしかにキリッとした旨口のお酒でしたが、苦みとちょいピリとが目立ちました。
それにアルコールの香りもはっきりしていたことから、アル添量が多めなのかもしれません。
漁師達に育まれたお酒ですから、きっと海の物と合わせるべきだったのでしょう。

(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.87(2002.3 橋本確文堂)
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