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【お酒】1657.神杉 上撰 お燗瓶 [23.愛知県の酒]

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神杉酒造株式会社
愛知県安城市明治本町20番5号
180ml
(瓶の印刷事項より転記)

原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分15.0度以上16.0度未満
(王冠より転記)




大正末期から昭和初期にかけて北欧の先進的な農業形態を導入し、“日本のデンマーク”と称されるほどの農業先進地域であった愛知県安城市。
今日は、その安城の街中に蔵を構える神杉酒造さんのお酒をいただきます。
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上撰の小印が付された普通酒でした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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燗をつけると、お酒の甘い香りがフワッと漂ってまいりました。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
米のうまみが広がって、厚みを少しだけ感じます。
酒臭さ(ほめ言葉です)とともに軽い苦みをわずかに感じます。
熟成感はなく、雑味も感じません。
キレはとてもよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさが強くはないものの、鋭さを感じます。
スースー感もややはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みは、これはややはっきりかな。
べとついた感じはまったくなく、かなりさらっとしておりますが、じんわりと感じます。


ちょいすっぱで旨口のおいしいお酒でした。
うまみがパッと広がって、スッとキレていきましたよ。
軽い苦みがわずかにありましたが、酸味と共にいい感じに味わいを引き締めておりました。
しっかりしているのに雑味なく、スッキリといただけましたよ。

これ、なかなかうまいね!
アル添の効果をうまく使いこなしているように思いましたとさ。







★☆ 予告 ★☆

先週末は、出かけておりました。

手作り感満載の鳥居を構えた神社を参拝して、恐ろしいほどにご利益を頂戴しまくっちゃったり、
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めくるめくほどの楽しい通りを寄り道しながら歩いたり、
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日本三大車窓の一つを眺めたり、
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40パーミル(1,000m進むと40m上がる角度)の急勾配を登る電車に乗ったりしておりました。
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この報告は、まとまり次第公開させていただきます。
しかしこのところ所用が重なっておりますことから、今回の公開は些か遅れるかもしれません。

【お酒】1546.白老 特別純米酒 春うらら カップ [23.愛知県の酒]

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澤田酒造株式会社
愛知県常滑市古場町四丁目10番地

アルコール分15%以上16%未満
原材料名/米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米/若水100%使用
精米歩合60%
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




愛知県は知多半島。
江戸末期から明治初期にかけては“中国酒”(江戸と上方との中間で造られる酒)の産地として江戸東京での取扱量第二位(一位はもちろん灘)を誇った銘醸地でした。
その知多半島は常滑(セントレアがある海域の近く)で嘉永元年(1848年)からお酒を造っていらっしゃるという澤田酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
白老上撰カップ(普通酒)
白老本醸造からからカップ
白老本醸造生原酒 蔵人だけしか飲めぬ酒 200mlをいただいております。
白老 特別純米酒 カップ


この特別純米酒は、愛知県で育成された酒造好適米“若水”を100%使用しているのだとか。
そう言えば、かつていただいた白老 特別純米酒 カップも若水100%でしたが、果たして同じ中身なのでしょうか?
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特別純米酒には香りを特徴とするものもございましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、少し茶色がかっておりました。
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香りはありますね。
フルーティーな香りをちょっとだけ感じます。

うまみはやや濃いめでしょうか。
熟成感が少しあって、木香(様臭?)もちょっと感じるみたいです。
苦みがややはっきりしていて、鋭いですね。
キレはよいみたいです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱが少し強めで、これも鋭いですね。
ピリはないものの、スースー感を少し感じます。

甘みはややはっきりしています。
存在はよくわかるものの、幅はそれほど感じません。


やや濃醇でちょい苦ちょいすっぱちょいスーやや甘口のお酒でした。
これはあくまでも私の感想ですが、酸味はともかく、苦みと熟成感(木香様臭?)が少しあったことから荒さを感じました。
またそこに香りが加わったことから、クドさを感じてしまいました。

春うららというよりも!(←パンチDEデートより)
荒さDEあらら・・・、といった感じでございました。
(↑あくまでも当方独自の感想です。)

【お酒】1504.白老 特別純米酒 カップ [23.愛知県の酒]

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澤田酒造株式会社
愛知県常滑市古場町4-10

アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合 6560%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




愛知県は知多半島。
江戸末期から明治初期にかけては“中国酒”(江戸と上方との中間で造られる酒)の産地として江戸東京での取扱量第二位(一位はもちろん灘)を誇った銘醸地でした。
その知多半島は常滑(セントレアがある海域の近く)で嘉永元年(1848年)からお酒を造っていらっしゃるという澤田酒造さんのお酒は、かつて白老上撰カップ(普通酒)と、白老本醸造からからカップ、そして白老本醸造生原酒 蔵人だけしか飲めぬ酒 200mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、特別純米酒のカップ酒でした。


この特別純米酒ですが、“若水100%使用”なんだってさ。
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若水(わかみず)ってのは、どうやら愛知県で1983年に育成された酒造好適米で、「五百万石の耐倒伏性が強化された品種。」(※1)なのだとか。
ただ「短強稈であるものの、いもち病に弱く、」(※2)とあるように、「耐倒伏性、耐冷性は強いが耐病性は弱い。」(※1)んだってさ。

とまあ、手元の文献にはこんな記述がありましたよ。
ちょっと前までのワタクシであれば論文を取り寄せて米の素性を徹底的に調べ上げたことでしょうけれど、最近じゃその気力も失せてしまいましたよ。


ところでこのお酒ですが、精米歩合の表示が65%から60%へと手書きで訂正されておりましたよ。
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酒造好適米である若水を100%使用している以上、たとえ精米歩合が60%以上でなくとも「醸造用玄米の使用割合(表示基準5の1に規定する使用割合をいう。)が50%を超える場合」(※3)という特別純米酒の要件(「使用原材料、製造方法その他の客観的事項」(※4))に該当すると思うんですけれどね。
どうでもいいか。


特別純米酒には香りを特徴とするものもございましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、深みのある金色でした。
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香りはないですね。

うまみはやや淡めですが、淡めなりにしっかりしています。
熟成感が穏やかに効いていますね。
米のうまみは弱めです。
軽い苦みがかすかにあるみたいですが、気にはなりません。
純米ですがキレがよく、透明感を感じます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが強くはないものの、鋭さを少し感じます。
それに深みも少しあるみたいです。
ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめでしょうか。
弱めですが幅があることから、その存在はわかります。


淡めではあるものの深みを感じる、やや淡麗で旨口のおいしいお酒でした。
熟成感と酸味とで深い味わいに仕上がっているように感じました。
それでいてクセやクドさがなく、しかもキレがよくて後味はスッキリしておりました。
なかなかいけるのではないでしょうか。

(※1)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.89(2017.7 文一総合出版)
(※2)前重道雅・小林信也編著『最新 日本の酒米と酒造り』p.102(2000.3 養賢堂)
(※3)酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準 2(2)ヌ(ハ)
(※4)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)2(3)

【お酒】1450.國盛 大吟醸 大名古屋 カップ [23.愛知県の酒]

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中埜酒造株式会社
愛知県半田市東本町二丁目24番地

原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合50%
アルコール分15度
内容量180ml詰
(以上、ラベルより転記)




江戸時代後期には、灘に次いで江戸への出荷量第二位を誇った中国酒
その流れを汲むと思われる尾州半田の中埜酒造さんのお酒は、かつて國盛の辛口カップ(普通酒)と、國盛の上撰御神酒180ml(これも普通酒)、そして國盛 大吟醸にごり酒 300mlとをいただいております。
今日いただくこのお酒は、JR名古屋駅の売店で入手した、大吟醸のカップ酒でした。
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大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は薄めではあるものの、きれいな金色でした。
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吟醸香ありますが、弱めです。
でもこの吟香、お酒が喉を通った後も鼻腔に残るみたいです。

うまみは淡めです。
米のうまみをうっすらと感じる程度です。
吟醸酒らしい軽い苦みもちょっと感じます。
キレはよく、スッと引いていきます。

酸味は意外にもややはっきりですよ。
すっぱさがやや強めで、鋭さを感じます。
それにかすかにピリッとくるようです。

甘みはややはっきりしています。
厚みはないものの、じんわりと感じる甘みです。


酸味が効いている、淡麗ちょい苦ちょいすっぱやや甘口のお酒でした。
酸味や苦みをちょっと感じましたが、むしろそのほうが食事と合わせやすいのではないかと思いました。
また甘みを穏やかに感じたことから、それらが和らげられているようでした。
それでいて淡めであったことから、飲みにくさはありませんでした。

ですが私としては、香りが残るところが気になりました。

【お酒】1373.ほうらいせん 別撰カップ [23.愛知県の酒]

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関谷醸造株式会社
愛知県北設楽郡設楽町田口字町浦22番地

アルコール分 15度
原材料名/米(国産)米こうじ(国産米)焼酎(自社製)
精米歩合60%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




関谷醸造さんのお酒は、かつて蓬莱泉 別撰 ほうらいせん 180mlをいただいております。
今日いただくこのお酒も別撰カップとして販売されておりましたし、また品質表示が同じであることから、おそらく同じ中身でしょう。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
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ああ、やっぱり。
味も180ml瓶と同じですわ。

うまみは淡めで、酒臭さ(←ほめ言葉です)を感じるもののほろ苦さが少しはっきりしています。
酸味や甘みはひかえめですが、ひかえめなりに感じます。


淡麗ほろ苦薄口のお酒でした。
嫌味はなく、しかも淡めなりに飲み応えを感じます。
ただ、これはあくまでも私の感想ですが、このほろ苦さとつりあわせるためにはもう少ししっかりした味わいのほうがよいのではないかと感じました。

【お酒】1369.四海王 豊橋鬼祭りカップ [23.愛知県の酒]

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福井酒造株式会社Y
愛知県豊橋市中浜町二一四番地

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
アルコール分 15度以上16度未満
180ml
(以上、ラベルより転記)




福井酒造さんのお酒は、これまでに四海王カップ(市電カップ)と、豊川稲荷参拝酒カップとをいただいております。

今日いただくこのお酒ですが、フタには醸造アルコール添加の表示があったものの、ラベルにはそれがありませんでした。
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フタは四海王の他のカップ酒と同じ汎用のものでしょうから、おそらくこのお酒の品質表示はラベルのほう、すなわち醸造アルコールの添加がない表示のほうが正確ではないかと推察いたします。

しかし、純米酒の基準を満たしていても純米酒であることを表示するかどうかはあくまでも蔵元さんの任意ですので(※1)、たとえ醸造アルコールの添加がなかったとしても純米酒である旨の表示がないかぎりそれは純米酒ではありません。
このお酒のラベルにはどこにも純米酒である旨の表示がありませんでしたので、ここではルールに従って普通酒として扱わせていただきたいと思います。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただます。

お酒の色は、少し金色をしておりました。
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ああ、そうか。

これまでにいただいた(醸造アルコールが添加された)四海王と同じく、苦みと熟成感とがはっきりしていますね。
でも、かもし出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみも弱めながらにあるみたいですよ。

酸味は、やや弱めでしょう。
すっぱさが弱めですが、鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
ごくかすかに感じる程度です。


ちょい苦熟辛口のお酒でした。
苦みと熟成感とが前に出てきていて、それ以外の味の要素が引っ込んでいるようでしたが、これまでにいただいた四海王のカップ酒よりは少しだけ酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)を感じたようでした。
もしかしたら、このお酒は本当に醸造アルコールが添加されていないお酒(すなわち米だけの酒)なのでしょうか?
それともそれはあくまでも気のせいで、昨日いただいたワンカップ大関が口当たりがよくてさわやかだったことから、それとの比較で清酒らしさを感じてしまったのかもしれません。

これは他の四海王シリーズと飲み比べてみたほうがよかったと後悔しております。

(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1

【お酒】1353.豊川稲荷 参拝酒 カップ [23.愛知県の酒]

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発売元
豊川市門前町四十六番地
大島屋

製造者
福井酒造株式会社Y
愛知県豊橋市中浜町二一四番地

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 15度以上16度未満
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




昨日は、豊川稲荷東京別院の境内にあるお店で入手したカップ酒をいただきました。
一方で今日は、本家本元の豊川稲荷(豊川閣妙厳寺:愛知県豊川市)の参道にある酒屋さんで入手した“参拝酒”なるものをいただきますよ。
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中身は、かつていただいた四海王カップと同じですね。
ということは、おそらく液化仕込みなのでしょう。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色ががっていて、透明感がありました。
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うまみはしっかりしているものの、濃くはないですね。
最初に苦みを感じます。
けっこう鋭い苦みです。
それに熟成感が少しはっきりしています。
一方で米のうまみや酒臭さ(←ほめ言葉です)は、薄めというかほとんど感じません。
キレはよいみたいです。

酸味は、どちらかというとやや弱めかな。
すっぱさが弱めながらも、鋭さがありますね。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
ほとんど効いていませんが、ごくかすかに感じる甘みに幅を感じます。


ほろ苦ちょい熟口のお酒でした。
苦みと熟成感とが前に出てきていて、それ以外の味の要素がかなり引っ込んでいるようでした。
というか、これはあくまでも私の感想ですが、米のうまみや酒臭さを(私は)感じなかったことから、その反面、苦みや弱めの酸味が目立つのではないかと思いました。
もしかしてこれが、液化仕込みを熟成させた味わいなのでしょうか?
でも、クドさがないことから、飲みにくくは感じませんでした。

同じ豊川稲荷でも、カップ酒の味わいは、あたしゃ東京別院のほうに軍配を上げたいと思います。
あそうだ、ラベルのデザインもかな。

【お酒】1349.金鯱 しゃちカップ [23.愛知県の酒]

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盛田金しゃち酒造株式会社
愛知県半田市亀崎町9-112

アルコール分15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
180ml詰
(以上、カップの印刷事項より転記)




カップの柄も酒銘も“金鯱”でしたが、名古屋ではなくて知多半島は半田に蔵を置く蔵元さんのお酒でした。
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詳しく調べてはいないことから正確なことは言えないかもしれませんが、どうやらこの蔵元さんは盛田の資本の傘下にあるようですね。
蔵元さんのWebsite上の“会社概要”を参照すると、古くからあった蔵元さんを近年になってから盛田の系列会社が買収したことがわかります。
ということは、かつていただいた越後 杜氏の里 磨き65% カップと同じようなお酒なのでしょうか?


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっていて、透明感がありました。
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ああ、そうか。
うまみは淡めというか、薄めです。
最初に苦みを感じます。
強くはないものの、鋭さを感じる苦みです。
それに、クドさも少し感じます。
米のうまみや酒臭さはまったく感じませんね。
それでいて、アルコールの風味がかなり強めです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
それに、かすかにピリッと来るようです。

甘みはややはっきりしています。
べとついた感じはしないものの、とろみのような舌触りを少しだけ感じます。


うすちょい苦ちょいすっぱやや甘口のお酒でした。
これはあくまでも私の推測ですが、粗めに造られた(あるいはもしかしたら糖類や酸味料が添加された?)醪を多めのアルコールで延ばして、かつ多めの加水で度数を下げるとこういった味わいになるのではないでしょうか。

たしかにこの味わいは、同じ盛田傘下の蔵元さんが造った越後 杜氏の里 磨き65% カップに似ているように感じましたとさ。

以上です、編集長!

【お酒】991.金盃 尊皇 本醸造 お燗瓶 [23.愛知県の酒]

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山﨑合資会社
愛知県西尾市西幡豆町柿田57

アルコール分 15.5度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 70%
内容量 180ml詰
(以上、ラベルより転記)




山﨑合資会社さんのお酒は、昨日、辛口純米焚火カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は、お燗瓶に詰められた本醸造です。
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いささかくどいようですが、本醸造の意義についてはかつてこちらで触れておりますので、ご参照ください。


本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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お燗をつけると、お酒の甘い香りが漂ってきました。

うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも少しあるみたいです。
一方で、苦みや雑味はないみたいです。
それにキレがよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした甘みをちょっと感じる程度です。


やや濃醇で旨やや甘口のおいしいお酒でした。
酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみとともに、酸味に鋭さを感じるので、飲みやすくはないと思います。
しかし、キレのよさと雑味のなさとによって、軽快さを感じます。
飲みごたえある味わいが、パッと広がってスッと引くようでした。
これは私の感想ですが、昨日いただいた辛口純米焚火カップよりも、こちらの本醸造のほうがおいしいと思いますよ。
今回、同じ蔵元さんの純米酒と本醸造とを続けていただいたことで、「淡麗・軽快な酒質を造る技術」(※1)であるアル添(醸造アルコールの添加)の成果を感じることができました。

(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.113(2000.4 柴田書店)

【お酒】990.辛口純米 焚火 カップ [23.愛知県の酒]

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山﨑合資会社
愛知県西尾市西幡豆町柿田57

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
アルコール分16度
精米歩合 70%
原料米の品種名 愛知県産若水100%
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)




愛知県は西尾市の蔵元さんです。
といっても、西尾の市街地からは遠く離れた、名鉄蒲郡線西幡豆駅近くに蔵を構えていらっしゃるようです。
どうやらここは、数年前の合併で西尾市に編入された地域のようです。




このお酒ですが、愛知県産の“若水”なる酒米を100%使用しているのだとか。
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この若水について、文献では以下のように紹介されておりました。

 五百万石の耐倒伏性が強化された品種。早生、地方によっては中生、耐倒伏性、耐冷性は強いが耐病性は弱い。やや大粒で心白の発生率が高い。心白は大きく、タンパク質含量はやや多い。」(※1)

あれ?
たしかタンパク質については、一般的には「酒造りに必要(たとえば、日本酒独特の旨みは、麹カビがたんぱく質を分解してつくるアミノ酸に由来する)だが、多すぎるとかえって、味や香りを損なってしまう。」(※2)とか、あるいは「たとえば、原料米にタンパク質が多いと、酒になった際にアミノ酸が多すぎて、味が重くなってしまう。」(※3)と言われていますよね。

そのタンパク質がやや多めの酒米を使って、しかもそれを精米歩合70%と比較的低精白で使用しているわけですから、このお酒はかなりしっかりした味わいに仕上がっているのではないかと推察いたします。
(「玄米の外側の部分には、各種のミネラルやタンパク質、脂肪分など、さまざまな成分が含まれている。」(※3)ことから「高度に精白した米を使用することによって、すっきりとした切れのよい、きれいな味わいの酒が出来上がるのだ。」(※3)そうです。)


それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

このお酒ですが、おいしそうな金色をしておりました。
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ああ、やっぱり。

うまみはやや濃いめで、しっかりしています。
麹がタンパク質を分解してくれた成果でしょうか?、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。
ですが、それとともに、渋みもけっこうはっきりしていますね。
キレは少しありますが、それほどでもないみたいです。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが豊かで、しかも鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


やや濃醇で渋すっぱやや辛口のお酒でした。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)が豊かではあるものの、それとともに渋みと酸味の鋭さとがあることで、重さを感じましたよ。
これらはやはり、タンパク質の影響なのでしょうか?
私としては、もしこのお酒にアル添を施したら、はたしてどのような味わいに変わるのか、興味深いところです。
でも、濃い味の料理や魚なんかには合うと思います。

(※1)副島顕子『酒米ハンドブック』p.76(2011.7 文一総合出版)
(※2)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.97(2000.4 柴田書店)
(※3)松崎晴雄『日本酒をまるごと楽しむ!』p.21(2007.1 新風舎)
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