【お酒】2284.月桂冠 THE SHOT 上撰生詰 芳醇クラシック 180ml [26.京都府の酒]
●製造者:月桂冠株式会社
京都市伏見区南浜町247
上撰
生詰
●品目:日本酒
●内容量:180ml
●アルコール分:15度以上16度未満
●原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
(以上、ラベルより転記)
京都伏見に蔵を置く月桂冠さんのお酒は、かつて以下の物をいただいております。
【お酒】388.389.月桂冠 上撰キャップエース&純米酒 お酒の中で、あいましょ。
【お酒】1515.月桂冠 旨口200 カップ
【お酒】1562.月桂冠 THE SHOT 本醸造 艶めくリッチ 180ml
【お酒】1563.月桂冠 THE SHOT 大吟醸 華やぐドライ 180ml
【お酒】1564.月桂冠 山田錦 辛口 純米 カップ
【お酒】1769.月桂冠 THE SHOT 爽やかホワイト うすにごり 180ml
【お酒】2250.月桂冠カップ300(ファミリーマート限定オリジナルパッケージ)
このほかに、ノンアル商品もいただいておりました。
今日いただくこのお酒は、
上撰の小印が付された生詰(なまづめ)なんだってさ。
生詰の意味が書かれておりました。
それに、冷やして飲めだってさ。
あたしゃね、お酒を生詰にする“積極的な意味”を知らないのですよ。
生詰の代表格と言えばひやおろし(秋あがり)でしょう。
でもあれはたしか、「新酒の時点ではまだ若さや硬さがある酒も、半年間、貯蔵することによって、カドが取れ、旨味が増してくる。こうした酒は「秋上がり」、または「秋晴れ」といわれる。とくに気温が低下する秋口に、加熱処理をしないで出荷される生詰めの酒は、昔から「冷やおろし」と呼ばれ、酒通の間で高く評価されてきた。」(※1)とあるとおり、熟成はしっかりさせるけれど秋になって涼しくなるから瓶詰め時に火入れしなくても大丈夫といった消極的な理由ですよね。
熟成は半年間もしっかりやっているわけですから、生貯蔵酒とは異なり、今更フレッシュさがどうのこうのとこだわることもないことですし。
まだまだ、お酒のことはわからないことばかりでございます。
話をこのお酒に戻しましょう。
どうやら普通酒のようですね。
味に関する能書きがありましたので、紹介しておきましょう。
それではいただきます。
冷やして飲めと書いてありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香はなし。
含むと、フレッシュな風味を少し感じます。
うまみはやや濃いめ?
米のうまみに厚みを少し感じます。
軽い苦みがあって、軽めではあるものの鋭さを感じます。
酒臭さはなく、熟成感もなし。
キレはよいですね。
酸味はややひかえめ。
すっぱさは弱めで、ちょっとだけ。
ちょいスーで、かつちょいピリかな。
甘みはややはっきり。
サラリとしているものの、幅を少し感じます。
ちょい爽快のやや濃醇でちょい苦ちょいスーちょいピリスッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
うまみは米のうまみそのもの。それに厚みを少し感じて飲み応えがありました。
ちょい苦ちょいピリで荒々しさを少し感じたものの、キレがよくてかつやや甘口であるせいか、荒々しさを感じたのは一瞬の出来事のようでした。
このキレのよさは、アル添の効果でしょうか?
フレッシュさも少し感じましたが、搾ったあと発酵を止めるための火入れをした後の貯蔵期間は、短いのかな?
そういえば、しぼりたてやふなおろしは、生酒や生貯ではない限りおそらく火入れを2回しているはずですが、貯蔵期間が短ければフレッシュさは残るのでしょうか?
わからないことだらけでしたけれど、おいしいお酒であったことは確かでございます。
それにやや濃醇と書いたものの、淡麗なお酒が多い月桂冠さんのお酒の中では比較的やや濃醇であると感じた次第で、それほど濃いわけではないと、記事を書いていてそう思う次第です。
パッと広がって軽く刺激をもたらし、スッと引く。
そんな感じでございましたとさ。
(※1)松崎晴雄『日本酒をまるごと楽しむ!』p.14(2007.1 新風舎)
【お酒】2266.五紋神蔵(ごもんかぐら) 純米大吟醸 無濾過・無加水 150ml [26.京都府の酒]
製造者 松井酒造株式会社
京都市左京区吉田河原町1-6
品目 清酒
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 50%
内容量 150ml
アルコール分 15度
(以上、ラベルより転記)
「創業はさかのぼること享保11(1726)年という、まもなく300年を迎える老舗。大文字山をきれいに望む東一条通にある、京の町なかの希少な酒蔵です。都市部ゆえに酒造りを断念する時期もあり紆余曲折、それを先代の松井八束穂やつかほさんが復活させました。」(※1)という、洛中は京阪鴨東線出町柳駅の南側に蔵を置く松井酒造さん。
そのお酒は、かつて以下の物をいただいております。
【お酒】1620.富士千歳 純米にごり酒
今日いただくのは、“五紋神蔵(ごもんかぐら)”。
なんでも、復活後に「その鴨川蔵で最初に造ったお酒が五紋神蔵かぐら、純米大吟醸です。すっきりとしたきれいな味わいの酒」(※1)なのだとか。
しかもこの純米大吟醸は、無濾過で、かつ無加水(=原酒)なんだってさ。
無加水なのに、アルコール度数は15度。
ということは、搾ったときに15度になるように造りの段階から想定しているということでしょうか?
話のネタが尽きたところで、いただいてみましょう。
純米大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ほぼ無色透明でした。
盃に注ぐどころか、開栓した瞬間から、フルーティーな香りがふわりと漂ってまいりました。
しかも含むとそれが口の中で爆発し、滞留しております。
うまみはやや淡めでしょうけれど、しっかりしています。
米のうまみに厚みは感じないものの、舌の上にふわりと乗っかってまいります。
吟醸酒にありがちな苦みがあって、強くはないものの鋭いですね。
キレはまあまあかな。
酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、これも鋭さを感じます。
しかもちょいスーで、かつちょいピリ。
それに発泡感も少し感じます。
甘みはややはっきりかな。
存在はわかり、かつ幅もあるものの、他の味の要素に負けているようです。
芳香やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱちょいスーちょいピリちょいシュワ旨やや甘口のお酒でした。
香りがすごいね。
アル添酒でないのに、お酒が喉を通ったあともしばらくのあいだ香りが口の中に滞留するほど、かなりはっきりしておりました。
うまみはこめのうまみそのもので、やや淡めながらもしっかりしておりました。
甘みもほどよくあるみたいでしたが、これは他の味の要素に負けていて前には出て来ませんでした。
というか、“ちょい苦ちょいすっぱちょいスーちょいピリちょいシュワ”と、大吟醸にしてはかなり荒々しい口当たりでしたよ。
香りの強さと味わいの荒々しさとが、無濾過・無加水の効果なのでしょうか?
しかしまあなんですねぇ~!(桂小枝より)
はたしていったい、どのような料理に合うのでしょうか?
少なくとも、オイラのエサには合わせにくいな。
それとも、香りや味わい自体を楽しむお酒なのでしょうか?
(※1)月刊京都 2023年2月号(通巻859号)p.23(2023.2 白川書院)
【お酒】2264.宝蔵寺 伊藤若冲 「桝源」 髑髏図 純米酒 180ml [26.京都府の酒]
●製造者 株式会社増田徳兵衛商店
京都市伏見区下鳥羽長田135
●名称;日本酒
●原材料名;米(国産)・米麹(国産米)
●精米歩合:60%
●アルコール分:15度
●内容量:180ml
(以上、ラベルより転記)
銘醸地“京都伏見”に蔵を置き、“月の桂”の手印でお酒を製造販売していらっしゃる増田徳兵衛商店さん。
そのお酒は、以下の物をいただいておりました。
【お酒】223.月の桂 純米酒 180ml
今日いただくこのお酒は、京都の錦市場にある津之喜酒舗さんで入手しました。
“桝源”だってさ。
“桝源”とは、伊藤若冲の生家であった青物問屋の“通称”だったようです。
伊藤若冲は、18世紀(江戸時代中期)に活躍した絵師。
そしてその桝源は、このお酒が販売されていた“錦市場”(錦小路通に現存する市場)にあったとのこと。
文献には、以下の記載がありました。
「 伊藤若冲は正徳六年二月八日(西暦一七一六年三月一日)、京都市中、高倉錦小路の青物問屋「桝源」の長男として生まれた。この年は、六月二日に尾形光琳が亡くなり、同月二十二日に享保の年号に改元、紀州藩主徳川吉宗が八代将軍に就任していわゆる享保の改革をすすめることとなる。
(中略)
生家の伊藤家は、老舗の問屋としての生業のほかに、地代や家賃などの不動産収入にも恵まれて、生活にはかなりの余裕があった。
元文三年(一七三八)、数え年(以下年齢は数えで表記)二十三歳の時に父を失い、当主の名前と「桝源」の家業とを継ぐことになる。四代目の伊藤源左衛門となった。それからの十七年を商家の主として務めを果たさなければならなかったが、一方で趣味としての絵画に傾倒を深めていき、四十歳という初老に達した宝暦五年(一七五五)、次の弟の宗厳に家を譲って隠居する。」(※1)
一方で、「若冲は京都・錦小路の青物問屋「桝屋」の長男」(※2)と記載がありました。
どうやら若冲の実家たる青物問屋の正式な名称は「桝屋」で、その当主が代々伊藤源左衛門を名乗っていたことから、「桝源」と称されていた(通称)みたいですね。
瓶には、“髑髏図”(どくろず)が描かれておりました。
この“髑髏図”は若冲作の拓版画で、錦市場からほど近い宝蔵寺(京都市中京区裏寺町通蛸薬師上ル裏寺町587番地:浄土宗西山深草派)に保管されているのだとか。
その宝蔵寺には、伊藤家累代の墓があるのだそうです。
でも、若冲の墓は、別のところ(石峰寺)にあるんだってさ。
品質表示はこちら。
二行目の「一霊皮袋 皮袋一霊 古人之語 八十六翁 高遊外」は、高遊外(売茶翁)という86歳の爺さん(元坊主)が書いた画讃(画面に書き加えた詩や句)なんだってさ。
この画讃について解説している動画がありましたので、貼り付けておきました。
音量にご注意ください。(そこは調べていないのかよ!)
それではいただきましょう。
ますはひや(常温)でいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香は、鼻を近づけるとごくかすかにフルーティー?
でも含むと消えて、むしろフレッシュさを少しだけ感じます。
うまみはやや濃いめでしょう。
米のうまみに厚みを少し感じます。
軽い苦みを少し感じます。
熟成感なし、酒臭さも感じません。
キレはまあまあかな。
酸味はややひかえめ。
すっぱさはかなり弱め。
でもけっこうなピリピリ。
スーはなし。
甘みはひかえめ。
ほとんど感じません。
やや濃醇でちょい苦ピリピリ旨辛口のお酒でした。
米のうまみに厚みを感じ、飲み応えがありました。
でも、このピリピリはちょっとねぇ。
それにピリピリのせいで苦みも増幅されているように感じました。
次に、燗で試してみました。
香りが変わった。
酒臭さ(ほめ言葉です)をかすかに感じるようになりました。
うまみはやや淡めに変わったよ!
米のうまみをふんわりと感じますが、どっしり感が消えました。
香りに反して、味では酒臭さを感じません。
それどころか、セメダイン臭がちょっとだけ出るみたい。
酸味も出る。
強くはないもののけっこう鋭い。
それにちょいピリ。
依然として辛口。
でもキレがよくなって、けっこうスッキリ。
燗にすると、やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱスースーピリピリすっピリ旨辛口のお酒になりました。
燗にすることで、米のうまみから厚みが引いてキレがよくなったせいか、やや淡麗に感じるようになりました。
一方でスース―に加えて、ちょいピリでかつセメダイン臭が出たことで、ケミカルかつ荒々しくなったようでした。
それゆえに、飲みにくさを感じてしまいました。
これは、たしかに頭蓋骨に響くような味わいですわ。
その桝源髑髏図と合わせた今日のエサはこちら。
そろそろトマトケチャップを使い切りたかったので、
玉ねぎ、
キャベツ、
豚もも肉を使い、
ケチャップの他に調味料は、バター、こしょう、にんにく、そして、
右端は愛知県の赤味噌を酒とみりんとで溶いたもの(オイスターソースの代用)。
これらを炒めたのですが、
トマトケチャップはフライパンを傾けて煮詰めて使いました。
こんなん出ましたけど~!(泉アツノさんより)。
メガネくもっちゃった!(月の家圓鏡(当時)より)
ごちそうさまでした。
(※1)小林忠『伊藤若冲の生涯』p.160(別冊太陽 : 日本のこころ 通号227 p.160-165 2015.03 平凡社)
(※2)板倉聖哲『若冲画に関する二三の覚書―イメージの継承と変容』p.ⅰ(東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究 89号 p.ⅰ~ⅳ 2015.10 東京大学大学院情報学環)
【お酒】2263.純米大吟醸 完熟 180ml [26.京都府の酒]
製造者 丹山酒造有限会社
京都府亀岡市横町9
品目 清酒
原材料名 米(京都産)米麹(京都産米)
原料米 山田錦100%
精米歩合 35%
アルコール分 16度
内容量 180ml
(以上、瓶の裏に貼られたラベルより転記)
丹山酒造さんのお酒は、これ↓を9年前にいただいております。
【お酒】475.純米吟醸 人生フルスイング カップ
2018(平成30)年の暮れには、亀岡にある蔵元さんの直営店へも訪問したことがございました。
でもその時は、「少量瓶の商品はない。」と言われて引き下がったのでした。
一方で、今日いただくこの箱入り酒は、錦市場にある丹山酒造さんのお店“器土合爍”にて入手したものでした。
ピンボケですみません。
仰々しい箱に詰められたこのお酒。
こんなのが入っておりました。
なんて読むんだ?
“完熟”だってさ。
品質表示はこちら。
京都産の山田錦を、35%まで削っているそうです。
話のネタが尽きたところで、いただきます。
大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、少し着いておりました。
上立ち香は、盃に鼻を近づけるとごくかすかにフルーティーさを感じる程度です。
含むとそれが口の中で広がり、鼻をふわりと抜けていきました。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみに厚みを少し、そして透明感を伴いつつ広がります。
苦みは最初はなかったものの、飲み終わる頃にちょっと出て来たみたいです。
熟成感もちょっとだけ感じます。
キレは良いですね。
酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの鋭さを感じます。
それに酸味自体に爽やかな風味があるようです。
ちょいスーで、かすかにピリです。
甘みはややひかえめ。
存在はわかるものの、弱めです。
ちょい芳香ちょい爽快の、やや濃醇でちょい枯ちょいすっぱちょいスー(後からちょい苦)スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。
香りがありましたがしつこさを感じないくらい穏やかでした。
味の要素がそれぞれはっきりしていて互いに調和はしていないようでしたが、それでもクセや角なくいただくことができました。
まあ、行けるほうではないでしょうか。
ただし、お値段は決してお安くはありませんでした、
(うろ覚えですが、1,000円以上だったはず。)
その完熟なる純米大吟醸と合わせた今日のエサはこちら。
昨日の残り物のちくわ。
野菜と合わせて。
わさびドレッシング和え。
オリーブオイルと合わせることで、わさびの辛みが飛んで爽快な風味だけ残るのでした。
うどんを食べたかったので、
焼うどん。
これは予想通り、味が決まりました。
ごちそうさまでした。
【お酒】2250.月桂冠カップ300(ファミリーマート限定オリジナルパッケージ) [26.京都府の酒]
●製造者:月桂冠株式会社+F
京都市伏見区南浜町247
●アルコール分:13度以上14度未満
●原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
300ml
(以上、ラベルより転記)
日本屈指の銘醸地である京都伏見に蔵を置く月桂冠さん。
「1637年(寛永14年)創業の月桂冠は、伏見で最も古い歴史を持つ蔵元だ。」(※1)とのこと。
かつては灘(西郷)「大倉酒造(株)灘支店 神戸市灘区新在家南町3丁目1番8号」(※2)にも蔵を置いていた時期がありました。
そんな我が国における清酒の蔵元の代表格と評しても過言ではない月桂冠さんのお酒は、かつて以下の物をいただいております。
【お酒】388.389.月桂冠 上撰キャップエース&純米酒 お酒の中で、あいましょ。
【お酒】1515.月桂冠 旨口200 カップ
【お酒】1562.月桂冠 THE SHOT 本醸造 艶めくリッチ 180ml
【お酒】1563.月桂冠 THE SHOT 大吟醸 華やぐドライ 180ml
【お酒】1564.月桂冠 山田錦 辛口 純米 カップ
【お酒】1769.月桂冠 THE SHOT 爽やかホワイト うすにごり 180ml
このほかに、ノンアル商品もいただいておりました。
今日いただくこのお酒は、
“Sake GEKKEIKAN Cup: The refined Japanese sake.”
なんでも“月桂冠カップ300”という300ml詰のカップ酒商品があって、それのファミリーマート限定のオリジナルパッケージなんだってさ。
カップの大きさを、一合カップと比較してみました。
飲み口がくびれているのは、一般的なカップ(月桂冠さんでは210mlカップが標準か?)とフタを共用できるようにするためでしょうか?
ところで、300ml詰のこの商品ですが、
度数は一般的な清酒(15度台)よりも低い、13度台。
しかも特定名称の表示がなく、かつ精米歩合の表示もない、いわゆる普通酒ってやつです。
お値段は税込254円と、他のカップ酒商品とそれほど変わらない設定でした。
むしろ、もっと高価な一合カップはけっして少なくはないと思いますよ。
なぜ、300mlで254円という低価格で提供できるのか?
ここからは、完全に私独自の推測です。
キクマサピンをいただいた際に簡単に触れましたが、下記3点の全部または一部の採用を推測し得ると思います。
(一)使用しているお米が規格外のもの(くず米など)で、安く入手できるから。
(二)融米造り(液化仕込みの一種)を採用していて歩留りが高い(同じ量の米を原料としても、通常の仕込より製品量が多い)から。
(三)醸造アルコールの添加量が多め(搾る前の度数が高め)で、かつ13度台まで(多めに)加水しているから。
(一)について
特定名称酒には、農産物検査法により格付けされた三等米以上の米を使用しなければなりません(※3)。
しかし普通酒(特定名称を表示しないお酒)には、その規制は適用されません。
その結果、普通酒では安価なお米(くず米など)を使用することができるわけです。
お米が安価ならば、製品を比較的安く提供できるということでしょう。
(二)について
月桂冠さんは、液化仕込みの一種である“融米造り”発祥の蔵元さんです。
液化仕込みについてはかつてこちらで紹介しておりますが、要するに、「もろみの初期から物料の流動性が高いため、もろみ管理が容易であり、酒化率(出来た酒の使用原料に対する割合)が高いなどのメリットがあるため、比較的廉価な日本酒製造で普及し始めている。」(※4)と言われています。
すなわち、通常の仕込方法(蒸米による仕込)よりも、液化仕込みは歩留が高い(同じ量の米を原料としても、通常の仕込より製品量が多い)わけです。
歩留が高ければ、製品の単価を下げることが可能となるはずです。
(三)について
このお酒、
アルコール度数は13度台。
度数が低いということは、もしかしたら加水量が多めであるが故なのかもしれません。
しかも普通酒ですから、醸造アルコールの添加量を特定名称酒よりも多めに設定できるわけです。
多めのアル添で度数が高くなった醪を搾り、かつ加水によって13度台まで下げれば、製品量は通常のものよりも増えるわけです。
特定名称酒の場合は、醸造アルコールの添加量は「当該アルコールの重量(アルコール分95度換算の重量による。)が、白米の重量の10%を超えないものに限るものとする。」(※5)との制限があります。
一方で普通酒の場合は、アルコールを含めた米・米麹以外の添加物質(糖類など)の重量の合計が「米(こうじ米を含む。)の重量の百分の五十を超えないものに限る。」(※6)という制限はあるものの、その範囲内であれば増やせるのです。
また蛇足かもしれませんが、このお酒の品質表示には、
“●原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール”
と書かれております。
一方で、清酒の品質表示基準では、普通酒であっても「使用した原材料を使用量の多い順に記載する。」(※7)こととされております。
それ故、このお酒の場合、醸造アルコールが米や米麹よりも多く使用されていることはないわけです。
とまあ、(一)(二)(三)の全部または一部を取り入れていることによって、製品の原価を下げていることが予想されます。
それゆえに、300mlの製品を254円(税込)で販売することができるのでしょう。
あくまでも、私の推測にすぎませんけれどね。
しかし、このようにして造られたお酒は米や麹の使用量が少なくなるわけですから、おそらく薄い味わいになるものと予想できます。
その薄さが、消費者を満足させることができるかどうかは、実際に飲んで試して見るしか術がございません。
それを確かめるべく、いただいてみたいと思います。
まずはひや(常温)でいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
香りはなし。
うまみは淡めですが、淡めなりにしっかりしています。
米のうまみに、淡めなりに厚みを感じます。
軽い苦みがあって、強くはないですが鋭さを感じますよ。
酒臭さなし、熟成感もなし、重さやクセもゼロですね。
キレはそれほどでもないみたいで、アル添酒にありがちな透明感はありません。
酸味はややひかえめ。
すっぱさはゼロ。
でも、乳酸のような酸味を少し感じます。
スーはなく、ピリもなし。
甘みはややはっきり。
幅はないものの、じんわりと感じます。
ひや(常温)だと、淡麗ちょい苦旨やや甘口のおいしいお酒でした。
やはり淡めでしたが、けっしてペラペラではなく、むしろ米のうまみを淡めなりに感じました。
雑味なくてきれいな味わいは、良くも悪くも「いかにも」でした。
ちょい苦でしたが、突出することなく、むしろ味を引き締めているように感じました。
甘みはべとつくことはなく、程よい効き具合でした。
これさ、うまいんじゃないの?
13度とは思わせないほど、味はしっかりしておりましたよ。
またアル添酒にありがちなペラペラ感はありませんでした。
次に、燗にしてみました。
米のうまみの厚みが消えて、さらに淡麗になりました。
苦みは消えて、甘みも引くみたいです。
一方で酸味は、乳酸のような酸味が前に出て来て、深みを軽く添えておりました。
さらにスース―が出てまいりました。
キレもよくなりました。
燗にすると、淡麗ちょい深ちょいスースッキリ旨口のお酒になりました。
燗のほうが淡く、かつキレがよくてスッキリしておりました。
一方で乳酸のような酸味が前に出て来て、淡めならがもちょい深になりました。
この乳酸のような酸味は、速醸酛を立てた際に添加されたものでしょうか?
量的にはそれほどでもないものの、うまみが淡めであるが故に目立ったのかもしれません。
もっとも、「発酵を助成促進し、又は製造上の不測の危険を防止する等専ら製造の健全を期する目的で、仕込水又は製造工程中に加える必要最低限の有機酸は、原材料に該当しないものとして差し支えない。」(※8)と定められているとおり、速醸酛を立てることを目的として添加する有機酸=乳酸は原材料として表示する義務がないので、品質表示上から乳酸添加の有無を判断することはできません。
(酸味料として添加された場合は、酸味料として表示する義務が生じます。)
(※1)らくたび文庫No.046『京都の地酒蔵』p.91(2011.11 株式会社コトコト)
(※2)『灘の酒博物館』巻末折込図より(1983.10 講談社)
(※3)清酒の製法品質基準(平成元年11月22日国税庁告示第8号)1(2)
(※4)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.153(2000.4 柴田書店)
(※5)(※3)1(5)
(※6)酒税法3条7号ロ、酒税法施行令2条
(※7)(※3)3(1)
(※8)酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準 2(3)イ(ハ)後段
そのファミマ限定の月桂冠カップ300と合わせた今日のエサはこちら。
にんじんを食べたかったので、
きゅうりとにんじんとのわさびドレッシング和え。
わさびの香りが爽やか!
オリーブオイルを使うことで、わさびの辛みは飛んでしまったのでした。
ピーマンを食べたかったので、
豚こま肉と共に、淡口しょうゆとみりんとを使って炒めました。
普通のしょうゆを使ったときよりもピーマンの青みがよくわかって、おいしゅうございました。
ごちそうさまでした。
【お酒】2223.黄桜 純米吟醸 アルミ缶 [26.京都府の酒]
●製造者:黄桜株式会社+M
京都市伏見区塩屋町223
●品目:日本酒
●内容量:180ml
●アルコール分:14度
●原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
●精米歩合:60%
●製造年月:缶底部に表示
●保存方法:日光を避け、涼しい場所に保存
(以上、缶の印刷事項より転記)
黄桜さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】178.黄桜 本醸造 本造りかっぱカップ
【お酒】361.黄桜 京のとくり 純米吟醸 180ml
【お酒】363.黄桜 京のとくり 純米大吟醸 180ml
【お酒】704.黄桜 通の純米冷酒 180ml
【お酒】1375.黄桜 金印 300ml
【お酒】1445.薩摩の料理に合う純米酒 300ml
【お酒】1824.黄桜 通の本醸造 吟醸・古酒ブレンド 180ml
【お酒】1825.黄桜 通の純米大吟醸 山田錦100% 180ml
【お酒】1826.黄桜 京のとくり 純米にごり酒 180ml【追記あり】
【お酒】2090.黄桜 特撰 吟醸 伏見の竜馬 180ml
【お酒】2171.黄桜 京のとくり 純米大吟醸 180ml
今日いただくこのお酒は、精米歩合60%の純米吟醸でした。
能書きがありましたので、紹介しておきます。
話のネタがないことですので、さっそくいただきます。
純米吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香は、鼻を近づけるとかすかにフレッシュさを感じる程度です。
含んでもよくわかりません。
うまみは淡め。
米のうまみを透明感を伴いつつうっすらと感じる程度。
苦みや雑味はゼロ。
熟成感もなく、酒臭さも感じません。
キレは良いですね。
酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
スーはなく、ピリもなし。
甘みはややひかえめ。
わかるものの、かなり弱めです。
淡麗ちょいすっぱスッキリやや辛口のお酒でした。
雑味やクセがまったくないところが、吟醸酒たる所以でしょうか。
透明感といい、キレの良さといい、あたかもアル添酒の如くでした。
淡麗というよりも、薄口のように感じました。
それでも酸味が効いていたことで、味に強調点を感じました。
純米なのに飲み応えゼロで、スイスイと行けてしまう危険なお酒。
いささかペラペラ感もありました。
★☆予告★☆
先週末は、
出かけておりました。
大正生まれの大先輩と邂逅したり、
偶然にも、
うれしいイベントに参加したり、
とある唄の発祥地へ行ったり、
大陸からの旅行者たちに、
閉じ込められたりしておりました。
もちろん!
おいしいものもたくさんいただきました。
その顛末は、
今週末に報告させていただきます。
【お酒】2171.黄桜 京のとくり 純米大吟醸 180ml [26.京都府の酒]
●製造者/黄桜株式会社+M
京都市伏見区塩屋町223
●内容量/180ml
●アルコール分/16度
●原材料名/米(国産)・米麹(国産米)
山田錦100%
●精米歩合/50%
日本酒度±0
酸度1.5
(以上、包装フィルムより転記)
黄桜さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
178.黄桜 本醸造 本造りかっぱカップ
361.黄桜 京のとくり 純米吟醸 180ml
363.黄桜 京のとくり 純米大吟醸 180ml
704.黄桜 通の純米冷酒 180ml
1375.黄桜 金印 300ml
1445.薩摩の料理に合う純米酒 300ml
1824.黄桜 通の本醸造 吟醸・古酒ブレンド 180ml
1825.黄桜 通の純米大吟醸 山田錦100% 180ml
1826.黄桜 京のとくり 純米にごり酒 180ml【追記あり】
2090.黄桜 特撰 吟醸 伏見の竜馬 180ml
今日いただくのは、“京のとくり 純米大吟醸”。
363.黄桜 京のとくり 純米大吟醸 180mlは既出ですが、包装フィルムのデザインが変わっていたので別カウントとさせていただきます。
その“京のとくり 純米大吟醸”は、精米歩合50%。
なんでも山田錦100%使用なんだってさ。
それではいただきましょう。
“冷やして飲め”と書いてありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香あるね。フルーティーな香りを少し感じます。
含むとそれが口の中でふわりと広がります。
うまみはやや濃いめ、いや、ちょい濃いめかな。
米のうまみに厚みを少し感じます。
熟成感はないものの、酒臭さ(ほめ言葉です)はかすかに感じるかな。
苦みがあって、強くはないものの鋭いです。
キレはまあまあ。
酸味はややひかえめ。
すっぱさは弱めで、鋭さもそれほどでもない。
スーはかすかですが、ちょいピリです。
甘みはややはっきり。
強くはないものの、じんわりと幅を感じます。
ちょい芳香のちょい濃醇でちょい苦ちょいピリ旨やや甘口のお酒でした。
香りがありましたが、しつこくなくていい感じでした。
米のうまみがしっかりで、飲み応えを感じました。
ただ、ちょい苦とちょいピリとが目立つのは、大吟醸らしからぬのではと感じてしまいました。
それでも甘みが和らげてくれてはいましたけれどね。
★☆予告★☆
先週末は、出かけておりました。
急カーブが続くトンネルを抜けて、
産業の街を訪問したり。
あ、鹿が?
アシカガギンコーヘ♪
(それはアシカだろ。)
大渋滞の大混雑の場所で当惑したり、
雨に降られたりしておりました。
飲んで!
食べて!
また飲んで!
また食べて!
その顛末は、
明日、報告いたします。
【お酒】2103.純米大吟醸 鮒屋の酒 150ml [26.京都府の酒]
製造者 株式会社北川本家
京都市伏見区山崎町364
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 49%
アルコール分 14度
内容量 150ml
保存方法 冷暗所に保存
(以上、ラベルより転記)
昨日までに、北川本家さんのお酒は以下のものをいただいております。
199.富翁 上撰 カップトミオー
207.富翁 古都京都の大吟醸純米 300ml
233.富翁大吟醸純米カップ
484.富翁 本醸造 京の町酒カップ
2085.富翁 カップトミオー
2102.富翁 大吟醸純米 京のはないちりん 180ml
今日いただくこの“鮒屋の酒”も、昨日いただいた“京のはないちりん”と同じく純米大吟醸。
鮒屋ってのは、北川本家さんの初代の方の屋号らしいですね。
アルコール分は14度台とやや低め。
しかも内容量は150mlとやや少なめ。
それではいただきます。
純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ほとんどわからないくらいでした。
上立ち香はないですね。
含んでもわかりません。
うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみに淡めながらにも厚みを少し感じます。
酒臭さ(ほめ言葉です)も少しあって、熟成感もかすかに感じるか感じないか(どっちなんだよ!)。
苦みがあって、少し強めで鋭いですね。
キレはまあまあかな。
酸味はややはっきり。
すっぱさが少し強めで、少し鋭いですね。
スースー感はないものの、かすかにピリがあるみたいです。
甘みはひかえめ。
かなり弱めで、前に出て来ません。
やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱ旨辛口のおいしいお酒でした。
苦みや酸味がはっきりしていて、京のはないちりんよりも荒々しさを感じました。
それに度数は低いのに、こっちの方が米のうまみがしっかりしているようでした。
それ故に、14度台まで加水して味の角を調整したのかもしれませんね。
まあでも、これはこれでおいしいですね。
しっかりした味の料理には、むしろこっちのほうが合うかもしれません。
でも、わずか30mlの差ではありますが、やっぱり150mlってのは少ないね。
いつもの調子で飲んでいると、残っているはずの最後の一杯がないので、物足りなさを感じてしまいます。
【お酒】2102.富翁 大吟醸純米 京のはないちりん 180ml [26.京都府の酒]
製造者 株式会社北川本家
京都市伏見区山崎町364
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 49%
アルコール分 15度
内容量 180ml
保存方法 冷暗所に保存
味の特徴 淡麗、やや辛口
(以上、ラベルより転記)
北川本家さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
199.富翁 上撰 カップトミオー
207.富翁 古都京都の大吟醸純米 300ml
233.富翁大吟醸純米カップ
484.富翁 本醸造 京の町酒カップ
2085.富翁 カップトミオー
オーロラボトル?に詰められらこのお酒は、“大吟醸純米”だってさ。
精米歩合49%とは、刻んできたもんやね。
それではいただきます。
吟醸酒ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香はないですね。
含んでもわかりません。
うまみは淡めですが、しっかりしています。
米のうまみがふんわりと広がりますよ。
酒臭さ(ほめ言葉です)も少し感じます。
苦みをかすかに感じますが、鋭くはないですね。
キレはよく、いい感じに引いて行きます。
酸味はややひかえめ。
すっぱさは弱めで、鋭さを感じません。
酸味自体に深みを少し感じます。
スースー感はないものの、かすかにピリリと来るかな。
甘みはややひかえめ。
弱めですが、よくわかります。
淡麗旨やや辛口のおいしいお酒でした。
香りはなくて淡めでしたが、米のうまみふんわりに酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)少しあり、かつ酸味の深みを少し感じたことから、淡めながらも飲み応えがありました。
苦みとピリとをかすかに感じましたが、それがいい感じに引き締めているようでした。
甘みも弱めながらに効いていて、味の角を消してくれているようでした。
うまいね!
食事に合う、おいしい大吟醸純米でした。
【お酒】2090.黄桜 特撰 吟醸 伏見の竜馬 180ml [26.京都府の酒]
●製造者:黄桜株式会社+M
京都市伏見区塩屋町223
●アルコール分:16度
●原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
●精米歩合:55%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
黄桜さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
178.黄桜 本醸造 本造りかっぱカップ
361.黄桜 京のとくり 純米吟醸 180ml
363.黄桜 京のとくり 純米大吟醸 180ml
704.黄桜 通の純米冷酒 180ml
1375.黄桜 金印 300ml
1445.薩摩の料理に合う純米酒 300ml
1824.黄桜 通の本醸造 吟醸・古酒ブレンド 180ml
1825.黄桜 通の純米大吟醸 山田錦100% 180ml
1826.黄桜 京のとくり 純米にごり酒 180ml【追記あり】
今日いただくこのお酒は、特撰の小印が付されたアル添吟醸酒でした。
吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ごくかすか。
上立ち香はないですね。
含んでも香りを感じません。
うまみはやや淡めでしょう。
米のうまみが淡めながらも、少しだけ厚みを感じます。
熟成感はなく、酒臭さも感じません。
苦みがあって、少し強めで鋭いですね。
キレはまあまあかな。
酸味はややひかえめ。
すっぱさは弱めですが、鋭さを感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。
甘みはひかえめ。
弱めですが、幅を少しだけ感じます。
やや淡麗でちょい苦旨辛口のお酒でした。
やや淡めでしたが、淡めなりに米のうまみに厚みを感じて、飲み応えがありました。
ただ、苦みが目立ちました。
でも、きっと濃い味の料理や脂っぽい料理には合うと思います。