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【お酒】1994.桂月 銀盃 カップ [39.高知県の酒]

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土佐酒造株式会社
高知県土佐郡土佐町田井418

180ml詰
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類
アルコール分15度
(以上、フタより転記)




土佐酒造さんのお酒は、かつて1799.桂月 超辛口 特別純米酒 60 300mlをいただいております。

今日いただくこのお酒は、“銀盃”の小印が付された普通酒でした。
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糖類添加の三増酒。
でも酸味料の表示はありませんでした。
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このカップ酒は、銀座にある高知県のアンテナショップ“まるごと高知”にて入手いたしました。
あたしゃ高知県では2度徘徊しておりますが、こんなカップ酒は影もかたちも見かけませんでしたよ。
1度目はこちら
2度目はこちら
それが東京のどまん中で入手できちゃうだなんて、恐ろしい世の中になったものですわ。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は少し着いていて、透き通っておりました。
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燗をつけると、甘い香りがちょっとだけ立ちました。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
熟成感が先に来て、枯れているものの角や粗さはありません。
その次に、やわらかいうまみが続きます。
軽い渋みがちょっとだけあるみたいです。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
ちょいスーですが、ピリピリ感はありません。

甘みははっきりです。
甘みに幅があって、ちょっとべとつくかな。


ちょい枯ちょい渋ちょいスー旨甘口のおいしいお酒でした。

枯れ具合が穏やかで、むしろやわらかいうまみがよくわかりました。
甘いですが、不思議としつこくはないですね。
ちょい渋でしたが、突出することなくいい感じに引き締めておりました。
キレがよく、ちょいスーで透明感がありましたが、これはアル添の効果でしょうか?

淡麗辛口の土佐酒にあって比較的甘口。」(※1)とありましたが、たしかに甘口でした。
でもこれは、どんな家庭料理にも合いそうな味わいでしたよ。
普段の晩酌にちょうどよいのではないでしょうか。

(※1)『吉田類の土佐酒more』p.76(2013.10 高知新聞総合印刷)

【お酒】1992.金凰司牡丹 本醸造 ほろよいカップ [39.高知県の酒]

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製造者 司牡丹酒造株式会社
高知県高岡郡佐川町甲1299番地

原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
精米歩合70%
アルコール分15度以上16度未満
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)




司牡丹酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
283.金凰司牡丹 ほろよいカップ2回目はこちら
482.純米 超辛口 船中八策 180ml
908.司牡丹 美稲(よしね) 純米酒 生貯蔵酒 300ml
1728.司牡丹 純米酒 AMAOTO 180ml
1792.土佐司牡丹 ほろよいカップ
1793.土佐司牡丹 180ml
1798.司牡丹 辛口本醸造 土佐のこうち 300ml
1990.司牡丹 吟醸酒 180ml

上記のとおり、283.金凰司牡丹 ほろよいカップは既出です。
ですが今回いただくこのカップには、新たに“本醸造”の文字が付されておりました。
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金凰司牡丹は、瓶詰めのものには従来から本醸造の文字が表示されておりました。
ですがなぜか不思議なことに、ほろよいカップには長らくのあいだ、本醸造である旨の表示がなかったのでした。
ですが今回高知県を訪問した際に、ほろよいカップにも本醸造の文字が付されていることを発見し、入手することを決めたのでした。
品質表示が変われば別カウントとさせていただくのがこのブログのルールですので、新規のお酒として心していただきたいと思います。

本醸造の文字は追加されたものの、その他の品質表示は従前のままでした。
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本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
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燗をつけると、酒臭い(ほめ言葉です)香りがふわりとたってまいりました。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
香りとは逆に、やわらかいうまみに厚みを感じます。
酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)もかなり弱めながらに効いているようです。
軽い苦みがほんの少しだけあるみたいです。
キレはよく、スッと引いて行きますね。

酸味はややひかえめかな。
すっぱさはわかるものの、弱めです。
ちょいスーですが、ピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


ちょいスースッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。

濃くはないもののうまみに厚みがあって、飲み応えを感じました。
それでいてキレがよく、ちょいスーで後味はスッキリしておりました。
辛口でしたが角や粗さはなく、甘くないお酒でした。

これは魚に限らず、いろいろな料理に合いそうな味でしょうね。

【お酒】1991.土佐鶴 上等 本醸辛口 生貯蔵酒 スーパードライ 300ml [39.高知県の酒]

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製造者 土佐鶴酒造株式会社
高知県安田町安田一五八六

原材料名 米・米麹・醸造アルコール
精米歩合 65%
アルコール分15度
本製品の原料米は全て国産です。
300ml
(以上、ラベルより転記)




土佐鶴酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
7.土佐鶴 酔って候 純米カップ (2回目はこちら
19.土佐鶴 生貯蔵酒〈角〉 上等 300ml
124.土佐鶴 上等 ツルカップ赤
1520.土佐鶴 良等 360ml
1527.土佐鶴 上等 180ml
1784.承平土佐鶴 上等 360ml
1785.土佐鶴 上等 蔵出しカップ 氷点下生貯蔵
1786.土佐鶴 良等 ツルパック青ミニ
1787.土佐鶴 良等 ツルカップ青 (2回目はこちら
1788.土佐鶴 淡麗辛口 さわやかカップ (2回目はこちら

今日いただくこのお酒は、“上等”で“本醸辛口”の、
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“スーパードライ”なる本醸造生貯蔵酒なんだってさ。
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生貯蔵酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、無色透明でした。
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上立ち香はないですね。
含むとフレッシュな風味を感じますが、弱めです。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみに、淡めなりに厚みを少し感じます。
軽い苦みがちょっとだけあるみたいです。
熟成感はなく、酒臭さも感じません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりかな。
すっぱさが弱めですが、弱めなりに鋭さがあることがわかります。
ちょいスーですが、ピリピリ感はありません。

甘みはやっぱりひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


やや淡麗でちょいスースッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
淡めなりにうまみしっかりで、飲み応えがありました。
弱めの苦みと、これも弱めのすっぱさとが、いい感じに引き締めているようでした。
しかもキレがよく、後味がスッキリとしておりました。

これはまちがいなく魚と合わせるべきでしょうね。
脂をうまみにかえて、かつサッと流してくれそうですよ。




その土佐鶴スーパードライと合わせた今日のエサはこちら。


なんやねん!
魚やないんか~い!
冷蔵庫の残り物でした。
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中華風の和え物にしてみました。
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野菜を先に調味料と和えて水分が出たところに、油抜きした油揚げを投入してその水分を吸わせたことで、野菜のうまみもそっくりいただくことができました。
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魚も買ってまいりましたよ。
近所にあるスーパーで、かつおのたたきを入手いたしました。
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これに合わせたのは、高知県のしょうゆ。
九州のものほどではないものの、甘口です。
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やっぱりスーパーの刺身にありがちな水っぽさがありました。
でも、しょうゆとお酒とがそれを補ってくれているようでした。
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おいしくて、あっちゅう間でございましたとさ。
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ごちそうさまでした。
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今日は雨が止んだので、黒猫のダンナにはいっぱい遊んでいただけました。
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爪が刺さって、痛いんですけれど!
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(友情出演)

【お酒】1990.司牡丹 吟醸酒 180ml [39.高知県の酒]

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製造者:司牡丹酒造株式会社
高知県高岡郡佐川町甲1299

原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分:14度以上15度未満
精米歩合:60%
内容量:180ml
(以上、裏に貼られたラベルより転記)




土佐鶴とともに“高知酒メジャー”(※1)の一翼を担う司牡丹酒造さん。
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そのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
283.金凰司牡丹 ほろよいカップ2回目はこちら
482.純米 超辛口 船中八策 180ml
908.司牡丹 美稲(よしね) 純米酒 生貯蔵酒 300ml
1728.司牡丹 純米酒 AMAOTO 180ml
1792.土佐司牡丹 ほろよいカップ
1793.土佐司牡丹 180ml
1798.司牡丹 辛口本醸造 土佐のこうち 300ml

今日いただくこのお酒は、アル添吟醸酒でした。
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吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすかに着いていることがわかる程度でした。
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上立ち香はないですね。
含んでも感じません。
ただ、フレッシュな風味を少し感じます。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみ自体に鋭さがあって、舌の上を突いてくるようです。
吟醸酒らしい苦みがあって、強くはないもののこれも鋭いですね。
熟成感はなく、酒臭さも感じません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさは強くはないものの、これも鋭さを感じます。
スーはかすかで、ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめでしょう。
弱めですが、その存在に厚みを感じます。


ちょい爽快のやや淡麗でちょい苦ちょいすっぱ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

フレッシュな風味を感じましたが、穏やかでちょうどよい感じでした。
うまみがやや淡めで鋭さを感じましたが、それがちょい苦ちょいすっぱやわずかなスーとともに味わいをキリッと引き締めておりました。
ただ、やや辛口ながらわずかな甘味があって、全体を和らげているように感じました。

これはうまいね!
食事と合う吟醸酒でしたよ。
しかもこれに合うつまみは、まちがいなく魚だね。
おいしい刺身やたたきなんかといただきたかったところでした。


(※1)2021年5月に高知県で徘徊した際に、どのスーパーマーケットへ行ってもカップ酒や少量瓶は土佐鶴と司牡丹とばかりだったことから、筆者が勝手につけた呼称です。

【お酒】1822.久礼 純米酒 300ml [39.高知県の酒]

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有限会社西岡酒造店
高知県高岡郡中土佐町久礼6154

原材料名米(国産)、米麹(国産米)
精米歩合‥60%
アルコール分‥16度
内容量‥300ml
(以上、ラベルより転記)




久礼(くれ)というこのお酒。
手元にあった文献をあたってみたのですが、触れている記述を見つけることはできませんでした。

そうと決まれば、自分の舌のみを信じていただくしかありません。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
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燗をつけると、酒臭い(ほめ言葉です)香りが少し立ってまいりました。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
米のうまみに厚みを少し感じて、それが舌の上に乗っかって来ます。
酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)は香りほどはっきりはしておりませんが、ふんわりと感じます。
熟成感はないですね。
苦みはごくかすかでしょう。
キレはよく、スッと引いて行きますよ。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさが強くはないものの、やや鋭いみたいです。
それに酸味自体に深みを少し感じます。
スースー感は少しはっきりですが、ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめかな。
かなり弱めでさらっとしておりますが、それでも甘みに幅を感じます。


ちょいすっぱちょいスーでスッキリ旨やや辛口のおいしお酒でした。
けっして濃くはないものの、米のうまみに厚みがあり、酒臭さをふんわりと感じて飲み応えがありました。
酸味が突出することなくいい感じに効いており、その酸味自体に深みを少し感じました。
弱めの甘みもいい感じにコクを添えており、しかもキレがよくて後味がスッキリしておりました。

これはうまいね。
クセがなく、味の要素がバランスよく働いているようでした。
なかなかいけるのではないでしょうか。




このお酒に合わせたのは、

山形県産さくらんぼのジャム。
先週末に山形へ出かけた際に、極秘のルート(笑)で頂戴したのでした。
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ヨーグルトにかけていただくのがオススメなのだとか。
おかげさまで、毎朝おいしくいただいております。
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今日は、この甘酸っぱい山形県産さくらんぼのジャムを、料理に使ってやろうという算段なのでした。
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まずはジャムを潰してペースト状にしておきます。
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これにあわせた調味料は、酒、淡口しょうゆ、にんにく。
淡口しょうゆは、濃口よりもさくらんぼの風味を邪魔しないのではないかと考えたが故に用いました。
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酒、淡口しょうゆ、そしておろしにんにくを、ジャムと混ぜておきます。
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取り出だしましたるは、鶏もも肉。
余分な筋や脂肪を取り除きました。
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両面に塩コショウを振り、皮目にフォークで穴をまんべんなく開けておきます。
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まずは中火。
フライパンで両面に焦げ目をつけておきます。
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弱火にしたのち、調味料を混ぜたジャムを投入して、フタをして5分間。
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できました。
鶏もも肉の山形県産さくらんぼソースがけ。
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さくらんぼの風味が豊かで、甘酸っぱくてまいう~♪
淡口しょうゆを使って正解でした。
にんにくもいい感じに効いておりましたよ。
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ごちそうさまでした。




★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


ダンナには、今日もいっぱい遊んでいただきましたとさ。
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(友情出演)

【お酒】1809.松翁 蔵酒 カップ [39.高知県の酒]

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松尾酒造株式会社
高知県香美市土佐山田町西本町5-1-1

清酒 180ml
アルコール分 18.0度以上19.0度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類・清酒(?)
(以上、カップの印刷事項とスタンプとより転記)




今日は、“蔵酒”なる高知県のにごり酒をいただきます。

アルコール度数が18度台と高めですから、原酒なのでしょうか?
それよりも、糖類の表示のとなりに、なにやらスタンプで追記してありますね。
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読みにくい表示ですが、2文字とも“さんずい”がついているように見えるところから推察するに、“清酒”と書かれているのでしょうか?
そうであれば、酒に酒を添加して造っているのかも?(合法です:酒税法3条7号ロ・同法施行令2条)。
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滓の量は。3~4割といったところでしょうか。
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にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに象牙色でした。
見た目には、とろみは感じませんでしたよ。
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一口含むと、滓のざらつきをわずかに感じます。
見た目にはとろみは感じなかったものの、含むと少しあることがわかります。

うまみは、かなり濃いね!
米のうまみはもちろん感じますが、それとともに洋酒のような風味を感じ、それに重さを覚えます。
苦みがあって、強めでこれも重いですね。
もちろんキレはよろしくはございません。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさはほとんど感じません。
ただ、スースー感がはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みははっきりです。
厚みのある甘みですが、クドさはほとんど感じません。


濃醇重ちょい苦スー甘口のお酒でした。
風味が独特で重く、苦みにも重さを感じました。
それでも、(添加されていないからでしょうけれど)酸味料添加酒のような画一さやクドさは感じませんでした。
甘みはかなり厚めでしたが、不思議とクドさはありませんでした。
スースー感がはっきりしておりましたが、もしかしたらアル添が風味をうまく和らげていたのかもしれません。

ただ、これ、回るのが早いね!
18度台だからでしょうか、飲み終わってから後片付けをしようとしたら、少しふらつきましたよ。

【お酒】1807.仁井田米でつくった純米酒 300ml [39.高知県の酒]

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文本酒造株式会社
高知県高岡郡四万十町本町4-23

アルコール分16%
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
原料米:四万十町産特別栽培米「にこまる」100%使用
精米歩合:70%
内容量:300ml
(以上、ラベルより転記)




今日は、“仁井田米でつくった純米酒”なるお酒をいただきます。
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この“仁井田米”ですが、、JA高知県のWebsiteでは、「土佐藩の初代藩主である山内一豊公が土佐を巡回した記録の中に、四万十町(旧窪川町)一帯が「仁井田郷」と呼ばれていたことから、当地区で栽培された米を総称して「仁井田米」と呼び、地元ブランド米として古くから高知県内では親しまれてきました。」と紹介されておりましたよ。

また同じWebsiteでは、「仁井田米は当地区で栽培された米の総称であるため、全ての品種でそのブランド名を冠する事が出来き、現在の主な品種は「ヒノヒカリ」「にこまる」です。」とありました。


今日いただくこのお酒には“にこまる”の特別栽培米が使用されているのだとか。
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“にこまる”は、「1996年8月九州農業試験場(独立行政法人九州沖縄農業研究センター)において,多収、良食味品種の育種を目標に,人工交配を行った組合せから育成された.」(※1)という食用米のようでした。

1990年頃まで、西日本では食用米として主に“ヒノヒカリ”が栽培されていたそうです。
しかし、「近年、九州を初めとする西日本では温暖化の影響により、主力品種「ヒノヒカリ」(全国作付3位)では良質米の収穫が難しくなってきており、問題となっていました。」(※2)とのこと。

そこでヒノヒカリに変わる食用米の新しい品種として、にこまるが育成されたのだとか。
その特徴として、以下のように紹介されておりました。
●西日本向けに開発された温暖化に強い米
●成熟期が「ヒノヒカリ」よりやや遅い「中生種」
●高温年でも安定した品質と収穫量が得られる
●食味は光沢がよく、粘りが強い
●精米時の歩留り(搗精歩合)が高い」(※2)

そのにこまる、高知県でも「2008年から」(※3)栽培試験が開始され、「‘にこまる’は、‘ヒノヒカリ’に比べ、収量生が高く、玄米千粒重は重く、白未熟粒割合が低いことから、温暖化に対応できる有望な品種として期待される。」(※3)と評価されたそうです。




では、ここで問題です。

Q:食用米であるにこまるは、はたして清酒の醸造米としても向いているのでしょうか?
Q:向いているとすれば、どのような性質がどう作用するのでしょうか?
Q:にこまるを使って造られた清酒には、どのような特徴があるのでしょうか?
















すみません。
わかりませんでした。

言い訳を言わせていただければ、これらのことを知るために必要な資料を入手することができなくなってしまったもので。


ワタクシは、このブログの記事を書くにあたって疑問点がみつかったら、とりあえず手元にある文献を当たり、それでもわからないときは雑誌や専門誌の記事を入手することにしております。

その記事ですが、もちろんWeb上に公開されているものも利用いたします。
しかしその多くは国立国会図書館のサイトで検索し、ネタとして使えそうなものを“遠隔複写サービス”を利用して郵送で取り寄せていたのです。

ところが、その遠隔複写サービスが、今年の4月15日から受付を休止してしまったのでした。
国会図書館の発表によれば、新型コロナウイルス感染症が急激に拡大している状況の中、これまで継続してきた遠隔複写サービスの作業体制が維持できなくなったためなんだってさ。

それ故、今回“にこまる”について報告するために入手することができた文献は、いずれもWeb上で公開されているものでした。
これは私の偏見かもしれませんが、Web上で入手できる文献だけではなかなか「かゆいところに手が届く」ようなものに出会うことが難しいように思います。
それ故に、今回もにこまるの育成過程に関する一般的なことがらしか紹介することができませんでした。

あーあ、
出かけられなくなったのみならず、こんなところにまでも新型コロナの輩が邪魔してきやがるの。
誰のせいだか知らないけれどさ、よくもまあこんなとんでもないものを垂れ流しやがったもんだぜ。














いかんいかん!

話がお酒からそれてしまいました。


このお酒、Web上では、取り扱っていらっしゃる酒屋さんをいくつか見つけました。
その多くでは、“冷やしてもよし、燗でもよし”と紹介されておりました。

そこで今日は、純米酒ですが、まずは冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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上立ち香はないですね。
含むと、フレッシュな風味みたいなものをかすかに感じます。
“みたいなもの”ってなんだよ?

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみがふんわりと広がって、厚みを少し感じます。
苦みがあって、弱めですが鋭さを感じます。
酒臭さはなく、熟成感もありません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりかな。
すっぱさが強くはないものの、これも鋭さを感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはひかえめです。
米由来と思われる甘みをわずかに感じる程度です。


やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱスッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
これは米のうまみそのものでしょう。
ふんわりと広がるのが、にこまるの特長なのでしょうか?
ちょい苦でちょいすっぱでしたが、突出することなくいい感じに引き締めておりました。
しかも辛口で、キリッと引き締まっておりました。

これ、たしかにうまいね。
土佐酒らしい淡麗辛口なのに、けっしてペラペラじゃないですよ。



ここで、燗にしてみましたよ。
泡立ってきたことがおわかりでしょうか?
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あー!

うまみの広がりが弱まって、シャープになりましたよ。
一方でちょい苦が消え、ちょいすっぱが幾分引いて、味に角がなくなりました。
しかし依然として辛口で、キリッと引き締まっておりました。

燗にすると、淡麗サッパリ旨辛口のおいしいお酒になりました。
燗のほうが角がなく、しかもサッパリしていて飲みやすいと思います。


“仁井田米でつくった純米酒”は、冷やしても燗でも、食事と合うおいしいお酒でした。
辛口がお好みの御仁には、きっとたまらない味かと存じ奉ります。










宮こうじを使い切った拙宅。

今日からしばらくは、愛媛の麦味噌と付き合うことになりました。
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麦味噌ですからね、胚芽(黒いスジ)が残されておりますよ。
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その麦味噌を使って、九条ねぎとちくわとで“ぬた”を作りました。
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麦の風味が香ばしくてまいう~!
米味噌とはちがう風味ですね。
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九条ねぎは、出汁巻きにも入れてみました。
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そしてこれは、しいたけのにんにくバターしょうゆ炒め。
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ごちそうさまでした。
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この直後、この湯飲みを流し台で手を滑らせて割ってしまったのでした。
やれやれ、
気軽に買いに行けないこんなときに限ってだぜ。


(※1)水口聡 秋山勉 三好大介 山口憲一『水稲奨励品種‘にこまる’の特性』p.5( 愛媛県農林水産研究所企画環境部・農業研究部研究報告 第6号 p.5-9 愛媛県農林水産研究所 2014.3)
(※2)パンフレット『高温に強い新しいお米 にこまる』より(九州沖縄農業研究センター)
(※3)王恵子・高田聖・溝渕正晃・坂田雅正(高知県農業研究センター)『高知県における水稲品種‘にこまる’の地域適応性』p.4(日本作物学会四国支部会報 48号 p.4-5 日本作物学会四国支部 2011.12)

【お酒】1799.桂月 超辛口 特別純米酒 60 300ml [39.高知県の酒]

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◎製造者 土佐酒造株式会社
高知県土佐郡土佐町田井418

◎アルコール分/15%
◎原材料名/米(日本産)、米麹(日本産米)
◎精米歩合/60%
◎内容量/300ml
(以上、ラベルより転記)




明治10年創業。酒と旅を愛した文筆家・大町桂月にちなみ、昭和26年に「桂月」が誕生する。」(※1)という“桂月”。
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なんでも「桂月は明治~大正期の詩人で随筆家、評論家。酒と旅をこよなく愛し、美麗な紀行文で知られた。南アルプス・農鳥岳で詠んだ「酒のみて高嶺の上に吐く息は ちりて下界の雨となるらん」の歌は、その豪快な視点に惹かれるファンが多い。」(※2)のだとか。


今日いただくこの桂月は、“超辛口”の特別純米酒なのだとか。
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しかもこの桂月、魚料理との相性が良いのだそうです。
それに冷やして飲めと書いてありましたよ。
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冷やして飲めとありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、少し着いていることがわかりました。
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上立ち香はないですね。
含んでも、香りは感じません。

うまみは淡めです。
米のうまみが広がらず、舌の上を鋭く“ピン”と突いてくるようです。
酒臭さ(ほめ言葉です)もかすかに感じます。
苦みや雑味はまったく感じません。
キレはよく、スッと引いて行きますよ。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさが強くはないものの、鋭さをはっきりと感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

“超辛口”と銘打たれているだけあって、甘みはやっぱりひかえめです。
ほとんど感じないくらいですよ。


淡麗ちょいすっぱスッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
たしかに辛口で、しかも淡麗であったことから、ややドライでキリッと引き締まっておりました。
それでいて米のうまみを淡めなりにしっかりと感じることができ、さらに酸味が効いていたことから、飲み応えを感じました。

これは上等な食中酒でしょう。
魚料理との相性がよいと書かれておりましたが、私としては、銀座や日本橋でいただけるような上等な握り寿司との相性がバッチリなんじゃないかと思いました。
寿司を一つつまんでこのお酒をキュッと含めば、魚の味を引き立ててくれるのみならず、寿司を飲み込んだあとで口の中をさっぱりとさせてくれそうですよ。

ああ、
そういえば、上等な握り寿司、もう何年も食べていなかったな。



ということで、このお酒に合わせた粗末なエサはこちら。
性懲りもなく、今日もさば缶なのでした。
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合わせた野菜は、長ネギ、しょうが、しいたけ。
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さば缶は汁ごと鍋に投入。
野菜と共に、味噌(宮こうじ)、酒、みりん、砂糖も投入し、煮汁をさばにかけながら煮ていきます。
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山椒粉を振って、さば缶の味噌煮の完成です。
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“きょうの料理”で紹介されていたレシピでは赤味噌を使っておりましたが、白味噌でもまろやかでおいしく頂くことができました。
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そのさば缶の味噌煮が、桂月とよく合うことよく合うこと!
桂月は、あっちゅう間でございましたとさ。
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ごちそうさまでした。
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人間界はコロナ禍で大変な状況ですが、猫の世界は今日も平和そのもののようでした。
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(友情出演)


(※1)『吉田類の土佐酒note』p.50(2012.3 高知新聞総合印刷)
(※2)『吉田類の土佐酒more』p.74(2013.10 高知新聞総合印刷)

【お酒】1798.司牡丹 辛口本醸造 土佐のこうち 300ml [39.高知県の酒]

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製造者 司牡丹酒造株式会社
高知県高岡郡佐川町甲1299番地

アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
精米歩合 70%
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




司牡丹酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
283.金凰司牡丹 ほろよいカップ2回目はこちら
482.純米 超辛口 船中八策 180ml
908.司牡丹 美稲(よしね) 純米酒 生貯蔵酒 300ml
1728.司牡丹 純米酒 AMAOTO 180ml
1792.土佐司牡丹 ほろよいカップ
1793.土佐司牡丹 180ml

今日いただくこのお酒は、“辛口本醸造”なんだってさ。
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ラベルには、高知県ご出身のエラい人たちの肖像画が掲載されておりました。
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本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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うまみは淡めです。
やわらかいうまみがふんわりで、酒臭さ(ほめ言葉です)もかすかに感じます。
苦みがかすかにあるものの、鋭さや重さは感じません。
熟成感はありません。
キレはよいですね。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、鋭さをかすかに感じます。
スースー感が少しはっきりですが、ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめでしょう。
弱めでかなりさらっとした甘みですが、幅があることがわかります。


淡麗ちょいスー旨やや辛口のおいしいお酒でした。
金凰司牡丹よりも淡めで角がなく、かつ土佐司牡丹よりも味がしっかりしているようでした。
特に、酸味が突出することなくバランスよく効いているように感じました。
キリッとしておりましたが、わずかな甘味に幅があり、それがコクを添えてくれているようでした。

これ、今までにいただいた司牡丹シリーズの中では一番おいしいんじゃないの!






その辛口本醸造に合わせた今日のエサ。

さば缶とアスパラガス(栃木県産)。
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アスパラガスは、根元の部分の皮をむいて斜めに刻みました。
冷蔵庫に常備してあるしいたけとにんじんも刻みました。
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アスパラガスとにんじんとは、1分ほど塩ゆでしました。
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調味料は、酒、しょうゆ、そしてにんにく。
にんにくはみじん切りにしました。
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それらをテキトーに炒めました。
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こんなん出ましたけど!(泉アツノさんより)
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司牡丹のキリッとした味が、さばの風味とよく合いました。
アスパラガスは青みが穏やかで、かつやわらかくてまいう~♪
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ごちそうさまでした。








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すみません!
時節柄、“三婆”(有吉佐和子)、
じゃなくて、“3密”回避の励行が求められているのですけれど・・・・・、
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野良猫ですからね、爪が鋭いこと鋭いこと!
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昨日なんか、あたしゃこれで手をひっかかれて流血沙汰でしたよ。
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(友情出演)

【お酒】1797.藤娘 上撰 カップ [39.高知県の酒]

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藤娘酒造株式会社
高知県四万十市中村新町四丁目五

原材料名 米・米麹・醸造アルコール・糖類
アルコール分15.0度以上16.0度未満
180ml詰
(以上、フタより転記)




今日は、四万十市中村の地酒“藤娘”をいただきます。

上撰の小印が付された普通酒でしたが、残念ながら糖類添加の三増酒(酸味料の添加なし)でした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色はごくかすかに着いていることがわかる程度で、透き通っておりました。
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燗をつけると、アルコールの香りが立ちました。

うまみは淡め、というか薄めです。
それでも薄めなりに米のうまみがあって、舌の上を突いてくる感じがします。
酒臭さ(ほめ言葉です)もかすかに感じます。
苦みがあって、弱めですが鋭さを少し感じます。
キレはとてもよく、透明感がバッチリです。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースー感は少しはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
幅はないものの、ちょっとべとつくかな。


淡麗ちょい苦ちょいスーやや甘口のお酒でした。
淡麗というか、薄く感じました。
透明感がバッチリでちょいスーで、燗をつけるとアルコール香が立ったことから察するに、アル添多め&加水多めなのでしょうか?
それでも薄めなりにうまみを感じることはできました。
またちょい苦でしたが、それもいい感じに味わいを引き締めているようでした。


おかしいな。

あたしゃこの藤娘は、先月、これを入手した際に宿泊した中村のホテルのレストランでいただいているのですよ。
その時は、おいしいお酒だなと思ったんですけれどね。

もっともその時は、地元産のかつおのたたきと共にいただいたのでした。
地酒(とりわけ普通酒)ってのは、やはり地元の食べ物とあわせてこそ、味わいが映えるのでしょうね。
オイラみたいなよそ者がとやかく言い立てるようなことじゃないのかも。
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