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【お酒】1362.千徳 銀雫 300ml [45.宮崎県の酒]

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千徳酒造株式会社
宮崎県延岡市大瀬町二丁目一番地ノ八

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分14度
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)




千徳酒造さんのお酒は、これまでに千徳カップをいただいております。
きょういただくこのお酒には“銀雫”という小印(こじるし)が付されておりますが、これはどうやら佳撰クラス(かつての級別制度下における二級酒相当)のお酒に付される、蔵元さんが独自に定めた小印のようでした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、わずかに着いていることがわかる程度でした。
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燗をつけると、お酒の甘くて酒臭い(←ほめ言葉です)香りがフワッと立ってまいりましたよ。

うまみはやや濃いめです。
香りとは逆に、酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)は穏やかで、むしろやわらかいうまみがしっかりしていて厚みを感じますよ。
軽い苦みと香ばしさとがかすかにあるみたいです。
キレはよく、スッと引いていきます。

酸味ははっきりしています。
すっぱさはどちらかというと弱めですが、鋭さを少し感じます。
ですがこのお酒、けっこうピリッときますね。

甘みはややはっきりしています。
けっしてべとつかない、さらっとした甘みがあって、甘み自体に幅を感じます。


やわらかいうまみと甘みとを、ピリピリ感が引き締める、やや濃醇でピリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
うまみがしっかりしているのに、普通酒でありがちなクドさやしつこさがまったくありませんでした。
甘みもべとつかずにさらっとしていて、自然な(=添加されていない)感じでした。
ピリピリが気になるかもしれませんが、でもそれによって味わいのバランスは崩されておりませんでした。

これさ、佳撰クラスのお酒なのに、かなりうまいんじゃないの!
これは私の推測ですが、焼酎王国である宮崎県では、焼酎との競争に勝つためにはたとえ佳撰クラスのお酒であっても糖類や酸味料を添加したものでは到底太刀打ちできず、高い品質を維持しなければならないのでしょうか?

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この記事を書きながら、瓶の底に残っていたわずかなお酒を常温で舐めてみました。
するとどうでしょう、ピリピリがまったくありませんでしたよ。
冷や(常温)だと、きっとピリピリ感なくまろやかにいただくことができたことでしょう。

【お酒】1358.初御代(ハツミヨ) 本醸造 生酒 300ml [45.宮崎県の酒]

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製造者
雲海酒造株式会社
宮崎県宮崎市昭栄町45番地1

製造所
雲海酒造株式会社 綾蔵
宮崎県東諸県郡綾大字南俣字豆新開1800番5

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 65%
アルコール分 13.5度
保存方法 要冷蔵
300ml
(以上、ラベルより転記)




昨日に引きつづき、今日も宮崎県で造られたお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒は本醸造生酒ですが、造ったのは“そば焼酎 雲海”“木挽BLUE”などの焼酎を世に送り出していらっしゃる雲海酒造さんでした。
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生酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
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一口含むと、フレッシュな風味があることがわかります。
少しはっきりしていますが、しつこくはないですね。

うまみはやや淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
米のうまみが口の中にうっすらと広がるようです。
酒臭さ(←ほめ言葉です)もかすかに感じます。
また、吟醸酒にありがちな軽い苦みもちょっとだけあるみたいです。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさが弱めですが、弱いなりに鋭さを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめかな。
けっしてべとつかなくてかなりさらっとした甘みを弱めに感じますが、弱いながらも厚みがありますね。


淡めながらもしっかりしていて、それでいてキレがよくてさっぱりしている、やや淡麗で爽快旨口のおいしいお酒でした。
アル添でかつ13度台ということで、やはり薄さを少し感じます。
でも口の中でうまみが広がるので、けっして薄っぺらくはないですね。
また甘みを感じるもののけっして甘くはなく、弱めでかなりさらっとしていたことから、クドさを感じませんでした。
フレッシュな風味もちょうどよいのではないでしょうか。
それでいてキレがよく、かつクセがなくて飲みやすいと思いました。

食事ともあわせやすいと思います。
スイスイと行けたことから、あっという間になくなってしまいましたとさ。

【お酒】1357.千徳 カップ [45.宮崎県の酒]

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千徳酒造株式会社
宮崎県延岡市大瀬町2-1-8

原材料名:米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
県産米使用
アルコール分:15度
内容量:180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)



宮崎県の焼酎はこれまでにいくつかいただいてまいりましたが、清酒はこれが初めてです。

これで、46都道府県のお酒(清酒)を口にしたことになりました。
残る1県は沖縄県ですが、沖縄県のお酒を口にできる可能性はかなり低いと思います。
沖縄県には清酒蔵が1軒だけあるみたいですが、この1軒のお酒を入手するためにわざわざ沖縄まで行くということはきわめて非効率ですからね。
それにその1軒の蔵が、カップ酒や少量瓶を世に出しているかどうかもわかりませんし。

もっとも、もしかしたら今後、私が泡盛に興味を持ちはじめて沖縄へ出かけていくかもしれませんし、その場合には(もしカップ酒や少量瓶が存在するならば)ついでに入手するチャンスができることでしょう。
また、銀座にある沖縄県のアンテナショップを頻繁に覗いてみれば、もしかしたら出会えるかもしれませんしね(ですがこれまでのところ、当該アンテナショップでは見たことがありません)。


このカップ酒ですが、見つけたスーパーでは上撰クラスのお酒(千徳酒造さんでは上撰クラスの普通酒に“金雫”という(独自の?)小印を用いているようでした)として販売されておりました。
しかし、フタやカップにはその旨の表示がありませんでしたので、ここではこれ以上触れません。

またこのお酒は、蔵元さんのWebsiteによれば、「四段仕込みで糖類無添加のお酒です。旨みの多いすっきりした味です。」と紹介されておりました。
四段仕込が甘口のお酒を製造する技法であることはかつてこちらで紹介しております。
ということは、このお酒も甘口なのでしょうか?
しかも甘口なのに、上記Websiteにあるとおり「旨みの多いすっきりした味」なのでしょうか?
それらを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、ごくかすかに茶色がかっているようでした。
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ああ、なるほど!

うまみはやや濃いめですが、濃いなぁという感じはそれほどありません。
かもし出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが穏やかに効いているものの、うまみに厚みを感じます。
米の風味や熟成感、それに弱めながら香ばしさもかすかにあるみたいです。
苦みや雑味はまったくありません。
それにキレはよく、スッと引いていきますね。

酸味はややひかえめです。
すっぱさはかなり弱めです。
でも、さわやかさを少しはっきり感じますよ。
このさわやかさは、アルコール由来のスーッとしたものとはちょっとちがうみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
べとついた感じはないものの、甘みに幅を感じます。


味わいに厚みがあってしっかりしているものの、角がなくて口当たりのよい、やや濃醇で爽快旨やや甘口のおいしいお酒でした。
四段仕込だけあってたしかに甘口ですが、べとついた感じやクドさはまったくありませんね。
それでいて甘みに厚みを感じるのは、添加された甘みではなくて四段仕込で醸された甘みだからでしょうか?
また、うまみがしっかりしているもののキレがよく、しかもさわやかさがあるので、後味はスッキリしていました。

蔵元さんのWebsiteにあったとおり、たしかに「旨みの多いすっきりした味」でしたよ。
これさ、なかなかうまいんじゃないの!

地酒が焼酎であることからか、清酒専門の蔵元は、延岡市にある「千徳酒造株式会社」のみ。」(※1)、という記述にあるとおり、千徳酒造さんは焼酎が広く愛飲されている宮崎県で唯一、焼酎を造ることなく清酒のみで勝負なさっているようですが、それでも生き残っていける理由はこの普通酒をいただいたことでよくわかりましたよ。
もしかしたら、焼酎は辛口、そして清酒は甘口という住み分けができているのかもしれませんね。

これはぜひともね、特定名称酒も味わってみたいところです。
ああ、また宮崎へ行きたくなってきましたよ。

(※1)『日本酒のすべて』p.113(2012.1 株式会社枻出版社)
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