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9945.宮崎県の焼酎 ブログトップ
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《焼酎》119.さつま祭 黒 180ml [9945.宮崎県の焼酎]

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株式会社都城酒造
宮崎県都城市乙房町2887番地1

焼酎乙類
内容量180ml
原材料:さつまいも、麦、米(国産)、コーンスターチ、米こうじ(タイ産、国産)、麦こうじ
アルコール分25%
(以上、ラベルより転記)




都城酒造さんの焼酎は、これまでに以下のものをいただいております。
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あなたにひとめぼれ こめ 180ml
あなたにひとめぼれ いも 180ml
いも焼酎 あなたにひとめぼれ 黒 180ml
あなたにひとめぼれ むぎ 180ml
黒麹仕込み みやこんじょ 180ml
いも焼酎 さつま祭 25度 180ml

今日いただくこの芋焼酎は黒麹仕込のようでした。
焼酎乙類と表示されているのは、コーンスターチを使用しているが故に本格焼酎を名乗ることができないからでしょう。
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まずは半量をロックでいただいてみます。
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苦みが少し出ますね。
強くはないものの、鋭さを少し感じます。

芋のふっくら感と華やかさとも少し感じますが、穏やかです。
黒麹の香ばしさは、その存在はわかるものの、かなり弱めです。
米っぽい風味や麦の風味も、かすかに感じるかな?、感じないかな?
どっちやねな。

重さはまったく感じません。


次に、残りの半分をお湯割りでいただきます。
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芋のふっくら感と華やかさとが、ひかえめながらに際立ちますね。
酸味は出るものの、弱めです。
重さはゼロで、黒麹由来の香ばしさは引きますね。


風味をふんわりと感じるものの、さっぱりしている、とても軽い芋焼酎でした。
特に、黒麹仕込のはずなのに香ばしさがひかえめだったことが印象的でした。
私としては、お湯割りのほうが風味が際立っていて好みでした。

廉価なのにこの風味であれば、満足ではないでしょうか。
普段はこれを飲みつつも、たまに上等な焼酎をいただくという飲み方もいいかも。

《焼酎》85.ひむか寿 赤芋仕込み [9945.宮崎県の焼酎]

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寿海酒造株式会社
宮崎県串間市北方1295

原材料/甘藷・米こうじ(タイ産米)
アルコール分/20度
内容量/200ml
(以上、ラベルより転記)




今日はね、赤芋で造られた焼酎をいただきますよ。

赤芋(紅芋)で造られた焼酎はこれまでに赤利右衛門赤飫肥杉をいただいておりますが、いずれもさっぱりした味わいの焼酎でした。
ということは、この焼酎もさっぱりした味わいなのでしょうか?

麹米にはタイ産米が使用されておりました。
タイ米が焼酎の麹造りに適していることはかつてこちらで紹介しておりますので、適宜ご参照ください。
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20度の焼酎ですが、今日は半分だけいただきます。
残りは明日、別の飲み方で試してみたいと思います。
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いつもならばまずは生(き)でちょっとだけいただくところですが、今日はいきなりロックでいただきますよ。
こう暑いと、焼酎も冷たいものをいただきたくなるものですからね。
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ああ!
これはいいね!!

たしかに口当たりは軽めで、さっぱりしておりますね。
でもね、後味がしっかりしていて、芋のふんわり感とともにかすかな重さを感じますよ。
甘みもややひかえめながらにあって、ほんのりと感じます。

それにこの芋焼酎、ロックで感じがちな苦みがまったく出ませんね。
それどころか、トロッとした口当たりすら感じますよ。
華やかさはないみたいです。


この赤芋仕込みの芋焼酎、かなりうまいんじゃないの。
しかもこれは、はからずもロックでいただいて正解でしたよ!
さっぱりしているものの、後味で“ふんわりしっかり”と風味を感じるおいしい芋焼酎でした。

これは半分だけでは我慢できませんわ。
結局のところ、全量をロックでいただいてしまいましたとさ。
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《焼酎》80.露々 20度 200ml【追記あり】 [9945.宮崎県の焼酎]

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高千穂酒造株式会社
宮崎県西臼杵郡高千穂町押方925

本格焼酎
アルコール分 20度
容量 200ml
原材料 米(国産)・米麹(国産米)
(以上、ラベルより転記)




高千穂酒造さんの焼酎は、かつて麦焼酎のわかむぎ 20度 200mlをいただいております。
今日いただくこの焼酎は、20度の米焼酎でした。
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今日は半分(100ml)だけいただきます。
残りは明日、別の飲み方でいただいて、その感想はこの記事に追記します。
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まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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ああ、ピリッときますね。
米の風味が穏やかに効いています。
キリッとした感じとともにふんわり感もあって、鼻へと抜けていきます。
甘みも少し感じます。
苦みや雑味はありません。



次に、お湯割りで。
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これは酸味が出ますね。
その酸味に少し鋭さがありますよ。
ピリピリ感も少し残るようです。
苦みもちょっとだけ出るみたいですが、気にはならない程度です。

一方で、米の風味(キリッ&ふんわり)は薄まることなくしっかりと残っておりますよ。
甘みもわかります。



翌日。
残ったものを、ロックでいただきます。
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これは米の風味がピンと効いていますね。
広がらないものの、軽めでキリッと引き締まっておりますよ。
一方で、ロックにありがちな苦みは弱めです。
それにピリピリ感もほとんど感じませんよ。



私としては、軽めでキリッと引き締まっていて、さっぱりした口当たりを楽しむことができたロックが好みでした。
それにロックだと、生(き)やお湯割りで感じたピリピリ感や角がなく、穏やかに味わうことができました。

宮崎の焼酎が多種多様であることはかつて触れておりますが(上記“わかむぎ”のリンク先をご参照下さい)、この米焼酎も味わいが面白く、存分に楽しませていただきましたよ。

《焼酎》77.日向木挽 20度 200ml [9945.宮崎県の焼酎]

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雲海酒造株式会社綾蔵
宮崎県東諸県郡綾町大字南俣字豆新開1800番5

本格焼酎
原材料 さつまいも・米麹(国産米)
アルコール分 20度
内容量 200ml
(以上、ラベルより転記)




雲海酒造さんの焼酎やお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
《焼酎》20.木挽BLUE 200ml
《焼酎》21.日向木挽 黒 200ml
《焼酎》35.そば焼酎 雲海 200ml
《焼酎》41.いいともBLUE 20度 200ml(麦焼酎)
【お酒】1358.初御代(ハツミヨ) 本醸造 生酒 300ml

今日いただくのは、20度の芋焼酎です。
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まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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ピリピリ感はないですね。
芋のふっくらした風味がしっかりしておりますよ。
華やかな香りはないみたいです。
重さはかすかにあって、それに香ばしさも伴っておりますね。
また、甘みがけっこうはっきりしておりますよ。
苦みや雑味はありません。



次に、お湯割りで。
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酸味がけっこう出ますね。
かなりはっきりしておりますよ。
芋っぽさは引いて、ちょっと残る程度です。
それに甘みも少し引いて、かなりさっぱりしておりますよ。



最後は、残ったものをロックでいただきます。
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ロックにありがちな苦みは出るものの、それほど強くはないですよ。
芋のふっくらした風味は残っておりますね。
かすかな重さもわかります。
甘みは少し引くものの、その存在はよくわかります。



芋のふっくらした風味が豊かで、甘みが効いている、おいしい芋焼酎でした。
重さが少なくて雑味がないいことから、飲みやすいと思います。
それでいて芋の風味が豊かで、甘みもあって飲み応えを感じました。
ただ、お湯割りだとそれらの風味が薄まってしまうことから、ロックのほうがおいしくいただけるのではないでしょうか。

《焼酎》76.炭火焼き芋焼酎 やき芋浪漫 100ml [9945.宮崎県の焼酎]

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無月醸造元 櫻の郷酒造株式会社
宮崎県日南市北郷町郷之原甲888

本格焼酎
原材料:甘藷・米麹
内容量:100ml
アルコール分:25度
(以上、ラベルより転記)




焼芋焼酎なんだってさ。
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手元にあった文献には、焼芋焼酎について以下のような記述がありました。
「焼き芋」で仕込んだ焼酎が急成長中だ。普通の芋焼酎造りの場合には、蒸したさつまいもを麹に加えて仕込むという方法がとられるが、焼き芋焼酎の場合には、蒸し芋のかわりに焼き芋を使って仕込む。結果、焼き芋のもつ香ばしさがそのまま焼酎にも残り、口に含んだ瞬間、焼き芋の香りをストレートに感じることができるというユニークな味わいとなる。焼き芋ならではの甘みを感じることができるのも魅力だ。」(※1)

今日いただくこの焼酎からも、はたして焼き芋の香ばしさを感じることができるのでしょうか?
それを確かめるべく、いただいてみたいと思います。


まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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あれ?
香ばしさはかすかにわかる程度かな。
それにけっこうピリピリだし。
芋のふっくらした風味はありますが、厚みはなくてさっぱりしております。
甘みはちょっとあるみたいです。
また、軽い苦みが少しありますね。


次に、残りをお湯割りでいただきます。
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スーッとしたさわやかさが少し出てまいりました。
香ばしさや芋のふっくらした風味は薄まりますね。
酸味は少し出るみたいです。
それに、苦みがちょっと立ちますね。


穏やかな中に芋のふっくらした風味を感じるものの、さっぱりした味わいの芋焼酎でした。
文献にあったような香ばしさを期待していたのですが、それは生(き)でかすかに感じる程度で、お湯割りだと薄まってしまいました。
かなりすっきりとした風味で、それはあたかもこれまでにいただいた赤芋使用の焼酎のように感じましたよ。
苦みが少し目立つようでしたが、もしかしたらこれが香ばしさなのでしょうか?

いやいや、きっと私の焼酎経験値が低すぎたことから、味を正確に理解することができなかったのでしょうよ。

(※1)エイムック2089『焼酎の基本』p.037(2010.12 枻出版社)

《焼酎》75.いも焼酎 さつま祭 25度 180ml [9945.宮崎県の焼酎]

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株式会社都城酒造
宮崎県都城市乙房町2887番地1

焼酎乙類
原材料:さつまいも、麦、米(国産)、コーンスターチ、米こうじ(タイ産、国産)、麦こうじ
アルコール分25%
内容量180ml詰
(以上、ラベルより転記)




都城酒造さんの焼酎は、これまでに以下のものをいただいております。
あなたにひとめぼれ こめ 180ml
あなたにひとめぼれ いも 180ml
いも焼酎 あなたにひとめぼれ 黒 180ml
あなたにひとめぼれ むぎ 180ml
黒麹仕込み みやこんじょ 180ml
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今日いただくこの焼酎は、宮崎県産なのに“さつま祭"と銘打たれた芋焼酎でした。
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しかもアルコール度数は20度ではなくて25度でした。
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宮崎県産の焼酎には20度のものが多いことは、かつてこちらで触れております。

銘といい度数といい、もしかしたら鹿児島県で販売することを目的とした商品なのでしょうか?


それにしてもこの焼酎には、いろいろな原料が使用されておりましたよ。
中でも、本格焼酎ではなくて焼酎乙類と表示されているのは、きっと副原料の一部にコーンスターチを使用しているためでしょうね。
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本格焼酎と焼酎乙類との関係についてはかつてこちらでまとめておりますので、ご確認下さい。



それでは、いただいてみたいと思います。
まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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これはかなりピリッときますわ。
最初に米の風味がちょっとだけ来て、その後で芋っぽい風味がかすかに漂ってくるようです。
甘みもかすかです。
重さはまったくなく、華やかさもほとんど感じませんよ。



次に、お湯割りで。
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これ、かなり軽いね。

ピリピリ感は引きました。
米っぽい風味とともに、芋のふっくら感がちょっとだけ立ってまいりました。
華やかさは、上立ち香でかすかに感じる程度です。
酸味はそれほど出ないみたいです。
苦みはありません。



最後は、残ったものをロックで。
本当は半分を残して明日いただこうと思っていたのですが、あまりにも軽いので今日だけで全部いただいてしまうことにいたしました。
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ロックにありがちな苦みは出るものの、どちらかと言うと軽めです。
米の風味は残るものの、芋っぽさはお湯割りよりも引きますね。
上立ち香も引きました。
甘みは少し残るかな。



かなり軽快で口当たりのよい芋焼酎でした。
それでも、米の風味とともに芋のふっくら感を弱めながらに感じることはできました。
生(き)だとピリピリ感がはっきりしているので、お湯割りかロックでいただいたほうがよいと思いました。

重さがゼロなので、かなり飲みやすいと思います。
スイスイと行けてしまいましたが、その反面、飲み応えを感じることができませんでした。
それ故に、私としてはちょっと物足りなさを感じてしまいましたよ。

それにしても、コーンスターチを焼酎の原料として用いても、コーンスターチ特有の風味ってのは出ないみたいですね
もっとも、いくらトウモロコシに由来すると言ってもコーンスターチは精製されたでんぷんですから、特有の風味は出ないのかもしれませんね。
ということは、もしコーンスターチを100%用いて焼酎を造ったら、それは甲類のような素っ気ない味わいになってしまうのでしょうか?

《焼酎》74.天孫降臨 25度 200ml【追記あり】 [9945.宮崎県の焼酎]

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神楽酒造株式会社KK
宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸144-1

本格焼酎
原材料/さつまいも・米こうじ(国内産米)
アルコール分/25度
容量/200ml
(以上、ラベルより転記)




神楽酒造さんの天孫降臨は、かつて20度のものをいただいております。
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今日いただくこの天孫降臨は、25度の芋焼酎でした。
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25度の芋焼酎ですから、今日は半分だけいただきます。
残りは明日に別の飲み方で試し、その感想をこの記事に追記いたします。
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まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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これはけっこうピリッときますね。
それに、甘みがしっかりしていて厚みがあることがまず最初にわかりますよ。
華やかさはふんわり、それに芋のふっくらした風味もほんのりと感じる程度で、両者ともそれほど強くはありません。
苦みやありません。



次に、お湯割りで。
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お湯割りにありがちな酸味が出ますね。
その酸味に少し鋭さを感じます。
華やかさと芋の風味は引いて、かなりさっぱりしております。
それに、生であれほど感じた甘みもスッと引いてしまいましたよ。
一方で苦みが出て、弱めながらに鋭さを感じます。



翌日、
残ったものを、ロックでいただきます。
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ありゃ?

トロッとした口当たりはありますが、それほどはっきりしてはおりませんよ。
それどころか、ピリピリ感がかなりありますね。
それに、苦みが強くはないものの、かなり鋭いようですよ。
一方で、香りや風味、甘みは引いてしまいました。



生(き)で感じた甘みは、お湯割りやロックでは引いてしまいました。
お湯割りだとかなりさっぱりしていて、ロックだとピリ苦めでした。

これさ、20度のときと味わいが全然ちがうんじゃないの?
もしかしたら、今回いただいた25度は古かったのかな?
少なくとも私の感想としては、天孫降臨は25度よりも20度のほうがおいしく感じましたとさ。

《焼酎》73.スーパーライトかんろ 20度 200ml [9945.宮崎県の焼酎]

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京屋酒造有限会社T
宮崎県日南市油津二丁目3番2号

本格焼酎
200ml詰
アルコール分20%
原材料 甘藷、米麹(国産米)、米(国産)
(以上、ラベルより転記)




昨日いただいた松の露は宮崎県日南市の地焼酎でしたが、その蔵元さんは山間部にある飫肥(おび)の街に蔵を置いておりました。

一方、この“スーパーライトかんろ”なる芋焼酎を造る京屋酒造さんが蔵を置く場所も日南市ですが、それは日向灘に面した油津(あぶらつ)でした。
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飫肥と油津とはもともとは別の街(飫肥町/油津町)でしたが、それが昭和25年に合併して日南市となったそうです。
両街は飫肥杉の産出を通じて古くからつながりがあったそうで、「車はやがて日南市に入る。昔の飫尾(原文ママ:飫肥の誤りか)町・油津町が市の中心部だが、山間部の飫尾(ママ)は伊東氏の城下町として栄えていたところである。海に面した油津の方は鰐塚山脈から産する飫尾杉(ママ)の積み出し港であったし、現在ではカツオ・マグロの漁業基地でもある。」(※1)とあるとおり、飫肥やその奥に位置する山々で産出した飫肥杉は、油津の港に集積された後、各地へと出荷されていったのだとか。

飫肥杉についてはかつて“飫肥杉 爽(さわやか) 20度”をいただいた際に触れておりますので、こちらをご参照下さい。

また、油津の港には、もともとは飫肥から川がつながっていなかったそうです。
しかし、飫肥杉の売上を重要財源とする飫肥藩は飫肥から流れる広渡川と油津港との間に堀川運河を開削して飫肥杉の積み出しを容易にしたのだとか。
そのことについて、文献では以下のように触れておりました。
 また、天和三年(一六八三年)には、藩主祐実は飫肥杉の船積みを容易にするため、二ヵ年余をかけて油津港に通じる堀川運河を開いた。
 それまで飫肥杉は、筏に組んで広渡川口まで流し、そこからさらに海に出て「尾伏の鼻」を廻って油津港から船積みしていた、これを、広渡川口から「堀」を開削して直接油津港へ運送するのが堀川運河である。
 この運河は延長十五町(約一四〇〇メートル)、幅十二、三間(約二二メートル)、深さ二尋ないし四尋(約三~六メートル)のもので、岩盤を砕く難工事であった。当時としては思い切った大事業であり、その後の飫肥林業と油津港の発展に大きく貢献したのである。」(※2)

前提知識ゼロでの素人的な感想ですけれど、1.5km弱の距離を開削するのに2年以上もかかったということは、かなりの難工事だったのではないでしょうか。

下記地図の中央を北から南へと流れる川が、その堀川運河です。



この堀川運河の河口は、かつて映画『男はつらいよ 第45作 寅次郎の青春』の舞台となったことで知られておりますね。
河口に架かる堀川橋の近くで床屋を営む蝶子(風吹ジュン)が寅さんを散髪する姿には、あたしゃ色っぽさを感じましたよ。


飫肥と油津との関係に触れるのはこのくらいにしておいて、話を焼酎へ戻しましょう。
天保5年(1834年)の創業。180年以上の歴史をもつ老舗焼酎蔵。」(※3)という京屋酒造さんのこの芋焼酎をいただきますよ。

この芋焼酎ですが、主原料に米を併用しているようでした。
このことは、米麹とは別に“米”の単独表示があることからわかります。
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主原料に米を併用している芋焼酎は、かつて明月ハイカップで経験しております。
それによれば、米の併用は「香りを和らげ、ほんのりとした香りと口当たりのよい本格焼酎」(明石酒造さんのWebsite)に仕上げるためでした。
ということは、今日いただくこのスーパーライトかんろも、香りが和らいでいて、口当たりがよいのでしょうか?
それを確かめるべく、いただいてみたいと思います。



まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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ピリピリ感はありません。
一口含むと、芋のふっくらした風味がフワッと漂いますよ。
華やかさもちょっと感じます。
米の風味は、言われないとわからないかもしれません。
それに、甘みがけっこうしっかりしておりますよ。
重さはなく、苦みもありません。



次に、お湯割りで。
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これは軽いね!

米のふっくらした風味が少し引きますが、米の風味がちょっと出てきたみたいです。
酸味と軽い苦みとがちょっと出て、引き締まった感じがします。
ですが甘みはちゃんと残っていて、味わいを和らげてくれておりますよ。



最後は、残ったものをロックで。
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ロックだと、トロッとした口当たりになりますね。
一方で風味が立たずに引いて、どっしりとした感じになりました。
軽い苦みも少し出ております。
ですがここでも甘みがちゃんと残っていて、味わいを和らげてくれております。



さっぱりしていて軽いのに、風味しっかりのおいしい芋焼酎でした。
味わいに重さがないところが、“スーパーライト”たる所以なのでしょう。
ですがそれでいて芋のふっくら感がちゃんとあったことから、けっして薄っぺらさは感じませんでしたよ。
それにこの芋焼酎は、甘みがいい塩梅に味わいを和らげてくれているようでした。

お湯割りだとスイスイ行けて、ロックだとクセがないもののどっしりとした味わいを感じることができました。
なかなかいけるのではないでしょうか。


(※1)前山光則・江口司『山里の酒―九州蔵元紀行』p.261-262(1999.12 葦書房)
(※2)吉田常政『城下町 飫肥ガイド-九州の小京都-』p.77(1978.12 2001.7改訂5版 日南市観光協会)
(※3)『焼酎一個人 vol.1 今、最高においしい焼酎(BEST MOOK SERIES 47)』p.17(2017.7 KKベストセラーズ)

《焼酎》72.松の露 20度 200ml [9945.宮崎県の焼酎]

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松の露酒造株式会社
宮崎県日南市今町二丁目1番16号

本格焼酎
アルコール分 20度
原材料 甘藷・米こうじ
内容量/200ml
(以上、ラベルより転記)




宮崎県には、鹿児島県志布志市との県境を有する串間市に“松露”という焼酎がありました。

一方、今日いただくこの焼酎は、日南市は飫肥(おび)の街に蔵を置く蔵元さんが造った“松の露”でした。
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話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。



まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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かすかにピリッと感じますが、気にはならない程度です。
香りが華やかで芋のふっくら感もありますが、軽めでしつこくないですね。

一方、甘みはけっこうはっきりしておりますよ。
幅のある甘みを感じます。

苦みや雑味はなく、重さもまったく感じません。



次に、お湯割りで。
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お湯割りだと、さっぱりとした口当たりになりますね。
それでも芋のふっくら感と甘みとが残っておりますよ。
華やかさは引くみたいです。

お湯割りにありがちな酸味は少し出るみたいです。
苦みや雑味はありません。



最後は、残ったものをロックでいただきます。
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これはさわやかさがはっきりしておりますよ。
華やかさが少し残っていて、それがアルコールのさわやかさと相俟ってさわやかさを作出しているようです。
それに、黒麹のような香ばしさをごくかすかに感じます。
芋の風味と甘みとは少し引くみたいで、そのためか引き締まった感じがいたしますよ。
苦みはそれほど出ないみたいです。



さっぱりしていて口あたりがよいものの、風味はしっかりしている、おいしい芋焼酎でした。
これはかなり飲みやすい芋焼酎ではないでしょうか。
でも、けっして薄いわけではありませんよ。
芋の風味と甘みとが効いていることから、飲み応えを感じました。

飲みやすいのにおいしくて、それに重さもほとんど感じないことから、スイスイといけてしまいそうですよ。
これはかなり危険な芋焼酎だと思いましたとさ。

《焼酎》69.松露 20度 200ml【追記あり】 [9945.宮崎県の焼酎]

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松露酒造株式会社
宮崎県串間市寺里一丁目17番地5

本格焼酎
容量 200ml
原材料 さつまいも・米麹
アルコール分 20度
(以上、ラベルより転記)




宮崎県串間市は、南を志布志湾に面し、鹿児島県志布志市に隣接する宮崎県最南端の街です。




今日は、その串間市で焼酎を造っていらっしゃる松露酒造さんの“松露”をいただきます。
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 松露酒造の前身は姥ケ迫焼酎。昭和三(一九二八)年に地元の農家の人たちが出資して創業した。戦後、株主のひとりであった矢野一族が引き継ぎ、昭和四六(一九七一)年に、現社名に変更。」(※1)という松露酒造さん。
 串間市にはかつて焼酎蔵が二八蔵もあったが、協業化などもあり現在では三蔵になってしまった。松露酒造は、単独の蔵としては、串間市でいちばん歴史が古い。」(※1)のだとか。


その松露酒造さんが造った“松露”について、雑誌では以下のように評されておりました。
どっしりとした口当たりで香りスッキリ」(※2)
しっかりした香りと、やわらかいけれども力強い味わいの男前な芋焼酎。新鮮な原料の芋とシラス台地を潜った地下天然水で醸す芋焼酎本来の香ばしさとまろやかさを楽しみたい。」(※2)

果たしてその通りの味わいなのでしょうか?
20度の芋焼酎ですが、今日は半分だけいただきます。
残りは明日に別の飲み方で試し、その感想をこの記事に追記いたします。
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まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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ちょっとピリッときますね。
芋のふっくらした風味とともに、重さもちょっと感じます。
でもしつこくはないみたいです。
甘みもややはっきりしております。
苦みや雑味はありません。



次に、お湯割りで。
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酸味がけっこうはっきりしています。
鋭さがあって、それにスースー感も少しあるみたいです。
重さはややはっきりしていますが強くはなく、キレがよくて後味はスッキリしています。
甘みは引くみたいです。
苦みや雑味は出ておりません。



翌日、
残ったものをロックでいただきます。
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あれ?
ロックにありがちな苦みが出ておりませんよ!
それでいて芋のふっくらした風味がはっきりしていて、重さも少し感じます。
甘みもちゃんと残っておりますね。
かすかにスーッと感じるものの、酸味は出ておらず、ピリピリ感もありません。


この芋焼酎は、断然ロックでしょうよ!
ロックだと風味がしっかりしていてどっしり感がはっきりしておりました。
それでいてクセがなく、後味はすっきりしておりましたよ。
たしかに上記(※2)で引用した記述のような味わいでした。

(※1)金羊社発行『焼酎楽園 Vol.9』p.23(2003年5月 星雲社)
(※2)『焼酎一個人 vol.1 今、最高においしい焼酎(BEST MOOK SERIES 47)』p.11(2017.7 KKベストセラーズ)
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