【お酒】1231.松嶺の富士 カップ [06.山形県の酒]
松山酒造株式会社
山形県酒田市字荒町17
アルコール分15度以上16度未満
原材料名/米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合/60%
180ml
(以上、ラベルより転記)
山形県は酒田市の内陸部、松山地区に蔵を置く蔵元さんのお酒です。
酒銘のうち、“松嶺”は、どうやら蔵元さんが蔵を置く場所の名称のようです。
一方、“富士”ってのは、いったいどういう意味でしょうね?
この蔵元さん、かつての屋号は藤屋酒造本店だったようですが、その“藤”が“富士”に転じたのでしょうか?
あるいは松山地区の北側には鳥海山が聳えており(上記の地図をご参照ください)、この鳥海山の別名が“出羽富士”であることから、“松嶺から見える出羽富士”に由来するのではないかという解釈も成り立つと思います。
いずれにせよ確定的な文献の記述にあたることができませんでしたので、これらはあくまでも私の推測ですけれどね。
ところでこのお酒ですが、品質表示を見る限りでは、純米酒の要件を満たしているようでした。
しかしこのお酒には、純米酒である旨の表示はどこにもありませんでした。
“純米酒”は、一定の要件を満たすお酒があくまでも任意に「表示できる」(※1)特定名称です。
それ故、たとえ純米酒の要件を満たしていたとしても、純米酒を名乗ることを強制されるものではありません。
純米であっても、普通酒として世に送り出してもかまわないのです。
また、純米酒の要件は品質表示に記載されているものだけではありませんので(使用している米の等級だとか、あるいは麹米の使用割合だとか)(※2)、もしかしたらそれらを満たしていないことからアル添なしでも純米酒を名乗ることができないのかもしれません。
いろいろと謎多きこのお酒ですが、こういったことをああだこうだと考えながらいただくことも、独り飲みの楽しみの一つではないかと思う次第でございます。
(あーさびしーことさびしーこと!)
ですが、いろいろと考えているだけでは、お酒の味はわかりません。
大事なのは、おいしいお酒であるということです。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
純米の普通酒でしょうから、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じますが、広がらずに舌をピンと突く感じのうまみです。
それに、苦みがちょっとはっきりしています。
キレはそれほどでもなく、特に苦みが残るようです。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強く、しかも鋭さを感じます。
それに、けっこうピリッと感じます。
甘みはややひかえめです。
ゼロではなく存在はわかりますが、酸味や苦みの陰に隠れているようです。
やや濃醇で苦ピリやや辛口のお酒でした。
かなりしっかりした味わいですね。
これはあくまでも私の感想ですが、飲みやすさは一切考慮されていないみたいでした。
うまみすら、鋭く感じるほどです。
でも、この味わいは、脂っぽさや魚の臭みなんかをサッと流してくれそうです。
食中酒に徹したお酒ではないかと感じましたとさ。
(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1
(※2)(※1)1(2)(3)
拙ブログへのコメントありがとうございます。
ウヰスキー(ストレート)に甘納豆は合うんですよ(^^)
by johncomeback (2017-07-21 22:52)
酒のラベルに書かれている名前の由来
調べてみると面白そうですね。
by toshi (2017-07-22 05:42)
johncomebackさん、スキットルの中身はやはりウィスキーでしたか。
by skekhtehuacso (2017-07-22 20:36)
toshiさん、あーだこーだと考えながらいただくのが、独り飲みの楽しみなのです。
by skekhtehuacso (2017-07-22 20:37)