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28.兵庫県の酒 ブログトップ
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【お酒】2278.極上の甘口 300ml [28.兵庫県の酒]

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製造者:大関株式会社
兵庫県西宮市今津出在家町4-9

日本酒
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分:10度以上11度未満
300ml

[標準値]
日本酒度:-50
酸度:2.3
(以上、ラベルより転記)




灘五郷のうち、今津郷。
すなわち灘目で最も東側(大阪方面)の場所に蔵を構える大関さん。
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その大関さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】266.オダキュー 天下の険 上撰 カップ
【お酒】386.大関 超特撰 大坂屋長兵衛 大吟醸 180ml
【お酒】695.本醸造 上撰 辛丹波 300ml
【お酒】1000.ワンカップ大関 上撰
【お酒】1013.Vセレクト 淡麗辛口 灘の鬼ころし カップ
【お酒】1303.上撰 ワンカップ大関 千葉仕立て
【お酒】1336.ワンカップ大関 上撰 新米新酒
【お酒】1342.大関 上撰 お燗瓶 180ml
【お酒】1368.上撰ワンカップ大関 期間限定 せごどん
【お酒】1401.ワンカップ大関 純米にごり酒
【お酒】1439.上撰 ワンカップ大関 瀬戸内仕立て
【お酒】1525.大関 純米大吟醸 150ml
【お酒】1768.ワンカップ大関 純米生貯蔵
【お酒】1932.ワンカップ大吟醸 志村けんの言葉ラベル だいじょうぶだぁ
【お酒】2084.辛丹波 にごり 辛口 アルミ缶
【お酒】2187.ワンカップ大関 純米酒(AJS 60周年記念)

今日いただくこのお酒は、
上の口”だってさ。
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品質表示はこちら。
普通酒で、かつ10度台の低アルコールモノなのね。
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日本酒度-50
酸度:2.3
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あたしゃね、日本酒度のプラス側(+値が高いほど辛口)はあまり信用できないけれど、マイナス側(-側へふれるほど甘口)は大いに信用できると思いますよ。
だって、日本酒度とは、「日本酒に含まれる糖分の分量を比重で示した日本酒独特の単位」(※1)のことですから、糖分が多ければ甘くなることは必然的ですからね。

酸度は、「日本酒一〇mlを中和するのに必要な、十分の一規定水酸化ナトリウム溶液の量(単位はml)のこと。数値が高いほど酸味が強いことになる。」(※1)とのこと。
また、「酸度の数値は、〇・二~二・〇ぐらいに分布しているが、市販されている酒のほとんどは、一・〇~一・五ぐらいに収まっている、数値が小さければ味が薄いスッキリ型、数値が大きくなるに従い味は濃くなる。過ぎれば、くどく、あるいは酸っぱさで飲みにくい。」(※2)という記述もございました。

これらの記述に拠れば、このお酒の酸度2.3は、市販されているお酒の酸度を凌駕するのみならず、分布域すら逸脱していることになります。
ということはやはりくどく、あるいは飲みにくいほどにすっぱいのでしょうか?

このような日本酒度と酸度、このお酒の日本酒度(-50)と酸度(2.3)とを照らし合わせれば、
激甘で酸っぱいお酒ということになるのでしょうか?

それを確かめるべく、いただいてみたいと思います。
普通酒ですのでいつもならば燗にするところですけれど、燗にすることで酸味が尖ってしまうことを考慮して、まずは冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、意外にも無色透明でした。
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上立ち香はなし。
含んでも香りはなく、アルコール香だけを少し感じる程度です。

最初に酸味が来ます。
強めではあるものの、鋭さは感じません。
ちょいスーですが、ピリはなし。

次に甘み。かなりはっきり。
幅をしっかりと感じるものの、べとついた感じはいたしませんよ。

うまみはやや濃いめ。
米のうまみそのもので、厚みを少し感じます。
熟成感はなく、酒臭さもなし。
雑味や重さ、クセなどもまったくなし。
キレはそれほどでもないけれど、悪くもなし。


やや濃醇ですっぱちょいスー甘口のおいしいお酒でした。

たしかにすっぱくて、かなり甘いお酒でしたよ。
でも、酸味には角はなく、甘みもくどさは感じませんでしたよ。
その酸味と甘みとで、あたかもアンズジャム、あるいは平成の頃に流行った杏露酒のような風味でした。


次に、燗にしてみました。
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燗にしたことでスーが少し強まりました。
そのせいか、キレがよくなったようでした。

酸味はちょっとだけ鋭さを感じるようにはなりましたが、それほど尖ってはいませんよ。


燗にすると、やや濃醇ですっぱちょいスースッキリ甘口かな?

燗のほうが酸味が少し鋭くなるものの、キレよくてスッキリといただくことができました。


おいしいとは思いますよ。
雑味なくきれいですし、酸味にも甘みにもくどさはなかったですし。

でもかなり甘いので、食事と合わせるのは難しいかもしれません。
それに辛党のワタクシといたしましては、そんなに何杯も飲めるようなものではないかも。
むしろ食前酒として一杯だけいただくのがよろしいかと存じ奉ります。


(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.163(2000.4 柴田書店)
(※2)篠田次郎『日本酒ことば入門』p.152(2008.7 無明舎出版)







その極上の甘口と合わせた今日のエサはこちら。

油揚げが残っていたので。
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油抜きして、
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ねぎときゅうりとを使って、
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ごま和え。
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じゃがいもを食べたかったので、
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みそ炒め。
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ごちそうさまでした。
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【お酒】2271.菊正宗 キクマサ ネオカップ [28.兵庫県の酒]

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製造者 菊正宗酒造株式会社
神戸市東灘区御影本町御影本町一丁目7番15号

品目:日本酒
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分:14%
内容量:180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)




灘五郷は御影郷に蔵を置く菊正宗さん。
そのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
菊正宗 特別純米酒 超特撰嘉宝蔵 雅(みやび)
菊正宗 生酛純米酒 特撰 嘉宝蔵 灘の生一本
菊正宗 超特撰 嘉宝蔵 生酛吟醸
菊正宗 超特撰 生酛大吟醸 300ml
菊正宗 樽酒 純金箔入カップ
菊正宗 上撰 本醸造 お燗瓶 (二回目はこちら
菊正宗 上撰 普通酒 紙カップ
菊正宗 純金箔入 しぼりたてカップ
菊正宗 スーパーカップ 上撰 生酛・本醸造
菊正宗 上撰 樽酒 カップ (普通酒)
【お酒】1377.菊正宗 純米樽酒 カップ
【お酒】2007.菊正宗 上撰 純米 樽酒 720ml
【お酒】2093.菊正宗 しぼりたてギンカップ
【お酒】2094.菊正宗 上撰 しぼりたて純米キンカップ
【お酒】2095.菊正宗 〈超特撰〉 しぼりたて純米大吟醸 300ml
【お酒】2163.菊正宗 〈超特撰〉 しぼりたて大吟醸ネオカップ 
【お酒】2164.菊正宗 〈上撰〉 しぼりたて純米酒 (純米・香醸) 300ml
【お酒】2237.キクマサピン 180ml 紙パック
【お酒】2270.菊正宗 上撰 さけパック 生酛純米 180ml

清酒以外にはこれを。
菊正宗 瀬戸内れもん冷酒 ネオカップ

さらに菊正宗さんには、
樽酒カップを55個も頂戴したり
その熟成具合を試させていただいたりと、
勝手にいろいろと楽しませていただいております。


今日いただくこのお酒は、今春発売の新商品“キクマサネオカップ”。
特定名称も精米歩合も表示されていませんから、普通酒でしょう。
それにどうやら、生酛ではないみたいですね。
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能書きがありました。
“グッドタイミング”“マッチング”って、ルー大柴かよ!
まいっちんぐ!」ってのもあったけれど。
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バカな話はこれくらいにして、
いただきましょう。

まずはひや(常温)でいただきます。
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お酒の色は、無色透明でした。
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上立ち香なし。
含むと、かすかに感じるかな。

うまみは淡め。
でも淡めなりに米のうまみをしっかりと感じます。
苦みが少しあって、少し鋭さを感じます。
キレは、まあまあかな。

酸味はややひかえめ。
すっぱさはかなり弱め。
深みをかすかに感じるかな。

甘みはひかえめ。
わかるがかなり弱い。


淡麗ちょい苦旨辛口のおいしいお酒でした。

昨日いただいた【お酒】2270.菊正宗 上撰 さけパック 生酛純米 180mlよりも薄いね。
でも、味の基本は同じで、かつ香りも同程度でした。
こっちのほうが辛口に感じましたが、これは甘みが薄まっただけでしょうか?


次に、燗で試してみました。
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上立ち香は、鼻を近づけるとちょっとだけわかります。
含むとキクマサらしい上品な香りが口の中にうっすらと広がります。

うまみは淡めのまま。
でも鋭くなって、舌の上を滑るように感じます。
苦みは引いて、わからなくなりました。
しかもキレがよくなって、スッキリしてまいりましたよ。

酸味は少しはっきりしてきて、すっぱさと共に深みを少し感じるようになりました。
それに、ちょいスーになりました。

甘みはひやと同程度でした。


燗にすると、淡麗ちょいすっぱちょい深ちょいスースッキリ旨辛口のおいしいお酒になりました。

たしかに生酛純米よりも薄めで、物足りなさも感じました。
でも燗にしたことで、香りがちょっとだけはっきりしてまいりましたよ。
まあでも、14度台の普通酒ですから、これでも御の字なのかな。


昨日/今日と、菊正宗の純米酒と普通酒とを試してみました。
双方とも軽さのあるキレイな味わいでしたが、純米では香りが弱く、普通酒では薄くて物足りなさを感じました。

と、いうことは、きっとオイラには本醸造の香りと味わいとが頭に残っていて、それがキクマサの味の基本として認識しているということでしょう。

ああ、
菊正宗上撰本醸造、飲みたいわ。
それもかつて、オイラに清酒のおいしさを教えてくれた当時のものを。

【お酒】2270.菊正宗 上撰 さけパック 生酛純米 180ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 菊正宗酒造株式会社
神戸市東灘区御影本町1-7-15

日本酒
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合 73%
アルコール分 15度
180ml
(以上、パックの印刷事項より転記)




灘五郷は御影郷に蔵を置く菊正宗さん。
そのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
菊正宗 特別純米酒 超特撰嘉宝蔵 雅(みやび)
菊正宗 生酛純米酒 特撰 嘉宝蔵 灘の生一本
菊正宗 超特撰 嘉宝蔵 生酛吟醸
菊正宗 超特撰 生酛大吟醸 300ml
菊正宗 樽酒 純金箔入カップ
菊正宗 上撰 本醸造 お燗瓶 (二回目はこちら
菊正宗 上撰 普通酒 紙カップ
菊正宗 純金箔入 しぼりたてカップ
菊正宗 スーパーカップ 上撰 生酛・本醸造
菊正宗 上撰 樽酒 カップ (普通酒)
【お酒】1377.菊正宗 純米樽酒 カップ
【お酒】2007.菊正宗 上撰 純米 樽酒 720ml
【お酒】2093.菊正宗 しぼりたてギンカップ
【お酒】2094.菊正宗 上撰 しぼりたて純米キンカップ
【お酒】2095.菊正宗 〈超特撰〉 しぼりたて純米大吟醸 300ml
【お酒】2163.菊正宗 〈超特撰〉 しぼりたて大吟醸ネオカップ 
【お酒】2164.菊正宗 〈上撰〉 しぼりたて純米酒 (純米・香醸) 300ml
【お酒】2237.キクマサピン 180ml 紙パック

清酒以外にはこれを。
菊正宗 瀬戸内れもん冷酒 ネオカップ

さらに菊正宗さんには、
樽酒カップを55個も頂戴したり
その熟成具合を試させていただいたりと、
勝手にいろいろと楽しませていただいております。


今日いただくこのお酒は、生酛造りの純米酒なんだってさ。
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上撰の小印が付されておりますね。
菊正宗も、純米酒を上撰クラスに据えるようになっちまったんだな。
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オイラが清酒に興味を持ち始めたのは菊正宗がきっかけであったことは、以前紹介いたしました。
その頃は、主力商品であろう上撰クラス(かつての級別制度下における一級酒相当か?)は本醸造で、しかも生酛ではなくて速醸酛でした。

それが数年後に上撰クラスは生酛化され、さらに数年後には純米酒が登場してこれにも上撰の小印が付されるようになりました(本醸造の上撰酒も存在しています)。

樽酒も、瓶詰めの物は純米酒に、そしてカップ酒(ネオカップ)は普通酒ですが、かつては瓶もカップ(ガラス製)も共に本醸造でした。

この一合紙パックだって、上撰クラスの純米酒が製品化される前までは、本醸造でしたらかね。

やはり大手蔵であっても、純米を好む風潮には逆らえないのでしょうか?
それとも、昨今の酒造技術を以て造れば軽い口当たりの純米酒を製造することも可能であるが故に、もはや本醸造という特定名称は無用になってしまったのでしょうか?


品質表示はこちら。
本醸造の上撰は精米歩合70%ですが、純米のこちらは73%だってさ。
純米酒には精米歩合の制限はありませんからね(表示義務はあります)。
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この紙パックにも、ストローがついておりました。
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くどくどと愚痴をこぼし過ぎたところで、いただいてみましょう。

まずはひや(常温)でいただきます。
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お酒の色は、無色透明でした。
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香りはなし。
含むと、お酒の甘い香りをほんのりと感じる程度です。

うまみはやや淡めですが、やや淡めなりにしっかりしています。
米のうまみに厚みを少し感じます。
苦みも少しあって、鋭さも少し感じます。
熟成感はなし、酒臭さはかすかに感じる程度。

酸味はややひかえめ。
すっぱさは弱めですが、深みを少し感じます。

甘みはややひかえめ。
弱めですが、その存在はわかります。


やや淡麗でちょい苦ちょい深旨やや辛口のおいしいお酒でした。

米のうまみが前に出て来て、やや淡麗ながらもしっかりした味わいだと感じました。
苦みがありましたが嫌味なく、味わいをうまく引き締めているようでした。
やや辛口でしたが、それでも甘みはわかりましたよ。


次に、燗にしてみました。
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上品な香りがかすかに立ち、含むとそれが口の中でうっすらならがも広がります。

米のうまみがよりはっきりしつつも、鋭さを伴いつつ舌の上を滑るように感じます。
苦みは引いて、キレがよくなりました。

酸味は同じですが、ちょいスーが出ました。
甘みも然り。


燗にすると、やや淡麗でちょい深ちょいスースッキリ旨やや辛口のおいしいお酒になりました。

燗のほうがうまみが映え、かつキレがよくなりました。
それに香りがちょっとだけではあるものの、感じることができました。
この香りは、私が初めて菊正宗を飲んだ時に感じたやつでした。

でも、かつてはもっと、香り豊かなお酒だったんですけれどね。
生酛化される前の上撰本醸造は、それは豊かな香りであったと記憶しておりますよ。
それでも、かすかではあるもののその香りを上撰生酛純米で感じることができて、よかったと思いました。

【お酒】2268.神鷹 吟醸 300ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 江井ヶ嶋酒造株式会社
兵庫県明石市大久保町西島919

清酒
内容量 300ml
アルコール分 15度
原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール
精米歩合60%
(以上、ラベルより転記)




日清戦争時、日本海軍の旗艦高千穂のマストに鷹が舞い降りたというエピソードと、神も正義の戦いに味方したことにちなんで、勇ましい正義のシンボルとしてつけられた」(※1)という
“神鷹(かみたか)”
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江井ヶ嶋酒造さんは、清酒のみならず、ウィスキーやワインも手掛けていらっしゃるのだとか。
かつては大分市内に焼酎蔵を所有されていた時期もあったようです。

その江井ヶ嶋酒造さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】524.神鷹 たる酒 300ml
【お酒】643.神鷹 サケカップ
【お酒】1702.神鷹 吟造り 吟醸酒 300ml

今日いただくのは、“吟醸”
【お酒】1702.神鷹 吟造り 吟醸酒 300ml(アルコール分14度)のリニューアルか?とも思ったのですが、度数が違いました。
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それではいただきましょう。
吟醸酒ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすか。
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香りは、鼻を近づけるとごくかすかにフレッシュな香りあり。
含んでもかすかで、それほど広がるわけではない。

うまみはやや淡め。
米のうまみがやや淡めながらにしっかりですが、厚みはなく、舌の上を包むように乗っかります。
苦みがあって、吟醸酒にしては強めで、かつ鋭さを感じます。
酒臭さはなく、熟成感もなし。
キレはまあまあで、特に苦みが残ります。

酸味はややひかえめ。
すっぱさは、弱めではあるものの鋭さを感じますが、苦みに隠れているみたいです。
ピリはないものの、ちょいスーです。

甘みはひかえめ。
ほとんど感じません。


やや淡麗で苦ちょいスー旨辛口のお酒でした。

米のうまみがやや淡めなりにしっかりしてはおりました。
酸味も程よく効いており、しかも辛口で引き締まった感じがいたしました。
一方でフレッシュな風味もひかえめで、しつこさを感じませんでした。

ですが、吟醸酒にしては苦みが強く、かつ突出しているように感じました。
その苦みが口の中に残り、アル添酒なのにキレの悪さももたらしているように思いました。

苦みがなければ、キリッと引き締まったおいしいお酒だったことでしょう。
それ故に、飲みにくさを感じてしまいました。






その神鷹吟醸と合わせた今日のエサはこちら。

きゅうりを食べたかったので、
わさびとともに。
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わさびドレッシングを作って、
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きゅうり、ねぎ、ちくわのわさびドレッシング和え。
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オリーブオイルと合わせることでわさびの辛みが飛び、爽やかさだけが残るのでした。
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なすを食べたかったので、
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味噌炒め。
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きょうの料理で和田明日香さんが紹介されていた方法(なすだけを先に蒸し焼きにする)を試してみたところ、なすにいい感じに火が通っておいしくいただけました。
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昨日は浅草へ行って、
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奈良漬けを買ってまいりました。
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もちろんおいしゅうございました。
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ごちそうさまでした。
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(※1)神戸新聞総合出版センター編『播磨の地酒 こだわりの酒蔵めぐり』p.6-7(2010.10 神戸新聞総合出版センター)








「浅草へ行った。」と書きましたが、
奈良漬けを買うために行ったのではございません。

目的は、“花見”
それも、できるだけ人が来ないであろう場所で花見をするため。


銀座線に乗って、田原町(たわらまち)駅で下車。
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浅草通りを上野方面へ歩いて行ったのですが、
あたしゃここを通るたびに、毎回毎回どうしても気になることがあるのです。
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この真ん中の建物、右へ傾いていますよね。
問題ないの?
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やって来たのは、合羽橋道具街の南側の入口。
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合羽橋道具街の西側の歩道をしばらく歩いて北上し。
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途中で西へ曲がって、
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見えてまいりました。
松葉公園。
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ここはトイレがある公園。
酒気帯びで合羽橋道具街を歩く際にはとても重要なのです。
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満開ですね。
それに案の定、人が少なくてよかった。
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今年も無事花見ができてよかったよかった!
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合羽橋道具街へ戻って、酒のサンワさんへ。
合羽橋道具街で唯一、昼間からちょい飲みできるお店。
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2杯で500円(税込)。
乾坤一と理八とをいただきました。
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乾坤一。
酸味が鋭くて、米のうまみがそれに続く。
爽やかやや甘口で、ちょいピリかな。
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理八。
上立ち香かすが。
米のうまみがが鋭く、酸味か穏やかに続く。
辛口でスッキリでした。
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田部家と竹下家(廃業した竹下本家)との関係は、お店の人から聞けば聞くほど面白い。
これはいつか入手した際のネタとして残しておきましょう。
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その後、合羽橋道具街を南下。
飲んで財布の紐が緩んだせいで、
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毎回毎回来るたびになにかしらを連れて帰って来てしまう酔っぱらいだったのでした。
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途中で東へ曲がり、浅草駅を目指した酔っぱらい。
スカイツリーは途中から雲の中でした。
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それにしても、浅草は人大杉!
こんなところでは落ち着いて飲めやしない。
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雷門の前を通って、
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都営地下鉄浅草線に乗って退散したのでした。
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【お酒】2265.都美人 冷酒 生麗(きれい) 300ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 都美人酒造株式会社
兵庫県南あわじ市榎列西川247

品目 日本酒
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 13度
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




淡路島に蔵を置く都美人酒造さん。
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もともと島には40件ほどの酒蔵がありましたが、1945年に南部10蔵が志を一つに合併し、「都美人みやこびじん」が誕生したそうです。」(※1)とのこと。

いわゆる戦時統合かとも思いましたが、それにしてはやや遅すぎ。
むしろ戦後の復興を一蔵ごとにやるのではなく、10蔵合同で力を合わせて復興しようという合併であったと考えたほうがが至当と認められますね。

その都美人さんのお酒は「純米、本醸造はすべて『山廃』。普通酒も『山廃』と『速醸そくじょう』を併用し、ブレンドしておりますので、厚みのある、奥行き深い味わいが特徴でございます。」(※2)なんだってさ。

今日いただくこのお酒は、“生麗(きれい)”なる冷酒。
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“冷酒”ってのは、包括的というか、あいまいな表現ですね。
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生貯蔵酒の場合もあるし、そうでなくて火入れしてあるけれど貯蔵期間を廃止あるいは短くしたもの(しぼりたて)なんて場合もありますからね。

手元にあった文献では、以下のように紹介されておりました。
 清酒は一般的に燗をして飲む場合が多いが,夏に冷やして飲むのも格別で需要が増えている.冷用酒は,元来,夏に冷やして飲むように工夫された清酒で,一般酒にくらべてアルコール添加量の少ない,酸味のある程度きいたものとか,甘味の残るように工夫されたものなど種々のタイプのものであった.冷蔵庫で10℃前後に冷やして,またオンザロックでのどごしの軽快さが楽しまれていた.しかし,最近では清酒の多様化,差別化、本物志向がで生まれた,しぼりたての風味が生かされた生酒,生貯蔵酒が冷やして飲む清酒の主流となった.
(中略)
一般に冷やして飲む清酒を冷酒と呼んでいる.」(※3)

品質表示はこちら。
特定名称の表示がなく、かつ精米歩合の表示もないことから、おそらく普通酒でしょう。
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“13度台”とは、アル添普通酒にしては低めでしょうね。
20度にも達するほどの醪を搾った直後のお酒に多めの加水を施すことで、口当たりを軽くしているのでしょうか?
それとも上記文献の記載のとおり「一般酒にくらべてアルコール添加量の少ない,酸味のある程度きいたものとか,甘味の残るように工夫されたもの」(※3)なのでしょうか?

それを確かベめるべく、いただいてみたいと思います。
普通酒ですが冷酒のため、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすか。
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上立ち香はなし。
含むと香りはないものの、フレッシュな風味をほんのりと感じます。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみに厚みがあって、淡めなりにどっしりとしています。
苦みがあって、少し強めで鋭いね。
酒臭さはなく、熟成感もなし。
重さも全く感じません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきり。
すっぱさが強くはないものの、鋭さを感じます。
スーなし、ピリもなし。

甘みはややはっきり、否、ちょいはっきり。
べとつかずさらりとしており、それほど強くはないものの、幅を少し感じます。


ちょい爽快のやや淡麗でちょい苦ちょいすっぱ旨ちょい甘口のおいしいお酒でした。

フレッシュな風味がありましたが、しつこくなくてちょうどよい感じでした。
うまみがやや淡めながらもしっかりしており、飲み応えを感じました。
ちょい苦でちょいすっぱでしたが、それが味を引き締めるとともに、甘みとちょうどよく調和しておりました。
この酸味は山廃酛の乳酸に由来するものかな?

うまいね。
13度なのにけっして薄くは感じませんでした。
ということはきっと、アル添量が少ないのかもしれません。

夏向きで、地の魚に合うのではないでしょうか。


スイスイと行けてしまい、あっちゅう間でございましたとさ。
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その都美人冷酒生麗と合わせた今日のエサはこちら。

栃木県産の島豆腐。
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温奴。
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不思議だよね。
豆腐も調味料(赤味噌+醤油)も大豆を原料とするのに、こんなにおいしいだなんてさ。
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アメリカ産の安い豚肉。
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在庫のネギを全部使用。
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豚肉とねぎの炒め物。
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中華のだしを使ったことで、味に深みが出ました。
でもやっぱり、アメリカ産豚肉は固かったわ。
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ごちそうさまでした。
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(※1)白井操『兵庫の酒がつなぐ30の物語-その土地に、米と人あり-』p.34(2019.4 NHK出版)
(※2)(※1)p.35
(※3)灘酒研究会編『改訂 灘の酒 用語集』p.256-257(1997.10 灘酒研究会)

【お酒】2256.特撰 江戸一 純米 300ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 櫻正宗株式会社
神戸市東灘区魚崎南町五丁目十番一号

清酒
300ml
アルコール分15度以上16度未満
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 70%
(以上、ラベルより転記)




昨日、合羽橋道具街から浅草へかけて酒気帯びで徘徊していた際、“まるごとにっぽん”で見つけて入手したのが、このお酒。

造っているのは、名水“宮水”の発見蔵と言われる櫻正宗さん。
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また「正宗」の元祖であって、それは6代目山邑太左衛門さんが命名したのだとか。

太左衛門も、「薪水しんすい」酒銘を使っていたが、ある日、京都の寺参りの際、経文に見た「臨済正宗」の文字が、太左衛門の心を強く捕えた。「正宗を音読すれば清酒せいしゅ」。しかも名刀正宗のごとく切れ味のよいイメージがわく。これをわが酒の銘としよう」。絶妙のネーミングだった。後に正宗を酒銘とする蔵元が増えたため、山邑家のは、頭に日本の名花・桜を付け、「桜正宗」が生まれる。これが、正宗の元祖とされる。」(※1)

上記文献では、“櫻正宗”と頭に“櫻”の文字を付けた理由を「後に正宗を酒銘とする蔵元が増えたため、」(※1)としております。

しかし別の文献には、
明治になってから山邑家が“正宗”を商標登録しようとしたものの認めてもらえず、しかたなく“櫻正宗”と名乗った
旨が記載されておりました。

 『正宗』、『男山』商標については競合する出願が多数あったはずである。『正宗』に関しては、その「農商務省の調査」が行われたことを示す資料が高橋是清の次の発言として残っている。「酒の正宗も・・・出願して来たが、・・・方々の酒屋に就いて実際に調べて見ると、何処の小売屋にも正宗と云う酒がある。それは『正宗』なる酒を醸造元より仕入れて其の正物を商うている居るかと云ふとそうではなくて、其の酒屋で最上等の酒を『正宗』と稱して賣って居るのである。即ち正宗とは商標の性質は失われて最上等酒と云う意味のものになったのであるから、『正宗』は登銀(原文ママ)(登録の誤記か?:ブログ筆者追記)ができなかった」と。(64)これがのちに、『正宗』が清酒(日本酒)の慣用商標になった背景である。なぜ「最上等酒」が「清酒」に変わっていったのか、その理由はわからない。
(中略)
おそらく、現代で言うところの「純米大吟醸」などに相当する位置づけで『正宗』が使われていたといいたいのであろう(65)。『正宗+酒銘』というわけである。
(中略)
 登録拒絶に対し、『正宗』側は、本来の商標保有者とされる山邑家が『正宗』商標に関する諸事情(偽ブランド酒流通、対策根拠法の欠缺など)を当時の農商務卿・西郷従道に上申し、その意はいったん諒解された(69)。しかし、最終的には断念せざるを得なくなり、「櫻」の文字を附加することで『櫻正宗』として商標を登録する(70)。他の『正宗』出願人も同様の対策を取り、現在に至っている。」(※2)

(64)帝国発明協会特許法施行五十年記念会編、「高橋是清翁記念講演会」.『特許法施行五十年紀年会報告』.帝国発明協会特許法施行五十年記念会、p.95(1936)
(65)「純米大吟醸」は基本的に「最上級」の酒ではあるが、日本酒は酒米の酒類や洗米度により価格や評価が異なる。
(69)「本来の商標保有者」としたのは諸史料から、山邑家と『正宗』商標とのつながりが最も強いと判断したことによる。
(70)特許庁編.『工業所有権制度百年史(上巻)』。発明協会.pp.132~133(1984.)は、山邑酒造株式會社編『櫻正宗誌』、山邑酒造株式會社、p.3,p.7(1934)にこの旨の記述ありとする。同社(現・櫻正宗株式会社)に事実確認を試みたが返答がなかった。したがって、この内容がほんとうに史料原本に書かれているかは確認できていない。


要するに、
“正宗=上等な酒”というイメージが定着したせいで、商標の保護がなかった江戸時代には他の蔵があやかって正宗印を用いたことで正宗の銘が乱立していたので、明治になっても山邑家の商標として認められなかったわけですね。

今日いただくこのお酒は“江戸一”という銘ですが、正宗の元祖たる山邑家(櫻正宗さん)のお酒こそが江戸で一番の評判を得たという意味であることは、上記の記述からも想定できますね。
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そんな江戸一には、“特撰”の小印が付されておりました。
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精米歩合70%の純米酒でした。
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それではいただきましょう。
まずはひや(常温)でいただきます。

お酒の色は、無色透明でした。
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上立ち香はなし。
含むとフレッシュな香りをかすかに感じます。

うまみはやや淡めですが、やや淡めなりにしっかりしています。
米のうまみに厚みはないものの、口の中でパッと広がって舌を包むように広がる感じがいたします。
熟成感はなく、酒臭さもなし。重さやクセもなし。
でも軽い苦みを少しだけ感じます。
キレはとてもよく、スッと引きます。

酸味はややひかえめでしょう。
すっぱさは弱め。
でも、おそらく乳酸に由来すると思われる酸味の深みを少し感じることができます。
スースーなし、ピリも感じません。

甘みはややひかえめでしょう。
存在はわかるものの、弱めです。


江戸一はひや(常温)だと、やや淡麗でちょい苦ちょい深スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

やや淡めではあったものの、米のうまみしっかりでした。
それに酸味の深みも少しあって、飲み応えがありました。
ちょい苦でしたが、それもいい感じに味を引き締めておりました。
甘みは弱めでしたが、お酒の味を和らげるにはちょうど良い感じでした。
しかも重さやクセがまったくない。
それでいてキレがよく、口の中でパッと広がったあと、すぐにスッと引いてくれました。

これはかなりうまいね。
重さやクセがなく、かつキレがよいのは櫻正宗さんらしさでしょう。
それなのにけっして薄っぺらくはなく、うまみも深みも感じることができました。

まちがいなくこれは“江戸一”でしょう!


次に、燗にしてみました。
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うわ!
うまみに厚みが少し出ましたよ。
それに深みも増してどっしりしてまいりました。
またちょいスーが出てまいりました。

一方で苦みが引いて、きれいな味わいに。
甘みも引いて、けっこう辛口に、それぞれなりました。


燗だと、やや淡麗でちょいスー深スッキリ旨辛口のおいしいお酒になりました。

燗のほうがちょいスーかつ辛口で、キリッと引き締まっておりましたよ。
でも苦みが引いて、雑味がまったくないきれいな味わいになりました。

それなのにうまみは厚みが少し出てやや淡めなりにしっかりで、かつ酸味の深みがはっきりして、こちらも飲み応えをしっかりと感じました。

これさ、燗もかなりうまいよ。
大手蔵らしいキレイな味わいなのに、けっしてペラペラではなく、雑味のない飲み応えを感じることができました。

きっと江戸っ子の皆さんも、こういうきれいなのにしっかりした味わいのお酒を好んでいらっしゃったことでしょう。
それ故の“江戸一”なのかと、納得いたしました。






その江戸一と合わせた今日のエサはこちら。

国産若どり骨なし手羽もと。
前回買っておいしかったので、また買ってしまいました。
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それに合わせたのは、しょうがの千切り。
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鍋にごま油を敷き、皮目を下にして手羽もとを焼いて、
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軽く焦げ目が着いたところで、しょうがとネギの白いところとを投入して炒め、
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だし汁を加え、みりんと淡口しょうゆとで味をつけ、
豆腐と野菜とを入れて、フタをパイルダーオン!
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水炊き風煮物の出来上がり。
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皮に焼き目を付けたことで香ばしくいただけました。
肉も皮も野菜もやわらかく、豆腐には出汁がしみていておいしゅうございました。
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奈良漬。
昨日の徘徊時に、浅草にある河村屋さんで入手したもの。
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この皿も、昨日の徘徊時に合羽橋道具街でついつい連れて帰って来てしまったもの。
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おいしい!
深みのあるしっかりした味わいが、やや淡麗でキレのよい江戸一とバッチリでした。
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ごちそうさまでした。
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(※1)神戸新聞社会部編『生一本 灘五郷-人と酒と』p.98-99(1982.11 神戸新聞出版センター)
(※2)伊藤知生『『正宗』と『男山』はなぜ清酒の寛容商標となったか~近世・江戸市場における偽ブランド酒流通放置の帰結~』p.67-68(パテント 75巻13号(通号896)p.64-73 2022.12 日本弁理士会広報センター会誌編集部編)

【お酒】2246.白鶴 大吟醸 180ml [28.兵庫県の酒]

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白鶴酒造株式会社
神戸市東灘区住吉南町四丁目五番五号

日本酒
アルコール分 15%以上16%未満
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
精米歩合 50%
180ml
(以上、ラベルより転記)





灘五郷は御影郷に蔵を置く白鶴酒造さん。
本家である本嘉納家(菊正宗)に対して、白嘉納家とも称されます。
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その白鶴酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】1193.白鶴 上撰 淡麗純米 お燗瓶
【お酒】1457.白鶴 上撰 金冠 200ml カップ
【お酒】1499.白鶴 特撰 特別純米酒 山田錦 180ml
【お酒】2050.白鶴 純米大吟醸 180ml
【お酒】2082.白鶴 大吟醸 180ml アルミボトル
【お酒】2118.白鶴 香るうまくち原酒 アルミ缶
【お酒】2157.白鶴 上撰 山田錦 カップ

今日いただくこのお酒は、アル添大吟醸。
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話のネタもないですので、さっさといただきます。
大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ほぼ無色でした。
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上立ち香は、鼻を近づけるとかすかにフルーティー。
でも含むとそれが口の中でふわりと広がって、鼻へと抜けて行きます。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみに淡めながらにも厚みを感じます。
吟醸酒にありがちな苦みが少しあって、鋭さを感じます。
酒臭さはなく、熟成感もなし。
キレは、アル添酒にしてはそれほどでもないみたい。

酸味はややひかえめ。
すっぱさはわかるものの、弱めです。
スーはないものの、なぜかちょいピリ!

甘みはややひかえめ。
存在はわかるものの前には出て来ず、かすかに感じる程度です。


ちょい芳香のやや淡麗でちょい苦ちょいピリ旨やや辛口のお酒でした。

やや淡めでしたが、それでも米のうまみをしっかりと感じ、飲み応えがありました。
ただ、ちょい苦とちょいピリとを感じ、大吟醸、すなわち「吟味して製造した清酒」(清酒の製法品質表示基準(平成元年11月22日国税庁告示第8号)1)でかつ「固有の香味及び色沢が特に良好なもの」(同2(2))を名乗るにもかかわらず、雑味が目立つように思いました。
それにアル添酒にしてはキレがそれほどでもなく、かつ苦みやピリも相俟ってしつこさを感じました。

あくまでも、私の感想ですけれどね。

【お酒】2237.キクマサピン 180ml 紙パック [28.兵庫県の酒]

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製造者 菊正宗酒造株式会社
神戸市東灘区御影本町1-7-15

日本酒
国産米100%使用
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 14度以上15度未満
180ml
(以上、パックの印刷事項より転記)




灘五郷は御影郷に蔵を置く菊正宗さん。
そのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
菊正宗 特別純米酒 超特撰嘉宝蔵 雅(みやび)
菊正宗 生酛純米酒 特撰 嘉宝蔵 灘の生一本
菊正宗 超特撰 嘉宝蔵 生酛吟醸
菊正宗 超特撰 生酛大吟醸 300ml
菊正宗 樽酒 純金箔入カップ
菊正宗 上撰 本醸造 お燗瓶 (二回目はこちら
菊正宗 上撰 普通酒 紙カップ
菊正宗 純金箔入 しぼりたてカップ
菊正宗 スーパーカップ 上撰 生酛・本醸造
菊正宗 上撰 樽酒 カップ (普通酒)
1377.菊正宗 純米樽酒 カップ
2007.菊正宗 上撰 純米 樽酒 720ml
2093.菊正宗 しぼりたてギンカップ
2094.菊正宗 上撰 しぼりたて純米キンカップ
2095.菊正宗 〈超特撰〉 しぼりたて純米大吟醸 300ml
2163.菊正宗 〈超特撰〉 しぼりたて大吟醸ネオカップ 
2164.菊正宗 〈上撰〉 しぼりたて純米酒 (純米・香醸) 300ml

清酒以外にはこれを。
菊正宗 瀬戸内れもん冷酒 ネオカップ

さらに菊正宗さんには、
樽酒カップを55個個も頂戴したり
その熟成具合を試させていただいたりと、
勝手にいろいろと楽しませていただいております。


今日いただくこのお酒は、言わずと知れた、
“キクマサピン”
お値段は150円台とお手頃。
スーパーやコンビニで簡単に入手できてしまうこのお酒。
所謂“安酒”の範疇に属する紙パック酒ですね。
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今まで紹介して来なかったのは、その味を正確に表現できる自信がなかったから。
“安酒”故に、おいしくないと一蹴するのは簡単なこと。
でもそれでは、蔵元さんに失礼です。

「おいしくないならばなぜおいしくないのか」、
「それでも、よいところはないのか」、
それを正確に表現できる自信がなかったのでした。

しかし、そろそろ、そうも言ってはいられなくなったのでした。


2013年8月7日に最初の記事を書いて以来、10年が経過いたしました。
記事の数は、2966本(この記事を除く)。

10年も経過すると、ブログの残り容量がそろそろ上限(5GB)に近づきつつあるのです。
来年にはまちがいなく、終焉を迎えることになりましょう。
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そろそろ、容量が上限に達した以降のことを考えなければなりません。
新たなブログを、SSブログで立ち上げるか?
他のブログへ移行するか?
あるいは、書くことを止めてしまうか。

これはいずれ結論を出さなければならないことです。
その結論を出す前に、心残りにしていたこの“キクマサピン”を、このブログが生きているうちにいただいて感想を書いてみようと思ったのでした。


品質表示はこちら。
特定名称が付されていない、所謂“普通酒”。
アルコール度数は14度台と、それほど低いわけではございません。
それに糖類や酸味料は添加されておりません。
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かつてキクマサピンのシリーズには、糖類添加の三増酒(キクマサピン淡麗仕立)もございました。
しかし今はそれも消え、糖類・酸味料添加なしのものに一本化されているみたいです。
それなのに、どうして150円台で販売することが可能なのか?

これはあくまでも私の推測ですが、
以下のこと(あるいはこれらの組み合わせ)を予想し得ると思います。

(一)使用しているお米が規格外のもの(くず米など)で、安く入手できるから。
(二)醸造アルコールの添加量が多め(搾る前の度数が高め)で、かつ14度台まで(多めに)加水しているから。
(三)液化仕込みを採用していて歩留りが高い(同じ量の米を原料としても、通常の仕込より製品量が多い)から。

まあでも、公表されていないことをいつまでも考えていると、一晩中眠れなくなっちゃいそうですから(←春日三球・照代より)、この辺で講釈を終えていただいてみたいと思います。


普通酒ですから、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、無色透明でした。
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香りは、アルコール香と、麹香?とをかすかに感じます。

うまみはやはり淡め。
でも、淡めなりに米のうまみらしきものが口の中でふわりと広がります。
酒臭さ(ほめ言葉です)も少し感じますよ。
熟成感はなし。
苦みや雑味、クセは全く感じません。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
ちょいスーですが、ピリはなし。

甘みはややひかえめ。
かなり弱くて前には出て来ないものの、その存在は酒が喉を通ったあとでほんのりと感じます。


淡麗ちょいすっぱちょいスースッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

淡めではあるものの、うまみが淡めなりに広がることから、けっしてペラペラではありませんでした。
アル添量が多めのお酒で感じるような透明感もありませんでしたね。

酸味があり、かつ弱めの甘みがありましたが、淡めのうまみとのバランスはよいと感じました。
それに雑味がゼロでクセがなく、飲みやすく感じました。

安価なお酒ですけれど、キレイで上品な味わいのお酒でした。
ものすごくうまいというわけではないものの、料理の味を引き立たせる脇役としては十分でしょう。


キクマサ贔屓のワタクシですが、この結論はけっしてお世辞ではございません。
ここまで清酒を2236種類(ただし番外編1つあり)飲み続けてきた私がその経験に基づいて判断した、2237件目の感想でございました。

【お酒】2220.櫻正宗 金稀 純米大吟醸 四〇 180ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 櫻正宗株式会社
神戸市東灘区魚崎南町5丁目10番1号

清酒
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 40%
アルコール分 15度
使用米 山田錦100%
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




昨日に引き続き、今日も櫻正宗さんのお酒をいただきます。
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櫻正宗さんのお酒は、昨日までに以下のものをいただいております。
【お酒】47.櫻正宗 上撰 お燗瓶
【お酒】65.櫻正宗 上撰 本醸造 クールチェリー 300ml
【お酒】70.71.櫻正宗 大吟醸カップ&特撰吟醸 飲み比べ
特撰吟醸の2回目はこちら。
【お酒】539.櫻正宗 特別純米酒 宮水の華 300ml【追記あり】
【お酒】911.ハローズセレクション 淡麗辛口 清酒カップ
【お酒】1884.櫻正宗 上撰 サクラカップ
【お酒】2036.櫻正宗 BONDS WELL WITH BEEF 180ml
【お酒】2091.櫻正宗 本醸造 クールチェリー 300ml
【お酒】2092.櫻正宗 花雫 あか 300ml
【お酒】2165.櫻正宗 本醸造 生貯蔵酒 300ml
【お酒】2219.櫻正宗 超特撰 純米吟醸 金稀 180ml

今日いただくのは、純米大吟醸。
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このお酒にも、昨日いただいた純米吟醸と同じく、
“金稀(きんまれ)”の小印が付されておりました。
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でもでもでも!
同じ金稀なのに、お値段はぜんぜんちがったのでした。
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精米歩合は40%。
お米の半分以上を削ってしまっているわけですよ。
ですが、こちらの金稀には、山田錦の産地は表示されておりませんでした。
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話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、これも無色透明でした。
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上立ち香は、鼻を近づけるとかすかにフルーティーな香りを感じる程度。
含むと、それが穏やかに広がることがわかります。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみを淡めながらもしっかりと感じ、かつ山田錦らしい透明感を伴ったうまみです。
吟醸酒にありがちな苦みもあって、少しはっきりしています。
酒臭さゼロ、熟成感皆無、雑味はまったくなし。
キレはよいですね。

酸味はややひかえめ。
すっぱさは鋭さを伴うことはわかるものの、弱めです。
ちょいスーですが、ピリはかすかです。

甘みは、うーん・・・、
ややはっきりと述べておきましょう。
かなりサラリとしておりますが、幅を感じますよ。


ちょい芳香の、やや淡麗でちょい苦ちょいスースッキリ軽快旨やや甘口のおいしいお酒でした。

香りが突出しておらず、ちょうどよい感じでした。
うまみがキレイで、しかもキレよくかつちょいスーであったことから、スッキリしていて軽快な飲み口に感じました。
ちょい苦がありましたが、甘みがそれを和らげてくれているようでした。

とても上品な味わいのお酒でした。
スイスイと行けてしまいましたよ。
なお、私は甘みに敏感すぎるみたいですので、やや甘口と評しましたが、人によっては甘口には感じないかもしれません。


櫻正宗さんの“金稀”2種類飲み比べ。
純米吟醸のほう(左)はやや濃醇の辛口でキリッと引き締まっておりましたが、きょういただいた純米大吟醸(右)はやや淡麗で軽快かつやや甘口のお酒でした。
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以上がワタクシの感想。
あー、面白かった。

これだからお酒は、いつまでたっても決してやめられないのですよ。

【お酒】2219.櫻正宗 超特撰 純米吟醸 金稀 180ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 櫻正宗株式会社
神戸市東灘区魚崎南町5丁目10番1号

清酒
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 60%
アルコール分 16度以上17度未満
使用米 吉川町産山田錦100%使用
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




寛永2年(1625年)創業。
天保11年(1840年)に4代目山邑太左衛門さんが“宮水”のすばらしさを発見し、
明治に入ってからはその蔵付酵母が「協会(きょうかい)酵母」の第1号として広く頒布されることになった、
灘魚崎郷の名家中の名家である山邑家こと“櫻正宗”。

そのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
【お酒】47.櫻正宗 上撰 お燗瓶
【お酒】65.櫻正宗 上撰 本醸造 クールチェリー 300ml
【お酒】70.71.櫻正宗 大吟醸カップ&特撰吟醸 飲み比べ
特撰吟醸の2回目はこちら。
【お酒】539.櫻正宗 特別純米酒 宮水の華 300ml【追記あり】
【お酒】911.ハローズセレクション 淡麗辛口 清酒カップ
【お酒】1884.櫻正宗 上撰 サクラカップ
【お酒】2036.櫻正宗 BONDS WELL WITH BEEF 180ml
【お酒】2091.櫻正宗 本醸造 クールチェリー 300ml
【お酒】2092.櫻正宗 花雫 あか 300ml
【お酒】2165.櫻正宗 本醸造 生貯蔵酒 300ml

今週は、
今年のお盆に櫻正宗さんの直営店“櫻宴”を訪問した際に入手した2本をいただこうという魂胆でございます。
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今日いただくのは、“金稀(きんまれ)”の小印を付されたお酒。
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櫻正宗さんの小印は、上撰(普通酒)はともかく、朱稀(しゅまれ:本醸造)、焼稀(やきまれ:純米酒)、そして金稀(吟醸クラス)と、独特なのでした。

今日いただくこの金稀は、“超特撰”の純米吟醸なんだってさ。
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精米歩合は60%と、吟醸酒を名乗るために満たすべき最低限ですが、
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兵庫県吉川(よかわ)町産の山田錦を100%使用しているんだってさ。
“特A地区産”の表示はございませんが、そこは名家たる櫻正宗さんですから、きっと村米制度の下でしっかり集めたものをお使いになっていらっしゃることでしょうよ。
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蔵元さんのWebsiteには、このお酒の説明として、
“金稀 純米吟醸”は、酒造りにもっとも適した原料米「山田錦」の中でもさらに特A地区・吉川町産のものを用い、」とありました。

それではいただきましょう。
純米吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、無色透明でした。
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上立ち香は、盃に鼻を近づけると、ごくかすかにフレッシュさを感じるのみ。
含んでもそれほど広がりませんでした。

うまみはやや濃いめ。
米のうまみがしっかりで、厚みを少し感じます。
吟醸酒でありがちな苦みを少し感じます。
しかし、酒臭さや熟成感はなく、雑味も全く感じません。
純米ですがキレはよく、スッと引きました。

酸味はややひかえめ。
すっぱさは、鋭さはわかるものの、かなり弱めです。
スーはなく、ピリはかすか。

甘みはひかえめ。
存在はわかるものの、かなり弱めです。


やや濃醇でちょい苦スッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。

米のうまみそのものを、雑味なくはっきりと感じることができました。
吟醸酒にありがちな苦みを少し感じましたが、それがキレのよさと辛口と相俟って、かなりキリッと引き締まった味になっておりました。
かなり洗練された味わいのお酒だと感じましたよ。

これはかなりうまいね!
さすが灘の名家たる櫻正宗さんが世に送り出した純米吟醸酒、恐れ入りました。
こういうお酒を全国のスーパーで気軽に買えるようになれば、清酒(いわゆる“日本酒”と呼ばれるお酒)は再び酒類消費量の筆頭として復権することができるんじゃないかな。
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