【お酒】1330.冨士正 特撰 カップ [27.大阪府の酒]
藤本雅一醸
大阪府藤井寺市2丁目1番10号
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15.0度以上16.0度未満
180ml詰
(以上、フタより転記)
“富士正”は静岡県にありましたが、こちらの角(つの)のない“冨士正”は久々の大阪酒でした。
かつて秋鹿をいただいて以来、大阪府のお酒は4年ちょっとの間隔をあけてようやく2例目ですよ。
普通酒ですが、特撰の小印が付けられておりました。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は少し着いていることがわかる程度で、かつ透明感がありました。
あー、なるほど!
アルコール香が少しはっきりしています。
意外にも、うまみはやや濃いめです。
酒臭さ(←ほめ言葉です)は少しだけですが、ウィスキーのような風味が豊かです。
それに軽い苦みが少しあるようです。
でもキレはよく、スッと引きます。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さをちょっとだけ感じます。
それにちょいピリですね。
甘みははっきりしています。
べとついた感じはないものの、厚みを感じる甘みです。
独特の風味が豊かで、甘みに厚みを感じる、やや濃醇でちょい苦ちょいピリ甘口のお酒でした。
ウィスキーっぽい風味に甘みが豊かで、かなり独特な味わいでした。
この風味は、かつて山陰、それも島根県のお酒で何度か感じたことがありましたよ。
でもキレがよいためか、クドさは感じませんでした。
これはアル添の効果でしょうか?
【お酒】34.秋鹿 純米酒 千秋 300ml [27.大阪府の酒]
秋鹿酒造有限会社
大阪府豊能郡能勢町倉垣1007
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)
精米歩合75%
アルコール度数 十四度以上十五度未満
(以上、ラベルより転記)
秋鹿ですよ。
平成15酒造年度(H15.7.1~H16.6.30)から、生産するお酒のすべてを純米酒にした蔵元です(※1)。
しかも、蔵元自ら田んぼを所有し、夏は米作り、冬は酒造りをしているほどのこだわりよう。
自営田から収穫した米と、契約農家が栽培した米とで、使用する酒米の7割をまかなうとのこと(※2)。
実は、このお酒をこのブログで紹介してよいものか、かなり迷いました。
これほどこだわって造っていらっしゃるお酒を、ただの酒好きの私がどうのこうのと言ってよいものなのか。
秋鹿さんのお酒に対する想いとこだわりを十分に考慮しつつ、いただいてみたいとおもいます。
いただいたお酒は、300mlのほうです。
カップ酒のほうは、冷蔵庫の中でしばらく寝かせてみようとおもいます。
まずは、冷や(常温)でいただきます。
最初に、うまみを感じました。
けっこう濃いうまみです。
酸味もありますが、辛くはありません。
しかし、甘みはほとんど感じません。
うまみは濃いと思うのですが、甘みがないせいか、それほど濃醇には感じませんでした。
では、ここでぬる燗にしてみます。
すると、酸味が立ってきて、味がキリッと締まりました。
酸味でうまみが抑えられて、かなり辛口になったような気がします。
お酒の味を楽しむのであれば、冷やでいただいたほうがよいと思います。
燗をつけることで、辛口になり、料理の味を引き立たせてくれるお酒に変わりました。
しかし、私としては、甘みというか、まろやかさがあったほうが、濃醇なお酒になってよいのではないかと思いました。
(あ~あ言っちゃったよ。)
(※1)全量純米蔵を目指す会Website
(※2)山同敦子『愛と情熱の日本酒―魂をゆさぶる造り酒屋たち』p.235、p.240