【お酒】2269.國盛 純米吟醸 半田郷 酵母1801 アルミ缶 [23.愛知県の酒]
製造者 中埜酒造株式会社
愛知県半田市東本町二丁目二四番地
品目 日本酒
純米吟醸酒
内容量180ml
アルコール分15度
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 若水100%使用
精米歩合55%
(以上、缶の印刷事項より転記)
江戸時代後期、灘に次いで江戸への出荷量第二位を誇り、いわば灘の生一本とともにお酒の55年体制を築き上げた、尾張の中国酒。
その中国酒の製造において、盛田家(小鈴谷村:現常滑市)とともに双璧をなしたのが、尾州半田の中野(中埜)家。
今日は、その中野(中埜)家の流れを汲むと思われる中埜酒造さんのお酒をいただきます。
中埜酒造さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】651.國盛 辛口 カップ
【お酒】688.國盛 上撰 御神酒 180ml
【お酒】884.國盛 大吟醸にごり酒 300ml
【お酒】1450.國盛 大吟醸 大名古屋 カップ
國盛 どぶろく 純米造り 微発泡 300ml
今日いただくのは、純米吟醸酒。
使用米が、“若水(わかみず)”なんだってさ。
若水は、「五百万石の耐倒伏性が強化された品種」(※1)で、1983年に愛知県で育成された品種だそうです。
しかし若水は、「短強稈であるものの,いもち病に弱く,栽培は平坦部に限られており,中山間部向き奨励品種はない。」(※2)のだとか。
それ故に、愛知県では新たな品種の育成に乗り出したそうですよ。
その話は、またいつか。
話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
純米吟醸ですし、それに冷やして飲めと書いてありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香はなし、含んでもわずかにフレッシュさを感じる程度。
うまみはやや濃いめ。
でも最初に苦みが来て、しかもやや強めで鋭い苦み。
米のうまみには厚みを感じます。
酒臭さはなく、熟成感もなし。
キレはまあまあ、苦みが残ります。
酸味はひかえめ。
すっぱさはほとんどわからないくらい。
ちょいスーですが、ピリはなし。
甘みははっきり。
幅をしっかりと感じます。
やや濃醇で苦甘口のお酒でした。
苦みがはっきりでした。
甘みもはっきりで、それが苦みを抑えようとしてはいたものの、抑えきれないようでした。
うまみは米のうまみそのもので、クセなく重さもかんじませんでした。
吟醸酒にしては、苦みが気になるところ。
まあでも、濃い味の食べ物だったら釣り合うみたい。
昨日の残りの奈良漬けと合わせましたが、いい感じでした。
と、おもったら!
最後の一杯をいただいているときに、味に変化を感じました。
苦みが少し引いて、和らいでまいりました。
甘みも少し引き、うまみも少し淡めになったみたい。
一方で酸味が少し出てきて、かつセメダイン臭を感じるようになりましたよ!
これは面白い!
ここまで変化するものかと思うほどでした。
むしろこっちのほうが苦みが引いて飲みやすいみたいです。
このお酒は、開栓してからしばらく放置したほうが、飲みやすくなるのかな?
そんな不思議な経験でございましたとさ。
(※1)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.89(2017.7 文一総合出版)
(※2)前重道雅・小林信也編著『最新 日本の酒米と酒造り』p.102(2000.3 養賢堂)