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【お酒】67.新政 粋撰純米 カップ [05.秋田県の酒]

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新政酒造株式会社
秋田県秋田市大町六丁目2番35号

アルコール分15度
原材料名 米(秋田県産)・米こうじ(秋田県産米)
精米歩合75%
200ml詰
(以上、ラベルより転記)

新政は、“きょうかい酵母6号(新政酵母)”を生んだ蔵として有名です。

きょうかい酵母とは、「(公財)日本醸造協会が純粋培養、頒布している優良酵母」のことです(※1)。
このきょうかい酵母は、全国のほとんどの蔵元で使用されているようです。

きょうかい酵母が普及する以前は、それぞれの蔵元の酒蔵には独自の酵母菌が棲み付いていて、その“蔵付き酵母”を使用して酒造りがなされていたそうです。そのため、「それが酒蔵によって異なる味わいの個性につながってもいた」ようです。
しかし、蔵の中には酵母菌以外の細菌がいたり、酵母菌の種類すら特定されていなかったので、「酒質が安定しなかったり、時として発酵不良を起こし、酒にならないこと(腐造)はあって、リスクが大きかった」そうです(※2)。
さらに、腐造が起きることは、「不良酵母をはじめとする酒造りにとって有害な微生物は一度勢力を持つと根強くはびこり、腐造は一度起きると、次の年も、またその次の年もと続いて、蔵元は立ち上がれなくなってしまう」こともあるくらい大変なことだったようです(※3)。

そこで、日本醸造協会が優良と認めた酵母を純粋培養して“きょうかい酵母”として販売し、各蔵元がそれを酒造りに使用することで、腐造を防止するとともに、酒質の安定と向上とを図ることができるようにしているそうです。

きょうかい酵母にはいくつかの種類がありますが、そのうちの一つである“きょうかい6号酵母(新政酵母)”は、「昭和十年、醸造試験所小穴富司雄らによって秋田市「新政」の清酒醪から分離された」そうです(※4)。
このきょうかい6号酵母は、「香りは穏やかだが、味は(中略)深みがある」のだそうです(※5)。


そんな優良酵母を生みだした名高い蔵元のお酒を、今日もぬる燗でいただきます。


酸味がかなり強めです。
ちょっとピリリとしていますし、少しすっぱい感じもします。
うまみはそれほどはっきりとは感じません。強い酸味の中で少し感じるくらいです。
甘みも少しあるようですが、酸味に抑えられているようです。

うまみがありながらも、酸味による辛さがお酒をキリリと締めている、辛口のお酒でした。
この味で200mlであれば、お得だと思います。


(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.106(2000.4 柴田書店)
(※2)松崎晴雄『日本酒をまるごと楽しむ!』p.67(2007.1 新風舎)
(※3)小山織『酒蔵の四季 東京・小山酒造の暮らし』p.184(1996.10 東京書籍)
(※4)篠田次郎『吟醸酒の来た道』p.74(1999.1 中公文庫)
(※5)上原浩『純米酒を極める』p.147(2011.1 光文社知恵の森文庫)
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あ~酒臭かった! 22

酒くさコメント 2

ちゅんちゅんちゅん

おはようございます!
・・・酸味が強いのですか・・・
酸味はちょっと苦手だったりします^^;
by ちゅんちゅんちゅん (2013-11-14 08:09) 

skekhtehuacso

ちゅんちゅんちゅんさん、いつもコメントありがとうございます。
このお酒は酸味が強かったのですが、うまみもはっきりしていました。
これは私の感想ですが、中華のような、油をつかった料理には合うと思います。
by skekhtehuacso (2013-11-14 22:24) 

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