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【お酒】2293.千年一 特別純米酒 300ml [28.兵庫県の酒]

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製造者 千年一酒造株式会社
兵庫県淡路市久留麻二四八五-一

品目 清酒
アルコール分14度
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 60%
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




蔵元さんのWebsiteでは
淡路島の地に根差してきた当蔵は2025年で、創立150年を控えています。」とありました。
ラベル(後掲)には、1875(明治8)年創業とありましたよ。

ということは、ご多分に漏れず、阪神淡路大震災(1995(平成7)年1月17日)で被災なさったわけですよ。
被災後に消えていった多くの灘の中小蔵元と同様に、一時は廃業をも考えたとのこと。
それでも幾多の困難を乗り越えて酒造りを再開してくださったおかげで、今日、こうしてくだらない酒ブログのネタとして使わせていただくことができた次第でございました。

今日いただくこのお酒は、特別純米酒。
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清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)2(3)によれば、「純米酒又は本醸造酒のうち、香味及び色沢が特に良好であり、かつ、その旨を使用原材料、製造方法その他の客観的事項をもって当該清酒の容器又は包装に説明表示するもの(精米歩合をもって説明表示する場合は、精米歩合が60%以下の場合に限る。)に「特別純米酒」又は「特別本醸造酒」の名称を用いること。」ができる旨定められています。

また、ここで言う「客観的事項」については、酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準2(2)ヌ(イ)「精米歩合が60%以下である場合のほか、醸造用玄米の使用割合(表示基準5の1に規定する使用割合をいう。)が50%を超える場合等消費者が容易に理解できる事項をいうものとする。この場合、精米歩合又は醸造用玄米の品種名及び使用割合等を併せて表示しなければならないものであるから留意する。
  なお、醸造アルコールの使用量の多寡は、「使用原材料、製造方法その他の客観的事項」に該当しないものとして取り扱う。」と定められておりますよ。

でもね、
あたしゃね、この、
“特別純米酒/特別本醸造”という規格が設けられた理由
を知りたいのです。
純米酒/本醸造の規格の上位には吟醸酒があるにも関わらず、それとは別に“特別-”なるものが存在するのですから。

もちろん吟醸造りではないものの、純米酒/本醸造の中でも上等だということをアピールしたいという蔵元さんたちのお気持ちはお察し申し上げます。
だからと言って、それに応えるべく、拘束力のあるルールで表示を規格・規制すべきことなのでしょうか?
かつての級別制度下のように各級ごとの徴税額が異なるのであればともかく。

純米酒/本醸造の規格を満たした上で、さらに丹精込めて造った上等なお酒であることを表示したければ、その表現方法は必要最低限の禁止事項(ウソ・誇大・紛らわしいなどの理由によるもの)を伴いつつも、原則として各蔵元さんの自由な発想に任せてもよいと思うのって、オイラだけ?

それとも、たとえそのような表示であっても、“無知な愚民どもめが安心して一定の品質のお酒をまちがいなく入手できるように国として導いてやる必要がある。”という、“父権主義的介入(paternalism)”に基づく規格なのでしょうか?
しかしそれでは、その解釈は各蔵元さんのご判断に任されているのが実情である吟醸酒の意味とは正反対の規制になってしまいますよね。

本日現在、ワタクシはその旨を解説している文献の記載に出会うことがまだ叶っておりません。
これは今後のこのブログでの課題でしょう。
わからないことがある以上、それを解明するために、まだまだ飲酒とこのブログとはやめられそうにはございません罠。


話がそれてしまいました。
お酒に戻しましょう。

ラベルには、明石海峡大橋と思われる絵が。
創業年もありますね。
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品質表示はこちら。
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このお酒、箱に詰めて販売されておりました。
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開けると、煙がもくもくと・・・、
じゃなくて、能書きが出てまいりました。
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話のネタが尽きたところで、いただきます。
冷やして飲めと書いてありますから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
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お酒の色は、ごくかすか。
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上立ち香、盃に注ぐと爽やかな香りがフワリ。
含むとそれが口の中でパッと広がります。
フルーティーではなく、フレッシュさでもない香り。
言うなれば、“かぼす”のような穏やかな柑橘の香りの如し。

うまみはやや濃いめ。
米のうまみがしっかりで、厚みを少し感じます。
軽い苦みがあって、弱めながらに鋭さを感じます。
熟成感はなく、酒臭さもなし。
重さやクセもゼロ。
しかもキレがよく、スッと引きます。

さんみははっきり。
酸っぱさが少し強めで少し鋭い。
ちょいスーですが、ピリはなし。

あまみはややはっきり。
サラリとしてはいるものの、特に後味としてわかりやすい。


爽快やや濃醇でちょい苦ちょいすっぱちょいスースッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。

とても爽やか。香りがあるもののしつこさはゼロで、軽やかでお酒の味わいとピッタリ!
うまみはやや濃いめながらも、角や重さはまったくなし。
しかもキレがよく、後味スッキリ。
やや甘口でしたが、べとつきやしつこさは全くなく、むしろ爽やかさや酸味とよく合うほど。

これさ、かなりうまいんじゃないの!
爽やかで、かつうまみしっかりなのに飲みやすい。
夏の暑い日の晩酌にピッタリです。
冷たくひやしていただけば、そりゃ暑さなんか吹っ飛ぶことでしょうよ。
まさに“特別純米酒”、すなわち“純米酒のうち、香味及び色沢が特に良好なもの”を名乗るにふさわしいお酒だと思いました。

いやはや、
淡路島にこんな美酒があったとはね。

願わくは、うなぎの蒲焼と合わせてみたかったところでございました。
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その千年一特別純米酒と合わせた今日のエサはこちら。

肉を食べたかったので、国産豚肉のこま切れを買ってまいりました。
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豚肉の甘辛炒め煮。
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国産豚肉はやわらかくておいしいね。
オイスターソースは買わない主義のワタクシ(冷蔵庫の肥やしになるだけだから)。
代わりに愛知県の赤味噌を使ったことで、味に深みを出すことができました。
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下茹でしてから使った大根には、味がしっかりしみておりました。
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昨日の残りのちくわ。
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キャベツと合わせました。
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耐熱容器に、キャベツとちくわとを切って入れ、
酢・みりん・味マルジュウを小さじ1杯ずつ入れて、
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1992年製の電子レンジで3分加熱して、
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キャベツとちくわのちょい甘酢和え。
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砂糖を使わずにみりんの甘みだけだから、ちょい甘酢和え。
おいしゅうございました。
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ごちそうさまでした。
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【お酒】2292.大辛口純米 大虎 300ml [06.山形県の酒]

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製造者 千代寿虎屋株式会社
山形県寒河江市南町2-1-16

品目:日本酒
内容量300ml
原材料名 米(山形県産)、米麹(山形県産米)
アルコール分15度
精米歩合70%
(以上、ラベルより転記)




山形県のほぼ中心部分に位置する寒河江(さがえ)市。
そこには、3つの蔵元さんが蔵を置いています。
“銀嶺月山”を造る月山酒造さん。
“澤正宗”を造る古澤酒造さん。

そしてこの、千代寿虎屋さん。
山形市内で“霞城壽”を造る寿虎屋酒造さんの分家筋とのこと。
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千代寿虎屋さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】221.千代寿 カップ2回目はこちら
【お酒】269.千代寿 特別純米酒 カップ
【お酒】1311.大江錦 本醸造 カップ
【お酒】1500.千代壽 180ml

今日いただくこのお酒は、
“大虎”なる大辛口純米だってさ。
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(友情出演)

品質表示はこちら。
蔵元さんのWebsiteによれば、山形県産米の品種は“はえぬき”(食用米)だってさ。
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また同Websiteによれば、
この大辛口純米大虎の日本酒度は、
“+10”とのこと。

でもさぁ、

日本酒度のプラス側って、あんまり信用できないんだよなぁ・・・。

日本酒度がいくら辛口側へ振れていても、
糖分が少ないってだけで、
それでも甘みを感じるお酒もありますからね。

だから、
日本酒度が+10ってだけで、
それが辛口であるという
“正しい根拠”になるのかな?

果たして
本当に
大辛口なのでしょうか?





本当だからだ!
正しい根拠をゆ(言)え!



正しい根拠を探るべく、いただいてみましょう。
純米酒ですが、まずはひや(常温)で試してみます。

お酒の色は、かすかに茶色?
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上立ち香はなし。
含んでも感じません。

うまみはやや淡め。
米のうまみが舌を突くよう。
苦みがあって、少し鋭くて少し重め。
熟成感はなし、酒臭さ(ほめ言葉:以下同じ)はごくかすか。
キレがまあまあで、苦みの重さが残るようです。

酸味はややはっきり。
すっぱさは弱めですが、鋭さを感じます。
ちょいスー、かつちょいピリ!

甘みはややひかえめ。
前には出て来ないものの、幅を少し感じます。


やや淡麗でちょい苦ちょい重ちょいすっぱちょいスーちょいピリやや辛口のお酒でした。

やや辛口でしたが、大辛口と称するほどかね?
甘みを少し感じることすらできましたよ。
ただし、苦みやピリで味わいに角があり、それ故にピリ辛口かも。


次に、燗にしてみました。
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香りが酒臭い!

うまみはやはりやや淡めですが、酒臭さが前に出てきましたよ。
一方で苦みは鋭さは残るものの、重さが引きました。
酸味も少し引き、ピリは引き、ちょいスーだけ残る。
それに甘みは引いて、幅を感じなくなりました。
しかも燗のほうが断然にキレがよい!


燗にすると、やや淡麗でちょい苦ちょいスー旨辛口のおいしいお酒になりました。

味わいに酒臭さが出るものの、角が消えてピリ辛口ではなくなり、重さが消えました。
苦みや酸味の鋭さは残るものの、これらは緩和されたようでした。
甘みが引いて、これはたしかに大辛口。
しかもキレがよくなり、かなりスッキリしてまいりました。

これはまちがいなく燗がうまい!
キリッとしていて、食事とバッチリ。
ただ、冷めるにつれて重さやらちょいピリやらが復活するみたいでした。
熱いうちにズズズーッとやるのが一番よいかもしれません。




その大虎大辛口純米と合わせた今日のエサはこちら。

豆腐を食べたかったので、
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ピーマンと、冷蔵庫に残っていたしめじ、ネギの切れ端。
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ぜんぶ刻んで、ごま油と調味料とともにまじぇまじぇ!
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1992年製の電子レンジで3分×2回。
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出来上がり。
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いいね!
ピーマンがおいしい。
愛知県の赤味噌がいい働き。
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ちくわ、ねぎ、きゅうり。
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中華風あえ物。
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これはいつもの味。
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ごちそうさまでした。
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【お酒】2291.しぜんしゅ 生酛 にごり 純米酒 酵母無添加(蔵つき酵母) 160ml [07.福島県の酒]

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製造者 有限会社 仁井田本家
福島県郡山市田村町金沢字高屋敷139番地

品目 日本酒
内容量 160ml
アルコール分 16度
精米歩合 85%
原材料名 米(国産)、米糀(国産米)
自然栽培米
表示義務のない加工助剤・酵素剤等も不使用
冷蔵推奨
放射性物質不検出確認済
(以上、ラベルより転記)




仁井田本家さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】163.穏(おだやか) 純米 180ml
【お酒】1149.穏(おだやか) 純米吟醸 180ml
【お酒】1948.おだやか 純米吟醸 160ml
【お酒】2226.しぜんしゅ 純米原酒 300ml
【お酒】2232.しぜんしゅ 生酛 燗誂 純米酒 160ml

今日いただくこのお酒は、
“しぜんしゅ”
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“しぜんしゅ(にいだしぜんしゅ)”の何たるかにつきましては、【お酒】2226.しぜんしゅ 純米原酒 300mlをいただいた際に気が済むまで書いておりますので、そちらをご参照下さい。

このお酒は、生酛造りの純米酒かつにごり酒。
しかも酵母も無添加で、酒蔵に住み着いている蔵つき酵母のみを使用しているんだってさ。
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品質表示はこちら。
酵母のみならず、生酛ですから乳酸(表示義務なし:なお、発酵を助成促進し、又は製造上の不測の危険を防止する等専ら製造の健全を期する目的で、仕込水又は製造工程中に加える必要最低限の有機酸は、原材料に該当しないものとして差し支えない。(※1))も添加していないわけですね。
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酒造年度が2023BY(2023年酒造年度:2022年7月1日~2023年6月30日)で、製造年月(当該清酒を販売する目的をもって容器に充てんし密封した時期(※2))が2024年3月1日。
貯蔵期間は8か月~1年8か月と、けっこう長めでかつ期間の長短に幅がありますね。
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冷蔵推奨とのこと。
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滓の量は、半分くらいでしょうか。
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話のネタが尽きたところで、いただきます。
にごり酒ですので、まずは冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ちょっとだけ象牙色。
見た目には、とろみはそれほどでもなさそうです。
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香りは、鼻を近づけると米の香りとともに、酒臭い(ほめ言葉:以下同じ)香りを少し感じます。
ですが含むとそれらは味に変わります。

滓のざらつきはごくかすか。
ほとんど感じません。

うまみはもちろん濃いめ。
もちろん米のうまみそのものとともに、酒臭さがそれに続きます。
熟成感はわからないな。
苦みや雑味もまったくなし。
キレはもちろんそれほどでもないものの、後味は悪くはなくしつこさを感じません。

酸味ははっきり。
酸味自体の深みがしっかり。
すっぱさは少し強めで少し鋭いですね。
スーかすか、ピリはなし。

甘みはややひかえめ。
弱めではあるものの、一応わかります。


濃醇深ちょいすっぱ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

米のうまみのみならず、酒臭さや酸味の深みといった、醸された味わいがしっかりしておりました。
それでいて雑味や重さ、クドさは一切なく、熟成感すら感じませんでした。

これはかなりうまいぞ!
酸味が強いのに雑味がないのは、丁寧に造られた酒母のおかげでしょうか?


オイラのこれまでの経験から察するに、これはきっと燗もうまいはず!
ということで、燗にしてみました。
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酸味がすごい!
深みが、どっしりとした米のうまみと渡り合うほどはっきりしてまいりました。
すっぱさも立ちましたが、突出することなく調和しております。

一方で、甘みも少し前に出てきました。
それにキレがよくなって、スッキリしてまいりましたよ。


燗にすると、濃醇深すっぱちょいスッキリ旨口のおいしいお酒になりました。

燗のほうが、酸味が立ち、キレがよくなり、甘みが少し前に出てまいりましたよ。
これもうまい!
否、燗のほうが断然うまいね!


もちろん、これまでの経験からして、そんなしぜんしゅの味わいは予想済み。
だからきっと肉に合うだろうと思い、スーパーで焼売を買ってつまみにいたしました。
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もちろん、バッチリ!
めでたし、めでたし。



(※1)酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準2(3)イ(ハ)後段
(※2)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)3(2)

【お酒】2290.澤正宗 純米酒 米だけの酒 カップ [06.山形県の酒]

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製造者 古澤酒造株式会社
山形県寒河江市丸内3丁目5-7

品目:日本酒
アルコール分:15度
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合:麹米60%掛米65%
内容量:200ml
(以上、ラベルより転記)




山形県の真ん中あたりに位置する寒河江(さがえ)市。
JR左沢線(あてらざわせん)の寒河江駅から程近い場所に蔵を構えるのが、
天保7年(1836年)創業の古澤酒造さんです。
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古澤酒造さんのお酒や焼酎は、これまでに以下のものをいただいておりますよ。
【お酒】260.澤正宗 純米カップ二回目はこちら)(三回目はこちら
【お酒】581.澤正宗 ヤングカップ
【お酒】1036.澤正宗 吟醸生酒 300ml 
【お酒】1313.澤正宗 ヤングカップ 秋の山寺
【お酒】1316.紅花屋重兵衛 大吟醸 300ml
《焼酎》42.山形麦焼酎 雪原(せつげん) 25度 180ml【追記あり】
【お酒】2020.澤正宗 カップ(東北MONO)

今日いただくのは、純米酒のカップ酒。
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実は、澤正宗の純米酒カップは、すでに3たびいただいておるのです。
【お酒】260.澤正宗 純米カップ二回目はこちら)(三回目はこちら

ですが今回、ラベルのデザインが変更されていたことから、改めて入手し別カウントとして扱い、その味わいを確かめてみることにした次第でございます。

なお、かつてのデザインはこちら。
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品質表示はこちら。
これは変化はなし。
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純米酒ですから、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、淡い金色でした。
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上立ち香ありますね、酒臭い(ほめ言葉;以下同じ)香りとともに、枯れた香りをちょっと感じます。
含むと香りとしてではなく、味として感じます。

うまみはやや濃いめ。
酒臭さに熟成感が続きます。
米のうまみもしっかり、厚みを少し感じます。
軽い渋みを少し感じ、軽めではあるものの鋭さがありますね。
驚くべきはキレのよさ!純米なのにキレがよく、アル添酒のような透明感すら少し感じます。

酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
このすっぱさは熱いうちはひかえめなものの、燗が冷めて来ると目立つようです。
ちょいスーですが、ピリはなし。

甘みは、うーん、むずかしい!
ややはっきり、否、ややひかえめ?
けっして前には出て来ないものの、その存在はわかるのです。


やや濃醇でちょい枯ちょい渋ちょいすっぱちょいスースッキリ旨口のおいしいお酒でした。

純米酒だけあってか、味はしっかりかつ複雑で、飲み応えがバッチリ!
それなのに、キレのよさと透明感、それにちょいスーで後味スッキリで、それはあたかもアル添酒であるが如く感じました。
甘辛は、オイラには判定し難いところでしたので、皆様でお試しの上ご確認下さい。

うまいね!
しっかりなのにスッキリ。
さすが澤正宗。
恐れ入りました。

“初孫 マイカップ”をまた飲んでみましたよ~だ! [また飲んでみました]

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製造者 東北銘醸株式会社
山形県酒田市十里塚字村東山一二五番地の三

日本酒
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度
180ml詰
(以上、ラベルより転記)

《初回記事はこちら》
【お酒】261.初孫 マイカップ




今日は、およそ10年ぶりに“初孫マイカップ(MYCUP)”をいただきます。
山形県の日本海側、庄内地方の酒田市に蔵を置く東北銘醸さんのお酒です。
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品質表示はこちら。
普通酒ですね。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少し着いていることがわかりました。
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上立ち香は、カップに鼻を近づけると、酒臭い(ほめ言葉:以下同じ)香りをフワリと感じ、同時に枯れた香りもかすかにわかります。
でも、含むと香りとしては現れないみたいです。

うまみはまちがいなくやや濃いめでしょうが、それほど濃くは感じません。
上立ち香と同じく酒臭さがしっかりで、熟成感少し。
米のうまみは前には出て来にくいみたいです。
苦みがあって、少し強めで少し鋭いですね。
キレがとてもよく、透明感がありました。

酸味はややはっきり。
すっぱさはゼロでしょう。
ですが、深みを少し感じます。
ちょいスーで、かつ冷めるにしたがってちょいピリになるみたいです。

甘みはややひかえめ。
少しだけ感じるものの、前には出て来ないみたいです。


やや濃醇でちょい苦ちょい枯ちょいスー(冷めるとちょいピリ)スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。
味わいはたしかにやや濃いめならがも、キレがよくて透明感がバッチリで、かつちょいスーであったことから、口当たりとしてはそれほど濃くは感じませんでした。
味の要素が複雑でしっかりしていましたが、けっして重さやクセは感じませんでした。

東北銘醸さんのWebsiteでは、「初孫の蔵では、創業以来一貫して時間と手間のかかる昔ながらの伝統手法「生酛(きもと)造り」による酒造りを行っています。」と紹介されておりました。
ということは、この複雑な味わいは、生酛に由来するものでしょうか?

一方でこの初孫マイカップには、生酛造りである旨の表示はございませんでした。
しかし、これまでの経験からして、重さやクセが出がちな山廃造りと比べると、生酛造りにはそれらがないもののうまみや深みがしっかりたお酒が多いように思いますので、きっとそうなのかもしれません。

10年ぶりの初孫マイカップは、おいしくいただくことができました。
めでたし、めでたし。

【お酒】2289.銀嶺月山 カップ [06.山形県の酒]

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製造者 月山酒造株式会社
山形県寒河江市大字谷沢七六九-一

品目 日本酒
内容量180ml
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度
(以上、ラベルより転記)




こちらひさびさの銀嶺月山。

がっさーん(月山)
立て!ジョー(楯状火山)
遊びでねぇんだ(アスピーテ)
でおなじみの“月山”をその名にいただく山形のお酒ですよ。
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(道の駅河北[山形県西村山郡河北町谷地]より)

月山酒造さんのお酒は、かつて以下の物をいただきました。
【お酒】104.銀嶺月山 ガッサンカップ
【お酒】390.銀嶺月山 本醸造 生貯蔵酒 300ml
【お酒】916.銀嶺月山 お燗瓶 180ml
【お酒】1566.銀嶺月山 しぼりたて生原酒 槽前酒 300ml

今日いただくのも、【お酒】104.銀嶺月山 ガッサンカップと同じ普通酒のカップ酒。
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ですが数年前から、紙のラベルに変わっておりました。
それ故、別カウントとさせていただきます。

かつてのお姿はこちら。
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話のネタも尽きたところで、いただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかりました。
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カップに鼻を近づけると、ごくかすかに枯れた香りをほんの少し感じます。
含むと香りはわからなくなりました。

うまみは淡めですが、しっかりしています。
米のうまみをふんわりと感じ、ふんわりながらも広がります。
酒臭さ(ほめ言葉;以下同じ)もほんのりと感じます。
熟成感もあって、これもほんのりです。
軽い渋みも少しはっきりと感じます。
キレはよく、スッと引いて消えます。

酸味ひかえめ。
すっぱさはほぼゼロ。
ちょいスーですが、ピリはなし。

甘みはややはっきり。
それほど強くはなく、幅もわずかですが、カップに口を付けたときに少しべとつくようです。


淡麗ちょい枯ちょい渋ちょいスースッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。

淡麗なのにけっしてペラペラではなく、むしろその味わいは複雑でした。
うまみを淡めなりにしっかりと感じました。
甘みは少しべとつくもののしつこくはなく、ちょい渋ちょい枯が引き締めているようでした。
しかもキレがよく、ちょいスーも相俟ってスッキリしておりました。

うまいね。
これは食中酒でしょう。
これだけをいただくよりも、料理と合わせたいお酒でした。



実はワタクシ、
来週末に、この銀嶺月山カップの別ラベルモノを探しに行く予定でございます。
ただし情報が古いので、入手できるかどうかは些か怪しいところではございます。
無事GETできましたら、改めてご紹介させていただきます。

【お知らせ】過去記事に文献の記載を追記しました [雑感]

下記記事に、文献の記載を追記いたしました。

適宜、ご確認いただければ幸甚です。

【お酒】2285.白鶴 香るうまくち原酒 大吟醸 芳醇 アルミ缶【追記あり】

共通テーマ:趣味・カルチャー

【お酒】2288.上喜元 生酛吟醸 300ml [06.山形県の酒]

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製造者 酒田酒造株式会社
山形県酒田市日吉町二-三-二五

清酒
アルコール分16度
原材料名/米(国産)米麹(国産米使用)・醸造アルコール
精米歩合50%
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)




かなりひさびさの“”上喜元(じょうきげん)”。
酒田酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】312.上喜元(ジョウキゲン) カップ
【お酒】575.上喜元 純米吟醸 カップ(要冷蔵)【追記あり】
【お酒】753.上喜元 特別純米酒 180ml

今日いただく上喜元は、生酛造り吟醸酒だってさ。
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一流の蔵元さんのお酒ってのは、たとえ精米歩合50%の吟醸酒であっても、そうやすやすとは大吟醸を名乗らないものなのでしょうね。
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その一流の蔵元さんとお見受けいたしました酒田酒造さんの上喜元生酛吟醸、
いただいてみましょう。
吟醸酒ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすか。
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上立ち香はなし。
含むと、フレッシュな風味がややはっきり。

うまみはやや淡め。
米のうまみは弱め。
酒臭さ(ほめ言葉:以下同じ)を少し感じます。
苦みは初めはなかったものの、飲み終わる頃に少し出てきました。
キレはよく、スッと引きます。

酸味ははっきり。
すっぱさが少し強めで鋭さを感じます。
酸味には深みも少しあります。
スーかすか、ピリはなし。

甘みはややはっきり、否、ちょいはっきり?
かなりさらりとしていて弱めで、前には出て来ませんが、幅を少し感じます。


ちょい爽快のやや淡麗で(ちょい苦)ちょいすっぱちょい深旨口のおいしいお酒でした。

うまみがやや淡めながらも、酸味に深みがあって、飲み応えを感じました。
この酸味は、おそらく生酛に由来するものでしょう。
甘みは前に出て来ませんでしたが、口をつけてから喉を通るまでの間、通奏低音のように味をまとめてくれているようでした。
雑味は最初はなかったものの、飲み終わる頃になると苦みを少し感じるようになりました。

これはうまいね。
この酸味には、海のものが合うと思います。
刺身、食べたかったな。





その上喜元生酛吟醸と合わせた今日のエサはこちら。


どうしてもさんま蒲焼缶を食べたかったので、大枚はたいて買ってまいりました。
これが300円じゃ買えないだなんて、世も末だぜ。
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いつものとおり、さんまざく。
うざくの代用食。
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甘めの蒲焼缶が、酢と合いました。
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きゅうりを酢の物にするときは、やっぱり蛇腹切りが一番ですわ。
歯応えとみずみずしさとを残しつつも、味が沁みますからね。
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週末恒例の、賞味期限を迎えた油揚げ。
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煮物にして、卵とじ。
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これはいつもどおりの味。
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お酒がどんどんと進んでしまい、
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あっちゅう間でございましたとさ。
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ごちそうさまでした。
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【お酒】2287.廣戸川 300ml [07.福島県の酒]

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製造者 松崎酒造株式会社
福島県岩瀬郡天栄村下松本字要谷47-1

品目 日本酒
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




手元にあった文献で、以下のように紹介されていた松崎酒造さん。
 1892(明治25)年創業の個人経営の酒造店。天栄村を流れる釈迦堂川が、かつて「廣戸川」と呼ばれていたことが銘柄の由来とされる。」(※1)

現在は株式会社化されている松崎酒造さん。

以下の製品をいただいた際は、個人事業主(松崎酒造店)でした。
【お酒】787.廣戸川 カップ
【お酒】862.廣戸川 にごり酒 300ml

一方で、これらは株式会社化されてからいただいたものでした。
【お酒】1958.廣戸川 カップ 
【お酒】2106.廣戸川 本醸造 ゆうだい21 カップ

蔵元さんのWebsiteを参照しても、株式会社化された時期はわかりませんでした。
まあでも、2016年から2021年までのあいだであることはたしかでしょう。
どうやらその間に代替わりがあったみたいで、その影響かもしれません。
商業登記記録を参照すれば正確な年月日がわかるのでしょうけれど、たかがこんな酒臭いブログを書くためにそこまでする必要はないでしょう。

今日いただくこのお酒は、
緑色のガラス瓶に文字が直接印刷された清々しいデザインの“廣戸川”。
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普通酒でした。
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ということは、かつていただいた
【お酒】787.廣戸川 カップ 
【お酒】1958.廣戸川 カップ 
と同じ中身なのでしょうか?

それを確かめるべく、いただきたいところですけれど、
前回いただいた際の味は完全に忘れてしまっております。
それ故、初心に立ち返っていただきたいと思います。


まずはひや(常温)で試してみます。

お酒の色は、ほとんどわからないくらいでした。
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上立ち香は、盃に鼻を近づけるとかすかに酒臭さ(ほめ言葉;以下同じ)を感じる程度。
含むとふんわりと広がります。

うまみはやや淡めですが、やや淡めなりにしっかりしています。
酒臭さが最初に来て、米の風味は弱め。
軽い苦みを少し感じます。
熟成感もあるみたいですが、穏やかです。
キレはよいですね。

酸味はややはっきり。
すっぱさは弱いものの、酸味の深みを少し感じます。
スーかすか、ピリはなし。

甘みはややひかえめ。
かなりサラリとしているものの、一応わかります。


やや淡麗でちょい苦ちょい枯ちょい深スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

酒臭さと酸味の深みとに、弱めの熟成感とで、飲み応えを感じました。
それでいてキレがとてもよく、スッキリしていてむしろ軽めでした。
うまいと思います。


次に、残りを燗で試してみました。
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酒臭さが立つね。
酸味は、鋭さが出て、深みもしっかりしてまいりました。
苦みも立って、少し重く感じます。

それでいてキレもよく後味スッキリ。

熟成感は穏やかなまま。
甘みは完全に消えました。


燗にすると、やや淡麗でちょい苦ちょい枯ちょいすっぱ深スッキリ旨辛口のおいしいお酒になりました。

燗のほうがうまみや深みがしっかりしておりました。
それでもキレのよさは健在で、後味はスッキリ。
一方で甘みが撤退し、辛口になりました。

燗もおいしいね!


うまみの酒臭さと酸味の深みとは、あたかも山廃酛に由来するものの如くでしたよ。
特に燗が好みでした。






その廣戸川と合わせた今日のエサはこちら。


酢を使ったものを食べたかったので、
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なすを用意して、
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焼かなすを作って、
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焼かなすのごま酢和え。
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予想通りのおいしさでした。
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Hotpepperの“メシ通”を読んでいたら、
これを作って食べてみたくなったので、
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豚こま肉(国産)を買って来て、
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こねこね~!、こねこね~!
(↑岡田ひとみさん(ねんドル)より)
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フライパンで焼いて、
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できあがり。
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カリカリでおいしい!
これは国産豚肉に限る!外国産だとカッチカチでしょう。
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ごちそうさまでした。
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(※1)福島民友新聞社編『ふくしま美酒探訪』p.49(2017.8 福島民友新聞社)

【お酒】2286.都美人 カップ [28.兵庫県の酒]

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製造者 都美人酒造株式会社
兵庫県南あわじ市榎列西川247

品目 日本酒
内容量180ml
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
(以上、ラベルより転記)





淡路島に蔵を置く都美人酒造さんのお酒は、これまでに以下の物をいただいております。
【お酒】1301.淡路人形浄瑠璃 平敦盛 カップ
【お酒】2265.都美人 冷酒 生麗(きれい) 300ml
【お酒】2280.都美人 からくち 鳴門の渦酒 300ml
【お酒】2281.都美人 山廃純米 300ml

今日いただくこのカップ酒は、普通酒。
ということは、【お酒】2280.都美人 からくち 鳴門の渦酒 300mlと同じ中身なのでしょうか?
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話のネタがないので、さっそくいただきます。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、薄めの金色でした。
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上立ち香、酒臭い(ほめ言葉:以下同じ)香りがフワリと漂います。
含むとそれが口の中で広がります。

うまみはやや濃いめ。
酒臭さが最初に来て、米のうまみがそれに続きます。
苦みがあって、強くはないものの鋭さを感じます。
それに熟成感もちょっとあるみたいです。
キレはよいですね。

酸味ははっきり。
すっぱさは少し強めで少し鋭い程度です。
でも酸味の深みがしっかり。
ちょいスーですが、ピリはなし。

甘みはややひかえめ。
前には出て来ないものの、わずかに感じます。


やや濃醇でちょい苦ちょい枯ちょいすっぱちょい深スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

味の基本は、これまでにいただいたものと同じ。
酸味の深みとキレのよさとがいい感じに調和していおりました。
それにまた【お酒】2280.都美人 からくち 鳴門の渦酒 300mlと異なり、ピリピリではなく、かつ熟成感を少し、甘みをわずかに感じました。

もしかしたら、鳴門の渦酒は上撰クラス(かつての級別制度化における一級酒)で、こっちは佳撰クラス(同二級酒)なのかな?
もちろん、両方ともおいしいお酒でした。
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