SSブログ

【お酒】2285.白鶴 香るうまくち原酒 大吟醸 芳醇 アルミ缶【追記あり】 [28.兵庫県の酒]

49845.JPG
白鶴酒造株式会社
神戸市東灘区住吉南町四丁目五番五号

日本酒
180ml
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
精米歩合:50%
アルコール分:17度
(以上、缶の印刷事項より転記)




阪神電車の住吉駅。
202201nada076.JPG
202201nada077.JPG
202201nada078.JPG


その南側は、灘五郷のうちの一つ、御影郷。
202201nada079.JPG

その御影郷に蔵を置くのが、白鶴酒造さん。
202201nada080.JPG
202201nada081.JPG
202201nada082.JPG

そのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】1193.白鶴 上撰 淡麗純米 お燗瓶
【お酒】1457.白鶴 上撰 金冠 200ml カップ
【お酒】1499.白鶴 特撰 特別純米酒 山田錦 180ml
【お酒】2050.白鶴 純米大吟醸 180ml
【お酒】2082.白鶴 大吟醸 180ml アルミボトル
【お酒】2118.白鶴 香るうまくち原酒 アルミ缶
【お酒】2157.白鶴 上撰 山田錦 カップ
【お酒】2246.白鶴 大吟醸 180ml

今日いただくこのお酒は、原酒
そして大吟醸、すなわち吟味して製造した清酒(※1)であって固有の香味及び色沢が特に良好なもの(※2)です。
49846.JPG

一応触れておきますけれど、精米歩合とか、アル添の有無だとか、そういう形式的なことはどうでもいいのです。
(※1)(※2)を実質的に満たしたお酒であると蔵元さんが胸を張って宣言できるお酒こそが、大吟醸たる所以なのですから。
そもそも、吟醸酒、すなわち「吟味して製造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの」(※1)であるという意味すら曖昧で、その解釈は各蔵元さんのご判断に任されているのが実情なのですから。
オマエ最近いちいちイラついているよなぁ!
男の更年期障害なんじゃないのか?



【2024/05/13追記】

吟醸酒の実質的要件、すなわち「吟味して製造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの」(※1)については、国税庁が「吟醸酒の製法品質の要件に規定する「吟味して製造した清酒」とは、精米歩合60%以下に精米した白米を使用し、低温でゆっくり発酵させ、かす歩合を高くしたもの等いわゆる吟醸造りにより製造した清酒をいう。」(※3)という解釈通達を出しています。

しかし、これによれば、低温発酵とかす歩合は例示されてはいるものの、それ以外のことに関しては、前段の「吟味して製造した清酒」(※1)を「いわゆる吟醸造りにより製造した清酒」(※3)と言い変えているに過ぎず、抽象的に規定されたままです。
また(※1)の後段に規定されている「固有の香味及び色沢が良好なもの」(※1)については、解釈通達では言及すらされておりません。

それ故に、ワタクシは本文で
“その解釈は各蔵元さんのご判断に任されているのが実情なのですから。”
と書いた次第でした。

特に後半の「固有の香味及び色沢が良好なもの」(※1)について、この見解を裏付ける文献の記載を紹介するのを忘れておりましたので、追記いたします。

 特定名称清酒の製法品質表示基準は,精米歩合、アルコール使用量の他に抽象的ながら品質が良好なものと規定したところに大きな意義がある。消費者の立場を重視したものとなっている。」(※4)
特に,吟醸酒は社を代表する商品であることが多いと思うので,製法を満たして高いコストの酒を造ったから高く販売するということではなく,きちんとした商品設計と品質管理を行い特定名称清酒の製法品質表示基準に示す香味色沢が良好な製品を消費者に提供しなければ,「高い,まずい,売れない」というのでは自分で自分の首を絞めることになりかねない。」(※5)



品質表示はこちら。
アル添の原酒で17度って、低いのか?、高いのか?
悩ましいところでございます。
49847.JPG


話のネタが尽きたところで、いただきたいと思います。
大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いておりました。
49848.JPG


上立ち香はほとんどなし、ごくごくかすかにフレッシュ感?
でも含むと消えて、むしろアルコール香がとてもはっきり。

うまみは濃いめ。
米のうまみに厚み少し。
熟成感は少しあるものの、角や荒さはなし。
苦みがあって、強くはないが少し鋭くて少し重さを感じます。
キレは、まあまま。

酸味はひかえめ。
酸っぱさはほとんど感じません。
ピリはないものの、けっこうなスース―!

甘みはややはっきり。
前には出てこないものの、幅を感じるとともに後味として残るみたいです。


濃醇ちょい枯れちょい苦ちょい重スース―旨やや甘口のお酒でした。

吟醸香はなく、むしろアルコール香(臭?)がハッキリしておりました。
それに風味もスース―感満載でした。
ただしそれ故か、ちょい苦ちょい重ではあったものの、その刺激を和らげてくれていたというか、麻痺させてくれていたというか、そんな感じでした。
甘みはほどよくて、しつこくなくいい感じでした。

以下は、あくまでも私の偏見的感想です。
これさ、原酒である必要、あったのかな?
割水して度数を15度台に下げたほうがアルコール香が引いて飲みやすくなり、味わいもまとまったのではないかと推察いたしますよ。

味わいのどの辺りに、「吟味して製造した清酒」(※1)であって、「固有の香味及び色沢が特に良好なもの」(※2)との成果が出ているのか、私にはよくわかりませんでした。

オイラはまだまだ、修業が足りないみたいでございましたとさ。


(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1
(※2)(※1)2(2)
(※3)酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準2(2)イ(ハ)
(※4)梅田紀彦・宇都宮仁『特定名称清酒の動向』p.959(日本醸造協会誌 83巻1号 p.958-965 1993.12 日本醸造協会)
(※5)(※4)p.965