【お酒】383.SLたのしいねっ♪ 遠野カップ [03.岩手県の酒]
上閉伊酒造株式会社
岩手県遠野市青笹町糠前31-19-7
アルコール分14.0度以上15.0度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
200ml詰
(以上、フタに貼付されたラベルより転記)
上閉伊(かみへい)酒造さんは、戦時統合で出来た酒造会社のようです。
文献では、以下のように紹介しています。
「上閉伊酒造は、企業合同が行われた昭和十九年、上閉伊地区の酒造業者七社が合併して誕生した。」
しかし戦後には、統合した7社のうち4社が分離独立しているようです。
そういえば、いままでいただいたお酒の中では、飯田の喜久水酒造さんが同じく戦時統合でした。
また、合併の「中核となった蔵元が、寛政元(一七八九)年創業の建屋酒造店である」とのことですが、その「建屋酒造店は、日本民俗学の祖といわれた柳田国男の著書『遠野物語』にも登場する由緒ある造り酒屋」であったそうです。(以上、※1)
そんな由緒ある蔵元さんでしたら、地元遠野に対する想いは、きっと深いものでしょう。
今日いただくこのカップ酒も、そんな蔵元さんの地元を盛り上げたいという意気込みから製造されたものかもしれません。
このカップ酒ですが、一方の面のデザインは、中央に描かれた蒸気機関車“C58 239”の周りにJR釜石線の駅名をあしらったものになっています。
もう一方の面の隅には、「JR東日本商品化許諾済」の文字が印刷されています。
当然ながら釜石線はJR東日本の営業線ですし、それにC58形239号機はJR東日本の“SL銀河”号を牽引する現役の蒸気機関車です。
それ故、蔵元さんは、このデザインを制作するにあたって、JR東日本の許諾をもらう必要があったのでしょうね。
いったい、蔵元さんはJR東日本に対して許諾料をいくら支払ったのでしょうか。
その許諾料は、はたしてこのカップ酒の売り上げから十分に元をとれる金額なのでしょうか。
興味深いところではあります。
いかんいかん。
そんな下世話なことばかり考えていたのでは、お酒がまずくなってしまいます。
おいしいお酒であることを願いつつ、普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
うまみは淡めです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみのようですが、淡いのであまり目立ちません。
淡いからかもしれませんが、雑味はあまり感じませんね。
酸味は少しはっきりしています。
スーッとしていて、さわやかな酸味です。
ちょっとピリッと感じますが、気にはなりません。
すっぱさもちょっとあるみたいです。
甘みはひかえめですが、その存在は感じます。
ですがコクはあまり感じません。
淡めのうまみに酸味が利いている、淡麗やや辛口のおいしいお酒でした。
ちょっとピリッと感じますが、クセのない味わいなので、スイスイと行けてしまいます。
むしろこのくらい酸味がはっきりしていたほうが、海産物には合うのかもしれませんね。
SL銀河に乗りながらいただけば、きっともっとおいしく感じることでしょう。
(※1)岩渕公二『岩手の酒蔵』p.64(1998.10 岩手日報出版部)
【うまみは薄め…雑味なし】
冷でも(常温)でも大丈夫、
ってことですよね?
あっさり系なのなら、このお酒で
駅弁か、ちょっとしたおつまみを
つまみつつ、列車で旅したら
楽しさが倍増しそうですね!
by あとりえSAKANA (2014-11-11 00:53)
ウチの近所でも、応援酒が出てたけど・・・
売上げの一部が寄付されていたみたい・・・!?
まあ、それとはちょっと違うかな・・・!?(^_^;)
by やなぼー (2014-11-11 05:59)
あとりえSAKANAさん、おっしゃるとおりです。
もしかして、かなりのいける口でいらっしゃるのではないでしょうか。
by skekhtehuacso (2014-11-11 23:39)
やなぼーさん、そうか、応援酒なのかもしれませんね。
でも、秩父鉄道や真岡鉄道ならば応援したくなりますが、JR東日本ですからね。
応援しろ!って、蔵元さんからまきあげていなければよいのですが。
by skekhtehuacso (2014-11-11 23:41)