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【お酒】469.琵琶のさ々浪 純米生原酒 カップ【追記あり】 [11.埼玉県の酒]

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麻原酒造株式会社
埼玉県入間郡毛呂山町大字毛呂本郷94

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
アルコール分17度
精米歩合70%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




大宮駅のエキナカでは、いろいろなカップ酒を入手することができます。
しかし、私は何度もそこで入手しているので、新しいものを見つけることが難しくなっています。
ところが先日、未入手であったこのカップ酒を見つけました。


このお酒を見つけたとき、私は、これを買うことを躊躇しましたよ。
なぜならば、冷蔵ケースからこのお酒を取り出してみたところ、なんと、フタが盛り上がっているじゃありませんか。
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このお酒は生酒です。
ということは、このフタの盛り上がりは、残存している酵母が発酵を続けていて、カップの中で炭酸ガスが発生しているってことですよね。
アルコール度数が17度と原酒にしては比較的低いことも、酵母の働きを可能にしているのかもしれません。

もしこれを買って、家に着くまでの間に爆発してお酒が漏れてしまったら大変です。
それでもまあ、今は冬ですし、このまま寄り道せずにまっすぐ帰れば大丈夫だろうと判断して、レジ袋を三枚重ねて包んで持って帰ってまいりました。


このお酒には”生”である旨の表示はあるのですが、ラベルのどこを見ても、“要冷蔵”である旨の表示がありません。
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生酒であることを表示するかどうかは、蔵元さんの任意とされています(※1)。
しかし、「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒には、保存若しくは飲用上の注意事項を表示する。」と定められています(※2)。
それ故、生酒や生詰のお酒のラベルには、「「要冷蔵」、「冷蔵庫に保管して下さい。」、「冷やしてお早めにお飲みください。」等の消費者及び流通業者の注意を喚起するための表示」をしなければなりません(※3)。

この点、ぜひとも徹底していただきたいものです。

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【2015/09/30追記】
生詰について「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒」に該当すると書きましたが、これは誤りでした。(これに該当するのは生酒のみでした。)
生詰の場合は、「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒」に該当せず、よって「要冷蔵」などの「保存若しくは飲用上の注意事項」を表示する必要はないと考えます。

清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)5(6)の生貯蔵酒の定義には、「生貯蔵酒の用語は、製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、製造場から移出する際に加熱処理した清酒である場合に表示できるものとする。」とあります。
これから判断するに、製成後とは完成後(私は勝手にそう思っていました。)ではなくて、上槽後(お酒をしぼった後)という意味であろうと考えられます。
ということは、生詰は製成後に一回火入れをしていますので、この「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒」には該当しないことになります。

私の認識が誤っていたことをお詫びして、ここで訂正させていただきます。
申し訳ございませんでした。
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まあ、そうはいっても、爆発させることなく無事に家まで持ち帰ることができたわけですから、ありがたくいただきたいと思います。
生酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。


一口含むと、ほんのわずかにシュワっとした感じがしました。
これは、お酒がまだ活性状態であることの証しでしょう。

このお酒ですが、酸味がかなり強めです。
特にすっぱさが際立っています。
でも、刺激やピリピリ感はありません。

純米原酒だけあって、うまみはやはり濃いめです。
酒臭さも感じますが、ひかえめです。
それよりも、苦みがけっこうはっきりしています。
これも活性状態であることによるものでしょうか。

甘みはひかえめです。
ほんのわずかに感じる程度です。


酸味と活性酒特有の風味とが特徴の、濃醇辛口のお酒でした。
フレッシュな味わいでしたが、その分、火入れしたお酒のようなまろやかさは感じませんでした。
生酒で、しかもカップ酒でこれほど活性しているお酒をいただいたことは、私は今回が初めてでした。
これは私の予想ですが、このお酒、おそらく限外濾過をしていないのではないでしょうか。


(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)5(5)
(※2)同3(3)
(※3)酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準 2(3)ハ
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あ~酒臭かった! 38

酒くさコメント 8

newton

琵琶のささ浪は、好みのお酒です。酸味が強いところが魅力となっていますね。

by newton (2015-02-11 21:44) 

skekhtehuacso

newtonさん、コメントありがとうございます。
今回は生原酒をいただきましたが、火入れしたお酒も探してみたいと思います。
火入れしたほうがまろやかになって、きっと酸味が映えているのではないかと予想しています。
by skekhtehuacso (2015-02-11 22:13) 

やなぼー

八高線沿線、酒蔵多いですよ~!
と、呑み鉄のお誘いでした(^_-)
by やなぼー (2015-02-12 06:46) 

tarou

いつも記事拝見しています。
シュワとした日本酒を呑んで見たいです・・・
by tarou (2015-02-12 09:22) 

ojioji

興味深いレポートでした。
なるほど、限外濾過をしていなければ完全に生きていますよね、
甘みが無くなったのは酵母醗酵が進みきった結果なのでしょうね。
生酒を、ひと月毎に飲みながら味の変化を楽しみたくなりました(^^)
by ojioji (2015-02-12 15:48) 

skekhtehuacso

やなぼーさん、実は八高線沿線で酒集めをしてみたいと思っています。
川口や与野、大宮周辺で酒集めをしたのですが、全く成果がありませんでした。
やはり蔵元さんがあるところまで行かないとダメなのでしょうね。
by skekhtehuacso (2015-02-12 23:09) 

skekhtehuacso

tarouさん、コメントありがとうございます。
この原酒は、味にちょっと角があって、私としてはいまいちでした。
やはりお酒は火入れして発酵を止めてあるもののほうが、まろやかでおいしいのかもしれません。
by skekhtehuacso (2015-02-12 23:11) 

skekhtehuacso

ojiojiさん、発酵が残っている生酒の味は、好き嫌いが分かれるところだと思います。
味の変化を楽しむことも面白いかもしれませんが、カップ酒ではそれは無理ですし。
by skekhtehuacso (2015-02-12 23:15) 

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