【お酒】577.羽陽錦爛 桜羽前 二重 純米吟醸 生詰 300ml【追記あり】 [06.山形県の酒]
後藤康太郎酒造店
山形県東置賜郡高畠町元和田732
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
使用割合 山田錦50% 酒未来50%
精米歩合50%
アルコール分14度以上15度未満
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
後藤康太郎酒造店さんのお酒は、かつて羽陽錦爛の吟醸生貯蔵酒と、普通酒の錦爛カップとをいただいております。
今日いただくこのお酒は、生詰の純米吟醸酒です。
ラベルには、生詰の限定品である旨が表示されています。
(生詰については、こちらをご参照ください。)
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【2015/09/30追記】
生詰について要冷蔵を表示する必要があると書きましたが、これは誤りでした。(これに該当するのは生酒のみでした。)
生詰の場合は、「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒」に該当せず、よってかならずしも「要冷蔵」などの「保存若しくは飲用上の注意事項」を表示する必要はないと考えます。
清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)5(6)の生貯蔵酒の定義には、「生貯蔵酒の用語は、製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、製造場から移出する際に加熱処理した清酒である場合に表示できるものとする。」とあります。
これから判断するに、製成後とは完成後(私は勝手にそう思っていました。)ではなくて、上槽後(お酒をしぼった後)という意味であろうと考えられます。
ということは、生詰は製成後に一回火入れをしていますので、この「製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒」には該当しないことになります。
私の認識が誤っていたことをお詫びして、ここで訂正させていただきます。
申し訳ございませんでした。
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また、このお酒ですが、山田錦とともに、“酒未来”なる酒米を使用しているとのこと。
この“酒未来”なる酒米について、手元にあった文献では以下のように紹介していました。
「山形県高木酒造14代社長の高木辰五郎が育成。(中略)口当たり喉越しの柔らかい酒質。」(※1)
高木酒造さんといえば、かの有名な高級酒“十四代”の蔵元さんですよね。
なんとなくではありますが、山形の獺祭というような印象を私は持っています。
そんな蔵元さんが育成したお米ですから、きっと高級志向のお米なのでしょうな。
山田錦と酒未来で造られたこのお酒の味は、はたしてどのようなものでしょうか。
純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ほとんどわかりませんね。
あー吟醸香が豊かですね。
花のような香りをフワっと感じます。
うまみはかなり淡めです。
お米のやわらかいうまみを感じます。
山田錦のお酒をいただいたときに感じたように、口の中でフワッと広がってスッと消えていくようですが、淡いのであまりはっきりしてはいないみたいです。
苦みが少しはっきりしているようですが、他に雑味もなく、また熟成感もなくて、きれいな味わいです。
吟醸造りだけあって、酸味はひかえめです。
ほんの少しすっぱさを感じる程度です。
甘みはひかえめです。
でも、その存在はわかります。
吟醸香が豊かで、お米のうまみを味わうことができる、淡麗やや辛口のお酒でした。
繊細できれいな味わいなので、スイスイと行けてしまいます。
アル添をすることなくこんなにきれいな味わいになるとは、意外でした。
これは蔵元さんが丁寧に造った成果でしょうか。
それとも、酒未来を使用した効果なのでしょうか。
ですが私としては、吟醸香はもっとひかえめでよいかと。
それに、もう少し飲みごたえがほしいところでした。
(※1)副島顕子『酒米ハンドブック』p.35(2011.7 文一総合出版)
ほう、半分とは言え羽陽錦爛でも酒未来を使ってましたか。知らんかった。
酒未来の酒は「くどき上手」の純米吟醸を呑んだ事が有りますが、希少米故に一升瓶でも3,500円以上するからな。
by エクスプロイダー (2015-06-10 23:12)
エクスプロイダーさん、酒未来は希少米なのですか。
新しい酒米に出会うと一応調査するのですが、この酒米については本文で紹介したもののほかには、書かれたものに出会うことができませんでした。
by skekhtehuacso (2015-06-10 23:30)