SSブログ

【お酒】721.加賀鶴 特別純米酒 前田利家公 300ml [17.石川県の酒]

2871.JPG2872.JPG
やちや酒造株式会社
金沢市大槌町8番32号

原材料名/米(国産)米麹(国産米)
精米歩合/60%
アルコール分/15度
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




このお酒ですが、酒銘といい、“加賀百万石”や“加賀藩御用蔵”を強調したラベルといい、みやげ物感満載の企画商品といった様相を呈しているように思いましたよ、最初は。
2873.JPG2874.JPG

しかし、手元にあった文献を当たってみたところ、決してそんな商業主義的発想に基づく命名ではないことがわかりました。
なんでもこのお酒の蔵元さんは、加賀前田家と実際に縁があったのだとか。
その文献では、以下のように紹介していました。

天正一一年(一五八三)に、加賀百万石の藩祖・前田利家のお供をして尾張の国から神谷内村に移住。以来四一〇年に及んで酒造りを続けているという」(※1)

寛永五年(一六二八年)、前田の殿様より「谷内家(やちや)」の屋号とともに拝受したのが、「加賀鶴」の酒銘である。」(※2)

天正11年といえば、本能寺の変の翌年であって、賤ヶ岳の戦いで羽柴秀吉が柴田勝家をやっつけた年ですよ。
前田利家との関係もさることながら、400年以上も前という、伊丹や灘が酒処として評価されるようになった時期よりも前から続いているなんて、かなり古い蔵元さんですね。


そんな老舗中の老舗である蔵元さんが醸したこのお酒をいただきます。
特別純米酒ですし、冷やして飲めとの情報もないみたいですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ちょっと着いているのを確認することができました。
2875.JPG


うまみはやや濃いめで、しっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみと共に、お米のうまみも少し感じます。
ほんのわずかですが、熟成感もあるみたいです。
苦みや雑味はありません。

酸味ははっきりしています。
角のない、まろやかなすっぱさを感じます。
それに、この酸味には深みもあるみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
しかし、ほんのわずかにあって、コクを添えているみたいです。


まろやかで深みのある酸味が気持ちよい、やや濃醇で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
これは酸味の深みを味わうお酒でしょう。
料理との相性もよいみたいです。
私の好きな味でした。
加賀百万石のラベルは、けっして伊達ではありませんでした。

(※1)北陸の酒蔵編集委員会編『北陸の酒蔵 銘醸50選』p.95(1996.7 能登印刷出版部)
(※2)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.70(2002.3 橋本確文堂)
あ~酒臭かった!(35)  酒くさコメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

あ~酒臭かった! 35

酒くさコメント 4

green_blue_sky

飲んだことはないです。
寒くなると、日本酒がおいしい(^_^;)
by green_blue_sky (2015-11-14 21:11) 

skekhtehuacso

green_blue_skyさん、このお酒は新浦安のスーパーで見つけました。
寒くなると燗酒がおいしいですが、暑くても冷酒がおいしいと思います。
要するに、年中飲んだくれているわけでございます。
by skekhtehuacso (2015-11-14 21:39) 

toshi

かなり古い蔵元さんの酒なんですね。
飲んでみたいです。
コメント、ありがとうございました。
by toshi (2015-11-15 05:18) 

skekhtehuacso

toshiさん、マイケル君が元気になってよかったですね。
こんどは何が乗せられるのか楽しみです。
by skekhtehuacso (2015-11-15 21:11) 

酒くさコメント、書いちゃう!

お名前:[必須]
URL:
酒くさコメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0