【お酒】905.國暉 コッキカップ [32.島根県の酒]
國暉酒造株式会社
島根県松江市東茶町8
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
180ml詰
(以上、フタより転記)
松江の市街地には、蔵元さんが三軒あります。
松江城の北東に位置する李白酒造さん。
お城と松江駅との中間くらいに位置する米田酒造さん。
そして、どうやらこの國暉酒造さんが、もっともお城に近いところに位置しているようです。
國暉酒造さんの仕込みについて、以下のような記述が文献にありました。
「 1900年台後半頃までは、蔵内にある井戸水が仕込み水だった。北山山脈から松江市内を通る水脈は浅く、町の発展と共に水質が変化してしまったので、現在は枕木山から山水を運び使用している。島根県内でも硬度の高い中硬水。硬度が高いと発酵が進みやすく、バランス調整が難しい。それだけに、造り手の技が光る。」(※1)
そういえば、会津の榮川酒造さんは、新たな水源を求めて蔵を会津若松市内から磐梯山麓へと移転させました。
しかし國暉さんは、蔵の場所を変えることなく、他所で採水した水を運んで仕込むという方法を選択したようですね。
そんな松江市内へ山水を運んで仕込んでいる蔵元さんのお酒をいただきます。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、けっこうはっきりしていました。
うまみは濃いめです。
熟成感がありますね。
それに軽い苦みが少しあって、それが口に残ります。
酸味はややひかえめです。
すっぱさはほとんど感じませんが、さわやかさが少しあるみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みもややひかえめです。
わずかにあるのがわかる程度です。
熟成感と軽い苦みとの、濃醇ほろ苦やや辛口のお酒でした。
これはちょっと飲みにくいかもしれません。
でも、けっしていやな味わいではないですね。
私としては、飲み応えがあって面白いと思います。
こういう味わいのお酒は、地元の食べ物とあわせてこそ、その味が最も映えるのでしょう。
(※1)石原美和『しまね酒楽探訪』p.22(2013.10 今井出版)
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