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【お酒】279.純米吟醸 夏の戯れ(四季の純米吟醸デザインボトル) [26.京都府の酒]

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招德酒造株式会社
京都市伏見区舞台町16

アルコール度数12度
原材料 米(国産100%) 米麹(国産米100%)
精米歩合 60%
240ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)


蔵元さんのWebsiteによれば、このお酒は「四季の純米吟醸デザインボトル」というシリーズの中の、夏に発売されるもののようです。
夏らしさを出すためでしょうか、花火に金魚を組み合わせたデザインとなっています。
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しかしねぇ、日本のお酒に金魚のデザインは、好ましくないんじゃないかなと思うんです。
なぜならば、「金魚酒」という、水で薄めた粗悪なお酒を意味する言葉があるからです。

文献によれば「日本では戦中、そして戦後も昭和24年までは配給制度があったが、酒不足の折から、市中には「金魚酒」とよばれる、金魚が平気で泳いでいられるくらいに水で薄めた代物が出没したことがあった。」(※1)とのこと。
すなわち「金魚が生きて泳げるほどアルコール分が薄いという皮肉から、この名が付けられた。」(※2)そうですが、金魚のデザインはそういった粗悪酒をイメージさせるように思うのです。


一方、このお酒のアルコール度数は、12度と表示されています。
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一般的なお酒のアルコール度数は15度前後ですから、このお酒のそれはかなり低いと言えます。
お酒造りにおいて水を加えてアルコール度数を調整することは認められており、ほとんどのお酒がこの加水調整をしているわけですが、もしかしてこのお酒は通常よりも加水量が多い(=薄い)お酒なのでしょうか。
それとも、はじめからアルコール度数が12度になることを目標にして醸造したお酒なのでしょうか。


いただく前からいろいろと考えていても仕方がありません。
先入観をいったん払拭し、心を無にしていただきます。
純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。


うまみはかなり淡いですね。
吟醸酒らしいやわらかいうまみですが、淡くてよくわかりません。
うまみよりも、吟醸酒らしい苦味のほうがはっきりしています。

酸味もかなり弱めで、ほとんど感じませんん。
当然ながら、刺激やピリピリ感もありません。

甘みもほとんど感じません。


全体的に淡い味わいの、淡麗やや辛口のお酒でした。
苦味を少し感じますが、雑味がなくて飲みやすいお酒だと思います。
これは完全に私の予想ですが、この味から推察するに、やはり加水量が多いお酒のようですね。
私としては、物足りないように感じました。

(※1)秋山裕一『日本酒』p.8-9(1994.4 岩波新書)
(※2)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.54(2000.4 柴田書店)
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あ~酒臭かった! 25

酒くさコメント 6

hanamura

純吟で12度・・・で、加水?私の感覚では理解に苦しみます。
でも、瓶の金魚がかわいらしいので、見たら買うでしょうねぇ。
by hanamura (2014-07-13 08:17) 

skekhtehuacso

hanamuraさん、同感です。
純米吟醸がもったいないです。
アル添で軽さを出す方法もあるのに。
by skekhtehuacso (2014-07-13 22:28) 

美美

瓶がとても可愛いので買おうか迷います(^^;
by 美美 (2014-07-14 18:48) 

ちゅんちゅんちゅん

こんにちは!
金魚酒ってそういう意味があったんですね☆
単純に
「夏らしくて 可愛いボトルだ~♪」と思っていましたが^^;
by ちゅんちゅんちゅん (2014-07-14 19:11) 

skekhtehuacso

美美さん、コメントありがとうございます。
瓶のデザインはともかく、中身はかなり飲みやすいというか、薄口でした。
by skekhtehuacso (2014-07-15 23:21) 

skekhtehuacso

ちゅんちゅんちゅんさん、コメントありがとうございます。
いまや金魚酒の意味を知っている人のほうが少数だと思います。
でも、お酒の本を読むと、よく触れられています。
by skekhtehuacso (2014-07-15 23:24) 

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