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【お酒】1360.黒松貴仙寿 純米酒 カップ [29.奈良県の酒]

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奈良豊澤酒造株式会社
奈良市今市町405

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
精米歩合75%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




奈良豊澤酒造さんのお酒は、かつて豊祝カップ上撰と、純米吟醸 貴仙寿吉兆カップ、そして豊祝の純米吟醸カップとをいただいております。
今日いただくこのお酒は、純米酒のカップ酒です。


純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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うまみは濃くはないというか、むしろやや淡めのようです。
かなり弱めではあるものの、かもし出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみがじんわりと広がります。
苦みや雑味はなく、熟成感もないみたいです。
純米酒ですが、キレはよいですね。

酸味ははっきりしています。
すっぱさがやや強めで、鋭さを少し感じます。
でも、深みも少しありますよ。
それに、少しピリッときますね、

甘みはややはっきりでしょうか。
存在はわかるものの、かなりさらっとしていて穏やかな甘みです。


やや淡麗でちょいすっぱちょいピリ旨口のおいしいお酒でした。
むしろやや淡めでしたが、弱いなりにうまみがじんわりと効いておりました。
酸味がはっきりしていてちょっとすっぱめでしたが、突出してはおらず、また酸味自体に深みを感じることもできました。
それに純米酒なのに苦みや雑味がなく、しかもキレがよてクドさがないのはおもしろいところでした。

これは完全に私の予想ですが、もしかしたら液化仕込みで純米酒を造るとこういう味わいになるのでしょうか?

【お酒】1354.鷹長 純米酒 300ml [29.奈良県の酒]

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油長酒造株式会社
奈良県御所市本町1160

原材料名 米(国産)米麹(国産米)
精米歩合 65%
アルコール分 15度
300ml
(以上、ラベルより転記)




奈良県御所市で享保4年(1719年)から酒造りをなさっているという油長酒造さん。
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“油長(ゆちょう)”という社名については、文献に以下のような記述がありました。
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 ところで、この油長酒造の代々の社長は、蔵を継ぐ際に「山本長兵衛」の名も継承するそうである。創業は一七一九年、元々は灯火の原料である油商から酒造に転業し、今も社名にはその屋号の名残がある。また、蔵元の建物の立派な外観からしても、その歴史の古さが十分に計り知れる。」(※1)

要するに、
油屋の長兵衛さん、略して、“油長”」なのですね。
(↑ごきげんようのムックン風に)


それではいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、ほぼ透明でした。
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燗をつけると、お酒の甘い香りが少しだけ漂ってまいりましたよ。

うまみはやや濃いめです。
かもし出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみがしっかりしていて、厚みを感じます。
それに米のうまみもほんのりとあるみたいです。
また軽い苦みが少しだけありますが、鋭くはないですね。
キレは、純米酒にしてはよいほうではないでしょうか。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが強くはないものの、鋭さがありますね。
しかもそのすっぱさに、(アル添の効果とはちがう)さわやかさと深みとを同時に感じますよ。
また、少しピリッと来るようです。

甘みはややはっきりかな。
強くはなく、またべとついた感じもしませんが、甘みに幅がありますね。


うまみ、酸味、甘みと、どれもしっかりしているもののバランスのよい、やや濃醇で爽快ちょいすっぱちょいピリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
かなりしっかりした味わいでしたが、けっして重くはなくて、うまくまとまっているようでした。
私としては酸味のさわやかさと深みとがいい感じに効いていて、うまみとよく合っているように感じました。
また甘みがいい具合に効いていて、味わいの角を和らげてくれておりましたよ。

これ、かなりうまいんじゃないの!
吟香とか熟成感とかではなくて、本当にかもし出された味わいそのものでしょう。
奈良酒に鷹長あり。
恐れ入りました。

☆★☆★☆★☆★

この記事を書きながら、残ったものを冷やしていただいてみました。
すると、ウィスキーのような風味を少しだけ感じましたよ。
それにピリピリ感が消えて、飲みやすくなりました。

冷やしてもおいしく、燗でもおいしい純米酒でした。

(※1)山田二良『奈良の銘酒』p.87(2011.2 京阪奈情報教育出版)

【お酒】1280.談山(たんざん)300ml [29.奈良県の酒]

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西内酒造 西内康雄
奈良県桜井市下三番地

アルコール分 15度
米(国産)・米麹(国産米)、醸造アルコール
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




奈良県桜井市多武峰(とうのみね)。
そこには藤原鎌足祭神とし、かつてこの地で大化の改新のための談合がなされたという談山神社があります。

その談山神社の参道に蔵を構えて御神酒を造っているのが、西内酒造さんです。
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蔵の近くには、談山神社の一の鳥居があります。
しかし神社は、ここから数キロはなれたところにあるのです。
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その西内酒造さんが造ったお酒の味わいについて、手元の文献には以下のような記述がありました。
 蔵元を訪ねた折、挨拶もそこそこに談山正宗の大吟醸と純米酒を一口試飲させて頂いた。不思議と、最初にこれは「御神酒」の味だなと思った。実際に談山神社の御神酒を醸造しておられるという事実を知ったのは後のことである。ところが、実のところ私は過去に神社で御神酒を飲んだことなど記憶にない。では何故すぐさま御神酒の味だと直感したのだろうか。それは、作り手が「神に奉げる酒」ということを強く意識しているからではないかと私は想像する。あらゆる自然に感謝して、ストイックにまた直向に酒を醸すことこそが酒造りの基本であり、その精神こそが今忘れ去られようとしているものではないかとさえ感じた。」(※1)


私が今日いただくこのお酒は普通酒ですが、果たして御神酒の味だと直感することはできるのでしょうか?
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
御神酒をこんな柄の徳利でいただいていいのかよ!
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おおっ!
こりゃすっぱいな!!

最初に酸味を感じました。
すっぱさが強めで鋭いですね。
でも、酸味自体に深みを感じます。
それに、けっこうピリッときますね。

うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
酒臭さ(←ほめ言葉です)とともに、米のうまみを少し感じます。
苦味や雑味はないみたいです。
キレもよく、スッと引きます。

甘みはややひかえめです。
かなりさらっとした甘味をちょっとだけ感じます。


すっぱさがはっきりしていてピリッとくるものの、味わいに深みを感じる、ピリすっぱやや辛口のお酒でした。
味わいに深みがあって、それでいてすっぱくてピリッときます。
でも、苦味や雑味、それにクドさがなく、しかもキレがよいので、後味はすっきりしています。

神に奉げるお酒は決して飲みやすくはないものの、しっかりしているのにきれいなお酒でした。
まるで神様から、「オマエ、口当たりのいい酒ばっかり飲んでバカみたいに酔っぱらってんじゃねぇぞ!」って怒られているかのようでした。


(※1)山田二良『奈良の銘酒』p.53-54(2011.2 京阪奈情報教育出版)

【お酒】1267.本醸造 出世男 300ml [29.奈良県の酒]

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河合酒造株式会社
奈良県橿原市今井町1-7-8

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 18度
容量 300mL
(以上、ラベルより転記)




古い街並みが保存されている奈良県橿原市の今井町
その今井町に蔵を構える河合酒造さんのお酒は、かつて純米吟醸 大和百景 180mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は本醸造です。

ですかこのお酒、品質表示を見ると、アルコール度数が18度と高めであることがわかります。
これはもしかしたら原酒でしょうか?
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もし原酒ですと、燗にすることで角が立ってしまうおそれがありますので、まずは冷や(常温)でいただきます。

お酒の色は、ごくかすかに着いていることがわかる程度でした。
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うまみは濃いめです。
濃くてしかも、とろっとした口当たりを感じます。
米のうまみとともに、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉)とが広がります。
軽い渋みをほんのかすかに感じます。
それでいてキレはよく、スッと引きます。

酸味ははっきりしています。
すっぱさがやや強めで、鋭さも少し感じます。
でも、酸味自体に深みも感じます。
それにちょっとピリッと来るようです。

甘みはややはっきりしています。
さらっとした甘みが穏やかに効いています。


うまみがしっかりで酸味の深さを感じる、濃醇ちょいピリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
たしかに原酒らしい重さを感じるものの、クセがなくてキレがよいことから、飲みにくさはないと思います。
ただ、酸味の鋭さとちょいピリとがちょっと気になるかもしれません。
でもそれらも、合わせる食べ物次第ではうまく働くことでしょう。



18度ですからね、ここでロックにしてみましたよ。
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ロックにすると、ちょいピリと軽い渋みとが引きましたよ。
酸味の鋭さは残るものの、それがうまみの濃さや酸味の深みをうまくまとめてくれているみたいでした。
これはロックのほうがおいしいですぞ!
しっかりしていて酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)のに、飲みやすく感じました。


ただね、そこはやはり18度の原酒(?)です。
飲み終わって立ち上がろうとしたところ、ちょっとフラついてしまいましたよ。

【お酒】1256.阿騎野宿(あきののやど) カップ [29.奈良県の酒]

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稲戸屋 芳村酒造株式会社
奈良県宇陀市大宇陀万六1797

原材料 米(国産)・米麹(国産米)醸造アルコール
アルコール分 15%
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




道の駅宇陀路大宇陀で見つけた、奈良県宇陀市の大宇陀に蔵を置く蔵元さんのお酒です。
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10日ほど前に大宇陀を訪れました。
その際、まことに以って情けないことではございますが、あたしゃ久保本家酒造さんのことばかり頭にあって、この蔵元さんのことを完全に見落としておりましたよ。
ですが、はからずも道の駅でこのお酒に出会うことができて、なんとか救われたような気がいたします。


酒銘に用いられている“阿騎野(あきの)”ってのは、どうやら大宇陀の古称のようですね。
手元の文献には、以下のような記述がありました。
 万葉集に「東(ひむがし)の野に、かぎろひの立つ見えて かえり見すれば 月傾(かたぶ)きぬ」という柿本人麻呂の歌がある。この「かぎろひ」というのは、原文では「炎」の一文字であり、具体的にどういった自然現象を表わしているのかはよくわからず、今日まで諸説があるようだ。しかし、これを日の出前の曙光ではないかと解釈して、大宇陀では毎年かぎろひを観る会が催されている。なぜ大宇陀かというと、「東(ひむがし)の町」というのは、かつて朝廷直轄の狩場があった阿騎野(あきの)(もしくは安騎野)という場所を指し、そこが現在の大宇陀辺りだとされているからだ。」(※1)


今日は、そんな由緒ある大宇陀の古称をその名にいただくこのお酒をいただきます。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、きれいな金色をしておりました。
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うまみは濃いめですよ!
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。
それに苦みに重みがあるものの、強くはないみたいです。
キレはとてもよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱがさが少しあって、深みを感じます。
また、アルコール由来と思われるさわやかさも感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
かなりさらっとした甘みをほんの少し感じる程度です。


重みのある苦みと深みのある酸味とが効いているもののキレのよい、濃醇苦旨やや辛口のおいしいお酒でした。
酸味の深みはもちろんのこと、苦みがとてもうまく効いていると思います。
おそらくこれは、アル添によって生じたキレのよさが、苦みの嫌味をなくして整えてくれているのではないでしょうか。
決して飲みやすくはないものの、あたしゃこういうズシリと来てスッと引くお酒、好きですわ。

必ずや再び大宇陀へと出かけて、芳村酒造さんを訪問しようと固く心に決めましたよ。
桜井の西内酒造さんでカップ酒を入手することも課題として残してあることですしね。

(※1)山田二良『奈良の銘酒』p.60(2011.2 京阪奈情報教育出版)

【お酒】1141.三諸杉(みむろすぎ) 180ml [29.奈良県の酒]

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今西酒造株式会社
奈良県桜井市三輪510

原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分15度
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




大神神社のお膝元でお酒を造っていらっしゃる今西酒造さんのお酒は、かつて三諸杉のカップ酒(普通酒)と、三諸杉の菩提酛純米酒300mlとをいただいております。
今日いただくこのお酒は大神神社へのお供え物として卵とセットで販売されていたものですが(私は自分でいただくために購入したことから、卵は敬遠させていただきました)、普通酒ですから、中身はカップ酒と同じお酒でしょう。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんど目立たない程度でした。
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うまみは濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみと共に、ウィスキーのような香ばしさをちょっと感じます。
それに、軽い苦みもほんの少しあるみたいです。
それでいてキレはよいみたいです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少しあって、酸味自体に深みを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
強くはないですが、存在ははっきりしています。


しっかりしたうまみと深みのある酸味との、濃醇旨口のおいしいお酒でした。
うまみと酸味とが、深い味わいを作り出していると感じました。
ちょっとクセのある味かもしれませんが、それでいてキレがよいので、クドさがありません。
信貴MYCUP(中身は升平か?)もそうでしたが、けっして飲みやすくはないものの、私としてはこういうしっかりした味わいこそが奈良の普通酒らしい味だと勝手に思っております。

【お酒】1137.黒松稲天 本醸造 カップ [29.奈良県の酒]

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稲田酒造合名会社
奈良県天理市三島町379

アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合70%
容量180ml詰
(以上、ラベルより転記)




奈良県天理市、言わずと知れた天理教のお膝元。
今日いただくこのお酒は、その天理の街の中心地にある商店街沿いに蔵を構える蔵元さんのお酒です。
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稲田酒造さんのお酒について、文献には以下のような記述がありました。

確かに稲田酒造のお酒は、天理教の御神酒として深く天理と関わっており、信者さんの厚い信頼を得て日本全国への発送はもとより、今では遠く韓国や台湾でも引き合いがあるという。しかし、あくまでもそれは結果である。品質が伴わなければ、単に地元の酒というだけで、広く長く人に求め続けられることはない。また、徒に醸造所拡張して生産量を増やしたりせず、年間二百石という十分に目の届く範囲の石数で品質を守っているのも支持される理由だろう。つまり天理教関連の需要は、この蔵元が古くから天理の地の利を生かした誠実な酒造りをしてきたことのひとつの結果であり、純粋に優れた奈良の地酒の一つとして見ることも大事だろう。なによりもそれはひと度味わえばすぐに判ることでもある。」(※1)

今日いただくこのお酒は本醸造のカップ酒ですが、果たしてこのお酒にも蔵元さんが誠実な酒造りをしてきた結果が表現されているのでしょうか。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
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うまみはやや淡めです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)をかすかに感じる程度です。
香ばしさもちょっとだけあるみたいです。
それよりも、軽い苦みが少しはっきりしているようです。
キレはよく、透明感がありますね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが強くはないものの、ちょっとだけ鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
でも、けっしてべとつかない、さらっとした甘みです。


やや淡麗でちょい苦やや甘口のお酒でした。
淡めであるためか、軽い苦みや酸味が少しはっきりしていました。
でも、飲みにくさはなく、むしろそれらが料理の魚臭さや脂っぽさを流してくれそうでした。
本醸造の特定名称が付されておりますが、この透明感から推察するに、醸造アルコールの添加量が多めなのではないかと私は感じました。
もしかしたら、それも品質を守るための一手法なのでしょうか?

(※1)山田二良『奈良の銘酒』p.46(2011.2 京阪奈情報教育出版)

【お酒】1136.山桂(やまかつら) 清酒カップ [29.奈良県の酒]

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株式会社岡本本家
奈良県吉野郡大淀町下淵230

原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




ある筋の情報によれば、岡本本家さんは、最近になって奈良県の酒造組合を退会なさったのだとか。
↑どんな筋だよ!
もしかしたら、お酒造りの規模を縮小するおつもりなのでしょうか?


ネタがないことをごまかしたところで、いただいてみたいと思います
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんど目立たない程度でした。
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うまみは淡めというか、むしろ薄めです。
ほとんど感じないくらいです。
香ばしさと苦みとをかすかに感じる程度です。

酸味はややひかえめです。
すっぱさを少しだけ感じます。
また、冷めるにつれてピリピリ感が出てくるようです。

甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


薄くてピリ辛口のお酒でした。
これほどうまみが少ないお酒はめずらしいのではないでしょうか?
苦みや酸味はありますが、薄いので気にはなりませんでした。
これは完全に私の予想ですが、醸造アルコールを多めに添加して度数を高めに上げたのちに、多めの加水量でそれを15-16度に下げているのではないでしょうか?

【お酒】1114.信貴 MY CUP [29.奈良県の酒]

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八木酒造株式会社
奈良市高畑町915

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 15度
容量180ml詰
(以上、ラベルより転記)




 八木酒造は、中世から十三代に渡って中清水町で酒造を営んできた横田屋という屋号の蔵元を、明治十年に大阪堂島の米商であった八木千之助が継承したものだ。その折の横田屋本家や酒蔵二棟は、今もほぼそのままの形で残されており、現役で使用されている。」(※1)という由緒正しき蔵元さんである八木酒造さんのお酒は、かつて糖添三増酒のやまとの華カップをいただいております。
今日いただくこのお酒も普通酒ですが、こちらには糖類(や酸味料)は添加されていないみたいです。
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八木酒造さんは奈良市の中心市街地に蔵を置く蔵元さんですが、このお酒には“信貴MYCUP”と、奈良市から少し離れた場所に位置する信貴山(しぎさん)を思わせる銘が付けられておりました。
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もしかして、信貴山を訪れた観光客にみやげ物として買ってもらうことを目的として企画された商品なのでしょうか?


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、それほど目立たない程度でした。
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うまみは、どちらかというとやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)とともに、香ばしさが少しあります。
この香ばしさには枯れたような風味や角はなく、深みだけを感じます。
軽い苦みも少しだけあるみたいです。
それでいてキレがよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりしています。
角のないすっぱさを少しj感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
まったくべとつかない甘みを感じますが、香ばしさの裏に隠れているようです。


しっかりしているもののキレがよい、旨やや辛口のおいしいお酒でした。
やや濃いめではあるものの、キレがよいので、クドさがありません。
それでいて香ばしさに深みがあって、飲み応えを感じます。
また、甘みは少しあるものの、甘さが香ばしさの陰に隠れて甘く感じず、コクだけがうまく働いているようでした。
もしかしてこのお酒は、今年の1月2日に奈良でいただいた升平の上撰と同じものではないでしょう?
香ばしさがクセのようにも感じるのでけっして飲みやすくはないとは思いますが、私はこういうしっかりした味、好きですわ。
ただね、みやげ物にするならば、もう少し飲みやすいお酒を詰めたほうがよいのではないかと思いました。

(※1)山田二良『奈良の銘酒』p.26(2011.2 京阪奈情報教育出版)

【お酒】1085.猩々 カップ [29.奈良県の酒]

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北村酒造株式会社
奈良県吉野郡吉野町大字上市172-1

アルコール分15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




昨日の猩々(しょうじょう)の上撰カップに引きつづき、北村酒造さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒でしたが、残念ながら糖類添加の三増酒でした。
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また、小印が付けられていないということは、これは佳撰クラス(級別制度下における二級酒相当か?)のお酒なのでしょうか?


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いている程度でした。
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うまみはやっぱり濃くはないですね。
うまみよりも軽い苦みのほうがはっきりしておりますが、苦みは上撰ほど強くはないみたいです。
やはりこのお酒にも透明感があって、キレもよいみたいです。

酸味はややひかえめです。
すっぱさがちょっとだけあるみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みははっきりしています。
糖添三増酒にありがちな、とろみのような舌触りをちょっと感じます。


ちょい苦甘口のお酒でした。
苦みは上撰よりもちょっとだけひかえめです。
しかし、うまみがそれほどはっきりしておらず、しかも甘めでした。
これはあくまでも私の予想ですが、上撰と造りの基本は同じであるものの、糖類が添加されている分だけ上撰よりも米由来の成分が少ないことに起因するのではないでしょうか?
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