【お酒】240.酒王 初孫 180ml [06.山形県の酒]
東北銘醸株式会社
山形県酒田市十里塚字村東山125番地の3
アルコール分15度
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
東北銘醸さんのお酒は、かつて初孫の一徹生酛 純米酒をいただいております。
今日いただくこのお酒は、初孫シリーズの普通酒です。
東北銘醸さんは、生酛造りにこだわっていらっしゃるようです。
蔵元さんのWebsiteでは、「初孫の蔵では、創業以来一貫して時間と手間のかかる昔ながらの伝統手法「生もと造り」による酒造りを行っています。」と紹介されています。
(生酛造りの意味については、こちらにまとめてありますので、ご覧いただければと思います。)
しかし、かつていただいた初孫の純米酒には“生酛造り”である旨の表示がなされていたのに、今日いただいたお酒には、生酛造りである旨の表示がありません。
それに、上記Websiteにも、醸造するお酒の“全量”が生酛造りであるとは書かれていません。
ですので、今日いただくこの普通酒が生酛造りなのかどうかについては、断定することができません。
いったい、このお酒は、生酛造りなのでしょうか。
ご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただきたいと思います。
とは言え、お酒の味は、生酛造りかどうかだけで決まるわけではありません。
中には「生酛や山廃だから本物の日本酒であるなどということは決してなく、下手な生酛や山廃なら、速醸の酒にも劣る」と評する見解すらあるくらいです(※1)。
やはり、お酒の味は、実際にそれをいただいて確かめてみる必要があります。
というわけで、そろそろいただいてみたいと思います。
今日もぬる燗でいただきます。
一口いただいただけで、酸味が豊かであることがはっきりとわかります。
すっぱさがあって、深い酸味です。
むしろ、すっぱさが酸味を深い味わいにしているように思います。
このすっぱさは、もしかして生酛造りの過程で生成された乳酸に由来するものでしょうか?。
ということは、このお酒も、やっぱり生酛造りなのでしょうか?。
刺激やピリピリ感はまったくありません。
うまみは、濃厚というほどではないものの、しっかりしています。
酒臭さはひかえめで、スッキリしたうまみです。
わずかに苦味があるようです。
甘みはかなりひかえめです。
そのためでしょうか、ややドライというか、辛口=甘くない味わいになっているようです。
豊かな酸味を、スッキリしたうまみが引き立てる、やや濃醇で辛口のおいしいお酒でした。
これは酸味を味わうお酒でしょう。
私の好きな味でした。
山形では、このお酒以外にも、初孫シリーズをいくつか入手してきました。
普通酒がおいしいということは、きっと他の特定名称酒もおいしいことでしょう。
それらをいただくのが楽しみです。
(※1)上原浩『純米酒を極める』p.138(2011.1 光文社知恵の森文庫)
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