【お酒】249.250.大山金撰&特別純米酒飲み比べ：飲みたくなってシマッタの記：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

【お酒】248.六歌仙田舎親父カップ｜【お酒】251.初孫生酛純米本辛口魔.. ブログトップ

【お酒】249.250.大山金撰&特別純米酒飲み比べ　[06.山形県の酒] [編集]

加藤嘉八郎酒造株式会社
山形県鶴岡市大山三丁目1-38

山形県鶴岡市の大山地区は、古くからの銘醸地なのだそうです。
いまでこそ蔵元さんは4軒のみになってしまいましたが、それでも冬には酒蔵祭りを開催するなど、酒の街のPRに努めているようです。
今日はそんな大山地区の蔵元さんのお酒二種類を飲み比べます。

大山金撰カップ
原材料名／米（国産）・米麹（国産米）・醸造アルコール・糖類・酸味料
アルコール分15.0度以上16.0度未満
180ml詰
（以上、ラベルより転記）

このお酒は、糖類添加の三増酒です。

清酒には、副原料として、糖類や酸味料を用いることが認められています(※1)。
このような糖類や酸味料を添加したお酒のことを、「三倍増醸酒」または「三増酒」というようです。
これは、糖類や酸味料を添加することで、米の量が同じでも、お酒を三倍多く醸造できたことから名づけられたそうです（現在では、副原料の添加量は米（こうじ米を含む。）の重量の100分の50以下に制限されていますので(※1)、三倍まで増醸することはできません。）。

お酒は、米のでんぷんを麹の糖化酵素で糖に変えて、さらにその糖を酵母の力でアルコールに変えて造ります。
ですから、糖分を添加すれば、使用する米の量を減らすことができるわけです。
酸味料は、米を減らしたことで味が薄くなったのを調整する意味があるのでしょう。

お酒の副原料として糖類や酸味料を使用した場合には、それらを使用していることを容器やラベルに必ず表記しなければなりません(※2)。
また、本醸造や純米酒、吟醸酒といった特定名称を名乗るお酒には、糖類や酸味料を副原料として使用することはできません(※3)。

そんな東北の銘醸地にある蔵元さんが造った糖類添加の三増酒を、今日もぬる燗でいただきます。

うまみは淡めです。
淡いせいかもしれませんが、酒臭さはひかえめで、むしろやわらかいうまみです。

酸味は弱めですが、しっかりしています。
スッキリして、さわやかな酸味です。
刺激やピリピリ感はありません。
わずかにすっぱさがあるようです。

甘みははっきりしていますが、ちょっと甘いかと感じる程度です。
添加量が少なくて、添加した糖類のほとんどがアルコールに分解されてしまっているのでしょうか。

全体として淡い味わいの、甘口のお酒でした。
ちょっと甘いかと思いましたが、ベタベタな甘さではありません。
でも、酸味がひかえめで、しかも雑味がないので、飲みやすいかもしれません。
やはり、使用する米の量を減らすと、その分、酸味や雑味が少なくなるのでしょうか。

大山特別純米酒カップ
原材料名米（国産）・米麹（国産米）
精米歩合 60%
アルコール分15.0度以上16.0度未満
180ml詰
（以上、ラベルより転記）

このお酒もぬる燗でいただきます。

金撰をいただいた後だからでしょうか、うまみはやや濃いめのようです。
ほんのわずかですが、醸し出された酒臭い（←ほめ言葉です）うまみを感じます。

酸味は弱めです。
丁寧に造ってあるからでしょうか。

甘みは金撰よりも弱めです。
そのせいか、スッキリした感じがします。

うまみはしっかりしているものの、酸味がひかえめな、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。

【まとめ】
今回は、三増酒を特別純米酒と比較しました。
三増酒は甘みがはっきりしているものの、酸味や雑味がひかえめでした。
一方、特別純米酒は丁寧に造って酸味を抑えている可能性があるので、比較対象としては適切ではなかったように思いました。
むしろ、上撰クラスの糖類を添加していない普通酒と比較して、酸味や雑味の出かたを比べたほうがよかったのかもしれません。

(※1)酒税法3条7号ロ、酒税法施行令2条、酒税法施行規則1条の2
(※2)清酒の製法品質表示基準（平成元年国税庁告示第8号）3(1)
(※3)同1

2014-06-14 21:13 あ～酒臭かった!(19) 酒くさコメント(4) トラックバック(0)
共通テーマ：趣味・カルチャー