【お酒】799.寒竹 寒造り カップ [20.長野県の酒]
戸塚酒造株式会社
長野県佐久市岩村田752
アルコール分15度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
内容量180m詰
(以上、ラベルより転記)
戸塚酒造さんは、承応二年(1653年)の創業なのだとか。
これについて文献では、以下のように紹介していました。
「今から約四〇〇年前の江戸時代初期。初代・戸塚平右衛門が駿河国(現在の静岡県掛川市)より佐久の地に移住し、掛川で覚えた酒造知識を活かしてどぶろく造りを始めた。このどぶろくが中山道の宿場・岩村田宿で評判となったことから、本格的に酒造業を開始したという。」(※1)
ところで、このお酒のラベルには“寒造り”と書かれています。
お酒好きの皆様に対していまさらこんなことを講釈するのは釈迦に説法かもしれませんが、寒造りの意味についてはかつてこちらでまとめておりますので、興味がおありの方はどうかお読み下さい。
話のネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ちょっとわかる程度でした。
うまみはやや淡めですが、淡いながらもしっかりしています。
やわらかいうまみを感じます。
ほんのわずかですが、軽い渋みもあるみたいです。
ですが、他に苦みや雑味はありません。
酸味はややひかえめです。
すっぱさはほとんと感じないものの、スーッとさわやかな風味を少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
べとつかない、さらっとした甘みをほんのりと感じます。
やわらかいうまみに、甘みと酸味とがほどよい、やや淡麗でやや甘口のおいしいお酒でした。
おだやかな味わいの中で、さわやかさがアクセントとして働いているようでした。
それがまた、甘みと合っていると思います。
(※1)『ようこそ日本酒の國へ』p.44(2014.5改訂 合同会社デザインファームアンドリゾート)
寒造りなるほどです。でも空調効かして同じもの作れる現代にわざわざ寒造りと書く理由は何なのでしょう?
by こいこい (2016-02-16 17:37)
こいこいさん、四季醸造にするには単にクーラーを設置するだけでなく、蔵全体を密閉して一年中冬の温度にしたり、機械化を進めて採算の取れる生産体制を確保したりと、いろいろと金がかかるはずです。
これを中小蔵が導入することは、なかなか難しいと思います。
逆に、寒造りであることを積極的に表示することで、伝統的手法に則り手間ひまかけて丁寧に造っていることをアピールできるのではないでしょうか。
by skekhtehuacso (2016-02-16 23:08)