《焼酎》197.常圧閻魔(緑閻魔) 25度 300ml [9944.大分県の焼酎]
製造者 老松酒造株式会社
大分県日田市大鶴町二九一二
品目:本格焼酎
アルコール分:25度
原材料名:大麦・麦麹
内容量:300ml
(以上、ラベルより転記)
老松酒造さんの焼酎やお酒は、かつて以下のものをいただいております。
《焼酎》40.田吾作 20度 200ml
【お酒】2008.老松 上撰 カップ
今日いただくこの焼酎は、田吾作と同じく麦麹を使用した大分麦焼酎。
ですがこの緑閻魔は、常圧蒸留なんだってさ。
常圧蒸留の意味についてはかつてこちらで紹介しておりますが、いささか冗長でした。
そこで今回は“味わいのちがい”のみをまとめてみたいと思います。
まず、常圧蒸留に対する言葉としては、減圧蒸留があります。
・常圧蒸留
:外気と同じ気圧の蒸留器で、もろみを100℃で沸騰させて蒸留する方法
・減圧蒸留
:蒸留器内の気圧を下げて沸点を下げ、もろみを50℃くらいで沸騰させて蒸留する方法
江戸時代から続く焼酎造りですが、もともとは常圧蒸留だけでした。
その後、昭和48年に減圧蒸留器が開発されて以来、それが広く普及し、本格焼酎ブームの一因にもなったのだとか。
では、常圧蒸留と減圧蒸留では、味わいにどのような違いが生じるのでしょうか。
このことについては、文献の記載を引用して紹介したいと思います。
「常圧蒸留では芳醇で豊かな風味を、減圧蒸留では軽快で端麗な飲み口を引き出せるという。
(中略)
常圧・減圧の違いによる焼酎の風味の差異は、この温度の差からきている。
焼酎に含まれる成分のうち、華やかな香りの成分は、もろみの温度が低い時に取り出しやすい。逆に、香味に重厚感を生む成分は、加熱して初めて発生する。蒸留方式の決定は、「どんな味や香りを目指すか」の決定でもあるのだ。」(※1)
これは私の感想ですが、具体的には、常圧蒸留では
加熱に因るこげ臭や、
穀物が加熱された際に生じる香ばしさ
などを感じることができると思います。
果たして上記の理屈は、今日いただくこの常圧蒸留の大分麦焼酎にも当てはまるのでしょうか?
それを確かめるべく、いただいてみたいと思います。
まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
けっこうなピリピリで、しかもスースー!
こげ臭は感じませんよ。
香ばしさはかすかだね。
甘みをちょっとだけ感じます。
次に、お湯割りで。
こげ臭出るね!
強くはないものの鋭いですね。
香ばしさはと甘みとは、生(き)と変わらないね。
酸味が少し出るかな。
ちょいスーでちょいピリでした。
最後に、ロックで。
苦みと共に、こげ臭を感じます。
甘みは弱めながらによくわかります。
雑味がなくてきれいではあるものの、こげ臭をほんのりと感じる麦焼酎でした。
こげ臭はあったものの、強くはなくてほんのりと感じる程度でした。
一方で雑味がなくてキレイではあったものの、それ故か麦の風味はかなり弱めでした。
キレイで透明感のある大分麦焼酎の良さと常圧蒸留由来のこげ臭とを兼ね備えた、大分麦焼酎らしい常圧蒸留の麦焼酎でした。
ただワタクシといたしましては、
どっちつかず、
二兎を追うものは・・・、
のような気がいたしました。
そのどっちつかずの麦焼酎と合わせた今日のエサはこちら。
切り昆布。
もちろん煮物にいたしました。
こういうのは、冷めた頃がおいしいんですよ。
さば缶。
さば缶の味噌煮にいたしました。
(NHK:きょうの料理より)
下処理は一切不要で、しかも骨までおいしく食べられるのでした。
ごちそうさまでした。
(※1)鮫島吉廣監修 メディアファクトリー編集『ゼロから始める焼酎入門』p.94(2014.4 株式会社KADOKAWA)
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黒猫のダンナは、駐車場でお昼寝中でした。
それでも遊んでいただけるのが、ダンナの懐の深さなのでした。
(友情出演)
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この記事を書き終えたのち、残っていたものをソーダ割りで試してみました。
爽やかで、こげ臭ほんのりで、麦の香ばしさもほんのりとわかる。
この飲み方が、一番おいしいかも。
2021-09-23 18:26
あ~酒臭かった!(36)
酒くさコメント(2)
閻魔ですか
確か、ラベルの色違いで他にもありましたよね。
by 八犬伝 (2021-09-23 20:32)
八犬伝様、
それは後日のお楽しみ!
by skekhtehuacso (2021-09-23 20:49)