魚崎散策→菊正宗の蔵開き→神戸の角打 [旅]
菊正宗さんが蔵開きをなさるという情報を入手しました(Websiteを見ただけですが…)。
これは行かねばならぬと思い、夜行バスに飛び乗って行ってまいりました。
このバスに、東京から大阪まで運んでもらいましたよ。
しかしまぁなんですねぇ、夜行バスには何度も乗っていますが、一番後ろの席に座るのは初めてでした。
リクライニングは浅いし、エンジンをふかすたびに音や振動が襲ってくるし、大変でした。
次からは避けたいと思います。
大阪からは、阪神電車に乗っていきます。
来たのは山陽電鉄の電車でした。
やった、転クロシートじゃないですか♪
こりゃ朝からツイているぜ。
ヘッドマークがついています。
大河ドラマ便乗イベントの告知のようです。
電車に乗って着いたのが、ここ魚崎駅です。
駅の下には住吉川が流れています。
河川敷には遊歩道が整備されていて、朝の散歩やジョギングを楽しむ方がけっこういらっしゃいます。
都会を流れる川ですが、水はかなりきれいです。
神戸市民の皆さんの、環境に対する意識はかなり高いようです。
恐れ入りました。
開会までまだ時間がありますので、駅周辺を散策することにしました。
駅の近くには、浜福鶴さんの看板がありました。
灘の酒蔵を訪れる方は、この浜福鶴さん(小山本家酒造 灘浜福鶴蔵)へ行かれることをぜひお勧めします。
米治さん(この看板の人)のお話を伺いながら、たのしいひと時を過ごせます。
浜福鶴さんの看板の近くに、神社がありました。
魚崎八幡神社です。
この赤い鳥居の後ろに、マンションが建っています。
この場所は、かつて“金正宗”というお酒を造る蔵元さん(株式会社松尾仁兵衛商店)の酒蔵でした。
どうやら、震災の影響で酒造りをおやめになったようです。
私の手元にある、昭和58年に出版された本には、58軒の灘の蔵元さんが載っています(※1)。
しかし、今では、組合のWebsiteに載っているだけでも27軒と、半減してしまいました。
この27軒の中には、すでに廃業しているところもありますし、大手蔵が造ったお酒を仕入れて販売しているところもあります。
起こってしまったことは、もう仕方がないと思います。
しかし、私は、今残っている蔵元さんには、いつまでもおいしいお酒を造り続けていただきたいと思います。
魚崎八幡神社の拝殿の向かい側には、お稲荷さんがありました。
この鳥居は、震災時のままなのでしょうか。
お稲荷さんの拝殿の両脇には、こもかぶりが供えられていました。
一つは櫻正宗さんのお酒。
もう一つは…、
た、た、た、瀧鯉?
瀧鯉(たきのごい)は木村酒造さんのお酒でした。
木村酒造さんは、たしか酒造りをおやめになったはずでは?
どうやら、櫻正宗さんがブランドを継承なさっていたようです。
お稲荷さんから出ると、黒い影が私の前を横切りました。
おお、にゃんこ!
この猫は、魚崎八幡神社の主、クロちゃん。
境内を掃除なさっていた方に伺ったところ、このクロちゃんはけっこう荒くれ者とのこと。
人間には慣れているものの、他の猫が境内に入ってくると、自分からケンカをふっかけて追い払ってしまうそうです。
ここがクロちゃんのお気に入りの定位置です。
陽があたって気持ちよさそうなところです。
クロちゃんは、ここに荷物が置いてあると、下へ落としてどけてしまうそうです。
開場時刻を過ぎましたので、開場へ向かいます。
まずは、振る舞い酒からですよね。
“かけつけ三杯”って言いますしね♪。
(使い方がちがうだろ!)
な、な、な、ナヌー!!
一人1杯だけですって!!
ちょっとちょっと、嘉納さんよ。
山邑さんちは、3杯飲ませてくれましたぜ。
文句を言っても仕方がありません。
十分に味わっていただきます。
新酒らしい、フレッシュなお味のお酒でした。
かといって、今日の目的は振る舞い酒ではありません。
普段入ることができない場所に入れるのが、蔵開きのよいところです。
勉強熱心な方が多いようです。
みなさん、静かに並んでいらっしゃいます。
蔵の中は撮影禁止でしたので、写真はありません。
昭和39年建築のちょいレトロな建物に、近代的な設備が設置されていました。
しかし、工場の中に直接に入れたわけではなく、廊下の窓越しに見学するだけでした。
まぁ、衛生上の問題などもあるでしょうから、仕方がないのかもしれません。
続いて見学したのが、樽酒の貯蔵場です。
ここでお酒に木香をつけるとのこと。
貯蔵場の中は、樽の香りとお酒の香りとで、とてもいいにおいでした。
あー、この樽の上で生活したい。
会場内のステージでは、いろいろな催し物がなされていました。
最後に一杯だけ、有料試飲をいただきます。
私が選んだのは、一杯100円の「すだち冷酒」
あっさりしたくせのないお酒に、すだちの風味が少しだけついています。
夏の暑い日にいただいたら、きっとおいしいと思います。
この後、寄り道したいところがあったので、今日のところはこれで退散しました。
場所は変わって、南京町
今日は旧正月ということで、警察も出動するほどの大混雑でした。
私の目的地は、南京町を入って最初の角を南へ曲がったところにあります。
赤松酒店さん。
先ほど、蔵開き会場でキクマサを飲まなかったのは、ここでこれをいただきたかったからですよ。
やっぱりオレは、まだ昼間なのに菊正宗。
一人静かにいただきます。
ここはこれ一杯でやめておいて、次に向かったのはこちら。
山下酒店さん。
入口には、酒林(杉玉)がぶら下がっています。
ここで、龍力(たつりき)のカップ酒をいただきました。
冷たくひやしたものをいただいたのですが、うまみがしっかりしていてとてもおいしかった。
もう一つ買って持って帰ってきたので、今度はぬる燗でいただいてみようと思います。
この山下酒店さんで、とても素晴らしいお客さんに出会いました。
お酒のことにとても詳しい方で、龍力(本田商店さん)のことや、灘酒のことなどをいろいろと教えていただきました。
このお店の表の酒林(杉玉)は、なんとこのお客さんがお作りになったとのこと。
私以外は常連さんばかりでしたが、はじめて伺ったよそ者の私も話の仲間にいれていただいて、とても楽しいひと時を過ごすことができました。
こんなあったかい角打ち、もっとはやく見つけていればなぁ…。
お酒は、一人で静かにいただくのもよいですが、皆さんと楽しくいただくのもよいですね。
山下酒店のおかみさん、お酒の先生、それにご常連の皆さん、本当にありがとうございました。
(※1)『灘の酒博物館』巻末資料(1983.10 講談社)
これは行かねばならぬと思い、夜行バスに飛び乗って行ってまいりました。
このバスに、東京から大阪まで運んでもらいましたよ。
しかしまぁなんですねぇ、夜行バスには何度も乗っていますが、一番後ろの席に座るのは初めてでした。
リクライニングは浅いし、エンジンをふかすたびに音や振動が襲ってくるし、大変でした。
次からは避けたいと思います。
大阪からは、阪神電車に乗っていきます。
来たのは山陽電鉄の電車でした。
やった、転クロシートじゃないですか♪
こりゃ朝からツイているぜ。
ヘッドマークがついています。
大河ドラマ便乗イベントの告知のようです。
電車に乗って着いたのが、ここ魚崎駅です。
駅の下には住吉川が流れています。
河川敷には遊歩道が整備されていて、朝の散歩やジョギングを楽しむ方がけっこういらっしゃいます。
都会を流れる川ですが、水はかなりきれいです。
神戸市民の皆さんの、環境に対する意識はかなり高いようです。
恐れ入りました。
開会までまだ時間がありますので、駅周辺を散策することにしました。
駅の近くには、浜福鶴さんの看板がありました。
灘の酒蔵を訪れる方は、この浜福鶴さん(小山本家酒造 灘浜福鶴蔵)へ行かれることをぜひお勧めします。
米治さん(この看板の人)のお話を伺いながら、たのしいひと時を過ごせます。
浜福鶴さんの看板の近くに、神社がありました。
魚崎八幡神社です。
この赤い鳥居の後ろに、マンションが建っています。
この場所は、かつて“金正宗”というお酒を造る蔵元さん(株式会社松尾仁兵衛商店)の酒蔵でした。
どうやら、震災の影響で酒造りをおやめになったようです。
私の手元にある、昭和58年に出版された本には、58軒の灘の蔵元さんが載っています(※1)。
しかし、今では、組合のWebsiteに載っているだけでも27軒と、半減してしまいました。
この27軒の中には、すでに廃業しているところもありますし、大手蔵が造ったお酒を仕入れて販売しているところもあります。
起こってしまったことは、もう仕方がないと思います。
しかし、私は、今残っている蔵元さんには、いつまでもおいしいお酒を造り続けていただきたいと思います。
魚崎八幡神社の拝殿の向かい側には、お稲荷さんがありました。
この鳥居は、震災時のままなのでしょうか。
お稲荷さんの拝殿の両脇には、こもかぶりが供えられていました。
一つは櫻正宗さんのお酒。
もう一つは…、
た、た、た、瀧鯉?
瀧鯉(たきのごい)は木村酒造さんのお酒でした。
木村酒造さんは、たしか酒造りをおやめになったはずでは?
どうやら、櫻正宗さんがブランドを継承なさっていたようです。
お稲荷さんから出ると、黒い影が私の前を横切りました。
おお、にゃんこ!
この猫は、魚崎八幡神社の主、クロちゃん。
境内を掃除なさっていた方に伺ったところ、このクロちゃんはけっこう荒くれ者とのこと。
人間には慣れているものの、他の猫が境内に入ってくると、自分からケンカをふっかけて追い払ってしまうそうです。
ここがクロちゃんのお気に入りの定位置です。
陽があたって気持ちよさそうなところです。
クロちゃんは、ここに荷物が置いてあると、下へ落としてどけてしまうそうです。
開場時刻を過ぎましたので、開場へ向かいます。
まずは、振る舞い酒からですよね。
“かけつけ三杯”って言いますしね♪。
(使い方がちがうだろ!)
な、な、な、ナヌー!!
一人1杯だけですって!!
ちょっとちょっと、嘉納さんよ。
山邑さんちは、3杯飲ませてくれましたぜ。
文句を言っても仕方がありません。
十分に味わっていただきます。
新酒らしい、フレッシュなお味のお酒でした。
かといって、今日の目的は振る舞い酒ではありません。
普段入ることができない場所に入れるのが、蔵開きのよいところです。
勉強熱心な方が多いようです。
みなさん、静かに並んでいらっしゃいます。
蔵の中は撮影禁止でしたので、写真はありません。
昭和39年建築のちょいレトロな建物に、近代的な設備が設置されていました。
しかし、工場の中に直接に入れたわけではなく、廊下の窓越しに見学するだけでした。
まぁ、衛生上の問題などもあるでしょうから、仕方がないのかもしれません。
続いて見学したのが、樽酒の貯蔵場です。
ここでお酒に木香をつけるとのこと。
貯蔵場の中は、樽の香りとお酒の香りとで、とてもいいにおいでした。
あー、この樽の上で生活したい。
会場内のステージでは、いろいろな催し物がなされていました。
最後に一杯だけ、有料試飲をいただきます。
私が選んだのは、一杯100円の「すだち冷酒」
あっさりしたくせのないお酒に、すだちの風味が少しだけついています。
夏の暑い日にいただいたら、きっとおいしいと思います。
この後、寄り道したいところがあったので、今日のところはこれで退散しました。
場所は変わって、南京町
今日は旧正月ということで、警察も出動するほどの大混雑でした。
私の目的地は、南京町を入って最初の角を南へ曲がったところにあります。
赤松酒店さん。
先ほど、蔵開き会場でキクマサを飲まなかったのは、ここでこれをいただきたかったからですよ。
やっぱりオレは、まだ昼間なのに菊正宗。
一人静かにいただきます。
ここはこれ一杯でやめておいて、次に向かったのはこちら。
山下酒店さん。
入口には、酒林(杉玉)がぶら下がっています。
ここで、龍力(たつりき)のカップ酒をいただきました。
冷たくひやしたものをいただいたのですが、うまみがしっかりしていてとてもおいしかった。
もう一つ買って持って帰ってきたので、今度はぬる燗でいただいてみようと思います。
この山下酒店さんで、とても素晴らしいお客さんに出会いました。
お酒のことにとても詳しい方で、龍力(本田商店さん)のことや、灘酒のことなどをいろいろと教えていただきました。
このお店の表の酒林(杉玉)は、なんとこのお客さんがお作りになったとのこと。
私以外は常連さんばかりでしたが、はじめて伺ったよそ者の私も話の仲間にいれていただいて、とても楽しいひと時を過ごすことができました。
こんなあったかい角打ち、もっとはやく見つけていればなぁ…。
お酒は、一人で静かにいただくのもよいですが、皆さんと楽しくいただくのもよいですね。
山下酒店のおかみさん、お酒の先生、それにご常連の皆さん、本当にありがとうございました。
(※1)『灘の酒博物館』巻末資料(1983.10 講談社)
あらら!なんだか自分と似た旧暦正月(?)たのしんでますね!
酒は置いて於いてぇ・・・。
鉄要素「ひめじ官兵衛」ヘッド・マークに、グッと来た!
猫要素「魚崎八幡神社の主、クロちゃん」に、ググッと来た!
by hanamura (2014-02-03 23:39)
私の家は奈良にあり、阪神と近鉄は
つながっているので蔵開きの吊広告
が出ていたんです。
「こんなイベントに来られることはある
のかしら。まさかわざわざねえ?」
なんてskekhehuacsoさんのブログの
ことを思っていましたら、今日開いて見て
びっくり。
関西方面までこられているなんて。
筋金入りでお酒に興味を持たれて
いらっしゃるんですね☆
恐れ入りました(^ω^)
by あとりえSAKANA (2014-02-04 11:32)
こんにちは!
試飲の量が多いです~
浅間酒造さんなんて 杯に数ミリでした(ナミダ)
果物のお酒 流行ってますね。
浅間さんで 葡萄とヨーグルトのお酒を購入しましたが
とっても美味しかったです✿
美味しいお酒とヒトとの出会い・・・
すてきな時間を過ごされましたね(^^)
by ちゅんちゅんちゅん (2014-02-04 15:09)
さすがに菊正宗さんは遠いですね(笑)。行動力に感服です!
by newton (2014-02-04 18:10)
hanamuraさん、コメントありがとうございます。
次回の更新を期待しております。
by skekhtehuacso (2014-02-04 22:33)
あとりえSAKANAさん、コメントありがとうございます。
実は、神戸の山下酒店でも、常連さんから「なぜわざわさ…」って聞かれてしまいました。
そのときは、そこにいたお酒の先生が「いや、好きな人は好きなんだって」って言ってくれて助かりました。
そういうことなんです。
ただ単に、酒が好きなだけなんです。
それにしても、電車の広告を見て私を思い出していただいてありがとうございます。
by skekhtehuacso (2014-02-04 22:37)
ちゅんちゅんちゅんさん、やはり浅間酒造へ行かれたのですね。
浅間酒造のお酒は、このブログで2回ほど紹介しています。
味は………、まあ、そういうことでした。
by skekhtehuacso (2014-02-04 22:39)
newtonさん、コメントありがとうございます。
酒のニオイがすると、ついそっちへ行きたくなってしまうんです。
でも、そうしょっちゅうは行けませんので、しばらくはおとなしくしているつもりです。
by skekhtehuacso (2014-02-04 22:41)
はじめまして。
わたしも日本酒が好きなので、ちょくちょくおじゃまさせていただきます。
by 鯉三 (2014-02-11 00:15)
鯉三さん、コメントありがとうございます。
こちらこそよろしくお願いします。
by skekhtehuacso (2014-02-11 22:51)