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【お酒】313.飯豊山(いいでさん) カップ [06.山形県の酒]

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若乃井酒造株式会社
山形県西置賜郡飯豊町大字中947の3

アルコール分15.0度以上16.0度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
正180ml詰
(以上、カップの印刷事項より転記)


このお酒は、糖類添加の三増酒です。
しかし、酸味料は添加されていないようです。
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これまでにも置賜地方(山形県南部)のお酒をいくつかいただきましたが、普通酒は糖類添加の三増酒が多かったように思います。


このお酒は、地域の信仰対象となっている“飯豊山(いいでさん)”をその名にいただいております。
この飯豊山をどの県に含めるかについては、かつてちょっと複雑な事情があったようです。

飯豊山は、山頂を挟んでその北東部分が山形県に、そして南西部分が新潟県に属しています。
しかし、山頂と、山頂へ通じる全長およそ8kmの山道はだけは、福島県に属しているそうなのです。

この状況を言葉で表現しても、きっとよくわからないことでしょう。
そこで、大変稚拙なものではありますが、簡単に絵を描いて見ました。
もし地図をお持ちでしたら、該当箇所をご参照いただくことをお勧めいたします。
807.JPG

この絵の中心部分に、飯豊山の山頂があります。
その山頂の左右まで福島県側から伸びてきている赤い線が、福島県に属する山道なのだそうです。

ある文献では、この山道の状況について以下のように紹介しています。
この県境は実は幅1メートルもありません。それなのに8キロ弱も続いていることで有名です。
県境の左右は新潟県と山形県なので、新潟県→福島県→山形県と1歩ごとに県を変えることが可能です。もし横になって寝たら、頭は山形、胴体は福島、足は新潟という体位も可能。」(※1)

なぜこうなってしまったのかについては、私はまだ確証を持って説明できるだけの情報を入手しておりません。
どうせこの酒を飲んだら、そんなこと忘れでしまうんだろ!
これは完全に予想ですが、おそらく廃藩置県の際にひと悶着あったのでしょう。


そんな飯豊山をその名にいただくこのお酒を、今日もぬる燗でいただきます。
その前に、このお酒ですが、よい色をしています。
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予想はしていましたが、やっぱり甘みがはっきりしています。
そのせいか、かなりコクを感じます。

酸味も少し強めです。
スッキリしていて、スーッとさわやかな酸味です。
それに、すっぱさも少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

うまみはやや濃いめですが、深みがあまりないようです。
糖添酒にしてはめずらしく、酒臭さ(←ほめ言葉です)を少し感じます。
それに、苦みがはっきりしています。
香ばしさも少しあるようです。


スッキリした酸味と、はっきりした甘みとの、甘辛口のお酒でした。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)を感じ取ることができたのはよかったと思います。
でも、もう少しうまみに深みがほしいところでした。
これはもう、糖添酒だから仕方がないのでしょうか。


(※1)のり・たまみ『日本一へんな地図帳』p.14(2008.9 白夜書房)
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あ~酒臭かった! 28

酒くさコメント 2

ちゅんちゅんちゅん

おはようございます!
瓶越しにも「濃い」感じが伝わってきます。
色が濃い=酸味・酒臭さが濃い・・・にはなりませんか?
(もちろん例外は多々あるでしょうが・・・)
by ちゅんちゅんちゅん (2014-08-27 08:25) 

skekhtehuacso

ちゅんちゅんちゅんさん、これは予想ですが、このお酒はおそらく濾過をしていないので、この色が出ているのだと思います。
色の濃さと味の濃さとは、必ずしも一致しないところが難しいところです。
by skekhtehuacso (2014-08-27 23:50) 

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