【お酒】559.秀作 新婚グイカップ [33.岡山県の酒]
平喜酒造株式会社
岡山県浅口市鴨方町鴨方1283
アルコール分/15度以上16度未満
原材料名/米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール、糖類
180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)
岡山の蔵元さんが造ったお酒です。
ですが、これを見つけたのは静岡県内のスーパーでした。
しかもこのお酒、私が立ち寄った静岡県内のスーパーで、必ずと言っても過言ではないくらい頻繁に見かけました。
岡山の蔵元さんのお酒が、なぜ静岡でこれほど普及しているのでしょうか?
それを知るための手がかりはないものかと思い、蔵元さんのWebsiteを読んでいたところ、あることに気づきました。
どうやら、“株式会社平喜”という、この蔵元さんの関連会社が静岡に本社を置いているようなのです。
この株式会社平喜さんのWebsiteをあたってみたところ、静岡県内でお酒の卸売を手掛けている会社であることがわかりました。
これは私の推測ですが、今日いただくこの岡山のカップ酒が静岡県内で広く普及している理由は、きっと株式会社平喜さんの営業努力があってのことではないでしょうか?
でも、なぜ岡山の蔵元さんが、静岡で酒の卸売に注力なさっているのでしょうか?
そう思いながら、岡山の蔵元さんを紹介している雑誌を読み返してみました。
すると、平喜酒造さんの記事に以下の一文を見つけました。
「昨秋、四五年ぶりに発祥の地の静岡県内に『静岡平喜酒造』を復活。」(※1)
そうか!
もしかして蔵元さんは、その発祥の地である静岡で自社のお酒を流通させたい、という想いが強かったのでしょうか?
また、上記の“静岡平喜酒造”を紹介している静岡県酒造組合のWebsiteを読んで、以下のことがわかりました。
★平喜酒造さんは、明治の頃から掛川や静岡市内で酒造りをしていた。
★しかし、温暖な静岡県での酒造りに限界を感じ、また良質米の確保も難しかった。
★そこで、1967年に岡山県へ移転した。
★酒造りの条件を克服できるようになったので、2012年に“静岡平喜酒造”にて酒造りを再開した。
流通だけでなくて、静岡での酒造りも再開するとは、静岡への想いいれが深いのですね。
そんな岡山の蔵元さんが造ったこのお酒ですが、まことに残念ながら、糖類添加の三増酒でした。
添加されているのは糖類だけで、酸味料は入っていないみたいですね。
そんな静岡で広く普及している岡山のお酒をいただきます。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ほぼ無色透明ですね。
うまみは淡めですが、酸味料を添加していない糖添の割にはしっかりしています。
酒臭さはないですが、やわらかいうまみを感じます。
それでいて、苦みや雑味はありません。
酸味はひかえめです。
すっぱさとさわやかさとを少し感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。
糖添だからでしょうか、甘みはかなりはっきりしています。
クドさやべとついた感じはそれほどしないものの、けっこう強く感じます。
これは残存糖類のせいでしょうか?
やわらかいうまみにほどよい酸味、そして甘みがはっきりしている、淡麗甘口のお酒でした。
味わい自体は、糖類添加の三増酒にしてはなかなかのものではないでしょうか。
しかし、私にとってはやはり、“甘い、甘すぎる!”
この味わいならば、糖添を止めたほうがよりいっそうおいしくなるのではないかと思いました。
(※1)OSERA オセラ 晩秋号(2013年11-12月号)vol.66 p.43
こんばんは!
甘すぎる・・・
自分好みの甘さかもしれません~♪
by ちゅんちゅんちゅん (2015-05-19 21:39)
ちゅんちゅんちゅんさん、おひさしぶりです。
甘いといっても、ほんのりとした甘さもあれば、はっきりした甘さ、それにべとつくようなくどい甘さもありますね。
このお酒の甘さはクドくはないですが、はっきりしすぎているように思いました。
それもきっと、添加した糖類が発酵しきれずに残存しているからでしょう。
by skekhtehuacso (2015-05-19 22:54)