【お酒】869.菊弥栄(きくやさか) 陽気にいこうよ 陽気カップ芳醇 200ml [32.島根県の酒]
株式会社岡田屋本店
島根県益田市染羽町5-7
《原材料名》米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
200ml詰
(以上、ラベルより転記)
菊弥栄と書いて“きくやさか”と読むそうです。
これについて、手元にあった文献には以下のような記述が紹介されておりました。
「ここで石見杜氏が醸す代表銘柄は「菊弥栄」。智子さんの祖父は蔵元であり、弁護士で歌人でもあったそうだ。当時酒が人々の生活に不幸な悲しみをもたらす様を前にして、「酒造業なるものが社会的存在意義があるのか。そうでなければ蔵を閉じようか」と悩んでいたところ、信心していた京都の高僧、足利浄円師から「人々の幸せを思い、弥栄の気持ちで造ればよいのではないか」という言葉をいただき、「菊弥栄」と名付け、地元に愛されるお酒を造り続けてきた。」(※1)
そんな人々の幸せ、弥栄の気もちを込めて造られたこのお酒ですが、まことに残念ながら糖類酸味料添加の三増酒でした。
せめておいしいお酒であることを願いつつ、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、かすかに着いているかどうかといった感じでした。
うまみは濃くはなく、また淡くもないみたいです。
やはり醸された味とはちょっとちがいますね。
味にクドさはないものの、深みも感じませんでした。
わずかに渋みがあるみたいです。
酸味ははっきりしています。
鋭いすっぱさが豊かです。
それに、わずかにピリッと感じます。
甘みはそれほどでもないみたいです。
というよりも、存在するものの酸味に負けているみたいです。
酸味の効いたすっぱ口のお酒でした。
三増酒にありがちなクドさや甘ったるさはないものの、酸味と添加された味とが前に出ているように思いました。
(※1)石原美和『しまね酒楽探訪』p.92(2013.0 今井出版)
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