【お酒】1073.郷乃誉(さとのほまれ) 純米大吟醸 無濾過 生々 カップ [08.茨城県の酒]
須藤本家株式会社
茨城県笠間市小原2125
アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合 50%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
須藤本家さんは、「文献で分かっている範囲でも、創業は1141(永治元)年までさかのぼる。」(※1)という、ものすごく古い蔵元さんなのだとか。
1141年って平安時代で、それも保元の乱(1156年)よりも前のことですよ。
そんなに古くから続いていることのみならず、その史料が残っていることもすごいですね。
世の中には、たった数十年前の出来事なのに、なぜそう名付けられたのかということすら今となってはわからなくなってしまったこともあるというのに。
そんな伝統ある蔵元さんの酒造りについて、上記と同じ文献では以下のように紹介されておりました。
「醸造アルコールは使わず、純米大吟醸と純米吟醸のみを製造。その多くが火入れをせずに、無濾過・生で出荷される。」(※2)
今日いただくこのお酒も、無濾過の純米大吟醸で、しかも生酒(生々)でした。
これは私の推測ですが、“無濾過”は活性炭による濾過をしていないということではないかと考えます。
また、“生々"ってのは、一般的な日本のお酒に施されている二回の火入れの双方ともをしていない正真正銘の生酒ということでしょうね。
それでは、そろそろいただいてみたいと思います。
純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、分かりにくいかもしれませんが、金色というよりも茶色っぽい感じでした。
吟醸香はありますが、ほんのかすかですね。
うまみはやや濃いめです。
米のうまみとともに、熟成感というか、枯れたような風味を少し感じます。
苦みや雑味はまったくなく、透明感すら感じます。
それにキレがかなりよい感じです。
酸味はややひかえめです。
すっぱさをほんの少しだけ感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。
うまみがしっかりしているものの雑味がなくてキレがよい、やや濃醇で旨辛口のおいしいお酒でした。
生酒ですが、枯れた感じがあって、しかもややドライでかなりキリッとしています。
それでも味に深みがありますね。
それでいて、雑味がなくてきれいな味わいです。
吟醸香が少ないので、食事とも合わせやすいと思います。
(※1)『茨城の酒と蔵』p.92(2002.10 茨城新聞社)
(※2)(※1)p.94
郷乃誉はヨークベニマルで売っている時がありますね。
by エクスプロイダー (2017-01-12 22:52)
エクスプロイダーさん、次は火入れされたものに出会えることを願っております。
by skekhtehuacso (2017-01-13 21:40)