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【お酒】1829.恋の のみ薬 300ml [20.長野県の酒]

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製造者 大塚酒造株式会社
長野県小諸市大手2-1-24

原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)




しなの鉄道の小諸駅(長野県小諸市)
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今日はその小諸駅の近くに蔵を構える大塚酒造さんの“にごり酒”をいただきます。
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大塚酒造さんは“浅間嶽”の手印でお酒を世に送り出しているそうです。
その大塚酒造さんのにごり酒については、文献に以下のような記述がありました。

 蔵のある馬場裏は、島崎藤村が小諸義塾の青年講師として、明治32年から38年までを過ごした住居のあった場所である。その頃、藤村はよく通った一膳飯屋「揚羽屋」で、近くの農夫らと一杯四銭の濁り酒「浅間嶽」を楽しんだ。『千曲川旅情のうた』に出てくる「濁り酒濁れる飲みて草枕しばし慰む」は、ここの酒のことである。」(※1)

もしかしたら、今日いただくこのにごり酒の味は、島崎藤村が楽しんだものと同じ味わいなのでしょうか?


そんな由緒正しい大塚酒造さんのにごり酒ですが、
なんとこれは“恋の のみ薬”なんだってさ。
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どうやら普通酒のようですね。
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あたしゃ恋にはもう懲りごりですので、まったく関心がありません。
そんなアラフィフ中年男性にも、このにごり酒は再び恋心を抱かせてくれるのでしょうか?
どうでもいいわ。
にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

滓の量は、3割程度でしょうか。
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お酒の色はわずかに象牙色で、見た目にとろみを少し感じました。
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うまみは濃いめです。
米のうまみがドロッとしていて濃いですね。
滓のざらつきもわずかながらに感じます。
フレッシュさはかなりひかえめで、苦みや雑味はまったく感じません。
酒臭さや熟成感もないですね。
キレは、にごり酒にしてはよいほうだと思います。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで、鋭さも感じません。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややひかえめです。
にごり酒にしては弱めで、幅やべとつきはありません。


米のうまみがしっかりしている、濃醇旨やや辛口のおいしいにごり酒でした。
米のうまみそのもので、とろみが少しあって、それが舌の上にズシリと乗っかってきましたよ。
フレッシュさはかなりひかえめで、香りがなく、風味も米そのものでした。
それでいて苦みや雑味がなく、しかもキレがよくて後味はスッキリしておりました。
さらにやや辛口で、甘ったるさがまったくありませんでした。

名前に反して、味わいに雑なところやおちゃらけた感じは一切ありませんでしたよ。
食事と合う、おいしいにごり酒でした。

これはかなりうまいね!
それ故に、あっちゅう間でございましたとさ。
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そのおいしい恋ののみ薬に合わせた粗末なエサはこちら。

焼かなすとみょうがとのごま酢和え。
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豚ロース肉。
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玉ねぎ、にんにくと共に炒めて、赤味噌で味をつけてみました。
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想像どおりの味でした。
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え?

なんだって?


“恋の のみ薬”は効いたのかって?


















オイラはやっぱり、人間よりも猫のほうがいいや。
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(友情出演)

(※1)川崎史郎:文・小林敬一:写真『酒蔵で訪ねる信州』p.104(2008.5 信濃毎日新聞社)