【お酒】893.天穏 辛口特別純米 馨 カップ [32.島根県の酒]
板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468
アルコール分 15度以上16度未満
原材料名:米・米こうじ
精米歩合 60%
島根県産米100%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
島根県での酒集めで入手した天穏シリーズも、とうとうこれが最後の一個となりました。
これまでに、以下のものをいただきました。
天穏 ういらぶてんおん カップ
天穏 ぱ、る、る 200 カップ
天穏 上撰 カップテンオン
天穏 しまねの純米酒 しまねっこカップ
今日いただくこのお酒は、特別純米酒です。
特別純米酒の意味については、かつてこちらでまとめております。
このカップ酒のフタは、横についているツマミを引っぱって、側面をぐるっとはがして開ける“ティアオフ方式”でした。
かつて一度紹介しておりますが、「ティアオフ方式」は、かつてワンカップ大関が「昭和45(1970)年9月~平成4(1992)年9月」(※1)の間にそのフタに採用していた古い方式なのだとか。
現在では、プルタブを一度手前に引っぱって、そののちに上に引き上げてパカッと開く“プルアップ方式”が主流ですね。
どちらも、カップ酒の先駆者である大関さんが開発なさったようです。
しかし、これまでにいただいた天穏シリーズのフタには、上撰カップでも純米酒カップでも、いずれもプルアップ方式が採用されておりました。
それなのに、この辛口特別純米酒だけ、どうして古い方式を採用しているのでしょうね?。
そんな不可解なこのカップ酒を、そろそろいただいてみたいと思います。
特別純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、天穏 しまねの純米酒 しまねっこカップほどではないですが、わずかに茶色がかっているみたいでした。
うまみは濃くはないですね。
お米のうまみをかすかに感じます。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)も、ほんの少しあるかも。
それに、軽い苦みが少しあるみたいです。
酸味ははっきりしています。
さわやかさがあって、すっぱさを少し感じます。
それに、ちょっとだけピリッと来るみたいです。
辛口と銘打たれただけあって、甘みはひかえめです。
でも、ゼロではなく、ちょっとあるのがわかります。
軽い苦みと酸味とが味を引き締める、爽快辛口のおいしいお酒でした。
これは酸味を味わうお酒ではないでしょうか。
淡くはないと思いますが、軽快な感じがしました。
ちょいピリでしたが、それも味のうちでしょう。
しまねっこカップよりもこっちのほうがおいしいと思いますが、でもやっぱり、私としては普通酒のぱ、る、る200カップのほうがいけるような気がします。
(※1)ダイヤモンド・ビジネス企画編著『ワンカップ大関は、なぜ、トップを走り続けることができるのか?』p.74(2014.10 ダイヤモンド社)
【お酒】892.天穏 しまねの純米酒 しまねっこカップ [32.島根県の酒]
板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468
アルコール分15度以上16度未満
原材料名:米(国産)米こうじ(国産米)
島根県産米100%
精米歩合:65%
180ml
(以上、ラベルより転記)
板倉酒造さんのお酒は、かつて普通酒の天穏 ういらぶてんおんカップと、同じく普通酒の天穏 ぱ、る、る200カップ、そして天穏上撰カップテンオンをいただいております。
今日いただくこのお酒は、島根県の観光キャラクター“しまねっこ”をラベルにいただく純米酒です。
何度も言うようですが、地元のキャラクターをラベルにいただくということは、もしお酒がまずかったら、それは一蔵元さんの責任だけでは済まされないということなのです。
そのキャラクターや、それを使用する地元全体の名誉にもかかわることなのです。
蔵元さんは、はたしてその点を覚悟なさった上で、このお酒を世に出していらっしゃるのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ちょっと茶色がかったような色でした。
うまみは濃いめです。
香ばしさと熟成感とを感じるうまみです。
ですがこのお酒、苦みがけっこうはっきりしています。
酸味ははっきりしています。
鋭いすっぱさを感じます。
それに、ちょっとピリッとくるようです。
甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。
濃醇すっぱ苦辛口のお酒でした。
味わいにかなり角があるように感じました。
これさ、アル添普通酒、特に“天穏ぱ、る、る200カップ”のほうが、まちがいなく飲みやすくておいしいでしょ!。
純米酒のほうがイメージ的にはよいのかもしれませんが、リピーターがついてくれることを狙うのであれば、もう少し飲みやすいお酒を詰めたほうがよかったのではないでしょうか。
【お酒】890.天穏 上撰 カップテンオン [32.島根県の酒]
板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468
原材料名 米・米麹・醸造アルコール
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
180ml詰
(以上、フタより転記)
(米の産地表示なし)
板倉酒造さんのお酒は、これまでに普通酒の天穏 ういらぶてんおんカップと、同じく普通酒の天穏 ぱ、る、る200カップとをいただいております。
きょういただくこのお酒も普通酒ですが、これには上撰(級別制度下における一級酒相当か?)の小印がつけられれております。
ぱ、る、る200カップもそうでしたが、このお酒にも米の産地が表示されておりませんでした。
なお、上撰の意味については、こちらで引用した文献の記載をご参照下さい。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ちょっとはっきりしていました。
うまみはちょっと濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさもちょっと感じます。
それでいて、苦みや雑味はありません。
酸味ははっきりしています。
すっぱさにやや鋭さを感じます。
さわやかさも少しあるみたいです。
刺激やピリピリ感はないようです。
甘みはややはっきりしています。
でも、かなりさらりとした甘みです。
しっかりしたうまみに酸味の効いた、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
酸味に鋭さを少し感じたものの、それが濃いめのうまみと合っているようでした。
これまでにいただいた天穏の普通酒よりも、飲みごたえを感じました。
ただ、私としては、“ぱ、る、る200カップ”のほうが角がなくておいしいのではないかと思います。
【お酒】889.李白 上撰 お燗瓶 180ml [32.島根県の酒]
李白酒造有限会社
島根県松江市石橋町335番地
180ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)
アルコール分15.0度以上16.0度未満
〈原材料名〉米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
(以上、王冠より転記)
「酒名は、唐の時代の詩人、李白から。大酒飲みだったと言われる李白は、酒を愛する人々の気持ちを代弁するような、酒を讃える詩を数多く書いた。」(※1)という、李白です。
しかもこの蔵元さんの「仕込み水は、文久3(1863)年に作られた2つの大井戸の水を創業以来使用。中硬水でやや味わいを感じる水だ。」(※2)とのこと。
文久三年!/ 金八先生!!/(←大きめの音が出ます)
(オマエどうせ、いつかこのネタを使おうと思って、文久三年が文献に出てくるのをずっと待っていたんだろ!)
そんな李白酒造さんですが(どんなだよ!)、蔵元さんのWebsiteによれば、“李白”の酒銘は蔵元さんご自身が考案したものではなく、松江市出身の政治家 若槻礼次郎(第25・28代内閣総理大臣)によって命名されたものなのだとか。
これってさ、鮎正宗の酒銘をつけた宮様の例がそうであったように、若槻礼次郎が酒銘をつけてくれと頼まれた時期が、たまたま李白の詩をかじっていた頃だったってだけじゃないの?。
そんな邪推をしていはいけません。
李白は、島根県のお酒の中でも、雑誌の酒特集では常連と言ってもよいほど有名なお酒ですものね。
それはきっと、おいしいお酒だからでしょう。
ですが、そうやってもてはやされているのは、特定名称酒ばかりです。
一方、今日いただくこのお酒は、上撰クラス(旧制度下における一級酒相当)の普通酒です。
この王冠は、たしか十旭日の上撰お燗瓶で用いられていたものと同じ王冠ですね。
きっとこれは、あらかじめこういう印刷を施した既製品なのでしょう。
比較的高価な特定名称酒がおいしいのは、そりゃアタリマエのことです。
おそらく地元の人たちに向けて販売されていると思われるこの普通酒も、はたしておいしいお酒なのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ちょっと着いているのがわかる程度でした。
うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも感じます。
ほんの少しですが、熟成感と軽い苦みともあるみたいです。
酸味はややはっきりしています。
角のないすっぱさに、深みを感じます。
さわやかさもちょっとだけあるみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややひかえめです。
ちょっとあるみたいですが、前には出てきていないみたいです。
しっかりしたうまみに深みを感じる酸味の、やや濃醇で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
しっかりしていて、キレもそれほどでみないみたいですが、それでいてクドさを全く感じませんでした。
これは、酸味と軽い苦みとが効いているからかもしれません。
飲み応えがあるものの、飲み飽きしないお酒だと思います。
李白は、普通酒もおいしいお酒でした。
(※1)pen 2013年12月1日号(No.349) p.65(阪急コミュニケーションズ)
(※2)石原美和『しまね酒楽探訪』p.18(2013.10 今井出版)
【お酒】888.石陽日本海 上撰 カップ [32.島根県の酒]
日本海酒造株式会社
島根県浜田市三隅町湊浦80
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
アルコール分 15度
180ml詰
(以上、フタより転記)
日本海酒造さんのお酒は、かつて石陽日本海の佳撰カップ(普通酒)をいただいております。
今日いただくこのお酒も普通酒ですが、こちらは上撰です。
“佳撰と上撰との関係は、かつての級別制度下における二級酒と一級酒とのそれに相当するものである。”
と、これまで漫然と書いてまいりました。
ですが、ここで一度、文献の記述を確認しておこうと思います。
「小印(こじるし)
清酒製造業者が生産品の区別をつけるためとか、特殊商品であることを表現するために、主銘柄の上につける語を小印という。例えば金冠〇〇とか黒松〇〇とかの金冠、黒松は小印である。また、平成4年4月に級別がすべて廃止となって、級別にかわる商品ランクの表示として、特撰(とくせん)・上撰(じょうせん)・佳撰(かせん)などの呼称で表示するようになった。この呼称は大手メーカーが中心となって決めたもので、公的な呼称ではないため、全国統一の呼称ではない。このような呼称表示も小印になる。」(※1)
佳撰/上撰の表示は、大手メーカーの格付けに倣って普及したものであって公的な呼称ではないが、その由来はかつての級別制度にあることがわかりました。
そんなかつての一級酒に相当すると思われるこの上撰ですが、残念ながら糖類添加の三増酒でした。
しかし、酸味料は添加されていないみたいです。
ここからは、私の推測です。
級別制度が採られていた頃には、大手蔵でも中小蔵でも、糖類添加が盛んに実施されていたと思います。
その級別制度の下では、糖類添加の三増酒であっても一級と認められていた(糖類添加の有無は一級認定の要件とは無関係だった)のではないでしょうか?
それ故、級別制度が廃止されて久しい今日においても、当時の糖添三増一級酒が上撰と名称を変えて残存している例が少なからずあるのではないかと思うのです。
この点については、今後の調査の課題とさせていただきたいと思います。
(要するに、まだ調べていないってことなんだな!)
それでは、この糖添上撰酒をいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、佳撰と同じくほとんどわからないくらいでした。
うまみはやや淡めです。
淡めですが、クドさをちょっと感じるうまみです。
それに、苦みもちょっとあるみたいです。
酸味はややひかえめです。
すっぱさとさわやかさとを少し感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
とろみのような舌ざわりを少し感じる甘みです。
やや淡麗でやや甘口のお酒でした。
佳撰よりも酸味と苦みとがひかえめなせいか、味に角がないみたいでした。
うまみははっきりしていましたが、ちょっとくどいかな。
酸味料は添加されていないはずなんですけれどね。
もしかしたら、このクドさには甘みが影響しているのかもしれません。
(※1)灘酒研究会編『改訂 灘の酒 用語集』p.260(1997.10 灘酒研究会)
【お酒】887.十旭日(じゅうじあさひ) 本醸造 カップ [32.島根県の酒]
旭日酒造有限会社
島根県出雲市今市町662
アルコール分15.0度以上16.0度未満
原材料名 米・米麹・醸造アルコール
精米歩合 70%
原料米は全て国産
180ml詰
(以上、カップに貼られたラベルより転記)
旭日酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
十旭日(じゅうじあさひ) 上撰カップ(普通酒)
十旭日 ナイスデイアサヒ カップ(普通酒)
十旭日 上撰お燗瓶(普通酒)
今日いただくこのお酒は、本醸造のカップ酒です。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、かなりはっきりしていますね。
煎茶か、あるいはなんかの検査みたいな・・・。
(バカじゃないの!)
うまみはやっぱり濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、熟成感と香ばしさとを少し感じます。
それに、軽い苦みがちょっとあるみたいです。
酸味は意外にもややひかえめです。
すっぱさはそれほど目立ちません。
ですが、燗が冷めてくるにつれて、ちょっと出てきました。
甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした甘みです。
うまみが豊かで飲み応えがある、濃醇旨やや甘口のおいしいお酒でした。
これまでにいただいた普通酒もしっかりした味わいでしたが、それらよりも濃いめでした。
酸味がややひかえめではあるものの、軽い苦みがちょっとあって、それがうまみとうまく合っているように感じました。
また、甘みは普通酒よりも、この本醸造のほうがはっきりしていると思います。
【お酒】886.天穏 ぱ、る、る 200 カップ [32.島根県の酒]
(2016/05/24追記:内容量の表示を訂正しました。)
板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468
アルコール分/15.0度以上16.0度未満
原材料名/米・米麹・醸造アルコール
200ml
(以上、カップの印刷事項より転記)
(米の産地表示なし)
板倉酒造さんのお酒は、かつて天穏の普通酒 ういらぶてんおん カップをいただいております。
今日いただくこのお酒も、普通酒です。
いずれも糖類や酸味料は添加されておりませんでした。
ういらぶてんおんは14-15度で180mlでしたが、こちらは15-16度で200mlでした。
お米の産地が表示されていないのは、ルール違反ですね(※1)。
味のちがいを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、はっきりしています。
ういらぶてんおんよりも、ちょっと濃いめでしょうか?
うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、熟成感をちょっと感じます。
それでいてキレがよく、スッと引きます。
また、苦みや雑味はまったくありません。
酸味はややはっきりしています。
さわやかさが主で、角のないすっぱさを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
べとつかない、さらっとした甘みを感じます。
しっかりしたうまみに甘みがコクを添え、軽い熟成感が深みをもたらす、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
ういらぶてんおんほど、甘みが前に出ていないようです。
それに、ういらぶてんおんより深い味わいですね。
それでいてキレがよく、クドさがまったくありません。
ういらぶてんおんもおいしいお酒でしたが、これもまたおいしいと思います。
(※1)米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律(平成21年4月24日法律第26号)8条1項
板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468
アルコール分/15.0度以上16.0度未満
原材料名/米・米麹・醸造アルコール
200ml
(以上、カップの印刷事項より転記)
(米の産地表示なし)
板倉酒造さんのお酒は、かつて天穏の普通酒 ういらぶてんおん カップをいただいております。
今日いただくこのお酒も、普通酒です。
いずれも糖類や酸味料は添加されておりませんでした。
ういらぶてんおんは14-15度で180mlでしたが、こちらは15-16度で200mlでした。
お米の産地が表示されていないのは、ルール違反ですね(※1)。
味のちがいを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、はっきりしています。
ういらぶてんおんよりも、ちょっと濃いめでしょうか?
うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、熟成感をちょっと感じます。
それでいてキレがよく、スッと引きます。
また、苦みや雑味はまったくありません。
酸味はややはっきりしています。
さわやかさが主で、角のないすっぱさを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
べとつかない、さらっとした甘みを感じます。
しっかりしたうまみに甘みがコクを添え、軽い熟成感が深みをもたらす、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
ういらぶてんおんほど、甘みが前に出ていないようです。
それに、ういらぶてんおんより深い味わいですね。
それでいてキレがよく、クドさがまったくありません。
ういらぶてんおんもおいしいお酒でしたが、これもまたおいしいと思います。
(※1)米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律(平成21年4月24日法律第26号)8条1項
【お酒】885.菊弥栄 本醸造 300ml [32.島根県の酒]
株式会社岡田屋本店
島根県益田市染羽町5-7
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度以上16度未満
精米歩合 68%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
岡田屋本店さんのお酒は、かつて糖添三増酒の菊弥栄 陽気にいこうよ 陽気カップ芳醇 200mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、本醸造です。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、透明でした。
うまみは淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
やわらかいうまみとともに、軽い苦みをちょっと感じます。
他に雑味はありません。
酸味はややひかえめです。
さわやかさを少し、そしてすっぱさをわずかに感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした甘みです。
やわらかいうまみとさらっとした甘みとを、軽い苦みがうまくまとめている、淡麗やや甘口のお酒でした。
もし軽い苦みがないと、きっと甘すぎて、しかも薄っぺらくなってしまうことでしょう。
きれいでバランスのよい味わいです。
しかしまあなんですねぇ、私としては、もう少し面白味がほしいところでした。
(オマエのブログだって、面白味のかけらもなくて薄っぺらいじゃないか!)
【お酒】883.石陽日本海 佳撰 カップ [32.島根県の酒]
日本海酒造株式会社
島根県浜田市三隅町湊浦80
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
アルコール分/15度以上16度未満
180ml詰
(以上、フタに貼られたラベルより転記)
島根県浜田に蔵を置く日本海酒造さんについて、文献では以下のように紹介されておりました。
「清らかな三隅川が流れ、水澄みの里と呼ばれる浜田市三隅町にある日本海酒造。その名の通り、すぐ近くに日本海が望める。山にも海にも程近い立地にある酒蔵は、明治21(1888)年に創業。昔ながらの木造の建物の中には井戸が二つあり、それぞれ水脈が異なる。海に近いほうの井戸は硬度が高く、遠い方の水質は軟らかいそうだ。その2種類の水に三隅の伏流水をブレンドし、さまざまなタイプの日本酒を造り出している。」(※1)
海にも山にも程近い立地ということは、そこで造られたお酒は海の幸にも山の幸にもよく合う味わいなのでしょうか?
しかし、まことに残念ながら、今日いただくこのお酒は糖類添加の三増酒でした。
せめておいしいお酒であることを願いつつ、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ほんのわずかに着いている程度でした。
最初に酸味を感じます。
かなりはっきりしています。
すっぱさとさわやかさとがあって、しかもちょいピリです。
うまみは淡めです。
というか、かなり薄い感じがします。
また、香ばしさがほんのわずかにあるみたいです。
その反面、苦みはややはっきりしています。
甘みはややはっきりしています。
三増酒にありがちなとろみのような舌触りは、それほどはっきりしていないみたいです。
酸味と苦みとがはっきりした、淡麗苦やや甘口のお酒でした。
これは酸味と苦みとを味わう(?)お酒でしょう。
海のものには合うかもしれませんが、山のものにはどうかと思います。
私としては、飲みにくさを感じました。
(※1)石原美和『しまね酒楽探訪』p.80(2013.10 今井出版)
【お酒】881.豊の秋 上撰 カップ [32.島根県の酒]
米田酒造株式会社
本社:松江市東本町3-59
製造所:松江市南田町41
[原材料名] 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15度
内容量 180ml
(以上、フタより転記)
島根県の県庁所在地である松江市の中心地に蔵を置く米田酒造さんのお酒は、かつて豊の秋の特別純米酒カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は、上撰クラス(級別制度下における一級酒相当か?)の普通酒です。
このお酒のフタには、本社のほかに、製造所が表示されておりました。
これに関連するかどうか定かではありませんが、手元の文献にはいかのような記述がありました。
「松江市の中心市街地に近い米田酒造。初代の米田金五郎さんが明治29(1896)年に創業し、西蔵、東蔵と酒蔵を広げていたが、1931年の末次大火で西蔵を焼失。以降、東蔵が中心となり、酒造の歴史を重ねている。」(※1)
この「東蔵」が、“製造所”に該当する場所のようですね。
話のネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ちょっとはっきりしている程度でした。
うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみの中に、お米のうまみをちょっと感じます。
それに、軽い渋みがちょっとはっきりしているようです。
酸味ははっきりしています。
すっぱさに鋭さを少し感じます。
でも、刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
べとつかない、さらっとした甘みを感じます。
うまみと甘みとを、酸味と軽い渋みとが引き締めている、やや濃醇で旨やや甘口のおいしいお酒でした。
一つひとつの味の要素ははっきりしているものの、それらがバランスよくまとまっているように感じました。
けっして飲みやすくはないですが、クセはなく、それに飲み応えがあります。
この味わいはきっと、魚料理に合うのではないでしょうか。
(※1)石原美和『しまね酒楽探訪』p.20(2013.10 今井出版)